栗花落カナヲ 按摩で絶頂失禁 後編

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「乳首でも触って欲しかった?」

 実ににこやかに、親切そうに尋ねられ、カナヲはぎょっとしていた。
「えっ!? いえ、違います!」
「そう? まあいいわ。ちょっと姿勢を変えてもらうわよ」
 女性が指示する姿勢は座り姿勢だった。
 カナヲは上半身を起こした上、何故だか足を左右に開き、M字のようにしながら座っている。アソコをあけっぴろげにしたポーズは、それ自体が羞恥心を膨らませる。カナヲは耳まで朱色に染め上げて、恥じらいを隠せなくなっていた。
「さあ、カナヲちゃん?」
 女性が後ろに座ってくるなり、カナヲの背中に胸が当たった。
「本当は触って欲しいのよね?」
 改めて乳首のことを言ってくる。
「そ、そんなことは……」
 カナヲは一気に緊張した。
 女性の声色も、それに表情にも、何もおかしなところはなかった。カナヲに対して妙な視線を向けてきたり、普通ではない感情を向けていた様子はない――否、実際の女性は、同性の肉体に興味津々なのだ。
 だが、カナヲはそれに気づいていない。
 カナヲにとっては、何も不審な気配はないはずなのだ。
「いいのよ? 隠さなくて」
 それなのに警戒心を煽られる。
 背後から伸びる両手が乳房に触れ、カナヲはそれ自体は拒まない。それだけ、女性のことを按摩師として信用していた――言い換えるなら、自分が同性に狙われるという発想をそもそも持っていなかった。
 だから、心の底には警戒めいたものはあっても、それと相反するようにして、女性の手つきに対しては無警戒だった。
 乳房を揉まれ、カナヲはただじっとしている。
「…………」
 何も言わず、ただ『施術』を受けている。

「ひゃん!」

 すぐにカナヲは喘いでいた。
 不意に乳首に指が来て、思いがけずに急に刺激を受けたのだ。
「あら?」
 女性はいかにも不思議そうにして、改めて確かめるかのように人差し指を伸ばしていた。左右それぞれの乳首へと、指先の突きをあて、そのまま上下に転がし始める。
 そして、カナヲには見えないのをいいことに,女性はその面持ちに本性を浮かべて、口角を釣り上げていた。
「どうしたのかしら? カナヲちゃん」
「そ、その……」
「言ってごらんなさいな」
 追い詰めんばかりに乳首をつまみ、軽く引っ張り、乳輪をくすぐりなぞる。
「あっ、んっ、んぁ……あぁ……!」
 カナヲは喘ぎ、刺激に身体を反応させていた。甘い痺れに合わせて肩をもぞもぞと動かして、背中をピンと伸ばしていた。逆に反射的に丸めもしていた。
「乳首、さっきは違うと言っていなかったかしら?」
 その口調は実に優しく、母が子を慈しむようであったが、目つきがいかに意地悪な悪魔と化しているかはカナヲにはわからない。
「んぅっ、あっ、あの……!」
 カナヲは感じて喘ぐことに忙しく、すぐ真後ろにある女性の表情など見ていない。
「何かしら? 言ってごらんなさい?」
 とは言いながら、女性は乳首への刺激をやめない。
「んんんぅっ、んっ、んぅ……」
 はしたない声を抑えるため、カナヲは唇を結んでしまい、だから言葉を話せない。
 ただ女性がカナヲを虐めるだけの調教現場が出来上がり、その中でカナヲは息を荒げて頬も火照らせ、いつしか股もモゾモゾとさせ始めた。
(なっ、なに……この感じ……アソコが……)
 カナヲは知らない。
 最初に飲まされた湯の中に、媚薬成分が入っていたことも知らなければ、利尿作用が強い成分を混ざっていたことも、まったく知る由がなかった。
 アソコまで疼き初めて、加えて尿意まで出て来たのだ。
「淫らなものね?」
 女性は声色を誤魔化すことなく、声ですら本性を明かし始める。
「カナヲちゃん? あなたそんなに乳首が気持ちいいの?」
 こうすれば喘ぐのだろうとばかりに乳首を引っ張り、その刺激が電流となってカナヲの全身を駆け巡る。
「あぁぁ……!」
「絶頂でもするのかしら?」
 トドメのように、女性は乳輪をなぞり抜く。

「んっ!」

 カナヲは一瞬、激しくビクついた。心臓が破裂でもしたように、あるいは体内で火薬でも弾けたように、肩が大きく持ち上がり、背中は強張っていた。
 そして、

 じわぁぁぁ……。

 と、カナヲの白い下着に染みが広がる。
「イったのね?」
 女性は確かめるために手を伸ばし、カナヲのワレメを下着越しになぞり始める。
「あぁっ! んぅぅぅ……!」
 感じながらも、カナヲは首を横に振る。
「じゃあ、これは何かしら?」
 指に掻き取り、親指と人差し指のあいだに糸を引かせた愛液を、カナヲ自身へと見せつける。自分の感じた証拠を突きつけられ、カナヲは何も言えずに赤みを強め、恥ずかしさで消えたくなっているのだった。
「ねえ、カナヲちゃん?」
 明らかに声色が変わり、カナヲは強張る。
「どうしてこんなに濡れているのかしら?」
 女性は再び股に手を伸ばし、てっきりアソコをやられるのかと思いきや、実際に触れられたのは下着越しの肛門だった。
 左手では乳首を責めながら、右手では肛門をなぞり始める。
「あっ、んっ、ああっ、あっ、あっ、んっ、んっ、んっ」
 カナヲは全身のいたるところをピクピクと、小刻みに震わせながら髪も小さく振り乱す。
「ねえ、どうして? どうしてこんなに濡れたの?」
 口調ではカナヲを責め立てていた。悪いことをした子供を責める大人のように、下着に染み込む愛液について追求してくる女性の顔は、きっと怒った顔なのだろうと、カナヲとしては思っている。
 実際の女性の顔は、これ以上ないほどに楽しそうなものだった。
「あぁ……あっ、そのっ、すみま……せん…………」
「ええ、謝らなくていいのよ? そんなに淫らな体なら、気持ちよくなっても仕方ないもの」
「あぁ! ん!」
 生地越しにクリトリスを引っ掻かれ、カナヲは快楽電流によって背筋を震わせる。
「イキたかったらイってもいいのよ? 淫らではしたない子ならね?」
「んんんんんんぅ!」
 カナヲは快感に耐えきれなくなっていた。
 髪を振り乱す勢いがしだいに増し、息遣いの熱もあがって、太ももは活発な反応を示している。刺激を強く感じるたびに足首が反り返り、無意識のうちにツバを飛ばして喘ぎ散らし、もはやイクのも時間の問題だった。

「あぁぁぁ――――――――!」

 大きく背中を仰け反らせ、しかし壁に寄りかかるかのようにして、すぐ真後ろに女性の身体はあるのだった。女性の胸へと密着していた背中は後ろへ反れることができず、アーチのように丸みを帯びて密着のあいだに隙間を作り、首だけは天井向きに反り上がる。頭を女性の肩に乗せる形で、カナヲは天井に向かって目を見開いていた。
 そして、ただの絶頂だけでは済まされなかった。
 カナヲが気づいていなくとも、確かに混ぜられていた利尿作用が働いて、先ほどからちょっとした尿意はあったのだ。それはカナヲにとって、決して緊急を要するようなものではなかったが、絶頂の影響で緩んでかどうしてか、あってはならない結果を引き起こした。

 ――いや。

 それは直ちに起きた結果ではない。
「んっ、んぅ……」
 カナヲは堪えていた。
 急速に膨らんで、今にも限界を超えようとする感覚をぐっと抑え、必死になって脚や下腹部を強張らせる。力むあまりに肛門がヒクついて、もしも下着がなかったら、ぎゅっと皺が引き締まる様子が見えただろう。
「あのっ、厠に……」
 切ない声を絞り上げ、カナヲは言う。
「あら? 何か言ったかしら?」
 しかし、女性はわざとらしく聞き返す。
「あの! だ、だから……厠に……」
「聞こえないわよ?」
「厠に……」
「え? だから何?」
 女性は本当にわざと聞き返している。
 聞こえているのに、カナヲの様子をわかっているのに、実に楽しみそうな笑みを浮かべて、今か今かと待ち侘びながら、聞こえないフリを続けていた。
 そうとも気づかず、自分の声が小さいせいだと思ったカナヲは、もっと大きくはっきりと伝えようとする。
「お、オシッコが……!」
 強張ることで、尻の筋肉を痙攣じみてプルプルと震わせながら、脚も小刻みに震わせながら、必死な声を絞り出す。
 だが、もう駄目だった。
 女性はお構いなしに肛門をタッチして、それがトドメとなるように――

 ジョロォォォォォォ…………。

 カナヲは失禁していた。

 愛液の染みを広げた上へと、さらに放尿によって水気を広げ、お漏らしをしてしまったカナヲは壮絶な表情で激しく赤らんでいた。頭が沸騰して、蒸発で消えそうな勢いで、耳まで深紅に染め上げていた。
「なっ……あっ、あ…………」
 取り返しのつかない失態に瞳を震わせる。
 尿の香りが漂って、カナヲはそして恐怖を抱えた。

「あら、なんてことをしたの?」

 恐れた通りの、こんな歳にもなってお漏らしをしたことを責める言葉に、カナヲは何を言えばいいのかもわからずに固まっていた。
「わかっているのかしら? あなたいくつ? それでも鬼殺隊?」
 女性は歓喜している。
 利尿成分を混ぜた張本人にとって、これは思い通りの展開にすぎない。こうしてお漏らしをさせた上、嬉々として責めているのだが、カナヲは自分が利尿成分を取り込んだことなど知らない。純粋な失態だと思っているのだ。
「すみません……こ、こんな…………」
「いいわよ? 別に、許してあげる」
 そう言ってはくるものの、この失態が消え去るわけではない。失禁してしまった事実そのものは取り消せない。
「ただね? お仕置きを受けてもらうわ。四つん這いになりなさい」
「……はい」
 お漏らしをしたカナヲだ。
 立場が弱く、逆らえず、カナヲは粛々と姿勢を変えて尻を差し出す。

 ぺん!

 尻を叩かれた。
 平手打ちによる音が鳴り響き、カナヲは大きく目を丸めた。単なる痛みなどよりも、こんなお仕置きを受けなくてはいけない事実の方が衝撃で、瞳が激しく震えているのだった。

 ぺん! ぺん! ぺん! ぺん! ぺん!

 下着の上から打ち鳴らされ、カナヲは恥辱に唇を噛み締める。

 ぺん! ぺん! ぺん! ぺん! ぺん!

 左右の尻たぶを交互に叩き、しだいしだいに赤みを帯びる。
 カナヲの尻は衝撃にプルプルと揺らされ続け。いつ終わるとも知れないお仕置きの中で、ひたすらに屈辱を堪えていた。
「まったくもってイケナイ子ね?」
 尻叩きが終わったかと思いきや、突如として肛門に指が来る。
「あぁぁぁ……!」
 下着越しの接触で、実際に挿入されるわけではないが、まるで穴に指を入れたいかのような強弱のピストンで刺激が行われた。
「あぁっ、あっ、あっ、あっ!」
 肛門だけではない。
 もう片方の手によって、ほんのりとした赤い腫れを帯びた尻に責めを行う。触れるか触れないか、辛うじて産毛を撫でるタッチで、指先だけでさーっと刺激を与える女性の技は、快楽によって尻肉を弾ませていた。
「あっ! あぁぁ……!」
 肛門が、尻が、気持ち良かった。
 五指が上から下へと尻のカーブをなぞっていき、また尻山のてっぺんに戻って下へとなぞる。それが左右の尻たぶに交互に行われ、快楽電流が尻の筋肉を刺激していた。
「あん! あうぅぅぅ!」
 そして、当然のようにアソコに出入りする指にも反応して、太ももがしきりに強張っている。背中が仰け反り、両手、両足の指も力んでいる。

「んんんぅぅぅ――――――!?!?」

 カナヲは再びイった。
「あっ、あっもう――お願いします……これ以上は……!」
 絶頂の手前、もう限界であることを訴えるが、女性の愛撫は止まらない。尻を撫でるタッチは変わらず続き、肛門への愛撫の再開され、カナヲはますます感じていた。
「あぁぁ! あっ! ああああ! ああああああ!」
「ほら、何回でもイキなさい?」
 女性に言われた途端である。

「んんんんんんんんんん!?!?!?」

 頭に電流が走ったような、脳の激しい痺れと共に、視界が瞬いていた。全身が震え、アソコからは潮が噴き、またしても失禁してしまう。
「あぁぁ……! そ、そんな!」
 漏らす自分自身に驚きながら、股のあいだからチョロチョロと黄金水を垂らす失態を止められない。
「悪い子ね」
 肛門をカリっと、下着越しに引っ掻かれる。
「んんんっ!」
 その皺をなぞり引っ掻く刺激に、尻肉から足腰へと快楽の電流が拡散して、冗談でなく尻が震えた。痙攣のようにプルプルと、あるいは激しく小刻みに尻振りを披露しているように、カナヲは震えているのだった。

「んんんんんんんんんん!?」

 またしても絶頂。
 そして、この絶頂でカナヲは失神してしまい――

 ぺちん!

 しばしの休憩を挟んだ後、カナヲは文字通りに叩き起こされた。
 カナヲは失神の間中、ぐったりと肩や頭を沈めつつ、尻だけは高らかになった情けのないポーズのまま、今の今まで意識を手放していた。そのあいだに尿で濡れた台は清掃され、いつの間に下着も脱がされている。
 今度は本当に丸裸だ。

 ぺちん! ぺちん!

 そして、お漏らしをしたせいによるお仕置きに、カナヲはまず強張って、何の身動きも取れずに固まってしまう。オシッコを漏らした自分に反論の権利はなく、黙ってお尻を叩かれるしかないような心境にあるせいだった。

 ぺちん! ぺちん!

 生尻への平手打ちに、少しずつほんのりと、白かった尻肌は赤みを帯びる。
「まだイキたりないわね?」
 女性はまるでお見通しのように囁いた。
「あの……私、こんな……」
 こうもはしたない真似は、これ以上続けられない。
 みっともない自分を晒すのはもう嫌だ。
 そんな気持ちがあるにはあっても、やはり自分には発言権などない気持ちが上回り、カナヲは何も言い出せない。
「もっとイカせてあげるわ」
 女性の指が肛門をぐにぐにと揉みしだいた。
「んんんんんぅぅぅぅぅ……!」
 自分でも驚くほどに敏感で、恐ろしく感じやすいアナルから、激しい快楽電流が拡散される。尻肉から足腰へと、背中に、つま先、甘くも痛いほどの電流が行き渡り、カナヲは背中を反らして大きく喘ぐ。
「ん! ん! ん! ん!」
 決まった声をリズミカルに上げながら――

「――ん!」

 ある一瞬だけ、少しばかり大きめに声を出し、カナヲは絶頂していた。時間と共に乾いたはずのアソコが再び濡れ、内股を伝って湿り気が広がっていた。
「あら、イったのね?」
 どこか嬉しそうに女性は言うと、肛門から指を離して、腕を振り上げていた。

 ぺちん!
 ぺちん!

 叩かれて、カナヲは全身をゾクリとさせる。
(私、興奮してる……!?)
 自分の反応に目を見開き、カナヲは新しい世界に目覚めた己を自覚してしまう。

 ぺん! ぺちっ、ぺちっ、ぺちん!

 お尻を叩かれて喜んでいる自分がいる。
 肛門を責められて、アソコを責められて、喜んでいる自分がいる。

(私……変態…………………………)

 そんな真実を痛感して、そのままカナヲは――――

 ぺちん! ぺちん! ぺちん!
 ぺちん! ぺちん! ぺちん!

 叩かれながら絶頂して、肩を痙攣させていた。
「朝までいっぱいイキましょう?」
 もう、そこはマッサージの場ではなくなっていた。
 女性がカナヲを性的にイジメ抜き、好きなように絶頂させて楽しむための、玩具遊びの場と化しているのだった。

「あぁあああああああ!」

 しまいには絶叫が上がっていた。
 当然のように部屋の外まで聞こえる大きな声で、通りがかりの者がぎょっとした顔で暖簾を見る。隣の部屋の者は迷惑そうに、あるいは好奇心から壁に耳を当てる少年もいる中で、カナヲは大声で喘いでいた。
「ああああああああああああ! あああっ、あああああ――:
 もはや声を堪えることなどできやしない。
 肛門をやられ続けているうちに、さらなる失禁を繰り返し、せっかく綺麗にしたのにまた汚したことを女性は楽しそうに叱責する。カナヲは情けのない気持ちでいっぱいになって尻叩きを受け入れて、また大きな声でイキ散らす。

 この夜は、そうした絶頂狂いの夜だった。

     ***

 数日後。
 カナヲはオナニーに耽っていた。
「あっ、あんっ、あぅぅぅ……」
 もう、あれが忘れられない。
 変態となってしまった自分は、あんなお漏らしでお仕置きを受けたような、普通なら悪夢や屈辱としか言いようのない思い出をネタにして、叩かれた痛みや弄られた快感を思い出しながら、アソコに指を出し入れしていた。
「あっ、あっ、あっ」
 布団の上で丸裸で、大股開きのはしたない姿勢で、中指を活発に出し入れさせている。
 そんなカナヲの尻の下には、布団が汚れても良いように、一枚の白い布が敷かれている。いくつかに折り畳み、自分の尻よりもいくらか大きな四角形を作った上で、そこに愛液を垂らして楽しんでいる。
「あん! あんっ、んぅっ、んぅぅぅ……!」
 しかし、それは意味を成していない。
 長々とオナニーを楽しんでいるカナヲは、布が許容する以上の水分を放出して、敷いた下にある布団にまで、もうとっくに愛液を染み込ませてしまっている。それに気づくことなどなく、カナヲはまだまだ飽き足らないかのように指をピストンさせていた。

「あっ、んんん!」

 絶頂と共に、潮の滴が舞い上がる。
「んぁぁ……」
 飽き足らずに指の動きを再開させ、カナヲはまだまだオナニーを続けていた。

 ……アソコには触れられていないのだ。

 按摩師の女性は肛門や尻ばかりで、膣やクリトリスへの愛撫はしていない。
 あの晩、夜通しイカされ続ける地獄から解放され、後々になってそんなことに気づいたカナヲは、やがて欲望に流されていた。
 アソコでもイってみたい。
 自らの欲望を満たすため、カナヲはオナニーを行っていた。

「あっ、あぁぁぁ――!」

 二度目の絶頂。
 それでも指は止まらずに、三回目の絶頂を求めてピストンを繰り返す。

「あぁぁぁ…………!」

 やがては三回目の絶頂。
 そして、四回目を指が求める。
 五回目を、六回目を、際限なく絶頂を求め続けるカナヲは、こうしてオナニーだけで体力を使い果たす勢いだった。