そして、翌日。
「田中ちゃん! 今日もよろー!」
この日の放課後も、最初は服を脱がせ合う。
仮にも一度はやったことなので、二回目ともなれば少しは慣れて、田中の手つきも言うほどたどたどしくはない。遠慮が完全に抜けきることはないものの、昨日よりは遥かにスムーズにボタンを外し、下着まで取り去った。
逆に唯が田中の服を脱がせるのも、随分とスムーズに行った。
それから、今日はどんなメニューが待っているのかと思ったら、女教師は唐突なことを告げてくる。
「今日はお互いの体を触り合いましょう」
さしもの唯もぎょっとした。
「えええ!? 触らせるの!?」
「はい。田中くんには大槻さんの体を、大槻さんには田中くんの体を触って頂きます」
驚き、戸惑い、焦る唯や田中を余所にして、女教師は楽しげな笑みを浮かべている。口先では淡々としていながら、明らかに人の様子を楽しんでいる。
「一応聞くんだけどさ。それって、手を握るとかだったり?」
無駄だとわかっていながらも、期待を込めて質問する。
「いいえ、おっぱいやアソコ、おチンチンですね」
この女教師は涼しい顔で『おチンチン』と言えるらしい。
「マジ?」
「ええ、マジです」
「うわぁ……緊張するなぁ……」
さすがに抵抗感は強い。
しかし、課題として出て来る以上、この学校の生徒はみんなそれぞれが触り合いもこなしているのだろう。そして、そんな刺激の強い課題を経てまで免疫をつけているから、初日の教室で一人だけ全裸だった唯に対して、その視線は過剰なものではなかったのだ。
(はぁ、やるしかないかなー? 田中ちゃんも、オドオドしちゃってるし)
本当に触り合うのか、そんなことをしてもいいのか。
その気持ちは唯が抱くだけでなく、田中からもひしひしと伝わって来る。特に男の場合、自分勝手に女の子の体に触ったら、痴漢で訴えられてしまう。人の乳房に触っていいのか、罪の意識を交えた躊躇いもあるだろう。
(よし、それじゃあ)
唯は田中の手を取った。
「田中ちゃん! アタシも恥ずかしいけどさ。やっぱ課題だもんね! ちゃっちゃとやっちゃおう!」
「う、うん」
極度に緊張して、顔が面白いほどに固まっていた。強張った頬の歪みで、滑稽な表情さえも出来上がっていた。
唯はそんな田中の手を自らの胸に導いていく。
(うわぁ……あ、アタシ、本当に揉ませちゃうのかぁ……)
唯自身、強い緊張感を抱きながらも、乳房に両手を運びきり、田中に自らの胸を揉ませ始める。すると指は動き出し、乳房に対して強弱がつき始める。生まれて初めて異性の手が触れ、指まで食い込んできている状況に、唯も唯で引き攣っていた。
(揉ませちゃったよ……アタシ……!)
顔がみるみるうちに赤らんでいく。
田中の目はギラついて、夢中になって指を蠢かせてくるが、ふと我に返って理性を動員している様子がある。そのおかげで、多少は安心感があるものの、怖いほどの目つきに対してやはり身体は固まってしまう。
(アタシ、ガッチガチに緊張しちゃってるなぁ……)
揉ませながら、唯は思う。
ライブでも、グラビア撮影でも、ここまで固くなることはない。場数を踏んで、人前に立つことには慣れているのに、この状況となると新鮮な緊張感でたまらない。
(お、おチンチン……触るのかな……)
下の方へ意識をやったら、血管を浮かせて雄々しく隆起しているものがある。
きっと、触ることになる。
そのことに対する覚悟を固めつつ、ぎゅっと唇を噛み締めながら、唯はこの状況を耐え忍ぶ。抵抗がないはずもなく、およそ我慢しながら揉ませているが、そんな我慢の素振りが表に出すぎないように気をつけていた。
「ではそろそろ」
女教師は言う。
「アソコの方にいきましょうか」
ぐっと緊張が高まった。
性器となると、乳房を見せるよりも恥ずかしい。ましてアソコを見せるためには、田中から見えやすいようにポーズを変えなくてはならず、そのポーズもまた必然的に恥ずかしいものとなる。
M字開脚だ。
机の上に上がっての、脚を左右に広げたポーズで、性器をあけっぴろげにしてしまう。こんなにもはしたないポーズの上に、実際に田中が迫って来て、アソコにジロジロとした視線を注ぐものだから、余計に恥ずかしくなってくる。
頭が燃え上がりそうだった。
脳が発火地点となり、肉体が炎を放ちそうな勢いだった。
「どうですか? 田中くん」
女教師が田中に感想を尋ねてくる。
「綺麗です……」
田中は関心しきっていた。
「どう綺麗だと思うか、表現できますか?」
「ええと、ですね。ワレメがぴったりと閉じ合わさっていて……ネットだと、ビラがはみ出た画像とか、見たことがあるんですけど、そういうのもなくて、本当に貝が閉じ合わさっている綺麗さっていうか。ぷにっとした膨らみも、なんか柔らかそうです」
(た、田中ちゃん! そんなに語彙力なくていいから!)
「色気を感じますか?」
「はい。すっごく綺麗で可愛いアソコなので、触ったり、その……挿入、したい欲望は、見ていると湧いてきます……」
(挿入!? 挿入とか、そんな具体的なことは言わなくていいと思うよ!?)
唯の顔から、その都度悲鳴が上がっていた。
直接声に出すまでもなく、その表情を見るだけで、何かを叫んでいるのがよく伝わる。赤面しきった顔から放熱が行われ、周囲に熱気が漂いさえしてきている。触れば火傷しそうなほどの赤面ぶりは、かえってネタになってしまう。
女教師は面白がり、田中はそれに心をくすぐられ、撮影陣はここぞとばかりにカメラを向けて羞恥顔を撮ろうとする。
(いやぁぁぁぁ!)
絶叫させしたくなった。
「お尻の穴も見えてて、そこも綺麗で……」
(うっ、うそ!? なんで!? そんなところまで!?)
「田中くん。そろそろ、触りましょうね?」
「は、はい……」
緊張感に満ちた指が近づき、ワレメの上に乗ってくる。
その瞬間、脳が弾けるような羞恥が溢れ、頭の中が一瞬どうにかなっていた。単に真っ白になったというには違う。火花が弾け、外側に熱を飛散させたかのような、恥ずかしさから来る反応が起こっていた。
無論、田中も緊張しきっている。
固くなりきった指でワレメを撫で、上下に擦っているのだが、その震えた指がかえって刺激を強めている。恐る恐ると、そーっと触れるタッチが絶妙なものとなってしまい、唯のアソコには具合の良い快感が生まれ始める。
(やだっ、感じちゃうなんて……濡れたりしたら、余計恥ずかしいよぉ……!)
だから気持ち良さを我慢しようと、ぐっと脚に力を込める。
しかし、それでも濡れてしまった。
最初は皮膚の擦れ合うすりすりとした音が鳴るだけだったが、ワレメの中からだんだんと、愛液は滲み出てきてしまう。愛液が指に付着することで、田中の指はまるで上下に塗り広げるようなものとなり、その滑りの良さがますます快感を強めてくる。
唯は気持ち良くなっていた。
「どうですか? 大槻さん。快楽はありますか?」
そんな時に直接的な質問が来てしまい、答えざるを得なくなる。
「う、うん……き、気持ちいい……よ……?」
普段通りに振る舞いきれず、あからさまに震えた声が出てきていた。
「あー。確かに、濡れてますねー」
(言わないでぇ!)
「では指を挿入して見ましょう」
(いやぁぁぁぁ…………!)
本当に容赦がない。
そして、膣口の位置に合わさった指先は、唯の内部へと潜り込む。生まれて初めて行う慎重な手つきで、ゆっくりと進行してきている。それが根元まで収まって、唯はその感触を如実に感じていた。
「指を入れてみて、どんな感じですか?」
女教師が田中に尋ねる。
「そうですね。すごく、温かくて……。あと、ザラつきっていうんでしょうか。こうして指をピストンしてると、指がザラつきに引っかかっているみたいな――あっ、螺旋状ですね。螺旋状の穴に指を入れていて、その螺旋が指をなぞってザラザラに感じるみたいな……たぶん、そういう感じて合っていると思います」
(なっ、なっ、なっ、ちょっと――田中ちゃん――)
あまりにも詳しい解説だった。
性器の構造を指で読み取り、可能な限り詳しく説明してのけようとする田中の努力は、その分だけ唯の羞恥心を煽る。
「どうですか? 田中くん。膣壁の感触を確かめてみて、興奮はしていますか?」
「正直、しちゃいます。ここにその……入れるわけじゃないですか」
「そうですね? セックスではおチンチンを挿入しますね?」
「一体どんな感じなんだろう。どれくらい気持ちいいんだろうって、凄く興味が湧いてしまって……すみません……」
「あら、いいんですよ? 欲望を持つことは悪いことではありません。それをコントロールできないことが悪いんです」
たまったものではなかった。
指がピストンしてきている状態で、快感を与えられながら、膣の感触を解説された挙げ句にセックスの妄想までされてしまう。その恥ずかしさといったらなく、自分が一体どんな表情をしているのか、もはや想像すらつかなかった。
(だ、だめぇ……アタシもう無理っぽいよぉ……!)
両手で顔を覆い隠したくてたまらない。
きっと、とても見せられたような顔をしていない。驚くほどに真っ赤になって、蒸気でも上げているかのような沸騰しきった顔面など、とてもテレビに映せない。
いいや、駄目だ。
アイドルは顔を売ってこそであり、だから顔を隠すというのは……。
職業意識が働いて、やはり顔を隠すことはできずに、だから恥じらいきった真っ赤な顔が、熱々の顔がカメラに存分に映される。
もちろん、この後は唯が田中の性器に触る。
肉棒をツンツンしてみたり、握ってみたりといった時間を過ごすことになるのだった。
*
三日目。
慣れているようでいて、恥ずかしい。
「田中ちゃん。今日もよろー」
いつものように脱がし合い、過去二日間に比べて随分とスムーズに裸になる。まだまだ初々しさは抜けきらず、特に田中のオドオドとした感じは残っているが、初日からすれば随分と堂々としてきている。
「では触り合いを行って下さい」
女教師の指示で、昨日も行った通りの内容を繰り返しこなしていく。
そして、これこそが唯の感じる恥ずかしさだ。
田中や撮影陣の前で裸になり、ケロッとした表情で何でもない風に振る舞うのは、だいぶ慣れてきているが、性器をまじまじと見られたり、穴に指を入れられると、まだまだ頭が沸騰しそうになる。
(昨日なんて、もう脳がジョーハツしたかと思っちゃったよ)
今日も同じ内容だ。
同じく机で横になり、脚をM字にしているが、性器を覗かれても平気でいられるようになるまで、まだ少しかかりそうである。
じぃぃぃ……。
と、指で開いて肉ヒダを視姦されている最中だが、脳がくつくつと煮え立つような感覚がしてならない。
「さて、そろそろ交代しましょうか」
女教師の指示により、田中の視姦は終了して、唯も机の上から下りる。
(とりあえず、大きな試練は越えたってカンジ?)
まだ男性器に触るという山は残っているが、頭が沸騰するほどの、激しい羞恥心を伴う時間は切り抜けた。
「では大槻さん。今回は田中くんを射精させてあげてください」
さすがに固まった。
顔が笑顔のまま凍りつき、無意識のうちに作り出す抗議の眼差しを、唯は知らず知らずに送りつけていた。
「男の子は苦しいものなんですよ? おチンチンに触られて、だけど射精はできないなんて、生殺しもいいところです。昨日は初回だったのでやめにしましたが、今日は二回目になるので抜いて上げて下さい」
淡々とした指示から、女教師のサディズムを感じてならない。
「あっはははは。まいちゃったねー? 田中ちゃん」
とりあえず、唯は田中の前のしゃがみ込む。
とても立派な肉棒だ。太く固くそそり立ち、石のような硬度に至っている。
そんな肉棒に今日も触れ、まずは亀頭をツンツンする。
「田中ちゃん。あんまり遠慮しないでね?」
「う、うん」
「今日の課題はびっくりだけど、まー課題だし? 抜いてあげるから!」
「ありがとうございます……!」
その言葉には本当に感激が籠もっていた。
心の底からの、深い喜びが伝わって来た。
(男の子ってことかなぁ?)
唯は肉棒を右手で握り、左手では亀頭を可愛がる。指の腹ですりすりと、まるで頭を撫でてやるかのように鈴口の周りを擦り、そして右手では竿を前後にしごいてやる。
「これでキモチーんだよね?」
「は、はい!」
見上げれば、田中は本当に気持ちよさそうにしていた。
うっとりと目を細め、満足そうに天を仰ぐ姿を見ていると、そうまで喜んでもらえるのかと逆に関心してしまう。喜ばれて悪い気はせず、唯の奉仕も活発なものになっていく。
先走り汁が出て来ていた。
透明な粘液が鈴口から滲み出て、左手の指に絡みつく。指の腹に染みついて、亀頭と指のあいだに粘液の層を作り出す。ヌルヌルと滑りが良くなって、きっと与える刺激も増している。田中の腰がピクピクと震えており、とても気持ちいいに違いなかった。
「田中ちゃん? キモチー?」
「うん! すっごく!」
「出るんだよね? セーエキってやつ」
「うん、まだだけど……もうちょっとしたら……」
「出ちゃうって時はさ。言ってね? 田中ちゃん」
「それはもう! もちろん!」
一体どれほど興奮し、舞い上がっているのか。
背中が反り上がり、えへんと胸を張ったかのように角度がついている。腰が手前に突き出され、唯の顔に先端が少しばかり近づいていた。
やがて、射精感が高まってきたらしい。
「大槻さん! そろそろ……!」
もう限界、辛抱できないように田中は言う。
「いいよ? 出しちゃって!」
唯も精液を受け止めようと覚悟を決める。
ドクッ、ビュルゥ! ドクン! ドクン!
飛んで来た白濁が肩にかかった。
生温かい、ねっとしとした固まりが付着して、皮膚の表面を流れ落ちていく。鎖骨を伝って乳房に乗り、谷間へと流れ込もうとしていた。
翌日も手でしごき、抜いてやる。
同じように肩に精液を浴びた後、それを綺麗に拭き取ると、今回はまだ次の課題があるようだった。
「大槻さん。今回はお尻の穴を見せてみようか」
ぎょっとした。
「えぇ……ハズカシーなぁ……」
確かに乳房も性器も見せている。
とはいえ、肛門となると性器よりも恥ずかしいような、よくわからないような、とにかく遠慮願いたい。
「いいえ? お尻の穴を観察して、その恥ずかしさを克服すれば、もはや全てが大したものとは感じなくなるはずです。さあ、四つん這いになって下さい?」
やはり女教師は容赦がない。
「じゃあ、田中ちゃん。恥ずかしいけど、ヨロー」
唯は机に上がっていき、四つん這いの姿勢で尻を突き出す。
すると、すぐさま尻の真後ろに、田中の顔が迫っていた。尻たぶに両手が置かれ、割れ目のあいだに視線の近づく気配がして、一体どこを見られているかが如実に伝わる。
「さあ、田中くんはお尻の穴を見ていますよ?」
「うぅ……」
「どうですか? 大槻さん」
「は、はずい……」
「恥ずかしいですか? でも耐えましょうね? 乗り越えましょうね?」
こうして、肛門視姦を受けることで四日目の課題を終了する。
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