うそ、うそ、うそ、うそ――。
真奈美の脳では、この二文字が延々と繰り返される。
それほど、急に胸のタオルをどかされて、ブラジャー越しとはいえ、いきなり乳房を見られた衝撃は強かった。
「ああ、ごめんね。まだ早かったか」
「いえ、すみません……」
何故だか、真奈美の方が申し訳ない気持ちを抱いている。
「まあね。確かにこれじゃあ施術ができないけど、まだいきなりすぎたみたいだ」
申し訳なさそうにする中年の顔を見ていると、かえって真奈美の方も申し訳なくなってきて、謝らずにはいられない。
それはオッパイを見せられなくてごめんなさ、といった心理であった。
そのおかしさへの自覚はない。
アロマの効果は言うまでもない。
知らず知らずのうちに真奈美の脳を侵食している成分で、思考力が低下した影響は大いにあるが、元から自分で予約を入れている。それをいざとなったら過剰に恥じらい、こうして隠してしまっている。
悪いのは自分であり、きちんと出すべき胸を隠す迷惑な子であると、だから申し訳なくてたまらなくなるわけだった。
「真奈美さん。君がそうして隠してしまうのは、まだ恥ずかしさに慣れていないからだね?」
「……はい。だと思います」
「だったら、ここで訓練しよう」
「……訓練、ですか?」
「そう。恥ずかしさに慣れるため、ちょっぴり羞恥心を煽るようなことをしよう」
マッサージに関係無い、明らかにおかしな提案である。
しかし、自分が悪いのだという心理と、思考低下成分の入った頭では、今の真奈美にはこれに疑問を抱く判断力がない。
「タオルはかけたままでいいから、M字開脚をしてみようか」
「え……でも……」
この真奈美の反応は、あくまでも試練のレベルが高すぎることに対するもので、いやらしい命令に対する疑問は浮かんですらいない。
「ほら、やってみよう」
「でも……」
「羞恥心を克服しないと、バストアップはできないよ?」
(そっか……克服しないと駄目なんだ……)
言われたままの言葉がすぅーっと脳に入り込む。
「じゃ、じゃあ…………」
アソコに乗せるタオルが取り替えられ、面積の少ない白いものが股を覆う。この状態を例えるなら、ふんどしの前掛けが乗ったようなものだ。
これで脚を左右に開き、M字を形作っていくと、真奈美の脳はじわじわと羞恥の熱に侵されていく。頭の中に熱が溜まって、恥ずかしさだけでくらくらした。
(やだ……こんなの……)
乳房も、アソコも、見せてはいない。
しかし、裸に近い露出度で、セックスのために取るような体勢となり、真奈美の顔は面白いほどに歪んでいた。
「初潮はいつ頃からかな?」
「……へ?」
急な質問に、意味がわからず唖然とする。
「ほら、これも訓練だ。恥ずかしい質問に答えてみよう」
「そ、そうですか。そういうことなら、結構最近で、何ヶ月か前です……」
「来るのは遅かったんだねぇ?」
「……はい。周りはとっくだったので、なんでこんなに遅いんだろうなって、思ってて」
極めてプライベートな質問に真奈美は答える。
「オナニーはしたことある?」
「ええっ!? あ、はい。一応……」
そーっと、恐る恐る答えていた。
真奈美の心境を言うならば、試練のレベルが高くて辛いというものだ。
「どんな風に?」
「どうって、なんというか……」
「穴に指は?」
「え? えっ、えっと、ですね。入れたことはありますけど、痛くて……クリトリスにしか触らないです……」
与えられた試練をこなしている。
真奈美の感覚はそういうものと化しており、自分がセクハラを受けているとも、疑問のある受け答えをしているとも思っていない。
(私が悪いから……変な恥ずかしがり方、しちゃったから……こんなことに……)
真奈美は本気でそう思い込んでいた。
(エッチなポーズでオナニーのことを喋らされるって、すっごく屈辱的で……頭がどうにかなっちゃいそうだよぉ……)
許して欲しい。
もう、このくらいにして欲しい。
懇願の目を向けるものの、中年は許してくれない。
「イったことはあるかな?」
「な、ないです!」
「好きな男子とかは?」
「……一応、います」
「なるほどね。付き合ったことは?」
「そんなこと……一度も……」
「パンツとオッパイ、見せるならどっちが恥ずかしい?」
「それはオッパイかと……」
「じゃあ、まずは簡単な方から私に見せてみようか」
「……はい」
耐えなくてはいけない。
乗り越えなくてはいけない。
中年の手がタオルを掴み、アソコの上から取り去る瞬間、ますます顔が燃え上がり、脳が熱く煮えたぎる。
(くぅぅぅ……! 見えちゃってる! 布はあるけど、すっごく際どいアソコが……!)
「これでパンツまでは見せることができたね?」
「はい」
「ポーズは変えちゃ駄目だよ? エッチな形のまま、私がパンツを観察してあげるからね?」
「うぅぅぅ……」
「おや? まだ一度も触っていないのに、ワレメに沿ってライン状に濡れてるね?」
「え!? そ、そ、そんな! まさか!」
すぐさまパニックになった。
濡れてる?
え? え? いつから? 本当に?
「これは愛液かな?」
「私――いや、そんなだって――濡れてなんて――!」
「うん。濡れてるね。愛液だね」
(嘘ぉぉぉぉ……!)
完全に死にたくなった。
殺して下さいと、お願いすらしたくなった。
壁に頭を打ちつけて、必死に叫びたくもなっていた。
「いけない子だね? マッサージで濡れるだなんて、君はなんてエッチな体をしてるんだ。まったく、こっちはそういうつもりでやっていたわけじゃないのにね」
「ご、ごめんなさい! でも、気持ち良くて――」
焦燥しきって心に余裕のない真奈美は、何が気持ち良かったのか、マッサージとしてなのか、自分で自分の発言すらわかっていない。
「おっぱいを見せることができたら許してあげよう」
「は、はい……見せます…………ごめんなさい…………」
意味もなく罪悪感を抱かされていた。
マッサージで濡れた自分が悪いのであり、その罰として腕を下ろし、胸を見せることは当然なのだと思っていた。
抵抗感は激しい。
(まだ、ブラがあるし、大丈夫…………)
腕のクロスを解こうとすると、見えない力がぎゅっと腕を引き締めて、全身が胸を見せまいと足掻いてくる。真奈美はそんな自分自身の抵抗と戦いながら、カクカクとしたぎこちない動きで両腕を下ろしていき、とうとう乳房を曝け出すのだった。
「うーん。なるほど? この膨らみ具合から、目指せ巨乳ってわけだ。時間がかかるし、努力が必要だよ?」
乳房をまじまじと見ながら、中年は言ってくる。
「は、はい……頑張ります……!」
「ではオイルを浸透させていくよ? あ、ポーズはせっかくだからこのままで、いよいよオッパイを揉んでいこうか」
中年はオイルを垂らし、塗り伸ばす。
(あぁぁ……! 胸が、胸が触られちゃってる……!)
一世一代の大事件が起きているかのような、大変な事態に大慌てであるかのような状態に真奈美は陥る。
そして、真奈美は気づいていない。
そこにマッサージを装う手つきはなく、もう単に揉んでいるだけであることには――。
*
中年は乳房を両手で味わっていた。
(中学生のオッパイ! ああ、気分がいいなぁ! 幸せだなぁ!)
ニヤニヤしながら揉みしだく。
すぐに乳首が突起して、丸みが布を押し上げる。ブラジャー越しに指先でつまんで虐めてやると、肩がモゾモゾ動いて真奈美は快感に翻弄される。
「あっ、んぅぅ……んぁ……!」
「ちょっと激しくするからね?」
乳首への愛撫を活発に行うと、モゾつく動きも活発に、はぁはぁと吐き出される熱く淫らな息遣いも官能味を増していた。
「あぁ……! あっ、あぁぁ……あぁぁぁぁぁ………………!」
喉の奥から喘ぎ声が絞り出される。
オイルの滑りを生かして、激しい指使いでしきりに弾き、つまみ、引っ張り、押し込み、乳輪をぐるぐるなぞる。存分に虐め抜くタッチは、大きな快楽電流を拡散させ、腰さえ微妙に動いていた。
「あぁ……あぁぁ……あぁぁ…………」
快楽を我慢しきった真っ赤な顔から、まさしく火が噴き出ている。
「気持ちいいかい?」
「は、はいっ、すみません……マッサージなのに……」
「うーん。いけないねぇ? 少しくらいならともかく、君はマッサージで過剰に感じすぎている」
中年は説教じみた口調で責めていた。
「ごめんなさい……あぁぁぁ…………」
真奈美は申し訳なさそうに感じている。
我慢しなくてはならない義務感から、顔をぐっと強張らせ、耐え忍ぼうとはしているものの、それでも声が出てしまい、気まずくて仕方がなさそうである。
「しょうがないねぇ? だったら、四つん這いになったら許して上げよう」
「よ、四つん這い…………わかりました…………」
不安がる声色から、「そんなことしなくちゃいけないんだ……」と、そういった心境がひしひしと伝わって来る。
真奈美は恥ずかしそうに姿勢を変え、中年に向けて尻を突き上げるのだった。
「お尻もオイルでテカテカにするからね?」
「うぅぅぅ…………」
オイルを垂らし、塗り伸ばすと、手の平に尻の震えが伝わって来る。
中年は尻を存分に撫で回した。
バストアップとは部位すら関係ない、ただ触りたいだけのお尻を愛で、皮膚にオイルを馴染ませていく。しっとりとしてきた皮膚にオイルを足し、ヌルっとした光沢で表面がコーティングされるまで、中年はオイルまみれの手で撫で回した。
ポタポタと垂れる愛液の滴で、シーツには染みまで出来上がる。
それにも構わず、中年は瓶を使い切る勢いでオイルをかけ、それは尻から背中へ伝って流れ落ちていく。太ももから膝の裏側にかけても流れていく。
「ヌルヌルのテカテカになったよ?」
「うぅぅぅぅ…………」
「紐だからね。肛門の皺が覗けて見えるね?」
「やぁ……! そ、そんなところ……見ないで下さい…………」
真奈美の声など聞かず、むしろじっくり観察してやろうと、中年は嬉々として尻に手を置き、割れ目を開き、肛門をまじまじと視姦してやる。息を吹きかけ、鼻先を掠めさせ、顔の気配を伝えることで、いかに至近距離から視姦しているかを本人に伝えていた。
「いやぁ……は、恥ずかしいです……! 見ないで下さい……許して……!」
「ダメダメ。肛門もマッサージするんだから」
「ひあぁぁ!」
肛門に指を置いた途端、腰がビクっと跳ね上がる。
「おやぁ? また過剰な感じ方をしたのかな? マッサージなのに」
「す、すみませ――あぁぁ! あっ、あっ、あぁぁぁ……!」
「お仕置きが必要だね!」
中年はぐにぐにと肛門を揉みしだき、そのまま指さえ挿入した。オイルによって滑りの良くなった窄まりは、あっさりと指を受け入れて、ピストンを開始するまでそう時間はかからなかった。
「あぁぁ……! う、うそ! そんなところ――いやっ、いやぁぁ……!」
「こっちも責めるかねぇ」
中年は紐を引っ張り、リボン結びをほどいてショーツを脱がせ、とうとうアソコまで丸晒しに、クリトリスに指をやる。
肛門とクリトリスの二箇所を同時に責め、その刺激に反応して尻が暴れた。
「んんぅぅぅぅ……! んぁっ、やぁぁぁ……!」
「ああっ、こらこら」
上下左右にくねくねと、快感に反応して動いてしまう暴れ尻に手こずって、しかし楽しくてたまらない顔で中年はピストンを繰り返す。
じゅぽ――じゅぷっ、ずぷ! ずぷ! ずぷ! ずぷ!
オイルのせいか、ピストンから激しい音が鳴る。
「んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ! んっ!」
喘ぎ声の一回ごとに、右へくいっと、左へくいっと、あるいは斜めに、あらゆる方向に動き回る。クリトリスへの愛撫も合わさっての、刺激に対する条件反射は真奈美自身にも止められない。
だが、中年はお構いなしにお仕置きした。
「ほら、動かない!」
ぺん! ぺん! ぺん!
と、クリトリスから手を離し、三発ほど尻を叩いた。
「やっ、やだ……そんな……!」
真奈美はお尻を叩かれた事実にショックを受け、激しい屈辱と恥じらいを感じているようだった。
「我慢しなさい。でないとまたお尻ペンペンだからね」
「は、はい……」
いつの間に、おかしな状況が当然のものとして成立していた。
ずぽっ、ずぽ! ずぽ! ずぽ! ずぽ! ずぽ! ずぽ!
肛門への活発なピストンで、指の出入りがオイルを泡立てる。手早く激しい出入りに翻弄され、真奈美は条件反射でやはり尻を暴れさせそうになっていたところ、それをぐっと堪えてみせていた。
動かないように足腰を固く強張らせ、それでも本当は動きそうになっている尻は、左右にプルプルと振りたくられる。
「んぅぅぅ――――!」
唐突だった。
真奈美は急に頓狂な声を上げ、声と同時にピチャっと、一瞬の潮が吹き、シーツには愛液の染みが広がっていた。
どうやら、イったらしい。
「んはぁ……はぁ……はぁ……はぁ……」
「もう両方ブラも取っちゃおうか」
背中のリボン結びを指で引っ張り、これで真奈美は全裸となる。
「仰向けのM字開脚」
ポーズを命じると、真奈美は身体をひっくり返し、従うままに股を晒した。
しかし、激しい羞恥で頭が沸騰しているせいか、両手で顔を覆い隠して、せめて表情だけは見せまい見せまいと必死になっている。
(まったく可愛いねぇ?)
中年は改めてじっくりとアソコを観察した。
綺麗な一本筋のワレメに、陰毛は草原の面積が小さなもので、せいぜい十円玉より数ミリは広い程度か。産毛よりはまだしも濃いが、発達しきった大人の毛に比べれば遥かに細い。控え目な陰毛地帯の毛具合に、薄らとした胸の形こそ、真奈美の発育状況というわけだ。
「では」
中年は特に遠慮はせず、膣に指を挿入する。
中指のピストンを開始して、始めは緩やかなスタートから、しだいしだいにペースを上げて活発に、すぐにでも激しくなっていく。
「あぁぁ! あっ、あぁぁ……! あっ、あぁぁ! あぁぁ……!」
腰が何度も何度も浮いては沈み、浮いては沈み、脚もよがって開閉する。M字開脚の股がくねくねと動き回って、指にはすぐに泡がこびりつく。ピストンで泡立った末、白い汚れとなって付着してくるものが、中年の中指にはまとわりついていた。
「あぁぁぁぁ――!」
また、イった。
今度は上に潮を吹き、舞った滴がシーツや施術着に細かな染みを作り出す。、
「はぁ……はぁ……あっ、あぁぁぁ…………!」
もはや正常な状態ではないだろう。
頭は真っ白に、意識は朦朧として、イった拍子に顔を隠していたはずの両手もだらけている目の焦点が合ってはおらず、ぼんやりと天井を眺めていた。
「さぁて」
中年は乳首を責めた。
「あぁ……! あぁっ、あぁぁ……!」
右手でつまみ、活発に転がしながら、左の乳首には口で吸いつく。甘噛みと舌を駆使した愛撫で責め抜き、吸い取るようにチュパチュパと音を立て、そのうち真奈美はまたしても腰を数秒ほど痙攣させる。
乳首でイったらしい。
「あらあら、またイカせちゃうよー?」
「…………」
もはや、ぼんやりとした意識しかないらしい。
中年は遠慮なく指を入れ、中指で激しく責め立てる。数分後には絶頂して、潮が高らかに噴き上がり、やはり施術着にまで滴が降りかかる。
そして、真奈美は失禁していた。
「おやまあ、何歳児かなー? お漏らしなんて」
せっかくなら、意識のはっきりした状態で漏らしてくれれば、素晴らしい恥じらいの顔を拝めただろうに、それだけが残念だ。
シーツでは吸い込みきれない黄色の水は床にも垂れ、尿の臭気が鼻孔に流れ込む。
「ま、仕方ない。一旦綺麗にしましょうかねぇ?」
中年はシーツの取り替えや雑巾がけの準備に入り、少しのあいだ遊びから離れていく。
だが、それさえ終われば、中年は最後の楽しみに取りかかろうとしていた。
「まだ挿入はしないよ? これから、いっぱい通ってもらうんだからね」
中年はズボンを脱ぎ、真奈美のだらけた手に逸物を握らせる。真奈美の手を使って肉棒をしごくうち、遠慮なく腹に射精した。
へその周りに付着して、白濁の水たまりが溝の中に出来上がる。
「もうちょっと楽しめるかな?」
中年は太ももに亀頭を擦り付けた。
そして、施術台に乗り上がり、太もものあいだに挟んだ素股を行って、あたかも正常位のように腰を振る。太ももからの圧迫感と、当たって来るアソコのワレメをじっくりと堪能して、再び腹にぶちまける。
その後は指で精液を弄って、膣の中に塗り込んでいた。
それだけに飽き足らず、オナニーまでしてワレメにかけて、白濁の汚れを膣の内側に押し込みながら、擦り込むためのピストンを行っていた。
これら一連の映像は、上玉をこの店に招いてくれた『仲間』にも提供する。
知らないうちに動画を撮られ、影で楽しまれているとしったら、果たして真奈美はどんな顔をするのだろうか。
*
大野真奈美に途中からの記憶はない。
結局はタオルをどかし、下着姿はしっかりと見せたような気がするが、どうして終盤の記憶が曖昧で、上手いこと思い出せなくなっているのか。
ただ、気持ち良かったことだけは覚えている。
それはマッサージとしてなのか、はしたない意味なのか。
自分でもわからない。
とにかく施術の中で気持ち良くなっていき、目覚めた頃には不思議な満足感に満たされていた。その一方でどっと疲れて、肩に疲労が乗っかっている。マッサージを受けただけなのに、こうも疲れは出るものだろうか。
ともあれ――。
「ありがとうございました!」
すっきりとした顔で、真奈美は中年に会釈して、この店を後にする。
(うん、通っちゃおうかな?)
恥ずかしかったが、これも通えば慣れるだろう。
継続しているうちに効果が出て、半年もすればブラジャーのサイズを変える瞬間がきっとくる。さらに半年、また半年、サイズの変更を繰り返して、最後には憧れの巨乳のナイスバディになっているに違いない。
「がんばるぞー」
などと気合いを胸に、この日の真奈美は帰宅するのだった。
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