ホシノ・ルリの温泉羞恥もの。客が少なく、てっきり貸し切り状態になるかと思いきや、何故かそこには男の子がいて裸を見られ・・・


羞恥!温泉で裸を見られる電子の妖精


 ホシノ・ルリは思い出す。
 過去を記憶に呼び起こすと、徐々に息は乱れていき、アソコが何やら切なくなり、熱っぽく疼いたような感じがしてくるのだ。
「わ、私……いやらしいことを」
 記憶が鮮明になるほどに熱の疼きは増していき、触りもしないうちから汁気を帯びた気配すら漂っている。ルリはそんな自分のアソコに手を伸ばし、ワレメを上下になぞり始めた。
 自分の部屋で一人きり、プライベートな時間を過ごす今のルリは、決して誰にも見られてはならない秘密の楽しみを味わっていた。
「んっ、んぅ……んぅ…………」
 指にはすぐに愛液が絡みつき、指も出入りさせ始める。
「あっ、んぅ……んぅぅ……」
 ルリの頭の中にあるものは、トレーニングジムで起こった以前の出来事だ。
 あの時にあった事の中でも、特にレッグストレッチャーを使った際の記憶は色濃い。
 開脚用の運動器具だ。
 椅子からアームを生やした作りで、分娩台を連想しないこともない形状の、ルリはそのシート部分に腰を下ろして、アームパーツの上に両足を乗せていたのだ。
 足首を置くために、U字型のアームパーツへそれぞれはめ込み、開脚運動を開始したのだったが、それからが恥ずかしい時間の始まりだった。
 脚を閉じたり開いたり、そんな動作の最中にカメラを向けられるのは、いかにもやましい気持ちで見られている気になって、とてもとても恥ずかしい。
 しかも、途中からは脚をベルトで固定された上、汗でスポーツブラジャーやレギンスが透けていたことを指摘され、乳首やアソコすら見られて頭が沸騰しそうであった。
「んっ、ああっ、あぁ……」
 その記憶を呼び起こし、それを興奮材料としたルリの指は、出入りが活発になっていく。見え隠れする中指は、ピストンに応じて蜜を掻き出し、ルリの下腹部にピリっとした甘い痺れを走らせ続けた。
「あっんっ、んぅ――んぅぅ――」
 ルリの指遣いは少しずつペースを上げ、それが愛液をかき混ぜクチュクチュと音を鳴らしつつあった。
「んぅぅ――」
 次に思い出すのはマッサージだ。
 紙ブラジャーと紙ショーツに着替えた上で、相手は女性だからと油断して、オイルマッサージを受けたのだ。素手でオイルを塗り伸ばされていきながら、だんだんと敏感な部分を狙われ、最後には快楽を教え込まれた時を思い出したら、それだけでイってしまいそうになってくる。
「んふぁ……はぁ……はぁ……!」
 ルリの指はより一層のこと活発に、少しでも絶頂へ近づこうと加速している。擦り抜く摩擦は甘い痺れとなって駆け巡り、脳の中すらビリビリとしてきた頃、ついにはビクっと胴が一瞬だけ跳ね上がり、ルリは軽く絶頂しているのだった。

     *

 と、いった具合で、近頃はオナニーに夢中です。
 いやらしくなった自分に対して、罪悪感は薄らとあるような、ないような……。

     *

 自慰行為を済ませたルリは、しばし体を休めた後で、浴衣に着替えて部屋を出る。
 現在、休暇を旅館で過ごしている最中だ。
 トレーニングジムといい、マッサージといい、重ね重ねよろしくない目に遭っていたことが知れ、お詫びとして押しつけられた旅館のチケットをせっかくなので使ってみて、ルリは羽を伸ばしている。
 先ほどのオナニーも、自宅とはまた違う新鮮な空気の中で行ったので、いつもより気持ち良かった気がしなくもない。
(ほんと、やらしくなってます)
 自分自身に対するため息を吐き出して、ルリは目的に向かって突き進む。
 向かうは温泉だった。
 せっかくの地方の旅館、眺めの良い景色と共に、効能のある湯をたしなみ、くつろいでおきたいものだ。
 タイミングの良いことに、この旅館は今、とても空いている。
 ひょっとしたら、貸し切り状態でのんびり、ということもありそうだと思っていたが、『女』と大きく書かれた赤色の暖簾をくぐった瞬間、ルリは思わず後ろ歩きで数歩下がった。
 間違えただろうか。
「いや、あってますね」
 ルリが反射的に行ったのは、もしや男湯に入ったのではないかという確認だった。
 もちろん、そんなはずはない。
 こんなにも大きく『女』『男』と書かれていて、暖簾も赤と青とに色分けされ、うっかり間違える可能性が廃されている。生まれてこの方、女子トイレと男子トイレ、女子更衣室と男子更衣室を一度として間違えたことはない。
 しかし、たった一瞬でも間違えた可能性が頭を掠めたのは、そこに男の子がいたからだった。
「どういうことでしょう」
 とりあえず、もう一度入ってみる。
 ……いない。
 てっきり気のせいだったのかと思い、ルリはそのまま脱衣所のロッカーを適当に一つ選んで、浴衣の紐を解き始める。その一枚目を脱ぎ去って、シャツと短パンだけの姿になった時、どこからかの視線を感じた。

 じぃぃ……。

 と、見られている気がする。
 気のせいだろうか。
 気になって周囲を見ようと、まずは左を向いた時、そこには腰の曲がった老婆の、皺の入った背中があった。
「貸し切り状態、とはいかなかったようですね」
 ガラス戸の向こうへ出て行く背中を見送ると、それと入れ替わるようにして、ロッカーの影から出て来た一人の男の子が立っていた。
「はい?」
 ルリはまず、軽く驚く。
 どうやら、気のせいではなかったらしい。
「あの……」
 思わず、小さな声をかけてしまう。

 じぃぃ……。

 と、男の子はルリのことを見てきている。
(これは困りました)
 そういえば、男児が女湯に入る年齢は、いくつまでだっただろう。そんな年齢制限の確認はしていないが、五歳や四歳あたりまでのはず。
 さて、しかしそこに立っている男の子は、明らかにそれより背が高く、ルリの肩ほどまで背丈がある。九歳か、十歳か、ひょっとすれば背の小さめな十二歳、という可能性もある。
 十歳までなら、女湯に入れる可能性はあるのだろうか。だとしても、十一歳や十二歳の可能性も捨てきれない、小学生男子としてはそれなりに育った面持ちだ。
 そう、どこからどう見ても高学年だ。
「場所を間違えていませんか。ここは女湯ですよ」
 と、ルリは言ってみる。
 あまりジロジロと見てくるので、それを見つめ返しているうちに目が合って、その拍子にルリは尋ねたのだ。
「ううん」
 男の子は首を振る。
 間違いでなく、わかってここにいるというのだろうか。
「おいくつですか」
「六つ」
「本当ですか」
「うん」
 どうも信じられない。
 本当に小さな子なら、ルリも気にせずそのまま服を脱げたかもしれないが、やはり高学年にしか見えないので、その視線があると脱ぐに脱げない。
「お一人ですか?」
「おばあちゃんといっしょ」
「ああ、先ほどの」
 なら、おばあちゃんの方は先に入ってしまっているが、この男の子は一人で何をしているのだろう。
「おねえちゃん、きれい」
「そうですか。それはどうも――ですが、見られていると、服を脱ぎにくいです」
「ごめんなさい」
 男の子は素直にぺこりと頭を下げ、ルリの視線の先から去っていく。
 しかし、この時のルリは気づいていなかった。
 一方の方向にしか目を向けず、その視線の先から男の子が消え去ったのところで、ルリはひとまず安心して、顔を前へと、即座に戻してしまったのだ。
 目を向けることのなかった左側に、大きな鏡があるとは気づかずに――。
 男の子は回り込んでいた。
 ルリの立っているポジションは、ロッカーを並べた壁と壁とのあいだである。男の子はそんな壁の裏側から回り込み、こっそりと右サイドへ行くことで、バレないように鏡の凝視を開始している。
 全身を映す大きな鏡だ。
 男の子はロッカーの端に背中を寄りかけて、反射を利用してルリの着替えを視姦している。
 そうとは気づかず、ルリはシャツをたくし上げ、まずは上半身のブラジャーを曝け出す。
(……裸、でしたね)
 短パンを脱ぎながら、ルリは先ほどの男の子を思い返していた。その視線がまだあるとは知らないまま、年下の裸体が新鮮な記憶として脳裏を掠め、生えていたものにもイメージは及んでいく。
 場所が場所だからか、恥ずかしげもなく全裸であった。
 ルリはついついと言うべきか、何かを誤魔化すような気持ちになって、その点には決して触れずにいたわけだが、とはいえ裸だった以上、小さな肉棒も見てしまっている。
(はあ、何を思い出してしまっているのやら)
 上下白、下着姿にまでなって、次はブラジャーを外そうと、背中に両手を回した瞬間だ。
「え」
 やっと、ルリは気づいた。
 特に何の意味もなく、ごくごくさりげなく視線を走らせ、偶然にも見た鏡の中に、男の子が映っている。それも意外に距離が近く、今の今まで脱衣を見られていたことに初めて気づき、ルリはほのかに赤らみつつあった。
(えっと、これはどうするべきでしょうか)
 見られているなら、もちろん注意するべきだろう。
 数歩も歩いたその先に、道の曲がり角を背にしたような形で、男の子は潜んでいる。バレていないと思ったまま、熱心な目で鏡を見つつ、肉棒を徐々に大きく膨らませている。
(まあ、子供ですし)
 違う、言い訳だ。
 あれはどう見ても高学年で、みだりに年頃の肌を見せるべき相手ではない。注意をするなり、この時間の入浴を諦めて出て行くなりして、その視線を避けるべきだと、理性的にはわかっている。
 だが、ルリの両手はホックに触れたまま離れようとせず、それどころかぱちりと外してしまっていた。
(子供ですし……)
 そう自分に言い聞かせ、肩紐を一本ずつ下ろしていき、ルリは乳房を晒してしまう。鏡越しには横乳しか見えないだろうが、男の子はしっかりと反応して、眼差しにより強い熱を込め始めていた。
 ルリは胸を隠さなかった。
(私は、何を――)
 自分でもおかしいとは思いながら、ルリはそのままショーツのゴムに指を入れ、最後の一枚を下げる体勢に入っている。
 見られて、興奮している自分がいた。
 どうかしている、絶対におかしい。
 しかし、ここまで気づかないフリをして、服を脱いできたというのに、残り一枚になって急にやめるのも不自然だ。
 いや、不自然でもいい。
 今すぐ脱ぐのをやめようと、頭の片隅には警笛が鳴っていたが、ルリはそれでも下着を下ろし、丸裸になるのであった。

     *

 浴場には景色が広がっていた。
 湯船を囲む岩という岩の数々の固まりは、ゴツゴツとした表面から鋭利な部分が削り取られて、どこも丸っこく磨かれている。そんな岩の向こうに広がるのが、山と湖の景色であった。
 緑色の山には、その山頂部分を微妙に雲に覆い隠して、麓の方に視線をやれば、湖が広がっている。四方八方を山に包囲された形の湖は、周囲の景色を水面に映し出し、それをささやかな波で揺らしていた。
 ルリはその絶景を少しばかり鑑賞して、すぐに体の洗い場へ向かっていく。壁からシャワーノズルを生やした前で、ルリは椅子に尻を置き、軽く体を濡らしてボディーソープに手を伸ばした。
 泡を塗り始めている最中に、ルリは先ほどの男の子の存在を思い出し、密かに顔を赤らめる。
 あの男の子は勃起していた。
 この小さな胸や、ショーツから出て来た尻に対して、熱心な眼差しを送っていた。
 あの眼差しを思い出しているうちに、乳首に見えない何かが徐々に集まり、一点に集中してくるような感覚がして、気がつくと乳首が突起していた。
「あ……」
 興奮、してしまっている。
 こうした体の反応は、自分で自分に言い訳をしながら、本当は自らの意思で異性に裸を見せびらかした証拠に思えて、ルリは恥じらい気味に軽く俯く。
 悪いことをしてしまった感覚と、だからこそ余計に興奮する思いが入り交じり、そこに理性と常識も混入しているから、ルリの心中はなかなかに複雑だ。
 今までの体験があるせいで、きっと性癖が歪んでいる。
 ジムやマッサージでの出来事は、ルリの感性に大きな影響を及ぼしてしまったらしい。
 泡まみれの体に再びシャワーをかけ始めた時、また先ほどの男の子は現れて、なんと隣の椅子に座り始めた。

 じー……。

 と、見つめてくる。
 熱心な熱心な目で、前屈みになってまで乳房を確かめようとしてくる視線に、ルリの体は晒されている。裸体のいたる部分に付着して、その下に肌を隠していた泡は、シャワーから飛び出るお湯を浴びては消滅していき、徐々に流れ落ちている。
 表皮を伝って流れ落ちる流水は、そのまま泡さえ床へと落とし、突起しきった乳首は剥き出しとなっていた。
「六歳でしたっけ」
 ルリはシャワーを止め、声をかける。
 薄ら、赤らみつつも。
「うん」
「まだ小さいから女湯にいると、そういうことですね?」
「そう」
「では仕方がありませんね」
 いいや、本当は違う。
 仕方がない、別にいいかと、あっさりと切り捨てるような気持ちで受け入れているわけではない。どうみても十歳以上で、異性に対する好奇心もあらわになった視線に晒され、男の子の存在は羞恥心を煽るのに十分なものだ。
 しかし、六歳ならば仕方がない。
 六歳ならば、いてもおかしくはない。
 自分への言い訳だと自覚はありながら、ルリはその場で立ち上がる。体を洗い終わったのだから、次はお湯の中へ向かうわけだが、ルリはすぐには足を動かさず、少しのあいだ意味もなく、その場にしばらく留まっていた。
 横からの視線は、今度は尻に集中してくる。

 じー……。

 ルリの丸っこいヒップへと、まじまじとした視線は注がれて、しばらくすれば男の子の身体は、前のめりのとなっていく。角度を変えていくことで、さらにアソコまで覗き込み、熱心に視姦をしてくるのだ。
 そういえば、おばあちゃんはどこにいるのだろう。
 わざとらしく話題を逸らすかのような、どこかに気を移そうとする心理が急に働き、ルリはお湯に目をやった。広々としたプールのようなお湯には、オブジェのように巨大な岩がいくつか飾り立てられ、その一つの向こうに隠れる影がちらりと見えた。
(まあ、そうですね。保護者もいるということで)
 度が過ぎることがあったら、おばあちゃんに言って注意でもしてもらおう。
 などと考え、ルリもまたお湯へ向かう。
 すると、男の子も後ろから着いて来る。
 そうなるだろうことは予感して、わかっていながら縁に座って、足だけをお湯に入れると、男の子の方は入水しつつ、真正面に回り込む。
 やはり、まじまじとした視線を送ってきた。
 物珍しいものを観察するような、熱心な目を真っ直ぐに、延々と突き刺してくるのである。その視線は乳房を中心に這い回り、ルリは感触を味わいつつあった。
 視線が肌を這うことで、見えない何かが表面を這いずるような、奇妙な感触を味わっていた。
 乳首への血流はじわじわ集まり、硬い突起が限界へと迫っていく。顔にも熱気が集まって、ルリの赤らみは少しずつ、時間をかけて色を濃くしていた。
(飽きない子ですね)
 目つきがあまりのも熱心で、一秒たりとも見逃してはならないように、始終釘付けになっている。男の子の瞳と、ルリの乳首で、見えない糸がピンと真っ直ぐ張ったようですらあった。
 照射され続けている視線は、その時間の分だけルリの顔に熱を注いで、頬に浮かんだ桃色は、くっきりとした赤へと変わりつつある。
 頬が完全に染まりきり、真っ赤になれば、さらに顎や額に向かって上下に赤面の面積は広がっていく。
 男の子は股間を隠そうともしていない。
 ルリの乳房に高さを合わせ、膝立ちで視姦してくる男の子は、先ほどからずっと勃起しているのだ。何なら後ろからついてきて、前に回り込んで来た時も、立派な硬さで地面とは水平のまま、それが上下にぶらぶらと揺れ動いていた。
 湯面に浸ってこそいるが、お湯が透明なこともあり、ルリから肉棒は丸見えだ。
 そのぎんぎんの肉棒を見ているうちに、ルリはあらぬ妄想を浮かべ始めて、足を微妙に開き始めていた。
 あからさまに、ではない。
(ずっと同じ姿勢だと、疲れるので……)
 自分に言い訳を続けつつ、一ミリずつ、一センチずつ、といった具合に、本当に徐々に開いている。
 顔を背けながら、そうしていた。
 肉棒が――男の子の性的興奮の証拠が目に入り、それが恥ずかしいあまりに横を向いている。片耳だけを見せながら、ミリ単位で浮かせた太ももを一ミリだけ、また一ミリだけ、といった具合に、徐々に左右に広げている。
 そこまでしてさりげなく、ゆっくりと開いた足も、時間さえ経てば完全に左右へと、アソコが丸見えになるまで解放され、男の子の視線は今度はそちらに集中する。
 じりじりと焼かれるような感覚は、ワレメや陰毛だけに集中していた。
 いくら真横を向き、肉棒を見ないようにしていても、視界の片隅にチラチラと入り込む姿を見れば、視姦の対象が切り替わっているのもわかってしまう。
(あ、温まってきましたね……)
 この場所自体は、実際に温かい。
 過ごしやすい気候に加え、お湯のほどよい温度が空気を暖め、心地良い熱が湯気と共に漂っている。
 だが、赤らみの理由は、決してお湯や気温ではない。
(あ……)
 その時、ルリはつい見てしまった。
 視界の片隅で、男の子のさらに迫って来る動きが見えたので、つい釣られて視線を向けると、息がかからんばかりの至近距離からの視姦すら始まっていた。
「や……あっ、あの…………」
 さらに羞恥心が膨らんで、ルリは顔で震えそうになっていた。目尻や頬の筋肉を反応させ、ぷるぷると震わせそうになっていた。
 実際に、男の子の息はかかってくる。
 たった数センチの距離まで迫り、何ならいつ触られてもおかしくない近さから、呼吸の風が自然と当たる。しかもルリの身体は仮にも全身濡れており、ちょっとした大気の流れも察知するほど、表皮は敏感になっている。
 ふー……ふー……と、当たってくる微風によって、ワレメが少しだけひんやりする。
 そしてアソコだけではなく、男の子は乳房すら至近距離から視姦しようと、顔をスライドさせてきた。鼻があと数センチで掠めてくる迫り具合で、アソコから胸にかけ、表面をスライドさせんばかりにすーっと動き、乳首にまじまじとした視線を注いでくるのだ。

 かぁぁぁ……!

 ルリの真っ赤な顔は、より一層の炎を宿す。
 いつしか、耳すら赤くなっていた。
(どうしましょうか…………)
 さしものルリも、狼狽しつつあった。
 焦ってならないような感情は、もちろん数センチの距離からの視姦のせいではあるのだが、ただ恥ずかしいせいだけで全身がそわそわしているわけではない。
(触られたり、してしまったら……)
 そんな妄想が湧くのだ。
 妄想としては、このまま乳房を揉まれたり、アソコを触られたり、押し倒されて挿入されたり、そんなシチュエーションが頭に浮かぶ。
 しかし、実際にその通りの目に遭いたいかというと、妄想をするのと、本当に強姦事件に遭うのとでは、まるで気持ちが違ってくる。
 今この状況、妄想を楽しんでいる場合でなく、押し倒されたらどうするのかと、身の危険を感じるべきものではある。
 そう頭ではわかっているが、危険が近いおかげのせいで、妄想はよりリアルに、如実に脳裏に広がって、ルリの頭の中には既に仰向けに押し倒され、激しく腰を振られる状況が出来上がっていた。
 もう早くここから逃げて、安全圏に引っ込んでしまいたいようでいて、まだスリルを感じていたいようでもある。スリルで済むうちはまだいいが、本当に押し倒されたらどうするのかと、頭の中でやはり警笛が鳴ってもいる。
「……ちょっと、座り疲れました。姿勢を変えさせて下さい」
 すると男の子は素直に体を引っ込める。
 だが、視姦自体をやめる様子はまったくなく、あくまで熱っぽい視線は注がれ続ける。
(まったく、私は……)
 自分で自分を馬鹿だと思いつつ、ルリは男の子に背中を向ける。縁に肘を置く形で、後ろに向かって腰を突き出し、自ら尻を見せびらかしてしまっていた。
「お、お尻の穴」
 男の子の声により、そんな場所まで見えることが伝えられ、ルリの頭にはますますの羞恥の嵐が吹き荒れる。
(どうにか……なりそうです…………)
 ルリは苦悶していた。
 自ら作り上げた状況に、しかし尻のすぐ後ろ、数センチの距離から注がれる視線によって、アソコも肛門も観察されている恥ずかしさで、頭がどうにかなりそうだった。
 どちらの恥部も、同時に見えているに違いなかった。
 熱く熱く、脳が沸騰に近づいている。
 とっくに限界まで突起しているはずの乳首に、なおも血流が集まることで、破裂しそうな痛みすら感じてくる。アソコも熱っぽく疼き始めて、今にも愛液が出て来そうだ。
 体が快楽を求め始めている。
 興奮、してしまっている。
(さすがにまずいというか、早く理性を取り戻さなければ……)
 ルリは自制心を保とうと意識するのだが、それでもまだ、視線を浴びていたいような思いが上回る。視姦されることにより、体と心が悦んでしまっている。
 だが、その時だった。
 出入り口のガラス戸がスライドして、レールの内側をタイヤが転がす際の、ガラっという音が聞こえた。他の新しい客が入って来たことを悟るなり、ルリは大慌てで立ち上がり、ろくに浸かってもいない温泉から出ていった。
 傍からすれば、ルリが自ら男の子にお尻を見せびらかし――いいや、そう誤解されてしまうのでなく、まったくその通りではないか。
 そんな場面を人に目撃されてはたまらない。
 ルリは焦燥気味に早足で外へ出て、脱衣所のタオルで体を拭き始めるのであった。

     *

 部屋に戻ってからのルリは、またオナニーを始めていた。
 温泉に入る前にもやったのに、男の子の存在で思わぬ興奮を煽られて、ルリのアソコは濡れてすらいた。脱衣所で体を拭く際、お湯とは明らかに異なる湿り気がワレメにあり、濡れ具合を自覚するなり、いてもいたってもいられずに、着替えでは下着の着用も省略していた。
 オナニーをするのなら、どうせ下着は脱いでしまう。
 だったら、その着用は後回しに、今は少しでも早く部屋に戻って――と、早足気味に温泉を後にして、その末にルリは畳で仰向けになっていた。
 体の拭き方もそこそこで、髪があまり十分には拭けていない。
 そんな状態で、ルリは足を大きく開いて指を挿入している。中指を突き立てて、残る指は拳の形に折り畳んだ右手により、自らを辱めている真っ最中だ。
「あっあぁ……んっ、あっ、あぁ……!」
 気持ち良かった。
 視姦されての恥ずかしさと、もしもの妄想もネタにして、右手を活発に上下している。
 仮にあのまま押し倒され、挿入されていたとしたら、その思いがより大きな興奮の糧となり、体の芯から湧き上がる衝動で、膣壁から滲む汁気は激しいものだ。
「んぅ――んっ、んぅぅ…………」
 左手の指は、クリトリスを弄り回している。
 指に絡んでくる愛液を利用して、その滑りによって豆の硬さを撫で回し、膣には指の摩擦を感じ取る。にちゅり、にちゅりと、粘液を捏ねることでの音が鳴り、ルリは一心不乱に快楽を味わっていた。
「あっあぁ――あぁ――――」
 妄想の中では、男の子が腰を振り始めている。
 ルリのアソコに入り込み、大人に比べればまだまだ小さい、しかしその年齢としては十分なサイズが硬くなっての、年下の逸物が膣壁を抉り抜く。
 その様子をありありと浮かべると、ルリはもう本当に、心の底から快楽に夢中になっていた。想像力の限りを尽くし、まだ味わったことのない肉棒の挿入感を思い浮かべて、それを如実に反映しようと膣壁に意識を注いでいる。

「くぅ――くん――――――!」

 ルリはビクっと、胴や脚の筋肉を弾ませて、不意に絶頂しているのだった。
「んっ、はぁ……はぁ…………」
 イってしまった余韻でぼんやりと、手足を大の字に投げ出しながら、無心になって天井を見つめ始める。
 すると、また徐々にアソコの熱がルリの本能に訴えかけ、オナニーの再開を求めてくるので、一度は抜き取った指をまた収め、クリトリスもろとも刺激していた。
 そのオナニーは、長らくのあいだ繰り返された。
 二度目の開始から十分ほどで、ルリは次の絶頂を迎えるが、そこに休憩を挟んで三回目が始まって、またイって、それから四回目が始まって――。
 延々と繰り返され、向こう一時間は続ける勢いとなっていた。
 その執拗なオナニーで、ルリがもっとも妄想のネタにしていたのは、もしも本番行為に発展していたら、というものなのだった。


コメント一覧

    コメント投稿

    CAPTCHA