前の話 目次




 それはその日の、それも旅館を舞台にした撮影が終わっただけの話であり、テレビ番組全体を構成する内容の、まだ本当の意味での全ては撮り終えていない。
 日程と場所を変え、そこはスタジオだった。
 クイズ番組の形式で、クイズに答える芸人達が席に着き、そしてモニターとアナウンサーの読み上げによって、一問ずつ出題が行われる。
 そのクイズの内容がこうだった。

『次の下着の中で、渋谷凛のショーツはどれでしょう』

 四人のアイドル達は、クイズの題材となっていた。
 この問題では、アイドル達の下着をネタにして、A・B・C・Dの中からどれか一つの画像を答えることとなっている。解答用紙にマジックペンで大きく書き、それをカメラに――視聴者に向けて提示する。
 そして、運良く正解した芸人には、一問につき一ポイントが加算されていき、四人分のオシッコのクイズが終わればこうである。

『それでは、映像で答えを見ていきましょう』

 これがこの番組の構成だった。
 アイドル達の恥ずかしい内容をクイズにして、答え合わせは映像で行っていく。今回はショーツなので、チャラ男がポケットからショーツを突きつけて回った時の、絶景スポット前後の映像へ切り替わり、しばらくのあいだ視聴者には、旅館での出来事を楽しんでもらう流れとなる。
 しかも、このクイズは必ず四人全員をネタにする。

『次の中で、渋谷凛の肛門はどれでしょう』

 と、そう来れば、塩見周子の肛門は、アナスタシアの肛門は、鷺沢文香の肛門は、という具合に続いていく。毎回、答えは一つしかないので、『渋谷凛の肛門はどれでしょう』という場合、A・B・C・Dのうち、三つは無関係な女性の肛門が使われている。

『次の中で、塩見周子が出したオシッコの色はどれでしょう』

 そしてまた、オシッコのクイズを四人分出し終わると、舞台で放尿を行って、司会者が一つずつボウルを手に取っていった際の映像が長らく流され、やっとのことでクイズ番組へと戻って来る。
 しかも、アイドル達はこの場に居合わせているのだ。
 自分のことがクイズにされている心境を味わったり、番組司会者によってコメントを求められたりしながらの番組は、視聴者達を大いに喜ばせるものだった。
 答え合わせを兼ねる形式で、旅館舞台の映像は使われていた。
 もちろん、クイズの題材にはなっていない部分も、冒頭や各所に使われつつ、そこは上手い具合に構成が考えられて、楽しみやすい形にまとまっている。
 この答え合わせだが、肛門に関してだけは、本人達を利用して、その場でスカートやズボンを脱がせる内容になっていた。
 映像は使われている。
 映像での答え合わせも、それはそれで行っているのだが、それより前に、四人のアイドル達は下半身裸の要求を受けていた。
 果たして、それは実に素晴らしい景色であった。
 みんなで足を肩幅程度に開き、自分で自分の足首を掴んだ前屈に近い姿勢を取る。丸見えとなった肛門を出演者で覗き込んだり、モニターにアップしたりという形で、答え合わせは行われ、その上で映像は放映される。
 しかも、その時のデッサンイラストがスタジオに登場するのだ。
 モノクロ写真さながらに、写実性の高い絵として描かれた肛門に、出演者がそれぞれのリアクションを披露して、コメントを付けるなどしてアイドル達を辱める。
 この番組上に出題されたクイズは全部でこうだ。

『次の中で、○○のオッパイはどれでしょう』
『次の中で、○○のお尻はどれでしょう』
『次の中で、○○のアソコはどれでしょう』
『次の中で、○○のショーツはどれでしょう』
『次の中で、○○の肛門はどれでしょう』
『次の中で、○○のオシッコはどれでしょう』

 これらクイズの中で、映像を使わずしても、本人に脱いでもらうことで答え合わせの可能なものは、そういう答え合わせも行われた。オッパイ、お尻、アソコ、肛門、それら四つは脱衣を求めた上の答え合わせと、映像を流した上での答え合わせがセットであった。
 さらにスタジオに持ち込まれた備品として、デッサンイラスト以外にも、わざわざ保存しておいたオシッコに、その時のショーツが持ち込まれ、それが出演者同士のあいだで回される。自分の恥ずかしい部分が共有され、楽しみのネタとして消費される屈辱を、四人は延々と味わい続けるのであった。



 
 
 

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