護衛サリアは娼婦扱い 後編
サリアは小太りに押し倒される。
ショーツを脱がされ、性器は剥き出しとなっていた。
勝負を引き受けてしまった以上、もうイカずに耐え抜くしかないと思い、歯を食い縛って愛撫を受ける。
にゅるぅ……と、指が挿入された途端、股に快楽が迸った。
「ぬぅぅぅ……!」
「ほらほら、気持ちいいねぇ? 感じてるんでしょう?」
「ぬぅ……くぅぅ…………!」
たった一本の指が出入りしてくるだけで、大きな快感の波に襲われる。声が出そうになりながら、サリアは強く歯を食い縛り、小太りを睨み返した。
「トロトロだよ? 素直にイっちゃったらどうかな?」
小太りはワレメを広げた。
ぐっと顔を近づけながら、M字の股の中心を視姦する。
「……黙れ、絶頂など望んでいない」
「でも、イっちゃうよね?」
勝利を確信しきった顔で、男はクリトリスを弄り始めた。左手の指で開きながらに、剥き出しになった桃色の上端に指をやり、突起した肉芽をくすぐり抜く。包皮から剥き出しとなった敏感な肉芽は、膣へのピストンにも勝るより大きな快感を生み出した。
「ぐっ、ぬぐぅぅぅ……!」
すぐに絶頂が訪れた。
イキそうになり、サリアはそれを反射的に堪えようとした。腹や脚に力を入れ、抑え込もうとしたものの、決して抑えきることは出来ずにサリアはイった。
プシャァッ……!
と、スプレーの噴射にも似た飛沫が放射状に広がった。
それはサリア自身の腹に、内股に、そして仰向けの姿勢のために、尻の下から真っ直ぐ伸びたヴィーヴルの尻尾に降りかかる。小太りの顔さえ飛沫を浴び、いくらかの水滴を頬や口周りに付着させていたが、顔が汚れたことよりも、サリアをイカせてやった喜びにこそ夢中であった。
「き、貴様……」
サリアは視線を鋭くして、怒気を含んだ低い声を発していた。
よくもイカせてくれたな。
そう言わんばかりのものが、目つきにも表情にも籠もっていた。
「サリアさん。こうしてイカせたわけだし、約束通りにフェラをして欲しいな」
「本気で言っているのか」
「当たり前じゃない。だって、風俗はやめろっていうんでしょ? 確かに、相手の身元をいちいち調べてられないもんね。じゃあサリアさんに頼むのが一番じゃないか」
身勝手な理屈である。
しかし、もはやサリアの言い分を聞く気もなく、シックスナインをやろうと言い出し、小太りは寝そべり始める。
「やればいいんだろう」
それで満足かと言わんばかりに、いかにも不満と怒りを抱えた顔で、そんな仰向けの彼に乗る。小太りの顔に性器を差し出し、サリア自身も肉棒を眼前に迎え、抵抗感のあまりに引き攣った顔で舐め始める。
舌を伸ばし、亀頭を舐め上げた途端に鳥肌は広がった。
(くぅ……)
根元を握り、舐めやすいように右手で角度を支えつつ、ひとまずは先端をペロペロと、単調なリズムで舐め続ける。こんな形で行う性行為に、まさか意欲が湧くはずもなく、出始めは適当な奉仕であった。
対して小太りは巧妙だ。
もっとも、すぐに愛撫を始めたわけではない。
「おお? すっごくヒクヒクしているのがわかるよ?」
彼はサリアのアソコを改めて左右に広げ、中身を覗き見ながら楽しげに微笑んでいる。くっぱりと開いた中に見える膣口は、呼吸でもするかのように収縮して、穴が伸び縮みを行っていた。まさにヒクヒクと、物欲しそうにヨダレを垂らして疼いていた。
尻の割れ目に沿ったヴィーヴルの尻尾が垂れ下がり、小太りの頭に乗っかるかのように触れている。小太りはそんな尻尾など気にも留めずに、性器の様子だけに夢中になって、まずは視姦から始めていた。
見ていて面白いのだ。
収縮する膣口から愛液が滲み出て、それがやがて玉の滴となった末、ぽたりと垂れて顔の上に落ちてくる。小太りは顔に汚れが増えることも構わずに、そのヨダレを垂らして見える膣口にほくそ笑んでいた。
そして、次の瞬間にむしゃぶりついた。
「……っ!」
その刺激にサリアは驚く。
小太りの舌が性器に触れ、ベロベロと舐め回してくることへの嫌悪は言うまでもないが、それ以上に激しく走るのは快感だ。稲妻のような快楽が股を中心として体中に弾けるせいで、全身の至る所にある筋肉がピクピクと反応してしまう。
彼がまず最初に攻めたのは膣口だった。
ヨダレの滴に吸いついて、飲み干そうとするかのように、頬張らんばかりの勢いでしゃぶりつき、激しく舌を蠢かせる。先端を膣口に出入りさせつつ、穴の周辺まで綺麗に舐め取ろうとするクンニに太ももが震わされた。
「んっ、くぅぅ……!」
そして、またしてもイった。
この絶頂も、スプレー噴射にも似て放射状に飛沫を広げ、周囲を愛液で汚すはずのものだった。しかし、膣口は小太りの口に塞がれており、ならば噴射を受け止めるのは、小太りの口内なのだった。
「あらあら、サリアさん?」
彼は舌に広がる愛液の味をよく味わい、まだ残っているのが勿体ないとばかりに、べろりとワレメを舐め上げる。
「だ、黙れ……」
「イったんでしょう?」
「いちいち言うな。腹立たしい」
「そんなに怒らないで、素直に楽しめばいいじゃない」
またしても、小太りはむしゃぶりついた。
今度は陰毛に舌を踊らせ、毛を唾液に固めていく。唇で激しく貪り、口を離す頃には舌と毛先のあいだに唾液の糸が引いていき、そして次の瞬間にはクリトリスに狙いを定める。指でワレメを開きつつ、敏感な肉芽を舌先でいじめ抜くなり、サリアは尻を左右にくねらせた。
「あっ、くぅぅ……うぅ…………」
刺激が走り、その反応によってくねくねと、腰が左右に動いてしまう。尻を振るかのような動きとなって、脚の筋肉にもしきりに力が出入りする。
「サリアさん? あなたもほら、きちんとやって頂かないと」
「んっ、くぅ……やれば……いいんだろう…………」
サリアは快感を堪えながらも、とうとう肉棒を口に含んで、顰めきった顔を前後に動かし始めていた。抵抗感のあまりに脂汗でも噴き出しそうな、眉間に皺の寄りきった表情で目を瞑り、誰から見ても我慢しきった顔で奉仕をする。
好きでしている奉仕ではない。
意欲的に行うわけがないのだが、それにしてもサリアのフェラチオはぎこちない。小太りのクンニに翻弄され、腰が逃げるかのように跳ね上がる。ビクっと筋肉が弾けるように反応して、次の瞬間には長い愛液の糸を垂らしていた。
そんな糸をぷらぷらとさせながら、サリアは頭を上下に動かす。
口内に肉棒を出入りさせ、舌に触れてくる皮膚の味に、こんな男のために奉仕している状況にも顔を顰める。ひどく強張った顔のまま目を瞑り、そして肉棒は徐々に唾液を纏っていた。
「んっ、んぅ……!」
口に肉棒が入ったまま、声というべき声は出ない。
しかし、クリトリスをやられるたび、尻がどこかの方向に跳ね上がる。
「んふっ、んふごぉ……んぅ……」
眉間に皺を寄せ、堪えんばかりの顔をしてみるものの、やがてサリアの中で快楽は弾け飛び、またしても絶頂していた。尻を痙攣で震わせて、まるで口からツバを飛ばすかのように、愛液の飛沫を拡散させていた。
小太りの顔だけを見たのなら、もはや夏場の汗まみれの様子に見える。
だが、実際に小太りの顔を濡らしているのは、全てサリアの愛液なのだ。
「くっ、うぅ……もう十分だろう…………」
恥辱はもうたくさんとばかりに、サリアは肉棒から口を離した。
「駄目だよ? まだ私は一度もイっていないじゃないか」
「なら早く出せ」
「そうだねぇ? もっと刺激があれば、もう少し早めに済むんだけどね」
「……こうか」
いかにも仕方がなさそうに、さっさと満足しろと言わんばかりの態度でもって、サリアは先ほどまでより活発に頭を動かす。
「ふじゅぅぅ……じゅるっ、じゅずぅぅ…………」
唾液を絡ませ、舌を目一杯に蠢かせての水音が鳴り響く。
ほどなくして、サリアの口内に青臭い味が広がった。放出された白濁が舌を包み、頬の内側に降りかかり、感じたくもない味に戦慄する。
サリアはすぐに吐き出した。
荷台の外へ、地面にツバを吐くようにして口内から追い出していた。
*
目的地への移動は進み、しだいに町に近づいている。
明日には到着の見込みとなって、森林地帯に停泊することとなった二人は、木漏れ日の下で性行為を始めていた。
樹木に両手を突き、尻を後ろに出したサリアへと、小太りは背後から愛撫を行う。
「くふっ、うぅっ、ぬぅ……ぬぅぅ…………」
わざわざ声など出したくない。
そんな思いから自然と歯を食い縛り、喘ぎ声を抑えようとしているが、息遣いの乱れまでは隠せていない。前髪を垂らし、地面だけに視線を突き刺すサリアの顔は、険しい表情ながらに吐息は熱く色っぽかった。
「トロトロだねぇ?」
小太りはしゃがみ込み、ヴィーヴルの持つ特有の尻尾を横へとどかしつつ、性器と肛門を覗く。尻を撫で回し、愛液の香りを楽しみながら、ワレメに口づけを行いぺろりと舐める。
膣口に指を入れてピストンすると、尻で喜ぶかのようにくねくねと、条件反射のように身体は動いてしまう。
小太りはそんなサリアの挙動を楽しんでいた。
「……ふん、だったらどうした」
「サリアさんも楽しんでるってことでしょう?」
「黙れ、仕方なく付き合っているだけだ」
「またまたぁ」
「あまり苛立たせるな。さっさと済ませろ」
サリアには小太りに対する愛想などなかった。
「しょうがないなぁ?」
小太りはいかにも楽しげに、気分の乗った調子で膣を虐める。もう一方の手ではクリトリスを責め抜くと、サリアの腰はますますくねり動いていた。アソコの中で電気が弾け、その際の反応でピクピクと、左右に尻を動かしてしまう。あるいは指から逃げたいように、腰を少しだけ跳ね上げてしまう。
「うっ、くぅ――――!」
そして、イった。
指の刺さった隙間から――プシャァ! と、そんな噴射音が実際に聞こえるわけでもないのだが、そのような勢いで愛液が弾け飛ぶ。ツバを吐き出したかのように、粘液による滴の塊が放射状に拡散して、サリア自身の内股にも、小太りの拳や顔にもかかった。
「ほーら、イったイった」
小太りが指を引き抜く。
すると、まだ溢れてくる愛液が、つー……と、長い長い糸を引いていた。髪の毛よりも太い銀糸は、その先端にある滴の玉に引かれて伸びていく。滴の重力がみるみるうちに長さを伸ばし、伸びる分だけ糸は細まる。
やがて、糸の太さで滴を支えきれなくなり、ぷつりと千切れて消え去った。
かと思いきや、ワレメには新しい愛液の玉が生まれて、それは長々と観察さえしていれば、同じように伸びていき、同じように千切れて消えるはずのものである。
もっとも、小太りはすぐさま愛撫を再開して、すぐさまサリアをイカせていた。
「ぬぁぁ――!」
二度目の絶頂。
やはり噴射の勢いで、土の上には水濡れの染みが広がる。まるで地面に向けてスプレーをかけたかのような痕跡は、サリアがイケばイクほど色濃くなる。
「あぁぁ――!」
三度目の絶頂では、首で仰け反ることで天を見上げて、背中も弓なりに引っ込めていた。そんな形のままに筋肉を痙攣させ、広がる噴射で足下の水気が増える。
「んんぅぅ――!」
四度目の絶頂では、尻をぶるっと震わせながら水滴を拡散させる。
「いぃぃぃ――――!」
五度目の絶頂。
「んんんんん!」
六度目の絶頂。
小太りの行う巧妙な愛撫は、数分おきにサリアを絶頂に導いている。イキたてのアソコからは毎回のように糸が伸び、指を入れれば膣壁のヒクヒクとした蠢きが皮膚に伝わる。きゅっ、きゅっ、と引き締まる反応は、まるで喜んでいるかのようだ。
そして、これだけイキ続けたことで、サリアの足のあいだには、すっかり水気の円が出来上がっていた。最初のうちは、地面にスプレーをかけたかのような飛沫の広がりだったのが、繰り返し滴が染み込み続けることで、もはやコップやペットボトルの水をこぼして作り上げた円のようになっていた。
辺りに香りが漂って、鼻で息を吸い上げれば、それは鼻孔に流れ込む。
「ところで、本番とかどう?」
そんな小太りの、あたかも『お前もやりたいだろう?』と言わんばかりの誘いの声に、サリアはすぐさま拒絶の意思を示していた。
「ふざけるな! ゴムもないんだぞ!」
コンドームの用意などない。
それは本番まで許す気のない、サリアなりの意思表示であると同時に、挿入を拒むための口実でもあった。
「外に出すからさぁ」
「そういう問題なものか」
「いいでしょ?」
「よくない!」
「大丈夫大丈夫、私はパイプカットしてあるから、妊娠なんてありえないよ?」
「貴様という奴は……」
それが真実かどうかなどサリアには確かめようがない。
ただ、だから避妊は不要だと、断る口実を奪いにかかる小太りの言葉に、返す言葉がなくなっていた。生理的な反応で、心はどうあれ肉体は悦んで、無意識のうちにサリアも本番を求めてしまっていた。
サリア自身に自覚はない。
本当に無意識のうちに、それなら……と、体を許そうとする気持ちが芽生えていた。
それほどまでに、肉体が興奮していた。
「したいんだよね? サリアさんも」
そんなはずがあるものかと、意識的には思っている。
だが――。
きゅっ、きゅっ、
と、膣壁を窄ませて、何かを求めるように収縮している反応を、小太りは都合の良いように解釈している。ここまで上手な自分に対して、ではセックスはどれほど上手いのかと、期待感を抱いているはずであるように捉えている。
その都合の良い解釈は、サリアの無意識の欲望と一致していた。
小太りはズボンを脱ぎ始める。
ベルトの金具が外れる音と、脱衣による衣擦れの音を背後にしながら、樹皮に両手を突いたポーズを崩さずにいてしまうサリアは、我ながら思っていた。
(……私は……このまま流されるつもりか?)
馬鹿な、どうして。
どうして、何も言わずに流されようとしてしまう。
自分で自分を信じられない心境に陥るサリアへと、小太りは容赦なく肉棒を突き立てた。
*
「ぬぁぁああ!」
サリアは大きく喘いでしまった。
背後から貫かれ、肉槍が収まった瞬間の仰け反りようといったらない。背中を弓なりに引っ込めながら首まで反らし、天を仰ぐあまりの大胆な反応に、挿入した小太りがこの上ない優越感を味わっていた。
「あらぁ? 私のチンポを気に入ってくれているみたいだねぇ?」
「き、気に入るだと? ふざけたことを言うのも大概にしろ!」
「でもさ、ヒクヒクしてるよ?」
「……くっ」
サリアは歯を噛み締め、樹皮に貼りつけている両手を拳に変えた。
確かに、サリアの膣は反応している。
挿入が嬉しいかのように、きゅっ、きゅっ、と、繰り返し引き締まる。口を開閉するように穴幅を伸び縮みさせ、肉棒に対して強弱をつけ続ける。早く動いて、動いてと、体の方が勝手にアピールしてしまっているかのようだ。
「ね、じゃあ動いてあげるよ」
小太りは腰を掴む。
サリアのくびれたラインを捉えると、小太りはゆっくりゆっくりと、まるで獲物をすぐには殺さないかのように、じっくりと味わうように肉棒を後退させる。徐々に抜けていく肉棒は、しかし最後まで抜けるわけでもなく、亀頭だけを膣口に収めた状態でピタリと止まる。
そして、その瞬間にサリアは全身をこれ以上なく強ばらせた。
その心境を例えるなら、目の前で弾を込めていた人間が、ついに銃口を向けてきたかのような、生殺与奪を握られてしまった瞬間によく似ている。亀頭が収まったこの状態で、奥まで鋭く貫かれ、そのまま激しいピストンが始まったら、自分は一体どうなってしまうのか。
自分の乱れ狂う予感に汗ばんで、サリアはらしからぬ緊張を胸に抱く。
(もういい。どうせい入ってしまったんだ。来るなら来い)
歯を噛み締め、覚悟を決める。
「――――――っ!」
貫かれた瞬間に、頭に激しい電気が弾け、サリアは大きく目を見開いていた。目玉が飛び出そうな勢いで、本当に大きく見開いたその直後に、小太りによるピストンは始まっていた。
パン! パン! パン! パン! パン! パン!
音が活発に鳴り響く。
小太りの激しい腰使いは、サリアの尻に勢いよく叩きつけられ、それがリズミカルな打音を生み出していた。
「ぬああっ、あっ! くっ、くはっ、あっ、んんぅ! んんん!」
津波のような快楽に襲われていた。
アソコの中で激しく勢いよく、何かが弾け続けることで、全身の隅々にまで快楽信号が行き渡る。神経を伝って流れる信号は、指先にさえ届いていき、髪の毛一本にかけてまで性感帯のスイッチが入ったような気持ちにサリアは囚われていた。
「あっ! あん! ああん! くっ、くああ!」
声を抑えられない。
無理に抑えようと思っても、全身に拡散し続ける快楽信号が顎の周りさえ飛び交って、歯を食い縛るための筋肉を無力化する。喘ぎ声を噛み殺そうにも、気づけば口を開いてしまっている。
尾てい骨から生えた尻尾は、この快感が嬉しくてたまらないかのようにはしゃぎ回って、左右に振りたくられていた。
「ぬぁあああああ――――――――!」
イクまで、そう時間はかからない。
ピストン運動で腰と尻とのあいだに隙間が広がる。そのタイミングに合わせ絶頂で、スプレー噴射がアソコから真後ろへと噴きかかる。肉棒の周囲が、陰毛や玉袋が、水の弾けた勢いに濡らされていた。
「へへっ、イったねぇ? サリアさん」
そんなサリアのイキっぷりを喜ばしく思いながら、小太りは構わずピストンを続けていた。
「んぁああ! ま、待て! イったばかりだ!」
「じゃあもっとイこうねぇ!?」
「なっ、んぅぅぅ……!」
絶頂にも構わず、腰を止める様子を見せない小太りに、サリアは怒りを込み上げる。樹皮に押しつけた拳を固く震わせ、歯を食い縛った形相でありながら、それでも次の瞬間には頭が真っ白になっていた。
「……………………っ!?」
また、サリアはイっていた。
奇跡的にも、またしても腰と尻のあいだに隙間のあるタイミングで、だから至近距離からスプレーを吹きかけたかのように、肉棒の周囲に飛沫が染み込む。
パン! パン! パン! パン! パン! パン!
小太りは構わずピストンを続行する。
このまま、一体どれほど絶頂を繰り返すのか、試したくてたまらないかのように腰を振り、膣壁を抉り抜く。
「くぅ! うっ、うあっ、んっ、んぁ! あん! あん!」
そして、怒りとは裏腹にサリアは喘ぐ。
喘ぎながら、ほどなくして次の絶頂を迎えて腰の筋肉を痙攣させる。今度は密着状態の瞬間に愛液を噴き出した。スプレーの噴射口に物をくっつけたまま、接触状態で噴射したかのように水気が広がっていた。
パン! パン! パン! パン! パン! パン!
当然、小太りはまだ止まらない。
肉棒の根元に生えた陰毛は、サリアの愛液によって完全に濡れきっていた。噴射によって水気が染み込んだこともあるのだが、こうしてピストンしている最中にも、陰毛はアソコの周りに繰り返し触れ続ける。
パン! パン! パン! パン! パン! パン!
ピストンのたび、糸が見え隠れするようになっていた。
陰毛の毛先とアソコのあいだに、何本も何本もの粘り気ある銀糸が伸びる。それは千切れたり長さを伸ばす余裕もなく、ピストンに伴いすぐさま縮んでしまいつつ、付着し続ける愛液で何度でも何度でも、新しく伸び直す。
小太りがようやく満足して、尻に精液をかける頃には、サリアはすっかりイキ果てていた。
絶頂に体力を奪われて、もう立っていられないかのようにへたり込み、樹木に額を押しつける。そんなサリアを後ろから抱きすくめ、身体の向きを変えさせて、樹皮に寄りかかった形にさせると、小太りは口元に亀頭を運ぶ。
サリアはそれをペロペロと舐めた。
しばらくはまともにものを考える余裕もなく、ただ無意識のうちに舌を伸ばして、亀頭に付着したぬかるみを淡々と舐め取っていた。
*
町に着き、ホテルの部屋を確保する。
当然、小太りはセックスを要求した。
拒むのなら風俗を利用させろ、そんな口実でサリアに迫れば、自分自身の命を人質にしたかのようになり、押し通せることを小太りは学んでいた。
渋々と受け入れるが、サリアはやはり引いていた。
「……あれだけしたというのに」
無論、一日寝れば元気は回復するのかもしれないが。
小太りが横たわり、今度は騎乗位で繋がろうとする直前に、サリアは元気な逸物を見るなり引き攣っていた。昨日はあれほど激しく突いてきて、なおも元気でいっぱいの肉棒に対して、少しは萎えることを覚えて欲しいと本気で思った。
サリアは跨がり、腰を沈める。
「っ、んぅ…………」
既に十分な愛撫を受け、膣壁の濡れ滴っているサリアのアソコは、ぬるりとした滑りの良さで肉棒をあっさりと受け入れる。穴幅は太さに合わせて広がって、亀頭が奥を押し潰すかのように収まっていた。
「サリアさん。それにしても、美しいねぇ?」
小太りは関心していた。
「何がだ」
「いやね。筋肉が」
「なんだと?」
サリアは眉を顰める。
この鍛え込んだ肉体が女体美であるなどとは、少なくともサリア自身は思っていない。腹筋は割れ、二の腕に浮かぶ筋肉の凹凸も、女としてはよく目立つ。この筋肉質な肉体をどれほどの男が好むのかは知らないが、どうやら小太りは気に入っているらしい。
愛おしそうに腹筋に手を伸ばし、指先で撫でてくる。
「こういう体も好みのうちでね」
「そうか。それは良かったな」
好意の対象から言われた言葉なら、肉体を好みと言われて悪い気持ちがするはずもない。
だが、こんな男に気に入られてどうするというのか。
(黙って早く満足しろ。下品な性欲魔が)
サリアは腰を動かし始める。
肉体を浮き沈みさせるにつれ、膣壁の表面に滲む愛液の量は増していく。それでなくとも準備の整った性器であるが、ピストンの開始によってますます滑りは良くなって、サリアの動きは滑らかとなっていた。
「あっ、くっ、んっ、んぁ……! あっ、あぁ……!」
サリアは苦悶めいたものを顔に浮かべる。
やや控え目な、手の平に包み込むのにちょうどいい具合の乳房も、最初はゆったりと揺れていた。初速の緩い上下運動で、ぷるぷるとした振動の披露も控え目だったが、それはしだいしだいに激しさを増していた。
いいや、まだ決定的な激しさには至っていない。
しかし、速度は間違いなく上がっていた。
(あぁ……! あぁん! あっくぅ……! このままでは……む、夢中に、なってしまいそうだ……!)
こんな男との絡みに悦びを覚え、一心不乱に腰を振りそうな自分に気づき、サリアは歯をきつく食い縛る。こいつのために乱れてやるかと、心の奥底には気丈なものを保とうとしているが、それは痛烈な快感の前ではいかにも脆い。
この数日、小太りの手でサリアは開発されきっていた。
「ぬぅぅ……! くぅぅ……!」
もちろん、だからといって早々に堕ちはしない。
だが、虜になるまで時間がかかるに過ぎなかった。
それも決して長時間ではない。
「あん! あん! あん! あぁん! あぁぁっ、あぁぁ……!」
十分後には決定的な激しさを帯び、もはや夢中で快楽を貪っていた。
少しでも強い刺激を味わうため、浮き上げた尻を落とす際には、自分にとって心地良い勢いを意識してしまっている。膣壁に対するより具合の良い擦れ方まで求めての、どこか腰のくねり動いた上下運動は、乳房の揺れさえ激しくしていた。
この任務中、一度も処理をしていない陰毛は、ふっさりとした膨らみある三角形を成していたが、今ではそれも愛液を吸い込んで、膨らみが潰れている。にちゃり、くちゅりと、耳さえ澄ませば粘液の成す水音もよく聞こえる。
「あぁぁ………………!」
そして、サリアはイった。
ちょうど腰を浮かせている最中、その上昇が最高点に達した途端、スプレー噴射にも似て愛液を噴き出していた。プシャっと、今にも噴射音の聞こえてきそうな勢いで、亀頭の収まった隙間から噴き出た飛沫は、小太りの下腹部や周囲のシーツを汚していた。
そんな絶頂の直後である。
「はぁ……あぁ…………」
快楽で全てが弾け、頭が真っ白になった余韻の中で、サリアは腰を沈めたままうなだれる。小太りの膨らんだ腹に手を置いて、少しばかりの休憩を得ようとしていた時、サリアの膣内で肉棒が震えていた。
ビクビクとしたその動きに、サリアは目を見開く。
(まさか……!)
予感して、サリアは直ちに肉棒を抜こうと意識する。
しかし、実際に体が動くよりも先に、膣内に小太りの精液は解き放たれてしまっていた。生温かい感触は、勢いの届きうる極限まで広がって、サリアはすぐさま憤怒を浮かべていた。
「貴様……!」
パイプカットか何かは知らないが、中には出すなと再三伝えてあったはずなのだ。
それを平然と破った上、実に満足そうな顔をしている。
その腹立たしさにいっそ拳でも振り上げてやろうかとさえ思った瞬間、下から突き上げられることにより、怒りの感情は快楽によって消し飛ばされた。
「あぁぁ……!」
そして、小太りはサリアを押し倒す。
正常位の交わりとなり、小太りはニヤニヤと勝ち誇った笑みを浮かべながら、心から楽しそうにサリアを貫く。肉棒によって精液をかき混ぜて、愛液と混じり合わせる。それが面白くてたまらないかのように、小太りは激しいストロークでサリアを翻弄し続けた。
「あぁぁ! あ! やめっ、もう……! あぁぁ……!」
こうして、サリアは朝まで抱かれることとなる。
ピストンの最中に絶頂して、そのたびに腰と股とのあいだで愛液が噴射する。小太りの腹やシーツに飛沫が染み込み、それでも止まらないピストンは、終わりなどないかのように延々とサリアを翻弄し続けるのだった。