囚われ調教、精神硬質化 後編

 いつしか、愛液の気配が出て来ていた。
『おや』
『そろそろ濡れてきたのでは?』
 そんな指摘が入る頃には、ワレメにはささやかな湿り気が広がっていた。膣壁の狭間に生まれた愛液は、じわっと外に染み出ようと、表皮の侵食を始めたのだ。少しずつ、少しずつ、水分を皮膚に広げるように、時間をかけて濡れたアソコは、熱気と共に蒸れた愛液の気配を醸し出していた。
『クリトリスも突起している頃だろうね』
『それは面白い。なるほど、是非とも確認しておきたいところだよ』
 二人の声がそう語ると、何か操作が行われてのことなのか、ロボットはおもむろにバイブを引き抜く。急に異物を手放した肛門は、ほんの一秒かそのくらい、ぽっかりと口を開いたまま、小さな円の奥へと続く闇を晒して、徐々にその皺を閉ざしていった。
 そして、ロボットによる攻めの内容が変わったのだ。
 両手あるうちの片方で、人間の手を模したうちの左手で、金属製の指を使ってワレメを開いてきた。ピースサインでも作る形で、肉ヒダをくっぱり開き、それまでワレメが閉じ込めていた桃色が外気に晒され、モニターにも映し出される。
 巨大なモニターである。
 ならば、性器が開帳されてしまえば、そこには肉の壁でもあるように、少しは見えないこともない。
「……ちっ」
 余計に羞恥心を煽られる。
 抑えようと意識はするが、頬の色合いは一体今頃、どの程度にまで変わっているか。
『綺麗なものだね』
『見ていて香りが届くかのような、美しい性器じゃなか』
『まったくだよ。桃色のフルーツの皮を眺める気分かな』
『ああ、それだ。綺麗な果実は、匂いなどなくとも甘い香りを嗅いだ気分になる。サリア、あなたのアソコはそれなんだ』
『蜜を纏って、キラキラと輝いているのもいい』
 二人して、早速のように性器を品評してくるのだ。
 体の一部について語る言葉を聞かされ、サリアはそれらの声に苛まれ、恥辱の熱で脳の温度を上げている。怒りなのか、恥ずかしさか、両方か。一体、どんな風に自分の感情を煽られているというのか、自分でもわからなくなってきそうだ。
『それだけの濡れようだ。やはり感じているのでは?』
『隠しようがないぞ』
「だったらどうした」
『そう強がらずに、もっと素直な気持ちで快楽を受け入れては?』
『状況が状況なのだし、いっそ楽しむことがオススメだよ』
「身勝手なことを言うものだ」
『合理性の一種さ』
『いっそ楽しむ気になれば、あなたにとって案外いい時間になるかもしれない』
「ありえないことを言うな」
 寒気のする理屈である。
 人を監禁して陵辱してくる強姦魔が、その口で「どうせ逃げられないから楽しんだ方がお得だ」と、心を切り捨てた合理性について語り始める。それは実に、吐き気がするほど都合の良い主張である。
 そんな口車に、一体誰が乗るものかと、サリアはカメラに向かって視線を細め、睨まんばかりの眼差しをより鋭くしているのだった。
『今よりもっと気持ち良くなってみようか』
『そうすれば、その目も案外変わるんじゃないか?』
 その時である。
 今度は別の方向から、多関節のアームが駆動音と共に伸びて来て、サリアの乳房に筆先を迫らせて来た。
「――椅子か」
 この分娩台のどこか、台座の部分に格納されていたものが、座板よりも低い位置から飛び出して、関節を折り曲げながら伸びて来たのだ。C字のような弧が両側から、しかし曲線ではなくカクカクとした直線の組み合わせで、円を成さんばかりの先端をサリアの乳房へ近づけている。
 その二つのアームが持つ先端部は筆だった。
 何かに浸した直後のように、先っぽからぽたぽたと、何かを垂らす二本の筆は、次の瞬間には乳首を集中的に責め始めていた。
「ぬぅぅ――!」
 胸にも甘い痺れが走る。
 水気を吸って、トゲのように先端を固めた筆先は、しかし筆である以上は柔らかい。その毛並みでもって乳首を刺激して、乳輪にも絵の具を塗り尽くさんばかりにするアーム可動で、サリアの皮膚には徐々にオイルが浸透する。
「はぁ……あっ、んぅ……」
 塗られれば塗られるだけ、浸透すればするだけ、表皮での筆の滑りは良くなっていく。
「んっ、くぅ――うっ、んぅぅ…………!」
 サリアはすぐにでも肩を反応させていた。
 乳首から走る刺激のあまり、体が嫌でも動いてしまい、肩が背もたれから浮き上がる。そのモゾモゾとした両肩の動きを抑えきれずに、どう我慢の意思を持とうとしても、サリアは身悶えをしてしまっていた。
『いい反応をしてくれる』
『そのまま絶頂なんてしてみては?』
「黙れ……」
 サリアがカメラを睨み返した。
 そうすれば、必然的にカメラの向こう、モニターに映る自分自身の乳房の様子でさえも視界に飛び込み、目を背けたくなる思いに駆られる。睨み返していたいのか、目を背けていたいのか、反発と吸着、相反するものがそこに生じていた。
 その中でサリアが選ぶのは、カメラのレンズだけに意識を集中して、他の何も見ないようにと、一点への集中で周りの景色がぼやけて見えるだけの、鋭い眼差しを送り続けることだった。
 じぃ――と、サリアはレンズを睨む。
 そうすることで、屈さぬ自分を示しつつ、快楽などに折れないように己を保つ。
『気に入ってくれているようだ』
『ではこういうのはどうかな?』
 乳首には筆責めが続く中、ロボットの手の平から、突如としてシャッターが開き始めた。そこに格納されていた触手がにょきりと伸び出て、サリアの性器を狙って鎌首をもたげたのだ。
(ちっ、挿入か)
 こうも機械的に、彼らはサリアを陵辱するつもりらしい。
 シャワーホースより太いかどうかの、シリコンに覆われたフォルムの機械触手は、その内側にこそ金属製の多関節を隠しているのだろう。関節の数のあまりに、針金のように自由自在に変形し、その身を押し込む相応の力もある。
 その二本の触手のうちの一本が、サリアの膣口に狙いを定め、処女膜の中へ押し入ろうと性器に頭をぶつけてくる。
「くぅぅ――!」
 膣口はあっさりと拡張された。
 他ならぬサリア自身の愛液が活性油として働いて、そして抵抗の余地もないせいで、阻まれることなく入り込む機械触手は、そのまま奥へ奥へと突き進み、情け容赦なく処女を破って貫いていた。
「あぁ……くぅぅ……!」
 サリアの頑強な精神は、たかが処女の喪失では壊れない。
 だが、確かな屈辱を胸にした。ふざけた真似をしてくれたロボットや触手への、本来の力さえ発揮できれば、是非とも破壊してやりたい衝動がサリアの筋骨を震わせていた。
『おめでとう』
『処女膜は見えていたが、これで君も経験者だ』
 それら声に続けて聞こえてくるのは、わざとらしく喝采して、人の処女喪失を祝ってくる拍手の音だった。
「くっ、貴様ら……!」
 サリアの眼差しはますます鋭く、その視線は大きな威圧感さえ宿しているが、檻の中の猛獣を怖がる者はいない。無力化しきったサリアに対し、しかも二人の男は安全圏で、よしんば急に力を取り戻しても、さしずめ避難経路は用意している。
 どうせ用意周到なのだろう。
 この分娩台の拘束を引き千切り、いざ復讐へと向かう瞬間があったところで、あの二人とは直面できない事実が、憎しみとなって膨らんでいく。黒い感情を腹に抱え、恨めしさを存分に宿した瞳でカメラを見ると、アソコへのピストンは始まり刺激が走る。
「あっ、くっ! くっ、くあっ、あっあん! あぁん!」
 どうしても声が出た。
 抑えきれない喘ぎ声を、それでも噛み殺そうとは努力しながら、乳首からもアソコからも走る電流で、どうしても堪えきれない。
「ん! くっ、あん! あん! あん! あぁん!」
 機械触手による快楽は大きなものだ。
 関節駆動を包む素材は、女性への刺激によほど適したものなのか。膣壁とのあいだに生み出す摩擦は、激しい電流を生み出して、それを全身に行き渡らせる。背骨を伝って、脳まで届かんばかりの快楽で、サリアは声を殺しきれずに、どうしても喘いでしまっていた。
『おやおや』
『そのまま快楽に堕ちる姿でも拝めれば最高なんだがね』
「んぅぅぅ! くっ、くぅ! あっ、あん!」
 気持ちいいあまり、サリアにはもう二人の言葉を聞く余裕がない。
 一心不乱に髪を振り乱し、快楽で弾んだ脚は、ベルトを内側から引き千切ろうと、アームをガタガタと揺らしている。だが、そんな筋力が発揮されることはなく、分娩台が揺れる以上のことは決して起きない。
「あぁ! あん! あぁぁん!」
 喘いでいるうち、急に二本の筆責めアームが引っ込んだ。
 しかし、乳房への責めが終わったわけではなく、一度は遠のいたアームがそのまま近づき直した時、そこには吸盤が搭載されていた。
 パーツを取り替えたのだ。
 刺激の種類が入れ替わり、今度は半球ドームのような、カプセル状の吸盤が乳首を吸い上げ、チュウチュウとやり始める。単に吸引力のあるものが付いたというより、唇で吸いつかれ、分泌物でも吸おうとしてくるような感じに近い。
 母乳など出ないというのに、飲もうとしてくる感覚に襲われて、乳房にもやはり電流は走り続けた。
「あぅぅ――んぅ――――んっ、あぁぁ…………!」
 そして、その時である。

 サリアの胸から、出ないはずの白っぽいものが出て、それが吸盤に吸い上げられた。

 吸盤を伝って吸収され、アームの内側にあるチューブを伝ってタンクの中へと、それは取り込まれていったのだ。
『サリアミルク、なんてね』
『きっと需要が出る』
 一体、どこの誰に売るつもりか。
 二人はサリアを商品と見做し、本格的にどこかへ売り出す計画を立てているらしい。こうしている今にも続く撮影の、アダルト動画は言うまでもなく、母乳でさえも商品にしようなど、一体どこからそんな発想が出て来たのか。
 いや、そもそも一体、どうしてサリアから母乳が出るのか。
(何かの……く、薬か……!)
 サリアはすぐさまそう悟り、ライン生命は一体何を開発したのかと、憤りの顔で歯を食い縛ってみるのだが、噛み殺す時間はそう続かず、やはりまた喘ぎ声は出て来てしまう。
「あぁぁ! あっ、あん! あぁん!」
 膣に出入りする機械触手は、もはや膣口に詰まった愛液を掻き出していた。出入りに伴う動きが汁気を外に引っ張り出し、それは尻の溝を伝って下へと流れる。肛門の皺も通過して、さらにその下へと流れる結果、椅子の下へと垂れ下がった尻尾の表面へと、愛液の光沢は広がり始めているのだった。
「あっ、くぅ! んっ、んぅぅ!」
 ピストンも、吸盤から吸い上げられるのも、どちらも大きな刺激となってサリアを襲う。
「んぅぅ! んっ、あ! あん! あぁん! あぁん!」
 しかも、その時だった。

「んんぅぅぅぅ!」

 サリアは急にビクビクと、脚を震わせ絶頂していた。跳ね上がらんばかりの脚は、巻きついたベルトを内側から引き千切ろうと、しかし千切る力などとても出せずに、アームをガタガタと揺らすに留まりながら、執拗に震えていた。
 潮が噴き、舞い上がった滴はサリア自身の身体へと降りかかる。付着した滴の数々で、まるで体表が汗ばんだような光景が、腹周りや太ももに出来上がっていた。
 Gスポットをやられたのだ。
 クリトリスのポイントに合わせた膣壁の箇所を集中的に擦られて、ただでさえ大きな刺激がより激しいものとなった時、サリアはその快楽に耐えきれずに達していた。
 さぞかし見物だったのだろう。
『はははは!』
『なかなかのイキっぷりだよ!』
『せっかくだ。あなた自身で確認してみては?』
『それはいい。今の映像を見せてあげよう』
 人の絶頂を見るなり大喜びの声を上げ、歓喜の滲み出た声音で二人が言うと、映像は別のものへと切り替わる。ただ中継しているだけではない、録画機能も起動しているカメラの動画は、時間おきに随時保存でもされているのか。
 サリアの全身が画面に映った。
 今の今まで、局部だけを大きく映していたのが、頭から爪先にかけ、今度は全身を映していることで、本当は顔まで撮っていたのが初めてわかる。モニターに中継する映像は、部位を拡大表示するように、調整されたものに過ぎなかった。
 そして、画面の中のサリアが絶頂する。

『んんぅぅぅぅ!』

 動画の中から、つい先ほど上げたばかりの、だから記憶にも新しい自分自身の声が聞こえてくる。その際の自分がどんな風に体を震わせ、どんな顔をしながら潮を噴いていたかが、サリアへと具体的に伝えられていた。
 かなり、歯を食い縛っていた。
 どうにか声を噛み殺しても、それだけ大きな喘ぎ声を出してしまったその上で、両足ばかりか胴体まで痙攣気味に震わせている。首でも仰け反ることで、頭が身体を押し上げてのアーチによって、画面上の首や肩が手前へと浮き上がる。
 一連の絶頂ぶりを見せられて、辱めに対する念ばかりが胸中を色濃く漂う。
 しかも、これを見ているあいだにも、サリアはまた絶頂へ近づいていた。

「あっ、くぅぅ――――くぁぁぁああ――――!」

 またしても、堪えきれずに潮を噴く。
 霧状というよりは、滴の固まりを飛び散らせる霧吹きの光景と同じであった。
 快楽の余韻は強く走って、イったばかりの脳には激しい電流が残留する。脳神経を内側から温めて、痺れさせるほどの刺激は頭ばかりか全身にも余韻となって、指先にすら残されていた。

『あっ、くぅぅ――――くぁぁぁああ――――』

 その直後、モニターからは今の絶頂とまったく同じ声が聞こえ、画面内でのサリアはやはり体中を震わせていた。滴の上がる様子すらばっちりと映り込み、イキたての火照った顔が肩を上下に動かす様子が流れている。
 そして、映像から自分自身の様子を拝むサリアは、ちょうど同じく肩を動かし、やたらに息を大きく吸い上げて、呼吸を深くしている最中だった。
 絶頂の余韻を沈め、少しでも体を落ち着けようとしているのだ。
 しかし、こうしている今も触手や吸盤は止まってくれず、ピストンや吸引は延々と続いているのだ。次の絶頂に近づいて、また頭が真っ白になるまでに、そう時間はかからなかった。

「あっ、あぁぁぁぁぁぁ――――!」

 またも、サリアはイク。
 絶頂時は頭が痺れ、何の思考もできないようでいて、頭の片隅には薄らと予感があった。

『あっ、あぁぁぁぁぁぁ――――!』

 それは予感の通りであった。
 カメラには繰り返し、絶頂がリピートされる。

「んっ! んぐぅぅ! んぐぅぅぅぅぅ――――!」
『んっ! んぐぅぅ! んぐぅぅぅぅぅ――――!』

「あっ、あぁぁ――――!」
『あっ、あぁぁ――――!』

 何度も何度も、サリアは自分自身の絶頂を繰り返し見せつけられる。
 見たくなければ、目でも瞑っているしかないが、耳は塞げず音は聞こえる。ならば絶頂自体を堪え抜き、どうにかイク姿など晒せずに済ませたかったが、それができたら苦労はしない。

「あぁぁっ、あぁぁぁ――――――――!」
『あぁぁっ、あぁぁぁ――――――――!』

 また、あえなくイっていた。
 声を噛み殺すことすらできずに、甘い絶叫を轟かせ、胴体をやたら前後に振り動かしてしまっていた。痙攣めいた胴の動きは、何かをピストンしようとするものに似ていた。
『そろそろお疲れではないかな?』
『少しは刺激を緩めてあげましょう』
 などと言い、Gスポットから触手は外れ、やっとのことで乳首に張りつく吸盤も離れていく。解放された乳首には、搾乳や筆責めの際のオイルが残り、濡らされた痕跡をまとって乳輪の周囲にかけてまで、熱っぽい湿り気を残していた。
 ピストンのペースが緩み、刺激の勢いは落とされるが、なおも触手の出入り自体は続いている。
「んっ、くぅ――んぅぅ…………」
 だからサリアは、やはり声を噛み殺し続けている。
 甘い電流も、決して完全には途切れていない。
『さて、また趣向を変えてみようかな』
『こういうものに興味はおありかな?』
 また次の瞬間に、映像が切り替わる。

 それはサリアの膣内だった。

 胃カメラや腸内カメラのように、触手の先端にカメラを取り付け、人の膣内を撮ったものだとサリアは直ちに理解していた。膣内の様子が大きく映っていることで、モニターが全体的に桃色に締められて、そこにあるのはまさに肉の壁である。
 大きな大きなスクリーンに、膣壁の様子が実物よりも遥かに拡大されている。触手はなおもピストンを続けているので、それに伴う前後によって、狭間を切り開く様子が絶えず繰り返されている。押し入ることで、閉じ合わさっていたものが開かれて、遠のくことで開いたものが閉じ直す。
「んぅ……んっ、んぅぅ…………んぅぅ…………!」
 映像として動いていること、液晶画面としての質感がわかること。
 二つの要素が、あくまで動画再生であることを示して入るが、肉ヒダが人の背丈よりも大きく映し出された光景は、その見栄えはやはり肉壁そのものだ。
『どうかな? 自分のアソコの中は』
『健康チェックでもしてみるかね」
「……ふん」
 こんなものを見せつけて、一体どうしようというのか。
 何が面白いわけなのか、理解に苦しんでいたその時、左右からのアームが再び迫り、筆責めが再開される。
「んっ! んぅぬぁぁ!」
 オイル濡れの尖った筆先に撫で抜かれ、乳首への刺激が迸る。
 その瞬間にサリアは活発に肩を動かしモゾモゾと、堪えきれない快楽への反応を、抑えようにも見せびらかしてしまっていた。

「あっ、あっぐぅぅ――――――――!」

 サリアはまた、急に絶頂させられた。
 その瞬間である。

『あっ、あっぐぅぅ――――――――!』

 たった今の瞬間が、動画の中でリプレイされた。
 それも、今度は膣内の様子だけを映して、膣壁がどんなに鳴動していたかを、サリア自身に伝えてくる。映る肉ヒダがビクビクと、小刻みに蠢くことで、それが微妙にカメラの視点を揺らした上、滲み出る愛液の付着がレンズを覆い隠さんばかりであった。
 直後、ピストンが激しくなる。
「ん! んっ、んぅ! んぅ! んっ、あぁっ、あん! あん! あん! あん!」
 サリアは激しく髪を振り乱した。
 急に再開された嵐に翻弄され、四肢を活発にくねり動かしていた。

「あぁぁぁ―――あぁぁぁぁぁ――――――!」

 この時、サリアは潮を噴く。
 それがリプレイされた時だった。

『あぁぁぁ―――あぁぁぁぁぁ――――――!』

 潮が激突してきた。
 噴水の射出口にカメラを押し当て、飛沫が直接ぶつかって来る光景を撮ったかのようにして、吹き荒れる潮が撮られていた。その上で、触手と膣壁の狭間から、それでも出て来た多量の愛液は、噴き出さんばかりに触手を伝った。
 滴が垂れ進むようにして、アソコからロボットの関節へと、滴は素早く突き進み、その胴体フレームへと付着していた。

『どうだい? サリア』
『あなたはタフだからね。まだまだ、たっぷり嬲ってあげよう』

 一体、いつまで続けるつもりか。
 終わりの見えない陵辱に、サリアはなおも視線を鋭く、カメラを睨み返していたが、快楽に翻弄されるたび、それどころでなく髪を激しく振り乱す。イった瞬間をリプレイされ、悔しさに歯を噛み締める。
 しかし、サリアは何度でも、何度でもカメラを睨み返していた。
 その心は折れはしない。
 だが、折れないだけだ。
 何時間経とうと、力が戻って来る気配はなく、サリアは延々とされるがまま、勝ち逃げのように動画撮影のデータを持ち去って、二人の男が行方を眩ますという未来は、ほとんど確定したようなものなのだった。