前の話 目次




 そして、いよいよ挟んでもらう。
 ララは膝立ちの姿勢を高め、乳房の位置を肉棒に合わせると、身体をぐっと押し寄せる。ただ肉体が股に迫っただけで、肉棒は乳房の狭間にぴったりと収まって、パイズリの準備は整っていた。
「ではお願いします」
「いくね。オジサン」
 ララは自らの両手で乳房を掴み、肉棒に乳圧をかけはじめた。
「おおっ、いいですよ? ララさん」
 実に良い見栄えであった。
 見下ろせば、そこには豊満な膨らみがある。肉体を近づけてくる余り、先端がヘソの近くに当たって僅かに潰れ、半球ドームが微妙に平らに近づいている。それをララ自身の手で掴んでいることで、指の食い込みがさらに形を変えていた。
 オイル濡れの乳房である。
 時間が経って、皮膚が吸収できない量は、すっかりシーツに流れ落ち、施術台の上に移っているが、全身にまとわりついた光沢は取れていない。体中、余すところなく輝くララの、オイル濡れの乳房に包まれるのは、刺激のみならず見栄えによっても興奮した。
「あっ、ピクピクしてる」
 ララがそんな中年の悦びに気づく。
「嬉しくてたまらないということですよ」
「へー。リトもこんな風になるかな?」
「きっと、なりますとも」
「リトにやってあげるの、楽しみだなー」
 ララは両手を動かすことで、乳房を上下させている。乳圧のかかった肉棒は、そのしごきによって刺激を受け、みるみるうちに射精感を高めていた。
 実に心地良い。
 オイルによって滑りが良く、元々の肌触りも良いララの乳房は、持ち上がるたびに竿に摩擦をかけてきている。その擦れゆく感覚は、次の瞬間には亀頭の表面をまんべんなくなぞり込み、そして谷間から穂先は飛び出るのだ。
 ララの谷間に亀頭が見え隠れを繰り返していた。
 フェラチオによって唾液を纏い、既に存分に表面を濡らしていた肉棒は、乳房のオイルによっても磨き抜かれる。亀頭さえもが光沢を纏って輝き、赤黒い色は輝きのあまりにメタリックカラーのように見えてくる、
「ではそろそろ、口も使ってみて下さい」
「パイフェラだったね」
「ええ、お願いします」
「よーし」
 ララは自分の谷間に顔を落として、飛び出た穂先に唇を押し当てた。
「ちゅぱっ」
 そこからは、先ほど教えたフェラチオも入り混ざった。
 仮にも初めてであるララにとって、両方の作業を同時にやるのは、いかにも不慣れといった具合で拙い。素人らしさに溢れた奉仕であるが、ララなりに身に着けようと頑張っている。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ」
 顔が浮き沈みするたびに、穂先への吸引力が働いていた。
 最初はただ、無闇やたらに頬張ろうとしていた。自分自身の乳房で肉棒の半分以上を覆っている上、下を向く際の顔の位置にも限界があるために、最初のうちはどことなく苦戦していた。
 それが時間と共に、少しは慣れが見えてきたのだ。
 睾丸への奉仕を教えた際の、吸っては吐き、吸っては吐き、といった方法を応用して、キスの形に窄めた唇に、穂先を吸着させていた。吸い込む力で肉棒は数ミリ、あるいは一センチ近く持ち上がり、すると亀頭の半分までが唇に収まって、吐き出す際には舌と唇のあいだに糸が引く。
「ちゅぱっ、ちゅぱっ」
 ララの頭が上下する。
 それと同時に乳房も動き、乳圧に強弱がつき続ける。
 むにゅっ、むにゅりと、肉棒を締め上げてくる際の、両手による変形で潰れた乳房は、脱力によって元の膨らみを取り戻し、また直後には中央へ寄せ上げられる。
 もはや、いつ噴火してもおかしくない。
(出すぞ……出してやる……!)
 中年は生唾を飲む。
 自分の出す精液で、これからララを穢すのだ。白濁はどんな味をしているのか、我こそがそれを体験させるのかと思っただけで、より一層のカウパーが滲み出る。
「ララさん」
 中年は告げる。
「もう、出ますよ。そろそろ、射精します」
「ん? 射精? そっか、白いのが出るんだっけ?」
 ララはその一瞬、口奉仕を中断して顔を上げ、にこやかに問いかけてきた。
「ええ、そうです。男であれば、誰しもが女の子の綺麗な体を精液で汚したいと考えます。体にかけたり、口の中に出したりしたいんです。そういった欲望の体験も兼ねて、口の中で受け止めて頂けませんか?」
「いいよー。フェラで受け止めればいいの?」
「パイフェラで受け止めて下さい」
「よーし、これもリトにやってあげたいなー」
 ララは学ぶことを楽しむ顔で、積極的に唇を亀頭に被せ、今に出て来るものを受け止めようと乳房のしごきを早めている。
「ちゅばっ、ちゅばっ」
 と、唇を使った刺激も活発に、唾液の音がよく聞こえた。
「出しますよ……!」
 そして、いよいよ中年は放出した。
 唇の被さった亀頭から、白濁を惜しげもなく噴出させると、ララの頭がピクっと弾んだように反応する。
 高揚感に満ち溢れた。
「こぼさないように、吸い上げながら顔を離して下さい」
 そう告げると、ララはその指示を守ってくれた。
「――ずっ、ずぅぅじゅぅぅぅぅ」
 吸い込む力を働かせ、口内に白濁を捉えたままに顔を上げると、唇の両端から白い滴の筋が垂れていた。それが表皮を伝って顎に移ると、ぽたりとただ一滴だけ、床に落ちていくのであった。
「口の中を見せて下さい」
「んぅ」
 ララが口を大きく開く。
 舌の根を浸す精液は、唾液と混ざって水っぽく、たっぷりとその中に収まっている。
「飲んで下さい」
「ごくっ」
 なんとも、すぐに嚥下してくれた。
 飲むような真似までするのかと、意外そうな不思議そうな、新しいことを学んだ顔で、ララは中年の濃厚なエキスを体内に取り入れていた。

     *

 最後は改めて仰向けになってもらい、既に十分なオイル濡れの身体へと、また新しくオイルを伸ばす。手の平にたっぷりと液体を乗せた状態で、存分に揉みしだくことにより、ぬかるみを広げ直していた。
「はぁ……んぅぅ…………気持ちいい………………」
 ララはうっとりと目を細めている。
 揉めば揉むほど切なそうに、もっと何かを求めるような目で見てくるので、中年はその要求をわかっていながら、あえて言葉にさせてやろうと尋ねてみる。
「何か、お求めですか?」
「……うん」
「どうぞ、仰って下さい」
「また……イキたくて…………」
 媚薬の効果は抜群だ。
 アロマポットの香りはまだまだ保たれ、この部屋には成分が漂っている。先ほどまではララが奉仕する側に回っていたが、肉体に再度刺激を受けることで、いかに敏感な状態になっていたかを思い出している様子だ。
 アソコを見れば、汁気が溢れている。
 多少は乾き、濡れっぽい染みの色が薄れ始めていたところへ、新しく溢れる愛液が広がることで、円が濃さを取り戻す。
「では最後はとびっきりの性感サービスを致しましょう」
「……とびっきり? どんなサービスなの?」
「それはもう、一番気持ちいい方法です。今からそれを行いますので、足はしっかりと左右に開き、M字型を保って下さい」
「楽しみだなー」
 ララは大胆なポーズを取って、これから行うサービスを受け入れようと、熱っぽい視線で待ち構える。
(わかっているのかなぁ)
 中年が一体、何を企んでいるのか。
 一番気持ちいい方法とは、何を示しているかについて、ララは理解しているのだろうか。
 していても、いなくても、もはや関係無い。
(後で問題になったって、どうにか誤魔化し抜いてみせるとも)
 リスクよりも、目先の欲望が優先と化していた。
「ではララさん」
 中年は再びズボンを脱ぎ、逸物を剥き出しに施術台へ上がっていく。
「え……?」
 さしものララも困惑していた。
 一体どんな施術をしてもらえるのか、今の今まで楽しみそうに、どこかにこやかだったララの表情は、困惑のあまりそのままの形に固まっていた。
 ララは硬直しきっていた。
 困惑で頭が麻痺して、判断力が鈍るなりしていてか、M字開脚の前に股を合わせて、挿入の準備を整える中年の前で、ララはただただ驚愕の眼差しだけを浮かべて、身動き一つ取ることもしていなかった。
「大丈夫ですよ? これも性感サービスの一つですから」
 中年は肉棒を突き立てる。
「えっ、やだっ、そんな――――」
 ララは初めて抵抗の素振りを見せていた。
 そればかりはやめてもらおうと、手で中年を押し退けようとする気配を出すも、今になって動いても既に遅い。

 ずにゅぅぅ――――

 収めた。
 ララの、デビルーク星の女王の膣内に、とうとう肉棒を収めてしまった。
「わっ、わたし……初めて……」
 なるほど、そういう貞操観念はあったらしい。
「なに心配はいりません。そういったことは、黙っていればわかりませんから」
「でも……!」
 そういう問題ではないと言いたげな、何かを訴えかけんばかりの目を前に、しかし中年は気にせず腰を動かし始める。
 というより、一度挿入してしまったら、もう本当に止まれなかった。
 こんな快楽を味わっていて、それをどうして放棄するだおる。
 入れた後になってから躊躇するなど、まさかそんな話があるはずはなく、あとは味わうだけだと中年はピストンを開始した。
「あぁぁ……!」
 そして、ララは喘いでいた。
「どうです? 初めてでも感じるでしょう?」
「あっ、あぁ……! あぁぁ……!」
 少しばかり腰を振り、軽く貫いてやるだけで、ララはこれまで以上に激しく髪を振り乱し、大きな声を上げながら、脚と胴体をしきりにビクつかせている。
「事前の開通ですよ。最初に経験しておくことで、リトさんとこうなる瞬間がやって来ても、無駄に痛みを恐れる必要はなくなります。それどころか、もう既に気持ちいいでしょう?」
「あっ、あん! あん! あん!」
 問いかけに対する答えは、甲高い喘ぎ声だった。
「ははっ、答える余裕などありませんか」
 中年は乳房にも手を伸ばし、揉みながらのピストンで大胆に抉り抜く。

「あっ、あっ、あぁぁ……! いやっ、あぁぁ…………!」

 ララは絶頂していた。
 ビクッと大きく胴体を跳ね上げて、背中を浮かせたアーチのままに痙攣すると、まるでゼロ距離での噴射が当たったように、中年の陰毛が瞬く間に濡らされる。一瞬にして粘液を吸い込むのは、ララが潮を噴いたせいなのだった。
 潮であって潮ではない。
 根元までぴったりと収めたタイミングでの噴射は、潮吹きらしく滴が四散する光景とはならない変わりに、陰毛を愛液にまみれさせているのであった。
「またイってしまいましたね?」
 中年はなおも腰を動かす。
「あぁっ、だめっ! イったのに……!」
「せっかくです。もっとイきましょう」
「あっ! いやぁぁ……!」
 絶頂直後の性器を抉り、ララはより大きな声を絞り出す。
 実に艶めかしい光景だった。
「あっ、あっ、あぅっ、んぅ! んっ、んあっ、いやっ、あぁん!」
 感じるあまりに手足をよがらせ、胴体を執拗にくねらせ続けるその姿が、オイルによってまんべんなく光沢を帯びている。ヘソも腰のくびれも輝いている中でのよがりようは、視覚的にもますますの興奮を煽ってくる。
 もう辛抱たまらない。
「出しますよ? ララさん!」
 射精に向けて、中年はピストンのペースを早める。

 ぎしっ、ぎしっ、ぎしっ、ぎしっ、

 施術台が激しく揺れた。
 骨組みが軋んだ音を立てながら、地震にでも揺らされている勢いで、前後にガタガタと動き続けて、その果てにある射精がララの身体を穢し尽くした。

 ドピュッ、ドクゥゥゥ!

 白濁の噴射が降りかかる。
 ヘソの周りが白く濡れ、乳房の内側や南半球にも、おびただしく付着する。身体を精液濡れにしたララの、オイルの光もまとった姿ほど、官能的なものはないのであった。

     *

 結城リトはララの様子に違和感を抱く。
 エステから帰って来るなり、どこか曇った表情で俯いていた――ように見えたのだが、その顔はあまりにもパッと一瞬にして切り替わり、いつもの明るい笑顔を見せてくる。
「リトー! どう? お肌つやつやになった?」
 と、この調子だ。
 ならば今さっきの暗い顔は気のせいなのかと、リトはあまり踏み込めずにいるのだった。
「ほらほら、どんな感じ?」
 美容効果の出ている肌を見てもらおうと、ぐっと顔を迫らせてくるララに対して、リトは慌てて顔を赤らめる。
 しかし、艶っぽさは増した気がする。
 元より綺麗なララなのに、肌の質感が変わったところで、良くも悪しくも目視ではわかりにくい。具体的にどこまで変化しているのか、気のせいなのかもわかりはしないが、瑞々しい頬にはたっぷりと水分が含まれて、乾燥肌とは程遠いものに見えてならなかった。
 もっちりとツヤツヤで、そしてプルプルとした頬に、薄らと浮かんだ朱色を見ていると、色気を感じてならなかった。
「ら、ララ……」
 心音が上がってくる。
「ん? どう?」
「なにか、あったか?」
 何故だか、口を突いて出て来る言葉はこうだった。
「えっ、何かって? わたしね、いーっぱいオイルを塗ってもらって、胸とかお尻も今なら凄く綺麗だよ?」
 ララはあまりにもいつも通りに、それどころかセクシャルなポイントについてのアピールまでしてくるので、リトはドギマギしながら返答に困らされ、そんなリトの様子を可愛いものでも見るようにララは楽しむ。
 結局、様子がおかしく見えたのは、本当にただの一瞬だった。
 きっと、気のせいだったのだ。
 そう片付けてしまうほどに、本当に本当に、僅かな一瞬しか、表情に浮かんだ曇りは見えなかった。

 だが、ララは確かに気に病んでいた。
 リトより先に、名も知らぬ中年に処女を捧げてしまったことを……。



 
 
 

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