もう、やばいって……。
朝から欝な気分になりながら、明菜は今日のパンツを選んだ。お尻を見せることはパンツを見られることにも繋がるので、だったら、なるべく地味なものを履いてやる。しばらくは無地の白を履き続けることに決め、制服に着替えて家を出た。
学校へ近づく、この一歩一歩がお尻を出す瞬間へ近づくことでもあると思うと、何とも気が重くなってくる。いっそ帰ってしまいたい。サボってしまいたい。逃避衝動にかられるが、逃げれば検査が消えるのかといったら、どうせそうでもないのだろう。
仕方なく、明菜が校舎へ辿り着く。
保健室へ向かってドアをノックし、軽い会釈をしながら入室した。
「おはよう。明菜さん」
男性だ……。
三十代ほどの男の養護教諭に出迎えられ、彼には悪いが明菜は正直げんなりした。転校生だった明菜はまだ保健室を使ったことがなかったため、男の先生だとは知らなかったのだ。せめて女性が相手なら、という淡い希望は打ち砕かれた。
「はい。その……治療は先生がやる。って話であってましたよね」
明菜としては間違っていて欲しい話だが。
「うん。あってるよ。それじゃあ、さっそくベッドに四つん這いになろうか」
「……はい」
明菜がベッドに這い上がると、養護教諭はベッドを囲む周囲のカーテンを閉じ切った。着き出したお尻のスカートを捲くり上げられ、白いパンツが下ろされる。途中まで、太ももの付け根あたり、までしか下げないでくれたのは、アソコを見ないようにというせめてもの気遣いだろうか。
もちろん、ないよりは遥かにマシな気遣いだが……。
(やっぱり最悪! 肛門見られてる時点で恥ずかしさが和らいでる気がしない!)
「直腸検温からね」
「あ、はい……」
養護教諭は左手で尻たぶを鷲掴みに、親指で割れ目を押し開くようにして肛門を開帳させる。菊皺の広がった穴に体温計を挿入し、明菜は尻から棒の尻尾を生やしたような有様となった。
体温が取れるまでには多少の時間がかかるわけで、わずかなあいだ明菜は体温計を生やしたままの四つん這いを保たされる。当然、その間にも養護教諭が明菜のお尻を眺めないはずがなく、たっぷりと視姦してくる目の感触を明菜は尻肌に感じていた。
「あの、見てますか?」
せめて、挿入時以外だけでも視線を外してくれると嬉しい。
もう一段階、気遣いのレベルを上げてくれはしないかと期待して、明菜はそんな事を尋ねて見た。
「うん。しっかり見てないとね」
返事はそんなものだった。
逆に見ていることを堂々と宣言されてしまった。
「あのぅ、恥ずかしいんですけど……」
「うん。我慢してね」
拝まないつもりはないらしい。ようやく体温計が音を鳴らすが、次は座薬の挿入が待っている。指を押し込む関係から、養護教諭はまずは肛門を綺麗にしようとウェットティッシュを用意して、明菜のお尻をぬぐい始めた。
「先生っ、私赤ちゃんじゃないのに……」
「わかってるよ? 我慢我慢」
菊皺に指を押し付け、擦ってくる。トイレで尻を拭く時の紙の感触が、今はウェットティッシュで湿ったものに差し変わり、他人の指で拭かれている。排泄など登校前にとっくに済ませてはいるが、やはり尻を拭かれるなど、高校生にもなって大人にトイレの世話をされているような惨めさに襲われた。
こうして尻を差し出すだけでも屈辱なのに……。
拭き掃除を済ませた養護教諭は、使用済みのウェットティッシュを広げて言ってくる。
「綺麗だね。茶色い汚れが全くないよ? 明菜ちゃんは綺麗好きだね」
なんというデリカシーのなさか。
「い、い、言わないでくださいよ!」
明菜もさすがに喚き上げた。
「ごめんごめん。それじゃあ、座薬を済ませようか」
本当に反省しているのか怪しい謝り方で、養護教諭は再び尻たぶを掴んでくる。錠剤のプラスチックじみた感触が触れてきて、指で少しずつ押し込まれ、だんだん入ってくるのがよくわかる。
恥辱に絞め殺されそうだ。
恥ずかしさで全身が熱くなり、肛門を良いように扱われているような屈辱感に歯軋りする。シーツを鷲掴みに、目を強く瞑って耐え忍んだ。
指まで中に入っている。
座薬をより奥へ押し込むために、直腸内部へ侵攻し、中指の根元までを埋め込まれた。
「動かないでね?」
「は、はい……」
養護教諭は指を差し込んだまま、中指をうねらせ内部を指で探りながら、四つん這いの背中に向かって説明する。
「これから、五日間毎朝同じことを繰り返す。その後もう一度病院へ行って、医師に治ったかどうかを確かめてもらうからね」
「あれ、でも治療はここでって……」
「治療はね。治ったか確認するのはお医者さんだから、ちゃんと診察は受けてね。治っていれば良し、治らなければ同じように毎朝保健室。ま、普通は治るから安心してね」
「はい……」
「さて、今日はこれでおしまいっと」
養護教諭は指を引き抜き、脱がせたパンツを元に戻した。そんなことぐらい自分でやらせて欲しかったが、パンツを履かせ直すという世話まで他人の手でされてしまった。
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健康診断は女子のお尻も検査する 05 保健室で明菜再び-志野川明菜 15歳- その1
なにこれ、軽く死刑宣告なんですけど……。 志野川明菜は軽く青ざめた。 無事にお尻の検査も終わり、数週間が経って、ようやくあの屈辱的な思いを忘れられそうになっていた時だ。帰りのホームルームで担任に名前を呼ばれ、何かと思って帰宅解散後に教卓に向かっていくと、明菜は一枚のプリントを手渡された。 ――検査結果のお知らせ。 と、そう書かれていた。 普通、健康診断などは一度終わればそれっきりで、特別なお知らせなどやって来ない。わざわざ結果のお知らせが通知される事が何を意味するのか。明菜はすぐに察していた。だからこそ軽く青ざめつつ、あの恥ずかしさを思い出して頬を染めた。 「ああ、別にそれほど深刻な病気じゃない」 何を勘違いしてか、担任はどうでもいいフォローをする。確かにそれも重要だが、病状よりもまず先に、またお尻を曝け出すハメになる事への憂鬱さが沸いて出て、自分が何の病気かなど気にする余裕さえなかった。 「病気の種類によっては費用は学校負担になるから、志野川の家にお金はかからない。対処療法も保健室の先生が教わってきているから、病院には行かずに毎朝保健室に行くように」 「保健室、ですか? しかも毎朝って」 「ま、詳しいことは書いてあるから。あとは自分で読んでくれ」 明菜はすっかり沈みきりながら、教室を後にした帰宅後に家で再びプリントを広げる。何の検査でどんな病気に引っかかり、どういう治療が必要なのか。一から丁寧に書かれていた。 まず、直腸粘膜がから異常な細菌が出たらしい。 あの綿棒を挿入しての粘膜採取から、おかしな病気が見つかったのだ。初めは何も起きないが、禁は少しずつ繁殖して数を増やし、本人に自覚症状を与えないままゆっくりゆっくり事態は進行する。直腸内部を腫れさせて、排泄時に痛みを与えるものらしい。 つまり、トイレに行くとお尻が痛む。 (それだけかい!) ツッコミでも入れたくなる症状だが、さらに進行が進めば腹痛を引き起こし、常時痛みを感じるようになるらしい。最悪の場合は日常生活に支障が出て、まともに立っていられなくなるのだとか。 病名は『超腸腹痛』――。 (超って何! 超って!) 初めて症状を発見した人のネーミングセンスを疑いたい。単純にお腹が痛くなるのと、直腸にも痛みが出るのとをかけての超、腸、なのだろうが、上手さよりも下らなさの方が勝っている。そんな下らない病気に明菜はかかっているのだそうだ。 自覚症状はない。よほどの早期発見にあたるらしい。 それはいいだろう。 色んな病気の増えている現代だからこそお尻の検査は導入され、こうしてきちんと病気が発見された。恥ずかしい思いをした甲斐があったと、それに関しては思っておく。思っておかなければ、あの屈辱的な思いを無意味にしたことになってしまう。 問題なのは保健室だ。 毎朝早く保健室へ通って、保健室で措置を受けるように指示がされていることだ。もちろん、わざわざ通院しなくとも保健医程度で務まる措置だというなら、それはそれでありがたい。明菜の家から病院までは少し遠いので、学校内で済むのは助かる事ではある。 しかし、すると学校内で毎朝お尻を出すことになってしまう。 措置内容に目を通しても、憂鬱な気分になってしまうような項目で目白押しだ。まずは直腸検温で毎朝お尻の温度を測り、座薬を定期的に投与する。綿棒を挿入して直腸粘膜を採取し直し、それを病院に送って治ったかどうかを判断する。放置するのは危険だが、一度治療を施せばすぐに治るものなので、医師の手を借りずとも校医で十分なのだとか。 校医どころか、薬をもらって医師の言う事を聞く程度の事など、個人で十分だ。なのにわざわざ保健室へ通い、人に診てもらう必要があるのは何故なのか……。 「はあーあぁ……」 明菜は深く深く、ため息をついた。
健康診断は女子のお尻も検査する 04 体操着で下半身裸-長谷川絵乃 14歳- その2
次は打診や触診といった診察行為が待っているのだけど、その前段階としてまずは視診が行われた。さっきもじっくり見られたばかりなのに、ここでも丹念に観察されなくてはいけないのだ。 「やや灰色、一般的な黒ずみ具合です」 (いっ、色合いなんか言わないでぇ~!) 絵乃は耳まで赤くなる。 医師がその都度視診の結果を口にして、それに合わせて看護師が何やら書類に記入を行っている。色合いも何か検査と関係があるようだけど、絵乃はただただ恥ずかしい思いにかられるので一杯一杯だ。 「肛門に力を出しいれして下さい」 「え? は、はい!」 要するにパクパクさせろということだ。絵乃は尻肉に力を込め、肛門の皺をすぼませる。そして脱力し、また力を加えて窄ませる。縮んでは伸び、縮んでは伸びる肛門の皺の変化を医師は丹念に観察する。 人にこんなことをさせるなんて、一体どんな罰ゲームだ。 「疾患無し、腫れも何もありません。触診に移ります」 やたらと事務的に尻揉みを開始され、絵乃は惨めな気分を味わった。測定でも触られたし、ギョウ虫検査でもついでのように揉まれたし、あとどれくらいお尻を揉まれればいいのだろう。しかも触診というだけあって、今回のはじっくりしている。 まずは上から鷲掴みに、ぐるぐると回すような揉み方から入る。力を入れたり抜いたりするような揉み方をされ、次に皮膚の表面をまんべんなく撫で回し、さすり尽くされていく。頭の変わりにお尻を撫で撫でされているような、しかし照れなどよりも羞恥がいくらでも上回るこの行為に、絵乃は顔から湯気でも出しそうなほど赤くなっていた。 (もうヤバいよォ……。限界きそう!) 探るかのように各所を指でつねられて、割れ目に指を押し当てられ、上下往復で何度も何度も這わされる。肛門を揉みこまれ、皺を弄繰り回される。尻揉みに伴ってアソコの貝が開いてしまい、肉ヒダまで見られることになってしまう。 もう地獄だ。羞恥地獄だ。 「打診に入ります」 尻たぶをペチペチと叩かれて、お尻で遊ばれているような気分になる。尻肉が揺れ動く時の形状変化を見る検査らしいから、ただ上からタップされるだけではない。プルプル揺れるところを見るために、下から持ち上げるかのように叩かれた。外側から内側にかけて、中から外にかけて、上から下にかけてと、方向を変えてタップされ続けた。 (わたし、何も悪いことしてないのにぃぃ……!) ものすごい罰を受けているような気分だった。 直腸診と粘膜の採取。 最初に綿棒を差し込まれ、中をぐりぐり掻き回された。医師は付着した粘膜をケースに保存し、それから直腸診に移る。 (うひっ!) 中指を根元まで挿入され、異物感に喘いでしまう。ぐりっと、内側で指が回転してきて、出し入れもされて、肛門と指が擦れ合う。中身を探られている違和感に尻穴は熱くなって、とにかく早く抜いて欲しかった。 臀部の撮影。 要するにお尻の写真を取られるわけで、しかも一枚では済まされない。まずは直立不動になるよう言われ、その姿勢からお尻の正面を撮影される。次に右側、左側と三パターン分の撮影を済ませ、そして今度は四つん這いだ。 (これ、エッチな写真にもなるよね……?) 医学資料の確保らしいが、お尻の写真なんてもっといやらしい目的で見ることもできる。例え真面目な医師にしか流されないのだとしても、カメラマンはどうだろう。医療関係者というわけでなく、普通に撮影の仕事をする人間らしい。この人がデジカメからコピーを取って、自分用の画像を確保しないとも限らない。 お金のために写真を売ったってニュースも聞いたことがある。 ましてや、貴重な中学生の生尻だ。 絵乃のお尻も、どこか知らない場所でばら撒かれない保障などどこにもない。そんな不安を抱えながら、絵乃はお尻にシャッターを浴び続けているのだ。 パシャ、パシャ、パシャ。 肛門まで見えてしまう四つん這いのお尻に向かって連射され、同じように右側と左側を撮影される。さらに肛門のアップまで撮られ、自分の重要な秘密を握られたような気恥ずかしい心地がした。 予防接種。 注射器で液状の薬を打つわけだけど、これが普通の注射器じゃない。お浣腸の時に使うような、肛門から液体を注入するための器具が出てくる。これって、注射器じゃなくて注入器って名前の方が正しいのだろうか。 とにかく、絵乃は薬を入れてもらうためにお尻を差し出す。 (あっ、ヒヤっとする) 注入前に肛門にジェルを塗られ、それから先端を挿入された。 (あぁぁぁ……流れ込んでくるぅぅ……) 肛門に直接水でも流しこまれているような、壮大な異物感がお尻を襲う。今は注入器の先端が栓になっているからいいけれど、このまま引き抜いたら液が漏れちゃうのではと心配になってくる。 この薬は吸収が早いから、そんな心配はないという話だけれど……。 (うぅぅっ、何この感じ! お尻からおしっこ出そうなこの感じ、ちょっと嫌だ!) 「じゃあ入れ終わったから、抜きますね」 「あっ、今抜いたら……」 嫌だ、出ちゃう! お漏らしさせられちゃう! そんな不安で危うく抜かないでと叫びそうになる絵乃だったが、幸いそんな台詞を吐かずに済む。それよりも早く、肛門を指でグリっと押さえつけられ、こぼれないようにされたのだ。 (あれ? でもこれって……) 「吸収されるまでには十五分ほどかかるので、それまで先生に押さえてもらっておいて下さいね?」 その先生っていうのは男性教師なわけで、絵乃を見ながらニヤニヤしているわけで……。十五分もずっと肛門を触られ続けていなくちゃいけないなんて、もう最悪だった。 いっそ殺してください。 と、絵乃は何度思ったことだろう。 四つん這いのまま指を入れられ、時間が来るまで指栓を閉じられ続けていた。その間もちろん、尻たぶを撫でたり揉んだり、好きなように弄ばれた。
健康診断は女子のお尻も検査する 04 体操着で下半身裸-長谷川絵乃 14歳- その1
いくらなんでも、どうなんだろう。 効率のためなのはわかるけど、これはやっぱり恥ずかしい。 身長計で背筋を伸ばした長谷川絵乃は、下半身の心もとなさに頬を赤く染めていた。白い体操着を来たその下には、ブルマはおろかパンツも履いていない。下腹部が丸出しなのだ。横に下ろした手でなんとか体操着の裾を伸ばし、隠そう隠そうと試みていた。 「はい、動かないで」 その行動を注意され、ガードの試みも許されまいまま頭にバーが下ろされる。身長の数字を読み上げられ、ようやく身長計から解放された。 (これで後はお尻だけだね) いよいよ来る恥ずかしい検査に、絵乃はしっかりと腹をくくった。 (よし、頑張ろう!) 絵乃の中学校では身体測定は体操着で行われる。廊下移動を行いながら各検査を済ませていき、既に内科検診や視力検査を終えたあとだ。残るは身長体重といった体格測定と、そしてお尻の検査となっている。 身長体重、お尻の検査は全て体育館で行われる。広いスペースをまんべんなく利用して、各検査場所を各自まわっていくシステムになっている。 要するに各検査で女の子はお尻を見せてまわらなくてはいけないのだ。 まずは測定コーナーの列に並び、順番がまわって担当者の前へ出た。 「長谷川絵乃です。よろしくお願いします」 書類に間違いが出ないよう名乗ってから、覚悟を決めたように体操着の裾をたくし上げ、下腹部を曝け出す。 この身体測定のあいだは、女子生徒はパンツを履くことが許されていない。各お尻の検査を効率良く済ませるため、体育館に入る前にブルマとパンツは脱がなくてはならない。アソコとお尻が丸出しになるから、みんな裾を伸ばして前を隠そうとしながら体育館を歩き回って、それぞれの場所で検査を受けている。 「ヒップを測ります」 測定コーナーではお尻にメジャーを巻き付けられ、大きさを測られる。巻き付けたメジャーを固定するかのように、男の担当者は必ず手をべったりと貼り付けてくる。わざわざ触ってくるのだから嫌な気持ちがしてくるし、とっても恥ずかしくて堪らない。 「割れ目の長さを測るので、腰をくの字に折ってください」 「はい」 絵乃が微妙にお尻を付き出すと、担当者はメジャーを尾てい骨のあたりに押し当て、伸ばした紐を割れ目に食い込ませた。尾てい骨からアソコの貝の部分までを尻の割れ目の長さとされていて、ぺったり貼り付くようにメジャーを伸ばしてくる。隙間なくしっかり伸ばすためか、メジャーの上から指でなぞってくるからたまらない。 (うぅ――いっそ死にたくなっちゃうよ) 恥ずかしさを堪えるうちに数字が読まれ、測定コーナーから解放される。 次はギョウ虫検査コーナーだ。 例のシートを肛門に当てるアレ、そんなものは自分でやれば済むものだけど……。 せっかくお尻の検査があるのだから、それも医師の手でやってしまおうということらしい。何がせっかくなのかはわからないけども、そういう決まりなのだから仕方ない。 列に並んで順番がまわると、絵乃は丸椅子の前に出た。 白衣の医師と丸椅子の組み合わせは、それだけ見れば普通の診察でも始まりそうな雰囲気に思えるが、この椅子は座るために用意されているわけじゃない。事前にあった説明のプリントによれば、椅子はお尻を付き出すために置かれているのだ。 「長谷川絵乃です」 名乗って、絵乃は椅子に両手を置く。 (ちょっと屈辱だけど……) 恥を飲み込むように息を呑み、思い切ってお尻を差し出した。パンツすら履かないアソコまで見られてしまう姿勢の心もとなさといったらないが、みんな同じ検査を受けているのだ。自分もきちんとしなくては。 「はい、貼りますよー」 尻たぶの片側を鷲掴みにされ、ギョウ虫検査シートが当てられる。 そっとビニール状のシートが触れてきたかと思うと、人差し指で突き込まれ、肛門をぐりぐりと指で揉みほぐされた。 (うぅぅっ、やっぱり死にたくなるよぉ……) 堪えるように唇を丸め込み、絵乃は必死に目を瞑って耐えていた。押し込んでくるかのような人差し指がぐりぐり動き、菊皺をほじくられる。皺を一つ一つなぞるようにされ、さらに両の尻たぶを鷲掴みに、親指二本を同時に押し込んできた。 (……揉まれてる! 揉まれてるし!) 押し込むように動く親指に合わせ、鷲掴みの指も食い込んでくる。力を出しいれするような尻揉みをひとしきり受けてからの解放となった。 今度は肛門のサイズと皺の本数だ。 同じように白衣の医師と丸椅子の置かれたコーナーで、絵乃は恥を忍んでお尻を付き出す。途端に指で割れ目を開かれ、肛門をじっくりと観察された。 (ひぃぃぃ、見られてるぅ!) 視線を注がれ、今にも肛門が痺れるかのようだ。 硬いプラスチックの感触で、定規が当てられるのがわかる。穴に合わせるようにして数字を読まれ、皺を一本一本数えられた。 「いち、に、さん、し……」 医師はぶつぶつつぶやきながら、大きく広げた尻たぶをじっくりと覗きながら目で数える。ここで尻を力ませ肛門をヒクヒクさせてしまうと注意されるので、絵乃は出来る限り力を抜こうと意識し続けていた。 「十五本です」 (じゅ、十五本て! そんな情報いらないよォ……) 検査がまだいくらか残っているのを考えると、部屋の隅にでもうずくまって一人でいじけたくなってくる。お尻を揉まれたり測られたり、肛門を弄くられても平気な女の子なんて、どこにもいないのではないだろか。 少なくとも、絵乃はそういう気持ちだった。
健康診断は女子のお尻も検査する 03 美人教師-佐倉美紀 23歳- その5
菊穴に指を出し入れされ、尻たぶを撫でられる。いたわるような、触れそうで触れないような繊細な手つきで皮膚をさすり、埋め込んだ指をグリグリ回す。そんな美紀の姿を男子三人と亜由美は眺め、ニヤついている。 「いい眺め」 亜由美に嫌な言葉を投げられながら、美紀は唇を噛み締めてこれに耐えていた。 「どうですか? 先生」 校医はニヤけた声をしていた。 「どうって……」 「痛みとかはありませんか?」 指の腹で直腸を引っ掻きながら尋ねてくる。 「いえ、特には」 「そうですか? ちょっと腫れっぽくなっているようなんですが、何も違和感はありませんか?」 「え? いえ別に……」 病気の可能性を指摘され、美紀は一瞬戸惑った。何か異変があるのだろうか。重い病気ではないだろうか。一瞬にして不安に包まれ、生徒に見られる恥ずかしさなど吹き飛んでしまう。 しかし、羞恥はすぐに蘇った。 「ま、軽い症状です。肛門にチューブを挿して点滴をしましょう」 校医はまさに病院にあるような点滴剤を引っ張って、液体薬品の詰まったパックの先からチューブを繋げ、美紀のお尻に挿入する。 「動かないでくださいよ?」 「は、はい!」 いや、少し待て。この姿勢で挿入されるということは、点滴が終わるまではずっと四つん這いでいなくてはいけないということか。そうこう感がているあいだにもチューブは直腸の奥まで届き、抜けないようにテープで固定される。ちょうど×印のように貼り付けられ、美紀のお尻は見るも恥ずかしい無残な姿にされてしまった。 「どういう病気ですか?」 「重いものですか?」 男子が質問攻めを開始して、校医がそれに答え出す。聞き耳を立てて病状を把握していくうち、話は点滴にかかる時間に触れ、そして校医はこう告げた。 「三十分はかかりますね。あ、佐倉先生? そのあいだは絶対に動かないで下さいね?」 「三十分ってそんな……。ずっとこのままですか?」 冗談じゃない。やっとこのポーズを解けると思ったのに。 「ずっとじゃないでしょう。三十分ですよ三十分。そうだ。その間にみなさん、佐倉先生のお尻を使って勉強をしましょう」 そんな提案を校医は平然と行った。 「ちょ、ちょっと……! もう十分では? 十分触ったじゃないですか!」 あまりのことにひどく声が裏返り、美紀は頓狂な声で喚いていた。 「んじゃ、失礼しまーす」 「俺も俺も」 浩二と淳が、美紀の意思など構わずにその尻を撫で始め、かといって美紀は動くわけにもいかないまま、むざむざそれを受け入れる。二人でそれぞれの尻たぶを分け合われ、美紀はもはや涙目だった。 (こんなことって……!) 悔しさのあまりに歯を噛み締めた。 触診の演習という名目だろう。どこまで真面目なのか、それとも触りたいだけなのか。何にせよ、美紀は生徒達に尻を撫でられ、皮膚を探るようにつままれる。丹念なマッサージで揉みこまれ、いいようにされ尽くした。 「いい気味、最高だわ」 そして教師を嘲笑う亜由美に向かって、医師が思わぬ一言を告げた。 「そうそう、亜由美さん。あなたには再検査があります」 「…………はい?」 亜由美は一瞬、きょとんとする。 しかし、すぐに校医の考えを理解して、みるみるうちに青ざめていった。 「ちょっと待って? 私は健康よ!」 「いえ、きちんと診断結果が出ています。綿棒から採取した粘膜に細菌がありましてね。まあご安心ください。早期発見になりましたから、別にすぐ治りますよ?」 「すぐって、そういう問題じゃなくて……」 ここで検査を受けるということは、自分自身で連れてきた男子にお尻を見られることを意味している。それどころか、この最低な校医にだって揉み尽くされるに違いない。 「さあ、お尻を」 「い、嫌よ! もし病気が本当でも、私は別の病院に――」 「ここで受けた方が早いですよ? さあ、高志君手伝って」 「はい!」 校医と高志、二人の男に迫られて――。 * 「くっ、くぅ……!」 結局、亜由美もお尻を見られる運びとなった。もう一台用意された診察台で、丸出しとなった亜由美のお尻に男子三人がたかっている。直腸診の講習と称して指を入れられ、肛門に出し入れされていた。 「何でこうなるのよ! 最悪なんだから!」 「亜由美さん。静かに」 喚いた罰を与えるように、校医が尻を叩いてくる。美紀がされるのを見ていい気味だと思っていた体罰が、亜由美自身にも下されたのだ。 「注入するのは別の薬品になりますが、亜由美さんにも先生と同じように点滴を受けてもらいます。せっかくなので、先生の三十分が終わったあとで亜由美さんにも三十分間お尻にチューブを生やしてもらいましょう」 「そんな……」 せっかく仕返しできたと思ったのに、あんまりだ。 男子はしばし美紀のお尻へ戻っていくが、その間に校医に直腸診を済まされる。そして検査が終わってなお無意味に揉まれ、ペチペチと打ち鳴らして遊ばれる。美紀の点滴が終わる頃、亜由美も同じような有様にされ、三十分間いいようにされ続けた。