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 訪問を直前に控え、ロウェルミナを迎え入れる準備が整う頃には、盗賊団にまつわる話は出そろって、あたかもロワの放った刺客に見える点まで判明していた。
「どう思う?」
 執務室にて、ウェインはニニムに尋ねる。
「順当に考えれば、難民帝国に居付かせて、保護した恩から支持母体を作ろうと画策したけど、見事に失敗したってところかしら」
 各国の密偵からも、ロウェルミナが流浪の集の保護をした情報は上がっており、現状のロウェルミナの心境は容易に想像がつく。
「ぶっちゃけさー。マジで付け込みまくりじゃねーの? え、最高じゃん? マジで笑えるんだけど?」
 ウェインは愉快そうにしていた。
 女帝を目指すにあたって、ナトラをロワ派に取り込もうとしていながら、それでいてナトラに危害を加えてしまった事実がまずいなど言うまでもない。
 さっさと帳消しにしたいのが心情で、逆にウェインからは相手の足下が見え見えだ。
「ひょっとしてまた変態プレイに目覚めたり?」
「うぐ」
 ウェインは引き攣る。
「しないわよね」
「え? なんの話かなー? まあ、それはともかく? あっちはメッチャ立場が低くて、こっちは色々と言いまくるチャンスで? こんなの面白いに決まってるわけで?」
 あからさまに顔を逸らすウェインに、ニニムはため息をついた。
「楽しそうで何よりだけど、そろそろ時間よ」
「おっと、そうだった。では行くとしよう」
 ウェインは意気揚々と執務室を出て、腹の底には様々な悪巧みを抱えていた。


 要人を接遇するための貴賓室は、職人が技巧を凝らした調度品が並べられ、テーブル一つ取っても縁の側面に彫られた模様は芸術的だ。
 できるだけ内密の話とするため、ニニムですら部屋には入れず、ウェインとロウェルミナで一対一の話し合いたいとの意図は聞いている。憂国派の悪評が広まらないうちに、この件を上手いこと処理する上で、関わる人間を減らしたいのが心情だろう。
 あくまでニニムを同席させても良かったが、ウェイン、ロウェルミナ、フィッシュの三人きりになることで、どんな足下を見せてくるのか。是非とも見てやりたい目論見がウェインにはあった。
 ロウェルミナの到着を迎え、丁重にもてなした家臣達の様子を見た限り、城内にはまだ知れ渡っている様子がない。ロウェルミナの失態、あるいは仕業と考えているのは、限られた人間だけに済んでいるのが現状だ。
 ロウェルミナ的には今のうちに手を打ちたいに決まっている。
 実際にこうして話を取り付けたはいい。
 しかし、傍らに控えるフィッシュ・ブランデルは落ち着きなく、しきりに体を揺らしそうなところを懸命に抑えていた。
 一方的に賊徒をけしかけ、一方的に許しを得ようというのだ。
 意図的な攻撃ではないのだが、そういう扱いにされる可能性は十分あった。
 今後、ウェインをロワ派に取り込むチャンスが来ても、この件を持ち出されれば躱されて終わるだろう。国家の後ろ盾という大きく魅力的な看板は、諦めざるを得なくなってしまう。
 その回避のため、不利なネタを潰しておきたいのはよくわかるが、とはいえ、どうぞ付け込んで下さいとばかりにやって来たようなものなのだ。
「まあ、ロワがここに来た理由なんざわかってる」
 ウェインはさっそくロウェルミナの出方を窺っていた。
「でしたら話は早いですね。許してくれませんか?」
「簡単に許すわけなくね?」
 言葉だけなら、単に謝罪を受け入れる気がないように聞こえるが、その裏には「何か差し出せ」という意図がわかりやすくこもっている。
「ええ、ですから下着の色を教えに来ました。聞きたいですか?」
 ロウェルミナの言葉を聞いた途端、フィッシュはびくっと肩を弾ませた。
 こんな話を許せというからには、そんな交渉にもなりかねないのは、フィッシュとしても危惧していた。
「超聞きたい! って言いたいところだけど、たとえ二人がかりで色仕掛けをしたとしても、俺はこの件を帳消しにするつもりはない」
 ウェインの方から拒んでくれて、フィッシュは安心してしまうが、それはそれで他に帳消しにする方法があるのかという話になる。
「あら、どうしてですか?」
「ぶっちゃけ、めんどくせー。この件抱えとけば、いつでもそっちへの協力は拒否しまくれるし、何なら他の皇子達に垂れ込んで、憂国派の立場を悪くするって手もあるからな。今後の状況をコントロールできそうなカードをみすみす手放すと思うか?」
「ええ、そう言うと思いました。ですが、手放してもらわなくては困ります」
「手放すにしてもだ。皇女に手を出したなんて事実が知れたら、今度は俺の立場がどうなるって話だ。逆にこっちに弱みが出来ても困るんだよな」
「ですから、全ては他言無用。何もかも内密にすると約束しますよ?」
 さらりと言ってのけるロウェルミナだが、ウェインがそれを言葉通りに信じることはない。
「ふーん?」
「なんですか? その疑わしそうな目は」
「仮にだぞ? 仮に色々といい思いをして、その上で何のデメリットもないとしてもだ。たかだか今日の下着の色を知ったぐらいのことじゃねぇ?」
 ウェインは肩を竦める。
 遠回しに、もっと凄いことをしてみろと言っているようでいて、その顔に期待の色は窺えない。むしろ、あえて無理を言うことで、間接的に拒む姿勢ですらある。
 できれば、このまま何も起きずにいて欲しい。
 フィッシュ個人としてはそう思うが、何の手札もなくここに来て、他にどんな手があるのかは、やはりどうしても悩ましい。
「では政治的な密約はどうでしょう? 私が女帝になったあかつきには、そちらの願いを可能な範囲で叶えると約束しますよ。これならば、あの件を帳消しにする価値も大有りだと思いますが」
「うーん」
 ウェインはこれにも難色を示す。
「あら、やっぱり下着の色を……」
「いいや、それはいいって。ま、政治的に旨味のある話なら興味はあるが、そいつもここで密約を交わす必要があるとは限らない。ロワが女帝になれると踏んだら、その瞬間に勝ち馬に乗って恩を売るって手もあるからな」
「でその場合、恩を売られないように私がウェインを躱すかもしれませんよ?」
「っていうけどな。その時こそ、ナトラに盗賊をけしかけた事実を持ち出す。って方法もこっちにはある」
 なかなか快い姿勢を取らない。
 一度握らせたカードを破棄させるのは、そう簡単な話ではないとわかっていた。それに対してロウェルミナは特別な手札を握っていない。周囲にネタを掴まれないようにすることで忙しく、用意する余裕がなかったのだ。
「でだ。俺は頑としてカードを手放す気はない。それを無理にでも取り上げようっていうなら、それこそ体を使って強引に迫るしかないわけだが」
 ウェインの視線が向けられて、フィッシュは思わず身構える。
 てっきり、そうした要求が自分に向くと思ったのだ。
「ブランデル補佐官としては、大事な皇女がそんな交渉を始めたら、止めないわけにはいかないんじゃないか?」
 恐れた言葉ではなく安心するが、まだ可能性が消えたわけではない。
「それは……」
 フィッシュは迷う。
 ここで下手に答えを明確にすれば、フィッシュはたちまち「体を売るな派」扱いとなり、ロウェルミナの味方になりにくくなる。かといって、皇女にそんな真似をさせたくないのは事実であり、ロウェルミナ自身もそういう方法は避けたいだろう。
「どうした? まさか止めないのか? それとも、皇女はそこの補佐官でも俺に宛がうお考えかな?」
 ウェインは試すような目をロウェルミナに向ける。
 その表情を窺うに、あえて無理な要求をして突き放すやり方にしか見えはしない。顔を取り繕っているだけの可能性はあるにせよ、表向きにはそういう望みを見せてこない。
 しかし、フィッシュは内心腹を括っていた。
 こういう展開になった場合の話し合いは既にしている。
 ――裸ぐらいにはなる。
 ロウェルミナを守るためにも、自分の身を盾とする覚悟はして来ていた。
 もしも裸を見せるだけで済まなければ、それ以上のことも……。

「二人して裸になり、俺の変態羞恥プレイに付き合え」

 かなりの大胆な発言に、フィッシュはもちろんロウェルミナも衝撃を受けていた。
 ウェインは不敵な笑みを浮かべている。
 どうだ? できないだろう?
 とでも言いたげなものがありありと浮かんでいる。
「とまあ、それくらいの無茶でもしてくれれば、取り消すどころか悪党を協力して始末したという功績にしてもいい。もちろん無理だろ? なあ、無理だろ? はははっ、皇女の大事なお体をそんな風に扱うわけにはいかないもんな」
 腹の立つほど楽しげな顔をして煽ってくるが、ウェインの言葉を翻訳するなら「ほーれ、なんか手札を見せてみろ。まさか手ぶらじゃないよなぁ?」ということになる。許しを得るための算段がついてはおらず、時間もなく急いで来たのは見透かされているのだ。
 これではっきりとわかった。
 無駄足だったのだ。
 卑猥な要求は不快だが、突き放す姿勢は明らかだ。こうも取りつく島もなく、ロウェルミナの提案がことごとく蹴られ続けている状態ではどうしようもない。
(いや、おっぱい見たいけどな)
 ウェインの本心はこれである。
 表向きはフィッシュが考える通り、無理難題はわざと突きつけている。ロウェルミナが下着の色などと言い出すから、その流れに沿って色ネタ気味だが、さもなくば別の無理難題を押しつけるまでだった。
(ほらほら、無理っぽいじゃん? この交渉はもう無理って、これ完全にそういう流れに決まってるじゃん? 早く諦めちまえよほらほらほらほら)
 あの武装集団を意図的にけしかけたわけではないのはわかっている。ただの友人同士としてなら、わざとはない失態を許しても構わないが、王子の立場で軍まで動かした案件とあってはそうもいかない。
 ウェインの脳裏にはいくつかのプランがあった。
 そのうちの一つは、盗賊集団を全て丸ごとロウェルミナの仕業とし、ナトラに派閥入りを求めたが断られ、腹いせに攻撃したというカバーストーリーで評判を貶める。これは憂国派を貶めたい場合のやり方だ。
 他にも、いざロウェルミナが女帝になれそうな段階に至った途端、過去の弱みを持ち出しながら恩を売り、ナトラに有利な条約を勝ち取るものだ。
(ぶっちゃけ、こんだけ使い道のあるネタを手放すとかねーわ! ま、この前のニニムにしたみたいなことを二人同時にできるなら考えるけど? うん、それならマジで考えるけど? まず無理だもんねぇ? 無理に決まってるもんねぇ?)
 ウェインは勝ち誇っていた。
(うーわ! 優位な立場から突っぱねてやるって気持ちいいわ!)
 完全に勝ち誇っていた。
 もちろん、皇女の悪評を広めようとした卑怯者の扱いになるように、ウェインのカードに対して対策をセットするかもしれないが、それはそれで相手の動きをこちらがコントロールしている形だ。
 ウェインに言わせれば、このカードが思い通りの効果を発揮するなどとは思っていない。
 カードに対して相手はどう動き、そしてこちらはどう相手を読み切るかだ。

「ではあなたの言う変態羞恥プレイについて、詳しいお話を聞きたいのですが」

「は?」
「殿下!?」
 ウェインが唖然として、フィッシュは狼狽していた。

     ◆◇◆

(言ってしまったわぁぁぁ!)
 狼狽しているのはロウェルミナも同じであった。
 表情には隙を見せていない。
 あたかも、ケロっとした顔で平然と言ってみせたはずだが、そんな自分自身に焦燥した。
(だって煽るから! どうせ無理だろ? みたいな顔しまくってきて、ぶっちゃけ凄く腹立ったから! つい……つい……!)
「あ、あの……それはさすがに……」
 フィッシュが声を震わせるのも当然だ。
「いや、なんて言ったの? うん、今のはきっと聞き間違いだ。なあ、ブランデル補佐官。あなたも今のは気のせいだと思わないかね?」
「どうかしら?」
 ロウェルミナはまたしても慌てて牽制してしまう。
(だから何やってるのよ! 私は)
 とは思いながら、何を命令されても構わない、そんな方向で強気を見せてしまっていた。
 ウェインはあえてフィッシュに話を振っていた。咄嗟に彼女を頷かせ、ロウェルミナが変態羞恥プレイを受け入れる展開をウェイン自ら阻止にかかったのだ。それを反射的に看破したロウェルミナは、またしてもつい、本当につい、やってしまった。
「いや、ちょっと待て。俺は物凄い無茶を言ったはずなんだが」
「いいえ! できますから!」
「意地張る!? 後悔するけどぉ!? 絶対後悔するけどぉ!?」
「そうです殿下! どうかお考え直しを!」
(っていうか何これ!)
 ウェインはそんな気持ちにもなる。
 一瞬で状況が変わってしまった。
 ロウェルミナの無謀を二人がかりで止めに入っている形になり、表面的にはフィッシュとウェインこそが狼狽している。
「私としては、国家の後ろ盾という看板は是が非でも欲しいもの。こうなったら意地でも不安要素は取り除かせて頂きます」
「いやいやいやいやいやいや! どうせ? そうやって? そんなことしなくても許すから、気持ちは十分わかったみたいな? 譲歩を引き出そうとしてるんだろうけど? その手には乗りませんけど?」
「では脱ぐしかありませんね」
 ロウェルミナは涼しい顔をしている。
 だが内心はこうだ。
(私だって後に引けないんですけどぉ!?)
「ブランデル補佐官! 皇女殿下の決断をどう思われる!」
「殿下! 私はそのような方法は反対です! みだりに肌を見せてはなりません!」
 とうとうフィッシュも、はっきりと「体を売るな派」に回っていた。
「みだりなものですか。一度肌を見せたからには、その後の婚約の話がしやすくなるとは思いませんか?」
 こうなったら破れかぶれだ。
 ウェインの言う羞恥プレイがいかなるもので、どんな辱めがあるかは知らないが、そんな話は表に出せない。公式には存在しない出来事として扱われることだろうが、心情的には付け込む隙が生まれるはずだ。
「順序が違いません!? ロウェルミナさん!?」
「そうですね。順序の狂いは後から正して頂ければと」
(マジで暴走しちゃってない!? どうすんのこれ!)
 本気で頭を抱えるウェインだが、人道的にどうであれ、ここで二人の豊満な乳房に目がいってしまうのも男の性だ。
(やべぇ! 欲望が、欲望が膨らむ!)
 正直、本当はやってみたいのだ。
 しかし、いくら帝国士官学校時代の仲があるとはいえ、ニニムほどには気心の知れた仲ではない。信頼のあるニニムなら、一時的な暴走を許してもらえるもだろうと計算も働くが、相手はロウェルミナとフィッシュである。
(やってみたいよ? めっちゃやりたいけど! リスク高くない!?)
 向こうが脱ぐと言い出しているのは、チャンスといえばチャンスなのだ。
 だが、いくら表向きには存在しない出来事として扱っても、ウェインの心の中には全てが残る。ロウェルミナの心にも残る。心情的な隙が生まれ、結婚を断りにくくなる計算はロウェルミナの思う通りだ。
 だからウェインは説得を繰り返す。
「でもね? 冷静に考えてね? 辱めるだけ辱めて結婚はしないとか、あり得るとは思いませんかロウェルミナさーん!」
「ゲスですね」
「そうですけどぉ! 俺がゲスにならない保証なんてありませんけどぉ!」
「その時はその時ですよ?」
 にっこりと笑ってみせるロウェルミナだが、微妙に頬が引き攣って、震えているのをウェインは見逃さない。
(お前普通に焦ってるじゃん! 後に引けない感じじゃん!)
 と、ウェインは気づくわけだった。

 ドクンッ、

 股間が弾む。
 今なら、ロウェルミナは確実に脱ぎ始めると予感があった。
 その流れがあると感じた。
(いやでもリスクあるし……)
 欲望こそあっても踏み切れない。
 しかし、その時である。
「フィッシュ、あなたも腹を括りなさい」
「し、しかし殿下!」
「女帝を目指すことがいかに困難であるかは、あなたも承知しているはずです。ここで挫けるようでは、この先も前に進み続けることはできません。私はこれを試練として受け入れます。どうでしょう? フィッシュ、あなたも一緒に試練を受けてくれますか?」
(なに? 逆にロワがフィッシュを説得!? どうなってんのこれ!)
 フィッシュには思わぬ展開だろう。
 ただ自分が脱ぐのを見ていろというだけでなく、フィッシュにまで同じことをやらせようというのである。
「……でしたら、せめて私一人に命じて下さい」
 仕える者としては、そう言うしかない。
「いいえ、私も背負います」
「殿下…………」
 フィッシュは言葉を引っ込めて、迷う素振りを見せ始める。
(迷うの!? 迷っちゃうの!?)
 フィッシュはただ従うだけでなく、皇女を諫める立場でもある。毅然とした態度で臨んでもいいところを、フィッシュは迷い初めているのである。
 こうなると、二人のあいだで話が決まってしまう。
 ウェインも迷った。
(人道的には突っぱねるところ! でも、ぶっちゃけ二人の裸はめっちゃ見たい!)
 理性と欲望を天秤にかけ、どちらがより重いかを心で計る。
(答えその一! 人道を取りつつ、カードは破棄しない!)
 ロウェルミナには何もウェインを納得させるものがなく、慌てて訪問してきた上にこの展開では、悪いがカードは保持するしかない。
(答えその二! 欲望に走る代わりに、盗賊を共同で倒したことにする!)
 ナトラと共同で悪賊を追い詰め、大陸の治安を守ったことにすれば、双方共に市民の支持を得られることだろう。
(答えを決めるためには、最後の探りを入れる!)
 ウェインは問うことにした。
「変態羞恥プレイっていうのは、ただストリップするだけじゃない。大勢の人前に出たり、裸で恥ずかしい行動を取らせたりする。もちろん秘密を守るように厳命するが、俺以外の前にも出ることになるぞ?」
 そう告げた途端、フィッシュが引き攣る。
 ロウェルミナも一瞬引き攣ったが、動揺をすぐに表情から消し去っていた。
「受け入れましょう」
(マジかぁぁぁぁぁぁぁ!)
 青ざめた顔をして、頬や唇をプルプルと震わせているようだが、逃げ道を与えた上で、それでも受け入れたのはロウェルミナの方だ。
「いいですね。フィッシュ」
「で、殿下がそこまで言うのでしたら……」
 フィッシュも完全に青ざめている。
 ロウェルミナも表面では涼しい顔を保っているが、顔面蒼白を隠しきれていない。さすがに表情を繕いきれないようだ。
「そうだな。ではまず、今ここでストリップが出来たら、羞恥プレイと引き換えに盗賊の件は帳消しにしよう。ナトラと共同で悪逆の集を討ったというストーリーに仕立ててもいい。ロウェルミナが盗賊の集を騙くらかし、侵攻した先にナトラ兵が待ち構えたという内容にでもしてしまおうか」
「これで話は成立しましたね。では恥ずかしながら、服を脱がせて頂きましょう」
 ロウェルミナは宣言する。
 そんな皇女に、フィッシュは隣で泣きそうな顔をしているが、もはや完全に後戻りはできなくなっていた。



 
 
 

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