
ランドブレーカーによる治安悪化の不安を理由に、エンドフィールドからとある村へと戦闘オペレーターの派遣が決定される。しかし、そこには謎のウイルスが流行していた。何故か女性だけに感染するもので、そんな場所にあえて女性が来るべ・・・
翌日だった。
集めた情報について聞きたければ、次の日に同じ場所まで来いと、指定の時間通りに、アニエスは娼館跡地を訪れていた。
部下達には顔を覚えられているようで、用件を伝えるまでもなく、アニエスはすぐさまリーダーのいる部屋へ通され、改めて情報屋の男と対面した。
「何かわかりましたか?」
早速、尋ねる
アニエスはベッドに押し倒された。
情報屋の男はそろそろ交代とばかりにアニエスのことを譲って、金髪とスキンヘットの二人組が入れ替わりでベッドに上がる。
そして二人組によって押し倒され、アニエスは一瞬恐慌した。
「あ、あの! 本番は――――」
真っ先に不安が膨らみ、破裂しそうな勢いだった。
「ああ、しないしない」
「約束だもんなぁ?」
守る気があるかもわからない、ヘラヘラとした態度でもって、金髪が両腕を押さえにかかってくる。掴まれた手首が頭上でシーツに埋め込まれ、押さえ込まれて、抵抗ができなくなった恐怖感が表情に滲み出る。
アニエス・クローデルが不安の奥底に飲み込まれ、暗い面持ちとなるのも無理はない。
(遺品一つのために、馬鹿みたいかもしれないけど……)
きっかけはとある手記だ。
四年前に亡くなった母が保管していたもの。祖母と母が受け継いできたという、曾祖父の遺した手記。
その曾祖父、アニエスのおじいちゃんとは、C・エプスタインという人物だった。
母の死後、父が仕事に没頭するようになったこともあり、アニエスは曾祖父の手記に引き込まれていた。その手記の内容は、人柄や哲学を匂わせるものが多く、日々の何でもないこと、家族との絆や弟子とのやり取り、どこか日記のようでもあった文章に触れていくうち、とても尊敬できる人物だと感じていた。
だが、数冊に渡る最後の手記、最後のページにはこうあった
部屋で一人、ノートパソコンを立ち上げデスクに向かい、懸命な検索を繰り返す少女がいた。キーワードを変え、サイトを変え、思いつく限りの手は尽くすが、求めるものが一向に出て来ない末、零れる独り言がこうだった。
「このやり方も駄目か」
ずっと同じ姿勢でいた疲れから、軽く伸びをした少女は、改めて画面と向かい合う。
「はあ、こうなったら……先輩のアドバイスに従うしか……」
少女の思い浮かべる手段は、導力ネット法の隙を突くもので、正直なところ後ろめたい。しかし、正規の検索では辿り着けない以上、背に腹は変えられない。