それは至福の時間であった。
ベッドから両足を下ろした状態で、股のあいだにやって来たあずさにパイズリをしてもらう。豊満な膨らみのあいだに挟まり、その感触を一心に味わう肉棒は、天国に包まれたような快感で満たされていた。
「あぁ……」
優はうっとりとしていた。
肉棒の長さを上回る大きな胸は、優の逸物を谷間の中に覆い隠して、すっかり見えなくしてしまう。
「……んっ、よし」
あずさは自らの手で乳房を掴み、自身の果実を上下に動かす。その上下の動きに伴って、肉棒は圧迫の力で引きずり上げられ、次には亀頭が谷間の中から突き出てくる。
その手で乳房を下げていき、潰している時だけに亀頭は見えた。柔らかな変形を伴わなければ、先端の見える瞬間など一秒もないはずだった。
「どう?」
「すっごくいいよ……」
浸りつつ、そう答える。
「いっぱい感じてね?」
「……うん」
目を瞑り、あずさの優しさと愛情を味わいながら、優は快楽に身を任せた。
あずさのことが好きかどうかと問われれば、もちろん嫌っているはずがない。それはイジメを受けるよりもずっと前から、親戚や幼馴染みとして抱く軽い好意はあったのだ。
本当に軽い好意のはずだった。
イジメを経験する前は、クラスには他に好きな女子がいて、こと恋愛感情についてはもっぱらそちらに向いていた。しかし、イジメが始まることで、ただでさえ奥手で自己主張に乏しい優は、まったくそれどころではなくなって、ついには不登校にまで至ったのだ。
陰湿な仕打ちを受けた分だけ、人としての尊厳は削り取られた。
学校へ向かう足は重くなり、好きな女子の顔を見るのが楽しみだった気持ちなど、いつのまにやら消え去っていた。
ああ、今日も学校か。
あの子達には、今日は一体何をさせられてしまうのだろう。昨日よりもマシだといいけど、できることなら学校なんて行きたくないなぁ……と、日を追うごとに、登校への拒否感は蓄積していた。
やがては全裸で自慰行為を強要され、その現場に忽然と現れた和也は、怒りをあらわに一人残らず殴り飛ばした。驚き、逃げ惑う女子の服を掴んだり、髪を引っ張ってでも殴る勢いだったので、その時としては怖かったが、後で心が落ち着いてからは感謝しかなくなって、和也には何かお礼をするべきだと前々から考えていた。
だというのに、自分は一体、何をしているのか。
人の彼女に頭を下げ、胸を触らせてもらうことはおろか、セックスまで経験させてもらうなど、きっと自分の行動は常軌を逸したものなのだろう。
だが、優としては切実だった。
他にまともに関わることの可能な女子がいないのだ。
妹は優の奥手でネガティブな性格に対する苦手意識があるらしく、どちらかといえば邪険にされている。それ以前でさえ、積極的に女子と話して、自分の存在をアピールできる性格などしていなかったのに、イジメによってますます自分の殻に閉じこもり、果ては不登校になったとあっては、あずさ以外に希望を見出すことなどできなかった。
自分は一生、童貞かもしれない。
彼女なんて出来るはずもなく、生涯独り身で終わるのだろう。
そういった種類の絶望感を抱いた優は、他に道などないと思ってあずさを頼り、そしてあずさは受け入れてくれたのだ。自分はあくまで和也の彼氏であり、何年たっても、生涯ずっと面倒を見てやれるわけではないと言いつつも、今は存分に甘やかしてくれていた。
あずさのことは信じている。
もし何かあったら、私に報告してよ。
どんな話だって、私なら絶対に笑ったりしないから。
と、本人も言っていたが、まさにその通りなのだ。
あの時、和也とあずさの二人に見られてしまった現場は、全裸でオナニーをさせられていた場面である。それを動画に撮られていたところである。そんなものを一度は見ていて、その上での発言には、説得力があって然るべきだった。
そして、こんな自分なんかの肉棒を乳房に包み、今まさに癒やしてくれている。
「はぁ……気持ちいい……」
うっとりと目を細め、優は浸った。
「ちゅぱ」
「あぁ…………」
あずさは唇まで使い始めた。
「ちゅっ、ちゅむるぅぅ――」
自分の谷間に顔を埋め、飛び出る亀頭を唇に挟んでいる。先端を咥えつつ、その口内で舌を振るった奉仕により、ますます射精感は高まっていく。
「いい、いいよ……ママぁ…………!」
もう時間の問題だった。
乳肌から伝わる体温と、唇の温度に加えて、チロチロと鈴口をやられる刺激によって、肉棒は快楽に満たされる。もはや我慢はならないまま、優は白濁を解き放った。
「で、出る……!」
そう告げるや否や、ぐっと肩に力の入る様子があった。
受け止めようとするあずさの姿に、このまま口内に出してしまってもよいのかと、怖いようなドキドキとするような、自分のエキスを味わわせてみたい衝動に支配され、優はそのまま射精していた。
ドクゥッ、ビュルゥゥゥ――
肉棒がビクっと弾む。
浮き出た血管を脈打たせ、先端からは白濁を弾けさせ、あずさの口内に全てを出し切る。するとあずさは、吸い上げていきながら、吸引力によってこぼさないようにしながら顔を上げ、唇の端から少しの滴を垂らした顔で、ごくりと嚥下してみせていた。
(ママが僕の精液を――)
ぞくりと、興奮に鳥肌が立つ。
汚してはならないものを穢した背徳感に、心臓が激しい鼓動を繰り返していた。
*
和也は軽い焦燥に囚われていた。
それは本当に小さな小さな、気にしなければそれまでの、ちょっとした焦りに過ぎない。あずさとっての優の立ち位置も、そして優もあずさをそういう目では見ないであろう確信もあるおかげで、和也の感情はそう本格的なものではないものの、多少は思うところがあるのであった。
今日、あずさは優と一緒に登校する。
そのことについては、あずさが事前に相談をしてきている。他の男と二人きりでいることで、周りに誤解されないかの心配についても、そう問題にはならないと話していた。
仲の良い友達には、優の過去を話してあるらしい。
さすがにイジメの具体的な内容は伏せているが、中学時代に酷い目に遭い、それで不登校になっていたこと。高校受験はしたものの、やっぱり学校が怖くてまともに通っていないこと。それらの事情も含めた上で、自分達の繋がりは親戚関係のようなものだと伝えてあるという。
そんな事前のケアもあるので、よしんば誤解が生まれるとしても、主に他クラスや他学年の人達となるだろう。
そもそもの話、登下校の最中というものは、たまたま誰かと一緒になるのは珍しいことでもない。たったの一度や二度、恋人持ちが別の異性と歩いたからと、そのせいでたちまち誤解が広まるようなことはないはずだ。
過度な心配は不要だとわかる分だけ、焦りも小さなものに過ぎない。
だが、逆に言うなら、どんなに小さく縮んでいても、決して消え去るわけではなかった。
(見ちゃうとな)
時間をずらしての登校ではあったが、二人一緒に歩く背中をなんと目的してしまい、少しはげんなりするのであった。
「はぁ」
軽くため息。
やはり、具体的な嫉妬や怒りが湧くわけではない。相手が優だとわかっているから、まあ仕方ないとはなるのだが、あずさと他の男のツーショットを絵として見るのは、精神的に来るものがないでもない。
その一方で、自分は一人寂しく通学路を歩いている。
だから少々、気落ちする。
基本的に一緒の方が多いのに、今日に限っては和也一人で、その上であずさは優と歩いている。クラスの全員が全員とも、事情を知り尽くしているわけではないので、教室に着いた頃には周りの友達に珍しがられ、しかも優の存在について茶化されるのは予想の範疇なのだった。
「おいおい、今日はどうしちゃったの?」
「喧嘩でもした?」
「てか、アレ誰よ」
などなど、男子が面白がってくるので疎ましい。
じゃれ合い的な茶化しにはムキにならずに、軽く流している和也なのだが、人の不幸を見つけたりと喜ぶ顔を見ていると、少しは腹が立ってくる。
(ったく、何がそんなに面白いんだよ)
朝の賑やかな時間が過ぎ去り、教室に担任が現れる。
ホームルームが始まるあたりで、和也はふとあずさに視線をやる。優のことを学校まで連れて来た後、それから自分の友達を紹介などしていたので、今日はまだ一度もあずさとは喋っていない。
ただ、不意に目が合った時、にっこり微笑んでくれたくらいだ。
(ま、そんな日もあるけどさ)
やがて授業が始まると、和也の意識やもっぱら教科書の内容に傾いていき、すると朝までの不満は薄らいでいく。
登校時間をずらしたくらいで、何も大袈裟に嘆くことなどない。
そもそも、お互いのどちらかが風邪を引いても、会えなくて寂しいような、不満なような気持ちに少しはなる。それはきっと、あずさの方も同じ話で、いつも一緒にいるのに急に一人にされた瞬間の寂しさは、残念ながら胸でじんわりと味わっておくしかない。
それよりも、優のことだ。
和也の脳裏には、あのイジメ連中の行いは未だ鮮明に焼き付いており、その被害者である優が学校という場所にトラウマを抱くというのは想像しやすい。
(とにかく、今日くらいは許してやるか)
心の狭くなりそうな自分に気づき、そんな自分自身を諫める意味でも、優に対して懐を大きくしようと意識した。
実を言うなら、和也も優に負い目がある。
かなりの力技ではあったものの、結果として和也の手でイジメを食い止めて、学校中にその悪行が知れ渡る結果とはなったのだが、反面目撃者も多かった。
和也の行動が騒ぎを広げたことで、裸にさせられていた優の姿は、和也やあずさだけでなく、他のクラスメイトにまで見られている。学校に行きにくくなるのも当然の話であり、助けたつもりが結局は不登校となった優を思うと、もっと上手いやりかたはなかったものかと後悔の念がある。
そういったこともあり、和也は優にいちいち邪悪な感情を抱いたり、疎ましく思うことのないように努めている。それどころか、休み時間中に声をかけ、自分の存在をアピールする真似までして、優がクラスでやっていけるように気遣っていた。
(他に友達ができれば、とりあえず何とかなるよな)
何日か通っていれば、いずれは話し相手の一人や二人、きっとできる。
その時まではなるべく気にかけ、困ったことがあれば自分の元に来てもらえるように、和也は立ち回りを行っていた。
「ま、なんかあったら俺に言えよ」
というようなことを、直接にせよ、遠回しにせよ、複数回にわたって繰り返していた。
あずさに甘えられるより、いっそ自分に頼ってくれた方が安心だと思う心理もあるにはあるが、優はいわばあずさの弟だ。血の繋がりこそないものの、恋人が家族のことで困っている状況に、彼氏の自分も協力を申し出るのは、当然のことのようにも思えるのだ。
しかし、和也は気づかなかった。
気づくはずもなかった。
優の気まずそうに目を逸らし、何故だか申し訳なさそうにしてくる態度は、一体どういうわけなのか。その本当の理由など知る由もなく、ただ内気な性格によるものとばかり思い込んでいるのであった。
*
必要以上にドキドキした。
あずさを隣にした状態で、女子と一緒に歩く状況というのもそうだが、教室の中でみんなと一緒に授業を受け、休み時間を過ごすといった空気の中で、自分は一体、いつ誰に目を付けられやしないかと不安を抱いていた。
冷静に考えれば、追っ手から逃げる映画やアニメの登場人物でもあるまいのに、周囲に対するそんな警戒心は馬鹿馬鹿しい。イジメをやるような連中は、全ての学校、全てのクラスに必ず配属されているわけではないと、頭の中ではわかっていた。
わかっていはいるものの、それでも怖くなってしまうのが性格というものだった。
嫌われたらどうしよう。変な奴だと思われたらどうしよう。
そういった種類の不安をいちいち抱き、人と喋るたびに挙動不審になってしまう。下手な不安など抱いているから、かえって暗い気質が見え隠れして、人から距離を置かれたり、イジメっ子に目をつけられるきっかけになるのだと、それも頭ではわかっている。
わかっていることと、できることは違う。
イジメを受け続けてきた中学での生活で、優の内側に培われてしまった負の要素は、周囲のちょっとした仕草や言動に対して、いちいち神経を過敏にしていた。ガタっと机が揺れる物音だけで、人よりも敏感な反応を示したくらいだ。
しかし、特に楽しい経験があったわけではないが、来て良かったと思える理由が一つある。
ご褒美が貰えるのだ。
今日は両親の帰りが遅く、加えて妹は友達の家に泊まるらしいので、二人きりになれるチャンスがある。来てはもらえないかと、アプリでこっそり頼んだ結果、了解を得られたため、学校が終わって帰った後は、楽しくて気持ちいい時間が待っている。
何のご褒美もなかったら、自分は学校に来られただろうか。
そもそも、不登校をやめて、復帰しようなどと思うことができただろうか。
もし、あずさが存在しなかったら――そう思うとぞっとして、それだけに和也のことが羨ましくてたまらない。本当に羨ましくて羨ましくて、イジメを食い止めてくれたヒーローであると同時に、あずさを恋人にしている和也への、妬ましさの念もある。
このまま、ずっとあずさがいてくれたらいいのに。
自分の力で恋人を作り、きちんと彼女を相手に性行為という未来がどうしてもイメージできず、生涯あずさに甘えていたい願望さえ湧いてくる。
しかし、決して永遠の関係ではないと、本人が再三言っており、いつかは終わる夢に過ぎないことが、やはり寂しい。
「はい。おっぱい」
「ママ……!」
だが、今は楽しんでいた。
セーラー服を脱ぎ去って、上半身を晒したあずさを押し倒し、優はたっぷりと揉みしだく。手に余るボリュームを捏ね回し、いくらでも変形を繰り返させて、やがて突起してくる乳首にも刺激を与える。
「ちゅぅぅ……」
すぐに吸いついた。
「ちゅぱ……ちゅぱ……」
吸引力によって乳房を持ち上げ、おもむろに唇を解放する。引っ張り上げ、数センチほど伸ばしてやっての変形から、元の形状へ戻ろうとする勢いで、乳房はぷるっと揺れていた。
優はそれを見るために、交互に乳房を吸引していく。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ」
唇を吸盤に見立て、吸着させて持ち上げる。
そして、離す。
「あっ、んぅ……んぅぅ…………」
あずさの呼吸が乱れ始めていた。
悩ましげに目を細め、熱気に満ちた息を吐き出す官能的な表情に、優はたちまち滾ってコンドームを用意する。スカートを捲り上げ、ショーツに手を伸ばした時、あずさは何かの覚悟をしたような、少しばかりの決意を帯びた眼差しで、優のことを見つめ返していた。
目の前で、あずさが開脚を披露する。
脱がせたショーツは片足だけに輪を通し、優から見ての右脚から垂れ下がる。剥き出しとなったワレメは綺麗な貝殻のように眩しく輝き、ハサミで形を整えた陰毛も、見栄えよく艶やかだった。
優は肉棒を押し当てて、ぐっと腰を沈めていく。
「あっ、あぁぁ…………」
悲鳴とも喘ぎともつかない、甘さと苦しさの入り交じったような声が上がって、優も同じ呼吸を乱す。興奮しきったハァハァという息遣いで、大きな胸を飽きもせず視姦しながら、優は腰を動かし始めた。
ゆさゆさと、ゆっくりとピストンを開始する。
「あっ、んぅ……んっ、あぁ…………」
胸を揉んでいただけで、既にアソコは濡れていた。
潤滑油が滑りを良くしてくれていて、だから出入りはスムーズに、余計な摩擦に引っかかることなくヌルヌルと行える。
「あぁ……あっ、んぅぅ…………」
スローピストンをしているだけでも、あずさの乳房は揺れていた。
かすかだが、意識していればわかるほどには、ぷるっぷるっと揺れ動いていた。
「んぅっ、あっ、あぁ……いい……気持ちいいよ……優……」
聞くにますます興奮する。
鼻息をより荒げて、優はあずさの中身を抉り、ピストンによる軽い衝撃を与え続けた。
あずさのメロンサイズは張りが良く、立っていても下垂が控え目で、手前にツンと突き出ている。それが仰向けになった場合は、自重によって少しだけ平べったく潰れており、だから正面から見た場合の面積は、普通よりも少しだけ広がっている。
二つの円が胴体からはみ出ている。
気をつけのように腕を下ろしている時など、その二の腕の部分に円の端っこが乗っているのだ。
「んぅぅ……んぁっ、あぁっ、優、前より上手…………」
そして、少しでも衝撃を帯びるたび、僅かながらの前後にぷるっと、乳房は小さく揺れているのだ。
「本当? ママ」
「うん、本当……んぁ……いいよ……優…………」
「ママ……ママ……!」
興奮にペースが速まる。
ピストンを早めれば早めるだけ、よがるようなあずさの顔はより淫らに、前後に揺れる乳房の動きも活発となっていく。
「ママぁ……!」
優は射精に向かっていた。
高まった射精感を解放するべく、優は激しく大胆に打ちつけて、乳房の揺れはみるみるうちに激しくなる。
「あっ、あぁ……!」
あずさの声も甲高いものとなり、両親や妹がいる最中なら、部屋の外まで聞こえていてもおかしくなかった。
そして――。
ドクゥゥゥ! ビュルッ、ドクン!
熱い白濁によってコンドームを膨らませる。
それを引き抜いた時、ゴムを纏った優の肉棒には、まんべんなく愛液を帯びて輝いていた。
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