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 あたしは、そして男子トイレの個室に連れ込まれる。
 内木は便座を椅子に足を開けっぴろげて、ふんぞり返るようにして座っている。あたしはその下に座らされた。
 こんな汗臭いデブの股の下につかされるなんて、これだけでかなりの屈辱を覚える。しかもこいつは自分だけ制服に着替えていて、あたしだけが体操着のままなのだ。
 ズボンのあたりが、既にアヤシイ具合に膨らんでいる。
「ねえ、内木君?」
「何? 咲夜たん」
「精――ってか、白い液体くらい、実際は一人でも出せるはずだよね? できたら、自分の力で出してくれると嬉しいんだけど」
 と、あたしは駄目元で頼んでみた。
 本来なら、こういうのは男が女に頼むのが普通だろうに、何たってこっちが頼む立場にならにゃならんのだ。
「ちゃんと女子の力を借りて出すって決まりになっているんだお? だからクラスの子もみんな我慢してたのに、自分だけ何もしないつもりなのかなあ?」
「うう、でも……」
 あたしは顔を俯かせる。
「それにね。この学校ではあんまり逆らいすぎると、生活指導部から罰が下されて、その女子は本番に応じなきゃいけなくなるらしいお? そうなるのと、手伝いだけで済ませるのとどっちが利口な道かっていうのは、言わなくてもわかりきっていると思うが」
 生活指導に、本番?
 そんな事になったら、あたしは処女まで手放す羽目になってしまう。なら、それよりマシな道を取るのが正解なのはわかってるけど……。
 だからって、抵抗感が消えるわけじゃない。
「あのさ……。ならせめて、使うのは手だけにさせてくれない?」
「いいお? ただし、咲夜たんがちゃんと僕を満足させられたらの話だけどね」
 うう……。
 まあ、これが最善なんだよね……。
「あたし、男のアレなんてちゃんと見たこともないから。できたら、直に触るのはちょっと……。ハンカチとかない?」
「ないお?」
 一蹴された。
「あっ、だったら。トイレットペーパー越しでもいいかな?」
 とにかく、何か撒きつけるものがあった方がいい。
「うーん…あんなによがってた咲夜たんも、意外と恥ずかしがりというわけか。でも他の女子はみんな、直に触って手コキしてたお?」
「そ、そう……」
 現場を見ていない、やらされた当人達の話も聞いていないあたしには、その事実を確認する術はないんだけどね。
 でも残念ながら、嘘をついている風には見えない。
「中にはパイズリさせられた子とか、太ももで擬似セックスされた子もいるお? というわけである以上、手コキはかなりマシな部類に入るのだが」
 くそぅ……やればいいんでしょ? やれば。
 触るのも初めてだってのに、その相手が好きでもない性格が良いでもない汗臭いデブだなんて……。
「わかったわよ……。じゃあ、さっさとアレ出しなさい」
「僕は咲夜たんにチャックを開けて欲しいな」
「はあ? 何でそんな事まで」
「それくらいしてくれないと、僕が手コキだけでイク可能性が減るわけだが」
 本当に減るのか? そんなことで刺激の量なんて変わりやしない気もするけど、あたしは仕方なく内木の股へ手を伸ばした。
「わかったわよ。やればいいんでしょ? やれば」
 ベルトの金具を取り、ズボンの留め金を外す。
 ゆっくりとチャックを下ろしていくと、すっかり膨れ上がったトランクスが現れた。内側で男の棒がガチガチに膨張しきっているのが、ありありとわかる。
 トランクスに手をかけたところで躊躇ったら、「早くしてお」とせかされた。
 あたしは悲しくも覚悟を決め、ずり下げる。
 そそり立つ太い肉棒が現れ、先端がこちらを向いた。
「ひっ」
 あたしは思わず顔を逸らしてしまう。
「照れ屋なところも可愛いお。でも、ちゃんとしないと終わらないお」
「わかってるから……」
 あたしは、右手でぎこちなく肉棒を握った。アレに触ってしまっているんだという気持ちの悪さに、触れた部分の皮膚がぞわぞわする。
「うほ、結構刺激的! イクるかもしれないから、さっそく始めてお」
「……うん」
 あたしは顔を逸らしたまま、できるだけ直視しないようにして、右手を前後に動かし始めた。ずり動く皮と、その内側の肉棒の硬さが感触でわかる。
「おお…すごく気持ちいい! そうだ、上目遣いで目線こっちに送って欲しいお」
 くっそ、男の性器なんて見たくないのに!
 上目遣いをくれてやると、内木がいやらしい顔であたしを見下ろしているのがわかった。固い肉棒の姿も自動的に目に映り、恥ずかしさに頬が火照ってしまう。
 この変態め。
 こうして上目遣いでいると、自分がひわいな笑みで見下ろされているのがよくよくわかってしまう。どうやら、あたしの悔しがる表情を見て楽しんでいるのまでわかって、屈辱感が膨れ上がった。
 せめて肉棒が目に映らないよう視界を調整したかったけど、内木が背を壁にもたれかけているせいで、視野は思うようにならない。そのやらしい顔を見つめなくちゃいけない限りは、股間も視界の外へは出せなかった。
 しごくたんびに性毛が手に当たるのも、すごく不快だった。
「いいよ咲夜たん。すごく気持ちい」
 ケッ、アンタにしてみれば女の子を自分のアソコの元に従わせられて、さぞかし気分がよろしいんだろうね。さっさと出すもの放出して、このあたしを解放して欲しい。そしたら、あたしはすぐにこの穢れてしまった手を殺菌して、こんなことをしていた記憶を一秒でも早く忘れてやるのに。
「ねえ、先っぽ触ってみてお」
「え、先っぽって……」
 亀頭の先端、その口からは、既に透明な汁が滲み出ていた。触りなんてすれば、汚い分泌液が手についてしまう。
「空いてる手で先端をなぞるんだお? これも手コキのうちだからね」
「くっ……」
 あたしは右手で棒の刺激を続けたまま、左手の人差し指を先端に乗せた。透明な分泌液の、ぬるぬるした不快な感触を我慢しながら、ぐりぐりと弄ってやる。
 うん、指一本ならぬるぬるが手につく面積も最小限だ。
「もっと亀頭全体を包んで欲しいお」
「っ! もう、注文が多いっての」
 せっかく最小限に抑えたかったのに……。
 あたしは仕方なく、手の平全体で亀頭を包み、指と手の腹を駆使しながらどうにか上手く擦ってやる。肉棒をしごく方の手も、忘れずに動かし続けた。
 内木の透明汁が皮膚に染み込んでくるような心地がして、背筋に怖気が走る。けど、それにも耐えていかなければ、この時間は終わらないんだ。
「いい感じだお? この調子で続けるのだ」
 で、いつまでこうしてればいいわけ?
 内木が出すのは透明な液ばっかりで、中々白いのを出してくれなかった。

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