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 奴隷以外の何であろうか。
 重役三人組の並ぶ前を歩かされ、二人は単なる布切れをマント代わりにしていた。とても長さは足りておらず、歩行で揺れればチラチラとアソコが見える。尻もしきりに露出していることだろう。
 どうにか無事だったベルトとブーツを内側に身につけて、剣を腰に吊しての、それ以外は貧相極まりない有様で、二人は歩いているのだった。
 首のところで紐を結んで、ただの布切れを実際にマントとして羽織っているが、前が開けてみえやすい。。
 アリッサは右腕で豊満な乳房を潰し、左手でぴったりとアソコを覆い隠していた。マリーサも似たようなものだ。後ろからはお尻が見えやすいのは諦めながら、隠せる部分だけでも隠して下山している。
 もちろん、アリッサは尋ねた。
 何か代わりの服はないのか、布切れでも何でも良いと言ったのだが、重役達は揃って首を振るだけで、何一つ用意してくれることはない。アリッサがどう喰ってかかっても、果てはその服を寄越せとまで逝っても、三人組は決して首を縦に振らない。
 服を手に入れようとすればするほど、ただただ体力だけが失われていく状況に、やっとのことで出て来たのは、紐と布切れを使った即席のマントである。
 もはやこの貧相なマントで妥協して、裸のまま下り始めているわけだった。
 上層の区画を通過して、しだいに下層区画へ迫って来る。
 坑内を進めば進むほど、遥かに遠くから聞こえるツルハシの金属音が大きくなる。こうしている今にも、本物の奴隷は働き、岩盤を削って魔石を取り出しているのだ。少しでもサボれば鞭打ちを受ける身のくせに、そんな彼らは女とあらば目を向けて、嬉しそうにヨダレを垂らす。
 元盗賊の集う労働環境に足を踏み入れ、その瞬間だった。
「おいおいおいおい!」
「どうしたってんだ!?」
「あいつらも奴隷になりましたってかァ!?」
 瞬く間にツルハシを振り上げる手が止まり、鼻息を荒げてアリッサ達の視姦を始める。目をギラギラと光らせて、本当にヨダレまで垂らしている面々に引き攣るが、同時に体のスイッチが入る感覚もした。
「おい! コラ! 誰がサボっていいと言った!」
 鞭の男が鞭を振る。
「うるせえ!」
「女なんか見ることすらできねーんだ!」
「骨が折れたって目に焼き付けてやらぁ!」
 奴隷達は呆れた根性を発揮して、抵抗してでも視姦に命を賭けてくる。
 そんな視線の嵐に立たされて、アリッサの手の平の内側では、またしても愛液が気配を滲ませていた。
(もう駄目……私、そういう変態じゃない……)
 認めまいとする心が薄れ、どこか観念したように、アリッサは自分の変態性をはっきりと自覚しつつある。
「ちっ! まあいい! 今回は特別だ!」
 鞭の男がツバを飛ばす。
「こいつらが今ここで身体検査を受ける様子を見せてやる!」
「なッ」
「また……!」
 アリッサが、マリーサが、またしてもこんな場所での検査が始まることに、それぞれ驚愕を浮かべていた。
「お前らみたいな人間未満のクズどもにも、たまには報酬をくれてやる! ここで起きる出来事は記録に取り、その水晶玉はより発掘成果の高い者にくれてやる!」
 映像水晶を使って撮影して、それをプレゼントするとまで言い出している。
 二人は揃って顔面蒼白になっていたが、青白かったはずの顔は、次の瞬間には羞恥の煽りを受けた真っ赤なものへと変わっていく。
「わかったら壁に両手をつけ! 二人ともだ!」
 検査は鞭の男によって行われた。
 壁に両手をつけ、尻を真っ直ぐに突きだした姿勢で、それを半円で囲む形で二人は奴隷の包囲を受ける。視線という視線が絡む中、嫌な言葉まで投げられながら、まずはマリーサの膣と肛門に、乱暴に指がねじ込まれる。
「あぁ……!」
 悲鳴じみた喘ぎに、思わず隣を見る。
「マリーサ!」
「だ、大丈夫……」
 いかにも丁重さにかけた手つきで、雑に出し入れしているのは明らかだ。幸いにも、それは直ちに終了するが、今度はアリッサの番となり、鞭の男が尻の真後ろに立ち尽くした。
「ほれ」
「いぎぃぃ……!」
 太い指が膣に入って、その乱暴さに最初は痛みを感じたが、どうしてなのかすぐに馴染んで痛みはなくなる。
「おいおい、なにを感じてるんだ? この変態メス奴隷め!」
「奴隷って――」
 ぺん!
 と、その瞬間に、尻への平手打ちが大きな音を上げていた。
「口答えするな! お前はこの状況で濡れまくってる変態だ! いっそ絶頂でもしてみたらどうだ? ええ? どうせアナルでも感じるんだろう!?」
 膣から指が抜けていき、その愛液をまぶした指は、すぐにでも肛門に突き立てられる。それでなくとも自分でアナルパールを入れている肛門は、今回の挿入もあっさりと済んでしまった。
「おおっ!? 簡単に入った! こりゃアナルセックス経験済みか?」
「なっ、なにを言うのよ! せ、せ、セックスなんて……!」
 アリッサは激しい屈辱に駆られた。
 これでも処女だというのに、肛門に男性器を迎えた経験など、まさかあるはずがない。あまりにも心外で、失礼極まりない言葉を振りかけられ、それを聞いた周りの奴隷はすっかり信じ込んでしまう。
「ほお? アナル開発済みかよ!」
「俺もぶちこみてーぜ!」
「いいなぁ! どんな奴に入れてもらったんだ?」
 弁解の暇などない。
 この瞬間から、ここにいる奴隷達の中では、アリッサは非処女ということになってしまった。アナルセックスを経験済みの、過去誰かに開発をしてもらった女であると思い込まれて、取り返しがつかなくなっていた。

「……くっ! くあぁぁぁ!」

 アリッサは仰け反った。
 言いがかりをつけられて、周りの興奮の言葉を浴びて、またしてもイってしまった。
「イキやがった! イキやがったぞ!」
 鞭の男がアリッサの絶頂を周囲に大声で言いふらす。
「うおおお!」
「エロ女だ! とんだ変態だ!」
「アナルでイキやがった!」
「やべぇ! めっちゃ特殊だろ!」
「他にいねーよ!」
「どんな性生活してたら、この状況で興奮できるんだ!?」
 もはや、単にアナル経験者というだけでは済まない。もっと特別な性癖を持ち、こういう状況で興奮してイけるような変態のマゾヒストであるのだと、こんな奴隷達に知れ渡ってしまっていた。
 アナルセックスの経験ばかりはとんだ誤解だ。
 しかし、絶頂してしまったこと、つまり興奮してしまったことは、どう足掻いても覆すことのできない真実なのだった。
「お前らの映像は奴隷どもの報酬に使う。良かったな! このクズどもの役に立てて!」
 ぺちん! ぺちん!
 それが終了の合図であるように、アリッサとマリーサの尻をそれぞれ叩く。
 鞭の男は検査を引き上げ、すぐに鞭を握り直していた。野次馬となって興奮している奴隷に鞭を振り、怒声を上げ、仕事に戻れと叫んでいた。
 奴隷達は持ち場に戻っていく。
 いかにも名残惜しそうな、まだ見ていたかった気持ちを残しながら、二人は奴隷達からの視姦から解放された。

 無論、まだ検査の機会は残っていた。
 下山先の事務所に戻った二人は、最後の最後にまた身体を調べてもらうため、まずは胸やアソコを隠した腕をだらりと落とす。

 かぁぁぁぁ……!

 アリッサが今更になって激しく赤らむ理由は愛液だ。
 手でアソコを押さえていたせいで、イった際の湿り気が布に染み付き、歩いている最中にもまだ検査が残っている事実に興奮して濡れてしまい、結果としてマントのアソコに触れた部分が愛液を吸い込んでいた。
「お漏らしみたいだねぇ?」
 そんな言葉を浴びせられ、顔から炎が出るかのようだった。
 そして、二人がマントを脱いだ時、この場に揃う経営者、現場リーダー、医師に加え、重役三人はそれぞれニヤっとする。重役達はしきりに二人の裸を見て来たが、残るもう三人にとってはもう少しあいだを空けての鑑賞で、重役以上に嬉しそうなのだった。
「アソコがぐっしょり」
「マリーサさんも濡れてるね」
 二人の陰毛が愛液を吸い込んでいた。
 乾いていれば、もっとふっさりと膨らんでいるはずの毛並みは、水分をまとったことで肌に貼り付き、ぴっちりと肌の形に沿っているのだった。
 医師による検査が行われ、もう何回目とも知らない穴のまさぐりが始まると、アリッサがイったのはもちろんのこと、マリーサもどうやらイっていた。
 それは壁に両手を突き、後ろから肛門を調べられている際だった。指のピストンで責め立てられ、マリーサは耳まで赤い顔で苦悶して、喘ぎながら痙攣するなり、絶頂直後にぐったりと座り込んでいるのだった。



 
 
 

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