地下で人間に囚われた神守清華が延々と陵辱される。


地下に囚われし清華


 地下室に神守清華は囚われていた。
 灰色の石組みに成された床に壁、天井さえもじめじめして、季節が夏なら最悪の環境だったことだろう。
「ふん。見下げ果てたものですわ」
 彼女が侮蔑の視線を送る先、一人の醜い男が立っていた。
 いやらしく細めたような、ただ視線を向けられるだけでも身震いするような眼差しに、そばかすや吹き出物の目立った肌。頭部は明らかに髪が薄くなっており、皮膚が透けて見えんばかりである。
 肥満のために、胸は乳房の下垂のようになっており、腹もベルトの向こうにたるんで飛び出ている。
 彼は妖魔を人為的に操る黒幕だった。
 妖魔を倒す使命のため、とある洞窟に突入し、触手の群れと一戦を交えた清華だったが、戦い終えた疲弊の瞬間を狙った罠にかけられ、地下に捕らえられてしまったのだ。
 急に力の抜ける煙が噴き出てきたかと思いきや、意識まで失って、目覚めてみればこの通りだ。
 清華の両手は鉄枷の穴に収まり、バンザイのような姿勢で両腕を天井に吊り上げられている。両足は自由なのだが、足技で蹴り飛ばしてやろうにも、足腰の回転に必要な力が働かない。
 どうやら、余計な筋力は発揮できないように、未だ力の抜ける効力が体に残されている。最初に吸った煙が残っているか、気を失っているあいだに足されたか、ともかく抵抗能力はほとんど発揮できそうにない。
「うっひっひ」
「気持ちの悪い。あなたより、粘液にまみれた触手の方が、いささかマシに見えるくらいですわ」
「うひひひひひひひ――――」
 本当に寒気がする。
 清華の身に着けている密着スーツは、ボディラインを明確に浮き立たせ、肉感を誇示してしまうものである。まるで装着型の皮膚であるように、細やかな凹凸に沿ってフィットするため、乳房の形状すら正確に浮かび上がらせ、乳首の影すら見え隠れさせるのである。
 むっちりと膨らんだ張りのよいヒップに、メロンのように実った生意気な美巨乳を前にして、その汚らしい男はわかりやすく鼻の下を伸ばしている。
 今にもブヒブヒと鳴き声を上げ、興奮に任せて勢いよく、激しくむしゃぶりついてきそうな気配を感じさせる。
 だから、清華は男に引いていた。
 何なら、ただ同じ空間にいるだけでさえ、肌中が引き攣った上で背中には悪寒が走り、全身余すことなく鳥肌も広がっている。
「答えなさい? 妖魔をあなたが操っていたの?」
「ふひ、そうだよぉ?」
「見下げ果てた人間ですわね。一体なんの目的で?」
「目的? そんなものは簡単だよ?」
 ろくに身動きの取れない清華へと、男は一気に距離を詰め、その両手で『目的』を披露した。
 乳房が鷲掴みにされていた。
 入念に揉みしだこうとするように、指に強弱をつけたマッサージで、清華の胸は早速の変形を繰り返す。握り締める具合によって、五指のあいだから肉ははみ出て、その指が脱力するたび、清華の持つ弾力はそれを押し返していた。
「け、穢らわしい! 汚い手で触らないで下さる!?」
「それは無理な相談だねぇ?」
 男は気持ち悪い笑みを浮かべてニヤニヤと、ヨダレまで垂らした表情で、鼻息を荒くしながら揉みしだく。
「くぅ……!」
 清華はこれ以上なくきつく歯を食い縛り、ひどく顎を力ませ尽くしていた。
 こんなにも汚い男に触られ、ろくに抵抗も出来ない状況が屈辱でたまらなない。両足に抵抗の意思を送りつけ、この下らない男を蹴り飛ばそうとは思っているが、必要以上の力が入ってくれない。
 ふらふらと前後する程度の動きは取れるのに、勢いよく振り上げるような、激しさのある可動には応じてくれない。
「楽しもう? ね、楽しんじゃおう? 清華ちゃーん」
「気持ちの悪い声で名前を呼ばないで欲しいですわ? 耳が腐りますから」
 清華が感じる不快感は、本当にそれに近いものだった。腐敗を進めるための物質が塗りつけられ、耳の穴や鼓膜がどうにかなっていくような、おぞましい感覚を清華は味わっているのであった。
「ぬっ、くぅ――!」
 清華はさらに歯を食い縛る。
 乳首をつままれたのだ。
「あれあれ? あれれぇ? これはなぁにかなぁ?」
 わざとらしく声を上擦らせ、男は大喜びで乳首を集中的に責め立てる。その刺激に清華は苦悶して、恥辱に赤らみながら、あらぬ声を吐き出しそうになっていた。
「気持ちいいんだねぇ? 気持ちいいねぇ? 素直にエロい声を聞かせて欲しいなぁ?」
「冗談……じゃないわ…………」
「我慢してるの? 我慢? ねえ、それっていつまで続くの?」
「う、うるさいわね……本当にこの男は……!」
 憤りのあまりに拳を固く震わせるが、その両腕も天井へ吊り上げられ、まともには使えない。暴力による抵抗どころか、胸を隠す行為すら許されず、清華はただ揉まれるままでいるしかないのであった。
「はぁ……くっ、んぅぅ……!」
 電流が弾け続けているように、清華の乳首からは快楽が発せられ、堪えきれずに色艶かかった声は漏れ続ける。
「気持ちいいねぇ? 本当に気持ちいいねぇ?」
「うるさい……! うるさいですわ……あぁ……!」
「もっと感じて欲しいなぁ?」
 気持ち悪い猫なで声でそう言うと、男はさらに指を上下左右に動かし始める。ピンと伸ばした指先だけで、どちらの乳首も集中的に責め立てると、走り続ける痺れに翻弄され、清華はくねくねと胴体を振り動かし、顔には苦悶を浮かべ続けた。
「あっ、くぅぅ……!」
 つまみ、引っ張る。
 その刺激に、清華は髪すら振り乱す。
「ふっひひひひひ」
 そして笑い方が気持ち悪い。
 こうもおぞましく、嫌悪感ばかりを煽る存在から、どうして快楽など感じなくてはならないのか。
 その不快な両手はおもむろに遠のいて、乳首への刺激は中断されるが、乳房には余韻がいくらでも駆け巡る。
 そして、これで終わりのはずはない。
 どうせ次の何かが始まるのだろうと、険しい顔で身構えていると、男は壁際のテーブルへ歩んでいき、並んだ道具の一つを持って戻って来る。
 ピンクローターであった。
 二つの卵形の機器を乳首に近づけ、男はそれを乳房に押し込む。柔らかな山の頂点は、ちょっとしたクレーターを作ってそれを受け止め、ローターはそのまま乳首に付着した。
「……!」
 接着剤もテープも無しに、霊力か何かの術でくっついている。磁力でも働いているように、試しに身体を揺さぶっても、取れる気配がまるでない。

 ブィィィィィィ!

 すぐさま、激しい振動は始まった。
「ぬっ、くぁ! あっ、あぁ!」
 振動のあまりに乳房全体がぷるぷると、まるで皿に乗せたプリンを震わせ続けているように、その部分だけが痙攣でもしているように揺れ動く。
「あっ、やっ、とめ――なさ――」
「気持ちいいねぇ?」
「あっあぁ……! あっ、くぅぅ……!」
 快楽の奔流に、清華は首を振りたくり、髪を激しく乱して息遣いも荒くする。
「ほーら、お尻がダンスをしているよ?」
 男は背後に回り込む。
 清華はその力強い視線を感じ取り、ますます顔を歪めていた。胸から走る快楽の激しさに、どうしても胴体はくねり動いて、尻を左右に振り気味にしてしまい、それを自分自身でも止められない。
 振りたくられて見える尻は、後ろからいいように視姦されている。
 しかも、視姦どころに留まらない。

 ぱん!

 と、急に叩かれた。
「な! なにを!」
 清華は憤り、すぐさま肩越しに振り向き睨みつけるが、そんなことで止まる男などではない。
 男はさらに腕を振り上げ、平手打ちを繰り返した。
 ぱん! ぱぁん! ぱぁん!
 ボディースーツのぴったりと沿い合わさった巨尻は、その一発ごとに振動を浴びてぷるっと震え、淡い痛みが皮膚の奥へと浸透していく。
「なにをしてくれますの!? ゲスの分際で!」
「可愛くて大きなお尻だねぇ?」
 今度はべったりと張りついて、パープルの膨らみに手の平は這い回る。表皮全体をべったりと這わせてくる摩擦と、指がくすぐってくるような感触に、清華は全身で怖気を感じて身震いしていた。
「離しなさい! 穢らわしい!」
「清華ちゃーん?」
 ねっとりと、聞くだけで粘液を鼓膜に塗られたような気分になる声で名前を呼ばれ、清華の背筋には改めて悪寒が走る。
「や……!」
 後ろから抱きつかれ、清華は引き攣っていた。
 滾る肉棒を尻の狭間に押しつけられ、両手はアソコへ回って来て、おぞましい密着感と、肝心な部位すら触られかねない状況への危機感で、頬と眼輪筋をピクピクと震わせていた。
「離れなさい……」
 小さく、しかし確かな語気の強さで清華は言う。
「そんなに緊張しなくても、いっぱい濡らしたり、イカせたりしてあげるからねぇ?」
 耳の裏側に唇が触れんばかりで、背中に氷でも詰められたような寒気がした。鼻先で髪を掻き分け、本当に耳にキスすらしてきながら、息の直接吹きかかってくる距離で、男はそんな気持ちの悪いことを言ったのだ。
「やめなさい……」
「ほら、触っちゃった」
「ひっ、あぁぁ…………!」
 ローターによる刺激も続く中、さらにアソコへの刺激まで加わって、清華の体にはますますの快楽が駆け巡る。膣の奥からさえも甘い電気は弾け出し、尻全体がぴくっと弾み、太ももはモゾモゾと蠢いていた。
「ひっあっ、あぁ……あぁぁ……や、めなさ…………あっ、んっ、んぅぅ……んっ、あぁ……!」
 清華はくねくねと首を動かし、髪を淫らに振り乱す。
「ふっひひひ」
 男の指遣いは当然のようにいやらしく、そして妙に柔らかく、活発にくねり動いた。ワレメをなぞるタッチによって、たまらない震えを掻き出され、走る電気が筋肉をその都度反応させるのだ。
「くっ、ふぅ……んっ、んぅぅ……」
 ボディスーツの内側は、たちまち蒸れ始めていた。
 機密性や防水性のあるスーツは、内側の水気によっては濡れにくい。見た目には染みが浮き上がってくることはないのだが、しかし確実に愛液そのものは分泌され、膣壁は熱っぽく疼いている。
 どんなに見た目の変化がなくとも、中身は着実に蒸れ、粘っこいものを広げている。
「ねえ、どれくらい濡れたのぉ?」
「だ、黙りなさい……」
「どれくらい? ねえ、どれくらい?」
 ぺろっと、耳の裏側を舐めながら、唾液を付着させてきながら繰り返し尋ねてくる男に、おぞましさと同時に苛立ちも抱き、清華は声を荒げていた。
「黙りなさいと言っているのがわかりませんの!?」
「しょうがないなぁ? この指で確認してあげるよぉ!」
「確認って、まさか……!」
 清華は悪い予感に顔を歪めた。
 妖魔を操っていた元凶であり、乳首にもローターをくっつけてくる術の持ち主なら、スーツの内側を確かめることも簡単なのだろう。

 ピシッ、

 と、次の瞬間には、何かに亀裂の走る音が聞こえ、続けて穴に指の潜ってくる感触で、ワレメに沿ってボディスーツが裂かれたことを清華は悟った。
「なっ、なんてことを! んっ、んぅぅ!」
 たちまち指は潜り込み、ピストンを開始していた。
「はっ、くっ! んっ、あっあっ、あっ! あん!」
 刃物を使ったわけでもないのに、妖気を操った何かの術で、スーツに切れ込みが入れられたのだ。きちんと定規を当て、真っ直ぐにカッターを入れたかのような、とても綺麗な切れ目がアソコに入り、それがちょうどワレメの長さと一致している。
「んぅっ、あっ、あぁ……!」
 そこへ指は出入りして、その見え隠れする部分には、愛液を存分に纏っている。
「くっ、くぅぅ! このっ、このぉ――んぅはぁ……!」
 屈辱に悶え苦しむようにして、清華は指の出入りによって感じさせられ、少しでも音を意識した時には、くちゅくちゅと粘っこいものまで聞こえてくる。
「あっあっあぁ!」
 指遣いに翻弄されているうちに、ボディースーツの表面は、その切れ込みの周囲は愛液に汚れていき、すっかり粘り気を纏っているのであった。
「あぁ……ふぁ、んぅ……んっ、あぁ……あぁ……!」
 一本だけが出入りしていた指責めは、やがて二本、三本と増えていき、蠢く右手によって愛液を延々と掻き出される。アソコの表面は周りばかりか、内股にまで水気は広がり、苦悶した清華の顔は、どんどん悩ましげになっている。
「んっ、あぁん! あっ、あん!」
 感じた拍子に腰はくねり動いてしまうため、そんな尻のダンスが男の肉棒を喜ばせる。肉厚なヒップを自ら擦りつけ、一種の愛撫をしてしまっている状態だった。
「今度はクリトリスにもこれをあげよう」
 男はおもむろに指を引き抜き、愛液の滴る手の平を見せつける。清華の眼前で、その右手の中心には、先ほどまではなかったはずの卵形のローターが乗せられていた。
「やめなさい……これ以上……」
 確かに、なかったはずのものである。
 妖気によって生成するか、どこからか転送で呼び出すかして、今まではなかったものが、そこに出現しているのだ。
 だが、そんなことに驚いたり、いちいち感心するような清華ではない。今の清華にとって問題なのは、ただでさえ快感に翻弄されている状況で、これ以上の刺激を加えられては困るというものだった。
「遠慮しないで? さあさあ」
 しかし、男は清華の事情など考慮しない。
 人を捕らえ、拘束して辱める人物に、その手の気遣いなどあろうはずもなく、クリトリスの部分にローターはくっつけられた。テープも接着剤も無しに、やはり磁力の働きでもあるかのように、清華のアソコにローターは固定されていた。

 ブィィィィ!

 駆動音と共に、豆の突起に振動は送り込まれる。
「んぅぅ! あっ、あっくぅぅ!」
 甲高い声で喘いで、清華はさらに一層、髪を激しく振り乱した。好きでやっているわけではない尻のダンスも、体が快楽電流に反応するせいで、より活発と化してしまっていた。
「あっあっあっあぁ……!」
 どうしても止まらない腰使いの、尻の狭間に肉棒は丁度良くフィットして、まるでそういう愛撫でもしてやっているかのように刺激を与えてしまっていた。
「ふっひひひ!」
 これで清華は三つのローターに責められている。
 両乳首、そしてクリトリス。
 敏感な三つの箇所でぶるぶると、途切れることのない振動は、妖力によって行われている。電池切れの可能性などあろうはずもなく、男の妖気が十分である限り、その刺激は延々と続くのだ。
「ふぐぅ! んぐっ、あっ、くぅぅ!」
 その上で指によるピストンは再開された。
「あぁ……!」
 刺激によって腰は引っ込み、まるで肉棒に対して思いっきり、強く押しつけるような形になりながら、清華は身体をくの字にして悶えていた。
「あっ、あぁ……あぁっ、あっ、あぁ……あぁ……!」
 指の出入りと三つのローターは、清華の内部をおぞましい勢いで快楽に満たしていく。肉体の形をした器の、内側に走っているもの全てが、いつかは快楽電流一色になりそうだ。

「はぁ――くぅぅぅ――――!」

 とうとう清華は、ビクビクとその全身を震わせていた。肉棒に尻を押しつけ、潰さんばかりにしながらの、くの字になった身体を痙攣させ、本当ならワレメからは潮を噴かせていた。
 それがきちんと飛び散らず、目に見えた潮吹きにならないのは、男が手マンのために穴を塞いでいたせいだ。その時に限って指を抜き、ワレメをなぞる形に切り替えていたために、手の平の中央に向かって噴射していた。
「うんうん。ぴちゃぴちゃと濡れたねぇ?」
 それを感じた男は、満足そうに頷いている。
 そして、床には散らなかった変わりのように、滴は内股を伝って流れ、膝にかけてまで筋を伸ばした。
「もう十分でしょう……ひゃっ、んぅ――いい加減に…………」
「そうだねぇ? 次はこれなんてどうかな?」
 男は続けて、バイブを見せびらかしてきた。
 背中に抱きついてきたままに、顔に押しつけんばかりに近づけてくるバイブは、いかにもえげつないものだった。
 明らかに生きている。
 肉で出来たような生々しい表面は、粘液をまとってぬかるんだ上、ところどころからイボを生やしている。そのイボの一つがうねうねと、触手が蠢くように収縮を繰り返し、あまりにもおぞましい。
「あっ、んぅ――そんなもの……私のっ、中に……!」
「そうだよぉ? 清華ちゃんの中に、これを挿入してあげるからねぇ?」
「んっあっ、やめなさ――いっ、んぅぅ……!」
 こうしているあいだにも、三つのローターによる刺激は継続している。その快感によって、喋る途中に喘ぎ声が入り交じり、すらすらとは話せない。
 男は一旦、清華の背中を離れていった。
 真正面に回り込み、目の前でニヤニヤしながらしゃがみ込むなり、亀頭に酷似した先端をアソコに押し当ててくるのであった。
 にちゅりと、粘液の音が鳴りながら、そのイボ付きのバイブは押し込まれる。
「ひっ、ぐぅぅ――あっ、あぁ……!」
 気持ち悪いものを入れられて、引き攣るあまりに悲鳴が出そうになった次の瞬間、自分自身の喘ぎ声がそれをキャンセルしているのだった。
「んっぐぅ! ぐあっ、あっ、あぁぁ!」
 さらに激しい快楽が清華を襲った。
 アソコから脳天にかけてを貫く凄まじい雷流でもあるように、清華は激しく大胆に仰け反っていた。気持ちいいあまりに天井さえ見上げたまま、天に向かって雄叫びを上げんばかりの喘ぎ声を吐き散らしていた。
「ああぁぁぁああ!」
「おお、凄い声凄い声」
 男は興奮しきった嬉しそうな声で座り込み、今度は指一本触れることなく、ニヤニヤと視姦に徹する。
「んっぐぅぅ! くっ、あああ!」
 清華は屈辱に苛まれた。
「あっ、あぁ……!」
 好き勝手に触られる悔しさと恥辱は言うまでもなく、今度は今度で、楽しい鑑賞物として消費されている。
「んくぅ! あっ、あぁっ!」
 しかも、声を抑えきることが出来ない。
 最初からずっと、刺激に体はくねり続けて、そこにえげつないバイブまで追加され、もはや反応を抑え込むのは不可能だ。どう足掻いても手足がビクビクと震えたり、内股気味に力んだり、何かの反応を披露してしまうのを止められない。

「んぐぅぅぅ!」

 次に絶頂する時、今度こそ潮が撒き散らされた。
 放射状に飛散した滴の数々は、半数以上が床に染み込んでいく一方で、男の身体にもいくらかがかかっていた。
「うっひぃ」
 それを怒るでも嫌がるでもなく、男は唇がU字になりかねないほど、ひどく口角を釣り上げて、頬に付着したものを嬉しそうに指で拭って舐め取っていた。
「……っ!」
 清華は引き攣る。
 仮にもアソコから出た体液を、何の躊躇いもなく口にしたこと。その信じられなさもそうだが、自分の一部を摂取されてしまったような怖気も走り、まともな顔などしていられない。
「それ」
 その時、男は指をぱちりと鳴らす。
 手枷が消えた。
 金属製だったはずの枷と鎖の正体が、実は煙であったかのように、大気の流動で薄れていくようにして、それは消滅していった。
 手首に触れていた固い感触も、手触りをスイッチで切り替えることが可能だったようにして、指が鳴った時にはなくなっていた。煙に触る感触などありはせず、五感における触覚上は、突如として物が消失して感じられた。
 清華はぐったりと膝をつく。
 気づけばついでのようにローターやバイブも消えており、道具による責めから解放されたおかげで、もう喘がずに済んでいる。
 ただ余韻はいくらでもあった。
 アソコにはまだ何かが収まっているような、生々しい感触が残留している。クリトリスや乳首にも、散々に流れ続けた電流がピリピリと残されている。
「ご満足?」
 怒気のこもった低い声で清華は尋ねる。
「うっひひ」
「気持ち悪い笑い方ですわね。まともに返事をしなさいよ」
「満足したのは清華ちゃんだけじゃないかなぁ?」
 ニヤニヤと言われた途端、さらに怒りが込み上がった。ここまで散々な目に遭わされ、尊厳を踏みつけにされてきた上に、こんな風に煽られては、今にも衝動的に飛びかかり、蹴り倒してやりたい思いがいっぱいに膨らんでいた。
「どこまでも馬鹿にして! 絶対に許しませんわ!」
 そう怒鳴り散らした瞬間だ。
「僕もそろそろ満足したいなぁ!」
 男はそんな叫びなど聞きもせず、自分のやりたいことを楽しみそうに、おもむろに立ち上がるなり迫ってきて、清華のことをその場に押し倒す。
「や! やめなさい!」
 手足を暴れさせ、押し退けようとするものの、必要以上の筋力がこもらない。抵抗に必要なだけの力が発揮できずに、男の身体を押し返そうと、必死に当ててる手の平も、相手の肩や胸にただ沿えているだけにしかなっていない。
 こうも力が入らずに、まともな戦闘力が発揮できないのでは、力ずくで犯されるのも無理はない。
「やめなさい! 許しませんわ! これ以上! これ以上は!」
 それでも叫び、暴れたものの――。

 ずにゅぅぅぅ――

 男がズボンを脱いだ中身は、ボディスーツの切れ込みに呆気なく収まっていた。
「なっ、な……!」
 とうとう、肉棒まで入れられてしまった。
 しかも、入った瞬間である。
「くぅぅぅぅ――!」
 それだけで、背中が痙攣していた。
「またイったねぇ?」
「黙りなさい! 黙りなさい!」
 屈辱感に、汚辱感に、耐え難くてたまらないような顔を浮かべた次の瞬間、それは清華自身の喘ぎ声によって掻き消された。
「あぁぁ! あっ、あん! あん! あぁん!」
 すぐに喘ぐことしかできなくなった。
 男の激しいピストンで、最奥まで貫かれるたび、頭蓋骨を内側から貫いて、砕かんばかりの快楽電流が背骨を伝ってせり上がる。背骨どころか、手足にまで電流は及んでいき、四肢はビクビクと滑稽に弾んでいた。
「あん! あぁん! あん! あぁん! あん!」
 その喘ぎ声に合わせたように、清華の両足は空中を蹴り上げている。
「あっ、あ! あっふっ、んっ! やっ、いやぁ!」
 無意識のうちに何かを掴もうとする両手のよがりに入り交じり、手首も上下に反り返り、そして髪も振り乱す。汗ばんだ額と頬に、髪は細やかに張りついていた。
「ああ! あっ、あっくぅぅ!」
「出すね? 出してあげるね?」
 喘ぐ清華の顔に向かって、おぞましい笑みで男は言う。
「やっ、やめ――なっ、あっ、やめっ、だめ……!」
 どんなに喘ぎながらでも、これだけ頭が快楽に染まった状態でも、せめて膣内射精だけはやめて欲しい思いが膨らんで、必死に叫ぼうとしていた。
 それは喘ぎ混じりのあまり、まともな声になっていない。
「それじゃあ、プレゼントだ」
 男がそう告げた瞬間である。

 ドクゥゥゥ!

 清華の膣内には、生温かいものが広がった。
「なっ、な……! あぁぁ――!」
 肉棒が脈打っている。
 しかも、清華自身の身体も、それに合わせてビクっと弾み、軽い潮まで男の腹部に吹きかけていた。
 射精に合わせ、清華もまたイってしまった。

 ドクッ、ドクッ、

 イキたての清華に対して、あと何度かのビクっとした跳ね上がりで、精液をもう少しだけ放出した後、なおも萎えない肉棒は、そのままピストンを再開する。
「なっ! えっ、んぅぅ――!」
 一度の射精では終わらないことに驚きながら、その驚きの感情は、すぐに喘ぎ声の中に掻き消される。
 清華への陵辱は延々と続いた。
 いつ終わるとも知れない、実に数時間以上にわたる陵辱で、清華はこのまま長らく嬲り尽くされることになる。
 脱出の機会があるのかいなか。
 ただ、少なくとも心の奥底では諦めなかった。

 こんな男に! こんな汚い輩に!

 その屈辱を原動力に、何としても目に物見せてやらんとする思いだけは、腹の底に延々とあり続けるのだった。


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