リーナはベッドに横たわった。
「僕はね。マッサージが得意なんだよ」
得意げな表情を浮かべたジョードは、リーナの上に覆いかぶさり、弾力が強いあまりに硬めともいえる乳房を揉む。大きいには大きいが、巨乳という言葉を使うには少し足りない。微妙な膨らみ具合の上へ、ジョードの指は沈み込んでいた。
「得意? どこがよ。気色悪いだけじゃない」
「そうかなぁ? じきにリーナちゃんも気持ちよくなるよ」
「ふん。バカバカしい」
何をまかり間違っても、ジョードなんかで感じるわけがない。
明らかに慣れている様子から、ジョードは過去にも誰かを抱いたことがあるのだろう。さしずめは金にものを言わせ、経験を積んでいるのだろうと想像できた。
しかし、いくら技巧じみた指遣いで揉まれても、リーナが感じるのは気持ち悪さだ。浴室で体を清めたはずだろうに、ジョードはもう汗をかいていて、脂っこい手汗が乳肌に染みてゾッとする。
こんな奴が好き放題に揉んできているかと思うと泣けてくる。
事実、未だに涙は止まっていない。
悔し涙を流すリーナは、ジョードのことが気に入らない視線のまま、キッと睨みつけた表情のまま胸を揉まれている。
「感じない自信がある?」
「当然でしょ? アンタほどのクズはなかなかいないんだから」
「なるほどね。だけど、それでもリーナちゃんはイくことになると思うよ?」
「ハァ?」
「僕は女の子のイカせかたをよく知っているんだ。初夜権をたくさん買ってきたから、色々と熟知しちゃってるわけなんだね。これが」
ジョードの両手が、左右それぞれの乳首に集中する。乳輪から乳首にかけてのエリアを指先で揉むようにして、つまんだり引っ張ったり、押してみたりを繰り返している。
「……気持ち悪い」
完全にそれが本音だ。
「でも、硬くなってるよ?」
「――っ!」
乳首の突起状態を指摘され、リーナは酷く顔を顰めた。性的な感じというより、純粋に触られ続けたせいに過ぎないが、快感無しでも突起することがありえるなど、リーナの知識にはない事実だ。
感じたわけではないにも関わらず、それを指摘された屈辱感に打ちのめされた。
「リーナちゃんはだんだん感じ始める。下の方も弄ってあげるよ」
片手は乳を揉みつつも、ジョードの右手が秘所へ向かった。
「や、やめ……! んんっ!」
割れ目を指で一撫でされ、背中に氷でも当てられたような悪寒が走った。
「どうだい? リーナちゃん」
「気持ち悪い! 最悪!」
「その気持ち悪いが、だんんだん気持ち良いに変わるんだよ?」
「ふざけたこと言わないで!」
「ふふっ、楽しみだねぇ? リーナちゃん」
ねぶるような指遣いが活発化して、リーナの割れ目を愛撫する。ラインに沿いこんだ指が執拗にうねり、快感を引き出そうと蠢いている。
感じるわけがない。
感じるわけが……。
やがで触れるか触れないかの、産毛を撫でるようなフェザータッチで割れ目をやられ、みるみるうちにアソコに意識が集中していく。
「……感じないッ」
ジョードのことを睨みながら、技巧ある愛撫をじっと堪える。
「どうかな? そろそろだと思うけど」
「何がよ。バカバカしい」
感じるわけがない。リーナは本気でそう思っていた。
しかし……。
十分、二十分――。
かなりの長時間をかけ、フェザータッチは続けられた。
アソコだけではない。乳房や乳首、うなじや腰のくびれまで、リーナは全身という全身を撫で回されていた。
気持ち悪いことに変わりはない。
肌もあくまで、ジョードのおぞましさを感じている。
しかし、皮膚の表面をさーっと撫でていくような、そっとした手つきが体中をまんべんなく這い回るのだ。時間をたっぷりかけ、長く長くそうされて、リーナの肌という肌が少しずつゾワゾワしていた。
「どんだけ気持ち悪いのよ」
リーナは拒否感を声に出す。
「気持ち良いの間違いになってくるんだよ?」
ねとねととした気色の悪い声が鼓膜にこびりつき、リーナは顔中を引き攣らせた。
「いい加減にして。さっきからありえないことばかり――あっ!」
その瞬間だ。
リーナは感じた。
さっと割れ目を愛撫され、さきほどまではありもしなかった快感が、甘い痺れが弾けてほとばしり、リーナは喘ぎ声を漏らしてしまった。
「今の声は?」
「ち、違う! アンタがあんまり気持ち悪いから――ひっ、ひうん!」
クリトリスを刺激したのだ。全身の産毛を撫で回され、体中に火が燻るような熱が宿った状態で、不意に敏感な部分をやられてリーナはつい喘いでしまった。
「可愛い声だねぇ?」
「うるさい! 黙れ!」
「もっと聞かせてよ」
「――んんっ! いやぁ!」
巧妙にスイッチを入れられたリーナの体は、否応無しに快楽を放っていた。精神的には確かにジョードへの拒絶感を抱いているのに、まるで気持ちを無視するように、肉体はジョードの指で悦び始めている。
「そうそう。今朝はキアランくんに挨拶をしてきたよ」
「き、キアランに?」
「初夜権の相手は僕なんだって教えてあげたら、とても最高の顔してたなぁ? なんだか今にも泣きべそをかきそうっていうか」
「だ、黙って! んぁっ! んあん!」
「たまらないねぇ? あのヘタレより先にリーナちゃんの処女を貰えるかと思うと」
「うぁっ、ううっ、このぉ! このおぉん!」
活発になったアソコへの愛撫で、リーナはより一層感じさせられ、体中でよがるような反応をみせていた。
「これから七日。いや、あと六日か。毎日挨拶してあげるんだ。これからリーナちゃんを抱いてくるよって。たくさん喘がせるよって」
「やめて! そんなこと!」
「君がこうして感じたことも、たくさん濡れちゃったことも、みーんなキアランくんに報告してあげるよ」
ジョードは指に絡めた愛液を見せつけた。
自分が感じてしまったという証拠が、ジョードの指でねっとりと糸を引き、それがアソコでさらに分泌されている。
「なんで! なんでアンタなんかに……!」
「僕の愛がリーナちゃんに届いているからだよ?」
ベロォォ……。と、首筋を舐め上げられ、ゾッとするようなおぞましさでありながらも、性感帯の甘い痺れが走ってきた。
……感じてしまった。
ジョードのような最低の卑怯者で感じてしまった。
信じられない。嘘だと思いたい。
しかし、アソコの口は確かな水音を立て、それが耳まで届いてくる。自分がジョードで感じているという、死ぬほど悔しい現実が、リーナの心を蝕み始めていた。
「気持ち悪い! 気持ち悪い!」
リーナは必死に叫んだ。
自分の快楽を否定するために。
「ふふっ、もっと鳴いてごらん?」
「ひゃっ、んぁぁ! あぅん!」
膣に指を挿入され、リーナはますます喘がされた。
「キアランじゃない。リーナちゃんは僕で感じているんだ」
「うるさい! 死ね! 死ねぇ!」
「これから僕のチンポを貰うんだ。僕がリーナちゃんの初めての相手だ! どう? 嬉しいでしょう?」
性器へぴとりと、亀頭が押し当てられる。
挿入の予感に顔が引き攣り、リーナはますますジョードを睨んだ。
「ふざけんなブタ野郎! 卑怯者のクズ! アンタなんて抱かれたうちにカウントしないわ! 絶対に!」
「意地っ張りだねぇ? それでもリーナちゃんの処女は僕のものなんだよ? ほら!」
ずぷぅぅ……!
腰が押し込まれる。
「あああああああ! あっ、あぁ……!」
ジョードに処女を奪われた事実に悲鳴を上げた。
いくら嘘だと思いたくても、狭い膣の穴を内側から広げようとする肉棒の太さが、必要以上にありありと感じられる。悲劇と悔しさから流れていた涙が、より量を増していき、リーナは必死にジョードを睨んだ。
「どうだい? 初めてチンポが入った感想は」
「死んだ方がマシ! いつか殺す! 覚えてなさいよ!」
「うん。リーナちゃんの美味しい味はずーっと覚えておくよ」
「――くっ! このぉ!」
「さあ、味わってよ。リーナちゃーん」
ジョードはゲスの微笑みを浮かべる。
そして。
ずるうぅぅぅぅぅぅ……にゅるぅぅぅぅぅぅ……。
自分の味を覚えさせているかのように、あまりにもゆっくりと、ジョードは肉棒の出し入れを行い始めた。
ずにゅぅぅぅぅぅぅぅ…………。
「あぁぁぁ……! んんん!」
リーナはシーツをぎゅっと掴む。
「ナカで動いているでしょう? 僕の太いものが」
「くぅっ! このぉぉぉ……!」
「これがキアランくんのだったら良かったのにねぇ?」
「んくっ、んんん…………」
こんな奴が、ジョードなんかが、自分を犯すことで征服の喜びを浮かべている。
死んで欲しいほど癪な表情だ。
ずるっ、にゅうぅぅぅぅ……。
しかも、穴を拡張されて苦しいようなキツいような、そうした感じが出入りしている。太さと狭さが密着度を強めており、ジョードの動きに合わせて膣壁が肉棒を感じ取る。わざとらしいスローペースで腰を振るので、強制的に意識を集中させられて、ジョードの形状がありありと伝わってくる。
この破瓜の痛みも、出血も、全てがジョードによるものなのだ。
その達成感に満ちた嬉しそうな顔を見れば見るほど、リーナは屈辱に苛まれる。自害するか相手を殺したいほどの悔しさという感情の中で、感じたくもない快楽を覚えされられならが、リーナは必死な気持ちで耐え忍んでいた。
これは悪夢だ。リアルな夢みたいなものだ。
現実じゃないと思えばいい。
夢から覚めれば、ちゃんとキアランとできる。
「ほーら、リーナちゃんのアソコの穴が、僕のチンポを覚え込んでいくよ?」
「ブタがぁ……! あぁっ、んくぁ!」
「キスもしようよ。ちゅぅぅぅ」
「んんんんっ!」
唇を塞がれ、舌を捻じ込まれ、全身の総毛立つような唾液の味がリーナの口内へと流れ込む。
――悔しい! こんな奴に! こんな奴に!
キスで余計に興奮してか。
活発になった腰振りでリーナのアソコは貫かれ、執拗なまでにジュプジュプと、何度も何度も奥の方を貫かれる。
ずぷっ、じゅぷっ、にゅぷっ!
身体を揺らされるたび、弾力のある乳房が小刻みに揺れている。
「いーっぱい出してあげるね?」
気色の悪い甘い声。
びゅるるぅ! どく! ドクン! ドクッ、びゅるん! ドクドク!
よりにもよって、膣内に射精され、ジョードの精液がリーナの膣に浸透していく。
「……許さない。一生許さない!」
あまりにも悔しいリーナは、せめてもの抵抗として、キッと睨む表情を向けながら宣言した。
――キアラン。私はこんな奴に負けないから。
心の中で誓いを立てるリーナの顔へ、白濁と愛液の絡んで汚れた肉棒が接近する。
「舌でペロペロと掃除するんだ」
「……変態が」
吐き言葉を口にしてから、リーナはそれを舐め始めた。
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