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 サリアは四つん這いにも似たポーズを取らされていた。
 一人の兵士が片膝を立てた上に、サリアは腹を乗せている。腹部に太ももの熱と固さを感じながら、残る二人の兵士の視線を浴びつつ、尻に向かって右手が振り上げられていた。

 ぺちん!

 と、打ちのめされた。
「さあ、お仕置きの始まりだぜ?」
 叩きつけんばかりの勢いで乗った手は、そのままサリアの尻たぶに張りついていた。しばらくのあいだは撫で回し、手の平がすりすりと皮膚に擦れる摩擦音が耳まで届く。こんな男に尻を触られている不快感と、叩かれている屈辱とで、サリアは頬の内側で歯を噛み締め、眉間に皺を寄せていた。
「気分はどうだ?」
「きちんと戦えれば、俺達なんて敵じゃないのになぁ?」
 彼らはわかっているのだ。
 事前に伝わっていた情報から、サリアに自由な抵抗を許したら、その瞬間に自分達など全滅する。力の差を理解しきって、だからこそ本当なら手も足も出せないはずの相手を辱め、いいように屈辱を与えることに喜びを感じている。
 歯がゆいに違いないであろうサリアの内心を想像して、彼らは楽しんでいるわけであった。

 ぺち! ぺちっ、ぺちっ、ぺちっ! ぺちん!

 サリアの尻は平手打ちの応酬を受け、その痺れを蓄積させる。肌がかすかにひりっとして、少しずつ赤らみを帯び始めていた。
(こいつら……!)
 サリアはさらに歯噛みする。
 当然、この様子は撮られている。
 三脚台のカメラに映るポジションで、カメラの角度まで調整して、サリアへのスパンキングを確かに記録に収めている。

 ぺちん! ぺちん! ぺちん!

 平手打ち自体の痛みより、こんなお仕置きを受けることへの屈辱の方が遥かに強い。
 サリアはよりきつく歯を噛み締め、屈辱に煮え立つ心を懸命に抑え込む。人質がある以上、どんなに尻を叩かれても、やはり抵抗するわけにはいかないのだ。

 ぺん! ぺん! ぺん!

 打音と共に痺れが溜まり、尻の表面に浮かぶ薄らとした赤みは色を増す。
「くぅ……!」
「おらおら、どんな気分だぁ?」
 叩く方は楽しんでいた。

 ぺちん! ぺちん! ぺちん! ぺちん!

 無邪気な子供が玩具に夢中にでもなるような、実に楽しげな表情が目に浮かぶ。人にこんな屈辱を与え、それを明るい笑顔で楽しむ兵士に怒りを湧かせ、サリアの拳には自然と力が込められていた。
 爪が食い込むほどに力強く握り込まれて、力むあまりに拳がぷるぷると震えていた。
「さあ、改めてアナルオナニーだ」
 そんなサリアにアナルパールが手渡される。
「……何度やっても、潮吹きなど狙ってできるものか」
「黙ってやれ」
 いいから言うことを聞けば良いのだと、兵士は尻を打ちのめす。

 ぺちん!

 この一撃は口答えへの罰に他ならなかった。
「やればいいんだろう。やれば」
 苛立ち紛れにアナルパールを握り締め、尻の後ろへと手を回す。再び肛門の中に突き立てて、サリアは腕を動かし始めた。見えない場所に対するやりにくさを感じつつ、肛門の中にピストンを繰り返した。
「んっ、ふぅ……くっ、うぅ……」
 やはり、感じてしまう。
 この連中を喜ばせるためになど、あえて感じてやりたくはない快楽が、それでもピストンによって生じている。ビーズの一つ一つが擦れることで、甘い痺れが発して尻肉の内側を走っていく。
「おーい、尻尾が邪魔だわ」
「どかしてくんない?」
 種族特有の尻尾に対して、その位置にまで、二人組の兵士は注文をつけてきた。
「うるさい奴らめ」
 小言を口にしつつもサリアは聞き入れ、肛門やアナルパールが尻尾に隠れないようにした。二人の兵士は後ろから尻を視姦してきて、だから棒状の物を加えた肛門の、皺の具合がよく見えているはずだった。
 性器や肛門を見られるだけでも恥ずかしいのに、しかもオナニーの様子を視姦されての羞恥心で、サリアの顔はみるみるうちに真っ赤に染まり上がっていた。
「ほーらほら、頑張れー」
 わざとらしい、煽らんばかりの応援と共に、尻をペチペチと打ってくる。
「くぅ……うっ、ぐぅ……!」
 サリアは憤怒すら浮かべていた。
 姿勢のために床に向かって、見る者を萎縮させるには十分な威力を宿した形相で、眼輪筋をピクピクと震わせていた。

 ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、

 と、尻打ちのリズムをサリアのピストンに合わせてくるのだ。
 右手でアナルパールをピストンさせ、自らに快楽を与え続ける。その動作に合わせたスパンキングで、見ている二人も盛り上がった。
「はは、いいじゃねーか」
「俺達も手拍子といこうぜ」
 そんなことを言い出して、後ろからは両手を打ち鳴らす音まで聞こえてきた。

 ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、
 ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、

 そのリズムに乗せて、手拍子の音が重なっている。
「お、お前達……!」
 ますます怒りが湧いていた。
 頭が沸騰しそうな怒りがありながら、それでも人質のことを気にして抵抗できず、サリアはアナルオナニーを続けている。右手で行うピストンで、肛門の皺からビーズの一つ一つが見え隠れを繰り返した。
 愛液が滴り出る。
 先ほどのように滴が流れ、内股に出来上がった筋を道のりとして伝っていく。その筋は幾本にもわたって膝に向かい、一滴が流れるごとに長さを伸ばす。ついには膝を通過するようにまでなって、サリアは絶頂の予感に達していた。

 ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、
 ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、ペチッ、

 サリアは激しく歯軋りした。
(ぐっ、こんな……こんなもので……!)
 尻をペチペチと慣らしてくる手の平さえ、サリアにとって刺激になり始めていた。尻を打たれる微細な痺れは、そのまま甘い電流となって尻肉に行き渡り、アソコの中で膨らむ見えない何かに少しずつ信号を注いでいく。
 下腹部で予感が膨らむ。
 風船がみるみるうちに大きくなって、やがて破裂しそうな予感にも似て、サリアは自分の絶頂を感じつつあった。

「くああぁぁ…………!」

 そして、とうとう絶頂した。
 サリアのアソコからはぴちゃっと、ちょっとした潮が噴き、その噴き出た滴が床に何滴も染み込んでいた。

      *

 そして、サリアは言わされる。
 カメラの前に立たされて、わざわざ宣言をさせられるのだ。

「わ、私……サリアは、絶頂した……。アナルパールでオナニーをして、尻を叩かれながらイってしまった……」

 恥辱でならなかった。
 こんな最低な宣言をさせられて、それを撮影されている。後で自分達で楽しむこともできれば、誰かに見せびらかしてしまったり、サリア自身に見せつけて、辱めのために大いに活用できてしまう。
 そんなものがこの世に残されてしまったのは、最悪としか言いようがなかった。
「さーて、お触りタイムといくか」
 などと言い出し、その後は全身への愛撫が始まった。
 三人の兵士によって寝かしつかされ、仰向けにされたサリアの両腕は、左右に真っ直ぐ伸ばされた上、さらに二人の尻が乗せられる。ここまで何も抵抗していないのに、それでも両腕を封じてきた上で、残る一人はサリアに開脚を強いてきた。
 両手で脚を持ち上げられ、M字開脚の形にさせられていた。
「んじゃ、さっそく」
「オッパイからいきますかね」
 両側の二人がサリアの乳房に手を伸ばす。
「んくぅ……!」
 揉みしだかれ、サリアは感じた。
 わざわざ体を反応させてやりたくなどないというのに、繊細なタッチで包み込み、指の一本一本を駆使して摩擦する。皮膚への優しげな刺激が甘い痺れを引き起こし、乳首にはみるみるうちに血流が集中していく。
 サリアの乳首はいとも簡単に突起していた。
「固くなってるぜ?」
「……黙れ」
「報告報告」
「か、固くなっている……見ればわかるだろう……」
 顔を顰め、眉間に皺を寄せながらサリアは答える。
「へえ、オッパイが気持ちいいか」
「え? どれくらい感じてるんだ?」
 左右の男はそれぞれ乳首を集中的に攻め始め、その刺激にサリアは苦悶のようなものを浮かべる。感じたくもない快楽が発することで、奥歯を固く噛み合わせ、サリアは与えられる刺激を堪えて唇を結んでいた。
「んぅぅ……!」
 しかし、その最中にアソコに指が来ることで、抑えたはずの声があっさり上がる。先ほどまでアナルオナニーを繰り返し、しかし性器にはほとんど刺激を与えていない。最初に普通のオナニーをしたきり、延々とお預けになり続けていた部分への、不意打ちのような愛撫はよく効いた。
 欲しくて欲しくてたまらずに、だけど決して触られない。
 サリアの心情がどうであれ、肉体的にはそんな状態に置かれたアソコは、やっとの思いで得られた刺激に喜んでしまっていた。
 愛液が一気に染み出す。
 サリアのワレメはひとしきり滴を垂らし、それからアナルオナニーをやめての短い時間に、ほんのかすかに乾いていた。皮膚による吸水もあり、表面に光沢を与えていた愛液の層が薄れて、ぬかるみが多少は減っていた。
 そんな乾き始めのアソコは、新しく愛液を分泌していた。
 ワレメを少し上下に擦っているだけで、すぐにでも肉貝の表面に広がり直し、愛液によるヌラヌラとしたコーティングは張り直されているのであった。
「んっ、くぅ……!」
 指が挿入されてくる。
 その刺激もさることながら、左右からの乳首攻めも続いている。三箇所に行われる同時の刺激に、サリアは徐々に激しく髪を振り乱し始めていた。
「んぁっ、あぁ……くぅぅ…………!」
 最初は緩やかに、たまに首を振ってみる程度のものだった。特別に髪が乱れるほどでもない、少し前髪が揺れればいい程度の首の動きは、時間が経つにつれてだんだんと、明確な激しさを帯びていた。
「あっ、あぁあぁぁ……!」
 しばらくすれば、額に脂汗を滲ませながら、サリアは大きな喘ぎ声を吐き散らし、悶絶の顔で髪を乱していた。汗が滲んでいるせいで、頬や額にいくらかの髪が張りつき、それでもまだ水気を吸っていない、乾いた部分が首の動きに合わせて乱れていた。
「あっ、あっ、あっ、あっ」
 兵士はサリアの反応を面白がっていた。
 ただ指を出し入れするだけで、乳首を弄ってやるだけで、そういう声を上げ続ける玩具が目の前にあるように、楽しみながら刺激を与える。
「あぁ……あっ、あぁぁ…………!」
 純粋な愛撫だけでも、サリアは肢体をくねくねとよがらせて、荒っぽい息を吐き出しながら喘いでいた。
「これ、なーんだ」
 そんなサリアに見せつけるようにして、股側の兵士がポケットから瓶を取り出す。その小瓶の中から指先に垂らした液体は、何らかの薬に決まっていた。
「何をする気だ……」
「媚薬でな。もっと気持ち良くしてやるよ」
 そう言って、今度は媚薬に濡れた指先を挿入してくる。
「んくっ、くぁ……!」
 喘ぎはしても、しかし即座に効果が出るわけではない。
 塗ってから数秒後に効力が現れるほど、驚くべき即効性までは持っていなかった。
「あっ、んぅぅ…………んぅぅ…………」
 だからサリアの反応は、最初のうちは今まで通りのものだった。
 しかし、指のピストンが何分も繰り返され、休憩とばかりに一旦引き抜き、改めて指に媚薬をまぶして挿入し直す。膣壁の内側に直接擦り込み、しだいしだいに浸透が進んでいる上、ついには瓶の中身を直接かけてきた。
「へっ、こうしちまうか」
 クリトリスに降り注がれ、濡れた肉貝の隙間にも入り込む。
「んくぅ……」
 そんな液体を注がれる刺激でさえ、当たった場所がクリトリスであるせいか、異常に気持ちいいのであった。
「んくぁ……あっ、あぁぁ…………」
 さらに数分、愛撫は続く。
 ついには媚薬成分が浸透して、効果を表し始めていた。
「あぁ……!」
 反応が変わっていた。
 今までよりも少しだけ、サリアの声は大きなものとなっていた。
「あっ、あっ、あぁ……!」
 指のピストンもペースを上げ、その活発さが自然と愛液をかき混ぜる。くちゅくちゅと音が鳴り、大きな刺激によって背中が微妙に浮き沈みを繰り返していた。

「あぁぁぁ………………!」

 びくっと腹部が跳ね上がり、数秒は胴を浮かせたまま、アーチをビクビクと痙攣させ、その次の瞬間には力が抜ける。浮いていた背中を落として叩きつけ、サリアは息切れのような呼吸をしていた。
 サリアは絶頂したのであった。
 その愛液がどっと溢れて、仰向けの姿勢のために、腰の下から伸びる尻尾に向かって流れ落ち、尻尾の表面にも愛液は広がっていた。
「おいおい、宣言はどうした? 宣言は」
「い、イった……」
「おせーよ。次からは直前に言え」
 兵士はすぐさまピストンを再開する。
 しかも、今度は両手であった。片方の手はピストンに使いつつ、もう片方の手ではクリトリスを愛撫する。突起した肉豆を指腹で撫で回し、乳首への刺激も当然のように行われ、サリアは実に四箇所も同時に責められていた。
「あっ、あぁ……! あぐぁぁ…………!」
 大きく声が上がっていた。
 改めて首をよがらせ、髪を振り乱し始めていた。
「あっ、あっ、あぁ……あぁぁ…………!」
 そんなサリアに対する刺激は、もう四箇所だけに留まらず、アナルパールまで持ち出してきた。それも先ほどまでとは別物の、スイッチを入れれば振動する電動式で、それが肛門に押し込まれれば、五箇所からの刺激が同時にサリアを責めることになる。
「あぁっ、あぁぁ…………!」
 ますます声が上がっていた。
 溢れ出す愛液は、指のピストンによってかき混ぜられ、白く泡立ちつつあった。その泡立ったものが次々溢れる愛液に押し流され、あるいは溶けて、皮膚の表面を伝って消えていく。
 それまでは、尻尾に向かって流れ落ちていた。
 ブルブルと震えるアナルパールがあることで、尻の割れ目に流れる滴は、そのビーズの部分にぶつかっていた。肛門の皺に飲み込まれ、消えゆく滴ではあるものの、次から次へと伝ってくるため、すぐに吸水の限界を超え、改めて尻尾に続く愛液の筋が光沢を取り戻す。
「あうぅぅ……! あっ、あふぁっ、あぐっ、くぁぁ……!」
 よがるサリアのアソコには、次の絶頂の予感が膨らんでいた。
 やがて弾ける瞬間が訪れた時、サリアにはそれを宣言する余裕もなく、頭を真っ白にしながらあえなく潮を噴き出していた。

 ぷしゃっ、

 と、滴が弾け飛んでいた。
 一瞬の噴水として巻き上がったそれら無数の滴は、サリア自身の裸体に降りかかる。三人の兵士達にも、床の上にも染み込んで、いたるところに滴の散った痕跡が広がっていた。
「おっと、まだまだ」
 これまでアソコを責め続けていた兵士は、今度は急に姿勢を変え、うつ伏せのようになりながら、顔を埋め込んでいた。二度や三度の絶頂では、まだイカせ足りないかのように、今度は舌を使った刺激を開始していた。
「くぅぅ……! くあっ、くぁぁぁ……!」
 サリアが感じるべきものは、気持ち悪さのはずだった。
 何ら好意など抱いていない、名前すら知らない男の舌が身体に触れてくるなど、普通の神経をしていれば、とても耐えきれるものではない。ましてアソコを舐められるなど、おぞましくて仕方のない行為のはずだった。
「くああっ、あぁぁ…………!」
 だが、サリアは感じていた。
 尻の下に両手を敷き、そうすることで尻を揉みさえしながらの、兵士による激しいクンニでワレメやクリトリスが貪られる。激しく振る舞われる舌により、唾液がおびただしく塗りつけられるが、元より愛液にまみれた状態だ。唾液のせいで濡れているのと、元からあった愛液による光沢と、区別などつきようもなかった。
 表皮で唾液と愛液が混ざり合う。
 そして、そんなクンニをしてくる顔の下、アナルパールの振動もまた続いているのだ。

「あぁあぁあああああ――――――!」

 またしても絶頂するまで、そう時間はかからなかった。
 舌を使われ始めてから、それはたった数十秒後のことだった。



 
 
 

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