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 絶頂して、ララはぐったりとしていた。
 四つん這いでイったため、そこから姿勢の崩れたララの有様は、そのままカエルのポーズに近い。言ってみるなら、うつ伏せのままM字開脚をした形となって、施術台のシーツに向けて股を開いていた。
 そして突き出された尻は、ちょうど真後ろに立っていたために、中年からすれば自分に差し出されて見える。割れ目の開けて見える尻は、放射状の皺の窄まりを惜しげもなく曝け出し、肛門を好きなだけ視姦可能となっていた。
「はぁ……はぁ……はぁ……はぁ……はぁ…………」
 ララの呼吸音が大きく聞こえる。
 ぐったりと沈んだ背中は、大きな呼吸によって収縮を繰り返し、それに合わせて肩甲骨が浮き沈みを行っていた。
 尻尾を掴み、持ち上げる。
 それだけで、ララの尻はピクっと一瞬弾んでいた。
(出したいなぁ……)
 中年の欲望はさらに膨らむ。
 ここまで来れば、是非とも肉棒を慰めて、射精まで漕ぎ着けたいところであるが、ペニスを出すのはマッサージを逸脱している。いくらララでも、疑惑と抵抗を示すだろう。何か良い口実はないものかと思案しながら、中年は尻たぶに両手を置いて撫で回す。

 きゅっ、きゅっ、

 肛門が引き締まっていた。
 撫でることでの刺激に反応して、皺が反射的に収縮している。縮んだ皺は直ちに脱力することで、その都度その都度、すぐさま元の形へ立ち戻る。

 きゅっ、きゅっ、

 と、そんな肛門の反応が繰り返される一方で、尻尾も揺らめき動いている。甘い痺れが走ってのことなのか、撫でる動きに合わせてフリフリと、尻尾は左右に弾んでいる。
「ララさん。これで一回はイキましたが」
「うん、気持ち良かったぁ……」
 ララのうっとりとした顔が目に浮かぶ。
 ホログラムウィンドウは尻の真上に浮かべているが、画面のララは実際に目を細め、満足そうにしているのだった。
「でしょう? もう一度、どうですか?」
「いーの?」
 ララはきょとんとしたような、不思議そうな顔をしている。
「ええ、もちろんです」
「でも、これってエッチな気持ち良さだし、ホントにマッサージのうちでいいのかなぁ……」
 さしものララも、不安を感じているらしい。
 今の今までそんな様子はなかったのに、急に思い出したように表情を曇らせるのは、絶頂のせいでかえって頭が冷静になっただろうか。
「先ほど言いましたように、これも女性ホルモンを活性化させる方法の一つです」
「そーだよね。ちゃんとしたお店なのに、ヘンなことはしないよね」
「当然です。まあ、性感マッサージのサービスも元々行ってはいますがね」
 ここで思い切った話題を出してみる。
 この店は性風俗的なサービスも提供しており、客の希望さえあれば性的快楽を目的とした施術も行う。もっとも、そのための利用者は多くはなく、そして女性客は他の顔立ちの良いエステティシャンを指名するので、中年がそれをやった回数は、長年やってきた中でも、本当に数える程度しかなかった。
 とはいえ、腕前には自信がある。
 少なくとも、マッサージを学んでいない一般人に比べれば、中年の技術は遥かに上だ。
「性感マッサージ?」
「はい。そういうサービスもありますので、要するに性的な快感を求めるお客様も、中にはいらっしゃるということですね」
 遠回しな言葉によって、別に勧めているわけではない態度を取る。
 無理に勧めれば、かえって抵抗を与えかねない。
「そうなんだ」
「それにララさん。異性を悦ばせるための方法も、今なら教えることが出来ますよ?」
「えっ、リトを?」
 ララはぱっと瞳を輝かせる。
 興味津々といった表情が、ホロウィンドウには映っていた。
「はい。意中の相手を射止めようと綺麗になりたがる女性は多いものですから、そういったサービスも行っています。どうですか? ララさん」
「どうしようかなぁ……」
「リトさんと仰るのですよね。ララさんのお好きな方は」
「そーだよ」
「地球人の男性なら、誰でもララさんの肉体に興味を持つことでしょう。きっとリトさんも例外ではありません。ゆくゆく、結ばれるようなことになったら、あなたも体を許すことになるでしょうし――予習、というのはどうですか?」
 中年は地球での常識感覚を知っている。
 だが、ララはどこまで知っているだろう。
 地球の、それも日本の感覚に染まりきっているとは限らない。付け入る余地が残っていて、押せばいける可能性はきっとある。
 それは半分願望、半分確信といった具合であった。
「それって、どんなこと教えてくれるの?」
「それはもう、男性を幸せにする方法ですよ」
「どうしよっかなー……」
 ララは興味を示していた。
 迷う素振りを見せているのも、ここで起きることはエステサービスの一環であり、中年の言葉そのままに、予習として捉えているのだろう。地球人との乖離によって、貞操観念の微妙なズレがあるわけだった。
 そして、中年はそれをわかって提案を持ちかけている。
 ララの快諾を期待して、どうか頷いてくれはしないものかと待ち侘びていた。
「うん! 決めた! わたし、予習してみる!」
 健気な顔がホログラムウィンドウに映っていた。
 好きな人のため、学べることを学んでみようという純粋な気持ちから、ララはこれからたっぷりと予習を行うのだ。

     *

 中年はララに擬似的なパイズリをやらせていた。
 またしても仰向けのM字開脚となってもらい、恥ずかしいポーズのままに尻尾を手前に運ばせて、ララは自らの先端を谷間でしごく。
「あっ、んぅぅ……これっ、だめ……!」
 実に素晴らしい光景だった。
 尾てい骨の付近から生えた尻尾が、後ろ側から手前側へと伸びるため、ちょうそアソコのワレメにぴったりと食い込んでいる。肉貝の合わせ目に入り込み、まるで扉の隙間に挟まるようにして、陰唇を左右にぷにりと押し出している。
 ぴんと真っ直ぐに伸びた尻尾は、ララの丸っこい膨らみのあいだに挟まっていた。
「んぅぅっ、いやっ、あぁ…………」
 そして、ララは自らの乳房を掴み、上下に動かすことでしごいているが、刺激を与えているのは自分自身の尻尾である。
「んふぁっ、あっ、くっ、んぅぅ…………!」
 ララは悩ましげな表情で声を出し、足の指をしきりに開閉させていた。
「どうです? それがパイズリといって、実際には男性器を挟んで行うのです」
「んぅ……んっ、んぁぁ…………」
「それをやってあげたら、誰もが悦びますよ?」
「でも、これ……んぅぅ……!」
 本当に尻尾が敏感らしい。
 自分自身のパイズリで気持ちよさそうな顔をして、刺激のあまり苦悶めいたものを浮かべている。荒っぽく、熱の籠もった息を吐き出しながら、目をトロっとさせたララの顔は、見ていて欲情をそそられた。
「ほら、もっと続けて」
「んぅっ、んぅぅぅ…………!」
 いい景色であった。
 全身をオイルに濡らしてヌラヌラと、細かな指の隙間にかけてまで光沢を纏った状態で、あけっぴろげに股を開いている。その破廉恥な開脚を見ていれば、尻尾の微妙な上下に気づく。尻尾パイズリのためにワレメに埋まり、線に沿い合わさっている部分が、その食い込みに僅かな強弱をつけていたのだ。
(ほほう?)
 パイズリに伴っての小さな挙動で、そんな風になっているのだろう。
 中年はそれをじっくり眺め、いよいよ堪えきれなくなっていた。
(……しかし、いけるかなぁ?)
 本物のペニスを挟み、実際のパイズリを体験しよう。
 などという提案に、いくら何でも乗ってくれるか。
 ここまでいけたのなら、それも余裕だろうと思う気持ちと、今更になって慎重になり、尻込みしそうな気持ちが綯い交ぜに、中年は迷いつつあった。
(どうする?)
 幸い、この店には性風俗サービスがある。
 そして、それが目当ての女性客が存在している。
 途中から求められたことにしておけば、ここでの出来事が外に漏れても、いくらでも言い訳はつくだろう。それよりも、まずララが話に乗ってくれるか否かこそが重要だった。
(まあいい、ここは賭けだ)
 駄目で元々、まずはぶつかってみればいい。
 中年は心に決め、さも親切な提案であるように、営業スマイルの上で淡々と、しかし優しげに述べていく。
「ところで、どうでしょう。実際にやってみるというのは?」
「実際にって、もしかしてオジサンのおチンチンに?」
「え? ええ、そうですよ」
 恥ずかしげもなくおチンチンと口にするので、むしろ中年の方が一瞬驚く。裸でケロっとしているのは、王女という立場のため、母星では侍女の世話でも受けていたのだろうかと考えていたが、やはり地球的感覚からすれば、抜けている部分があるのだろう。
「もしリトさんと結ばれて、エッチな奉仕をするようになったら、もちろん気持ち良くなってもらいたいでしょう?」
「うんっ、それはそうだよ」
「その予習をもう少し実践的にやってみてはどうでしょう。ええ、もちろん無理にとは言わないのですが」
 ほとんど賭けだ。
 しかし、こうして打って出てみたからには、是非とも喜ばしい答えに返ってきて欲しい。中年の望むことを言い、中年の望む展開に走って欲しい。
(頼む、頼むぞ……!)
 親切な表情の裏で、そんな熱にまみれた願いを叫ぶ。
「そっかー。エステって、そんなサービスもあるんだねっ」
 手応えがあった。
 一気に期待感が膨らんだその瞬間、次の言葉を聞いただけでさえ、中年はいとも簡単に暴発しそうになっていた。

「それ、やってみたーい!」

 今日はなんて最高の日であろうか。
 かのデビルーク星の王女相手に、パイズリをやらせることができるのだ。

     *

 中年はズボンを脱ぐ。
 随分前から勃起して、トランクスを内側から突き破らんばかりにしていた肉棒は、やっとの思いで窮屈な下着の中から解き放たれる。もはや石よりも固く、浮き出た血管をピクピクと脈打たせ、その下には大きな睾丸をぶら下げている。
 赤黒い亀頭を剥き出しに、肉棒はララの眼前に差し出されていた。
「わぁ……」
 不思議なものを見ているような、感激の混ざったような瞳を向け、ララは肉棒を凝視していた。
「どうです? ララさん」
「これって、きっと凄く大きいよね。とっても立派だよ」
 肉棒を褒められて、悪い気はしない。
「ではまず、手で触れてみて下さい」
「うんっ」
 ララはそっと手を伸ばす。
 中年は施術台に腰を下ろし、それを椅子代わりに座った姿勢でいた。パイズリがやりやすいようにと、腰をずり落とそうとするように、少しばかり下半身を前に出し、肉棒は角度をやや上向きにしていた。
 そして、ララは床で膝立ちに、ララの背丈と施術台の高さによって、乳房に挟み込むのに丁度良い位置関係が出来上がっていた。
 つん、と。
 ララは試しに指先でつついてみて、それからべったりと指腹で撫でていく。ピンと真っ直ぐに伸ばした人差し指で、裏側の筋を先端から根元にかけてなぞっていき、どことなくドキドキとした顔で、細く綺麗な指を絡めていた。
 根元が右手に握られて、たったそれだけのことで中年は舞い上がる。
 しかし、内心でいくら歓喜していても、サービスの一環という建前で学習を提案し、パイズリの実習を持ちかけている。事務的な態度を崩すわけにもいかず、本当はもっと大胆に鼻息を荒くしたかったが、中年はどうにか表面的な平静を保っていた。
「上下にしごいてみて下さい」
「こう、かな」
 手首のスナップが利いた手コキが始まって、ララの拳が上下する。自分自身の右手ではいくらでも加えてきた刺激だが、それが少女のものに変わっただけで、こうも快感の度合いが変わるものかと、中年は感激しつつあるのであった。
 未経験なわけではない。
 だが、あまりにも久々なせいか、手コキの気持ち良さからして思い出していた。
「ええ、気持ちいいですよ? 玉の方なども性感帯になりますので、どうか触ってみて下さい」
「これだねー。ここも気持ちいいんだー」
 ララの空いていた左手は、睾丸に向かって持ち上がる。
 柔らかな指のタッチに包まれると、甘く溶け落ちていくような感覚が広がって、中年は幸福感に酔い痴れ始めた。
「リトさんにやって差し上げる機会が訪れたら、是非とも睾丸も愛撫してあげて下さい」
「えっへへ、リトってばどんな顔するかなー」
 ララの頭の中には、想い人の悦ぶ顔が今にも思い浮かんでいるらしい。
 しかし、それでも気分が良かった。
 他の男を好きだというのに、そんなララに肉棒を握らせて、奉仕を受ける感覚は、人様の権利を掠め取っている気分になる。精神的にも高揚感が湧いてきて、ララにとっては『実習』であり、『エステサービス』の一部でしかないとわかっていても、一時的な優越感に浸るには十分だった。
「先っぽにキスをしてみて下さい」
「へー。おチンチンとキスするんだー」
 ララは迷わず唇を接近させ、キスの形に窄めたものを先端に押し当てる。
 チュッ、と。
 触れてきた唇の感触は、甘い刺激となって亀頭から根元に走り、細胞を内側から溶かしていくような、不思議な電流が走ってならない。
「おチンチンへの挨拶ですね。ただ刺激を与えるだけでなく、大好きという気持ちを込めてキスをしたり、一生懸命、丁寧に舐め回すと、多くの男性は悦びます。フェラチオはご存じですか?」
「口でするんだっけ」
「ええ、そうです。これから教えるパイズリには、パイフェラといって口と胸を同時に使う方法もありますので、まずは前段階として、フェラチオをやってみましょう」
「よーし、リトのために色々と覚えちゃうよ。オジサン、よろしくねー」
 ララは元気に口を開け、まずは亀頭を頬張った。
 生まれて初めて行う奉仕で、拙いながらに頭を軽く動かして、手始めに亀頭だけを口内に出し入れする。咥える際は唇のリングをカリ首に引っかけて、後退の際には鈴口とのキスの形になるまで頭を引く。
 それから、次に始めるのは睾丸への愛撫であった。
「ちゅぱ……ちゅぱ…………」
 ララは玉袋に吸いついていた。
 キスの形に窄めた唇で、吸引力を発揮しながら睾丸を付着させ、そのまま勢いに合わせて口内に含んでいる。吐き出された睾丸は唾液を纏い、そして外へ出るなり直ちに吸引され直し、睾丸は唇の中への出入りを繰り返す。
 中年は自分好みの方法を指示していた。
 睾丸も気持ちいいことを教えつつ、その奉仕はどんな風に行うのか。具体的に述べてやることで、ララを自分好みにカスタマイズしている気分を味わい、優越感に浸っていた。
 今後、リトがフェラチオを体験するとしたら、それは中年が教え込んだ方法になる。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ」
 睾丸への愛撫はもう片方の玉に移って、唇が絶えず玉袋と接している。口内に吸引して、吐き出した直後にはまた吸引して、一秒たりとも唇が離れることはなく、外へ出て来る一瞬にあるものは、表面にキスをしている状態だ。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ」
 また、もう片方の睾丸に移る。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ、ちゅぱっ」
 しばらくして、また左右を移り変わる。
 睾丸がひとしきり唾液を吸い取って、ふやけんばかりに濡れてくるまで快楽を味わうと、次には根元から先端にかけて舐め上げさせた。
「れろぉぉぉぉぉぉ…………」
 舐め上げる際、ララは陰毛の茂みに唇を付着させ、伸ばした舌で竿の表面をなぞっていく。舌で唾液を塗り上げて、亀頭の頂点に達した時、もう片方の側面に食らいつく。やはり唇で根元を食み、ねっとりと舐め上げた末に頂点に到達して、またスタート地点に戻って舐め直す。
 側面ばかりでなく、裏側もやってもらった。
 玉袋と竿の境目を舐め上げる際、ララは根元に舌先を当てるため、顔を真下に潜り込ませる。さながら顔に肉棒を乗せようとするような奉仕によって、実際に鼻先が触れてきて、その上でララは唾液をまぶしてくる。
「れろぉぉぉ……れろぉぉぉ…………」
 これを中年は延々とやらせていた。
 飽きもせずに快楽を味わうのは、肉体的な刺激のみならず、王女にこんなことをやらせている背徳感で、心も高揚してならない。
 もちろん、最後には咥えさせた。
 ついには肉棒を頬張らせ、中年はララのフェラ顔を拝んだのだ。
「んじゅっ、ずぅ……じゅっ、ずむぅ……じゅっ、ずぅ……ずぅ………………」
 最高の気分であった。
 こちらを見上げ、じっと見つめてくる瞳の下で、口が肉棒を咥えている。ペニスを収めた状態の、素晴らしい顔を拝みつつ、中年は尻や尻尾でさえも視界のフレームに収めていた。
 オイルを全身に塗り伸ばしての、ヌラヌラとした輝きは衰えない。
 持続力の高いオイルのため、ラメ光沢でも纏わせたような輝きで、尻が今にも光を反射し続けている。
「ずっ、じゅぅぅ…………」
 膝立ちの、上半身をフェラに合わせて前後しているララの尻は、中年のポジションからなら問題なく見下ろせた。尻尾がさりげなく、くねくねと、意味もなく左右に踊り、いくらか動き回っていた。



 
 
 

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