随分と苦労した甲斐があった。
レイドデバイスで秘密裏の実験を行い、狙いの少女をテストと称して呼び出して、強制操作デバイスを付けさせる。見た目は通常のレイドデバイスと変わらない、しかし通信用のそれとは異なる目的に特化して開発された新型は、装着者の脳にアクセスして、自在にコントロールする一品だ。
今、目の前にいる少女は、ぼーっと魂もなく立ち尽くし、瞳の焦点さえどこにも合ってはいない。虚ろいた表情で、よだれさえ垂れそうな彼女こそ、男が標的に選んだ獲物である。
ヴラディレーナ・ミリーゼ少佐。
良家の出である十六歳の白銀種。
テストに呼び出すことができた時点で、レーナの運命は決まっていたと言えよう。
50% 54% 61%
デスクのパソコンに目をやれば、レーナの脳にインストールしているプログラムは、100%を目指して徐々に数字を上げている。
構想はシンプルだ。
レイドデバイスとは、仮想神経を構築して脳に繋ぎ、他者の意識とアクセスを行う共和国独自の通信技術だ。脳の特定領域への働きかけに注目して、そこから他者を洗脳する糸口は掴めないものかと、極秘裏に研究を進めた結果、表向きには新型テストと称してレーナを呼び出す。
レーナは管制室で生真面目にお人形遊びに興じる変わり者で、エイティシックスのようなブタ共と繋がるために頻繁にレイドデバイスを使用している。テストに選ぶための理由付けなどそれで十分だった。
真面目なハンドラーにとっては有益な技術かもしれないので試して欲しい、とでも言っておけばいいのである。
そして、実験室にレーナを招き、首に巻かせた時からそれは始まったのだ。
74% 78% 81%
インストールには時間がかかる。1%の進行にさえ、数秒から数十秒はかかってしまうが、この最中に本人の意識はない。
「お? 大きいな」
紺色の軍服に手を伸ばし、衣服越しの胸を揉んでも、レーナからの反応は何もない。それをいいことに揉みしだき、悪戯に唇を指で撫で、好奇心一つで何となくキスしてみる。耳を触って愛撫してみる。
尻に手をやり、痴漢気分を味わいながら撫で回す。
「ほーら、いっぱいイタズラしちゃうよー」
「……」
当然の無言。
肉厚のヒップに指を食い込ませ、じっくりと触り心地を堪能しているうちに時間は経ち、ようやく90%を突破する。あと少しとばかりに抱きついたり、改めて胸を揉んだりしてみながら、男は気長に時間を待つ。
「そろそろかな」
インストールの完了を見計らい、男は一度椅子に座り直してパソコン画面に目をやった。
100%
完了だ。
「え? あれ? すみません! わたし、ぼーっとしてませんでした?」
急に目覚めたかのように、レーナは慌てて謝っていた。いきなりスイッチをオンにしたといってもいい。ただの棒立ち人形が、まさに瞬間的な切り替わりで、真っ当な人間へと戻っているのだった。
「いいや、テストの一環だよ。意識をぼんやりさせてみたんだ」
「……そうなんですか?」
レーナは微妙な警戒心を帯びた表情で、不思議そうに尋ねてくる。何の断りもなく意識に影響を与えたと聞けば、気味が悪いと思うのも当然か。
「なに、レイドデバイスは脳へのアクセスだ。だったら、精神医療に活用する方法だってあるんじゃないかって、そのために色々と研究を重ねてきたんだけど……」
口ではもっともらしいことを言いながら、男はパソコンの中に『命令』を入力する。もしも成功していれば、レーナの脳に送信され、効果を発揮するはずだ。
『スカートをたくし上げろ』
キーボードで打ち込んで、エンターキーを押してやる。
「え?」
レーナはまずきょとんとしていた。
きっと、本人からしてみれば、何もしようとしたつもりがない、指の一本すら動かそうとした気がなかったのに、何故だか急に腕が動いたことになる。腕に幽霊でも入ったか、よほどの無意識のうちに動いていて、ふとそれに気づいた時の、自分自身の行動を不思議がってしまう反応がレーナにはあった。
そして、次の瞬間である。
「え? や! えっ、な、え? ええ? な、なんで!? わたし、こんなこと!」
面白いほどに動揺していた。
送信した命令通り、レーナは軍服のスカートをたくし上げ、その中に穿いていた黒いショーツをしっかりと見せてくれていたのだ。
「どうしたのかな? 誘惑のつもりかい?」
「いえ! その、違うんです! 手、手が勝手に――というより、見ないで下さい! あっち向いて下さい!」
レーナは顔を真っ赤にしていた。
「何を言うんだ? どういうつもりかは知らないけど、君が見せてくれているんだろう?」
「本当に! 本当に違うんです!」
「違うと言われてもねぇ?」
さも自分は何もしていない、レーナが勝手にやっているような態度を取る。
そして、男は遠慮なくショーツを眺め、黒い布地を飾る純白のレースを視線で撫でる。白いフロントリボンに目を移し、それからガーターベルトのかかった太ももに、留め具で釣り上げているソックスさえも、じっくりと鑑賞していた。
黒い布地の部分は無地でも、レースの方は華やかで、腰や足穴のゴムにもぐるりとレースはかけてある。よく見れば両サイドにリボン結びの結び目が垂れていて、ヒモショーツであることがわかった。
「違うんです……本当に……お願いします……見ないで下さい…………」
火花でもでそうなほどに頬を熱く染め上げて、目尻に涙まで溜め込むレーナの恥じらいようは、ショーツだけで大袈裟なくらいだ。
そこまで恥ずかしいなら、丸裸になったらどうなるのだろう。
『上着を脱ぐ』
そう打ち込むと、レーナの両手は一時的にスカートを手放すことになる。その瞬間だけはホっとしていたが、次に行う自分自身の行為にぎょっと目を丸めた。
「な、なんで……!」
紺色の上着に手をかけて、たちまち脱いでしまっていた。
白いボタン留めのシャツの上半身は、胸の大きさがわかりやすい。意外と大きな膨らみによって布は丸く突き出され、胸元に谷間のラインが見えなくもない。
「やっ! だめ! と、止めて下さい! 体が勝手に動いてて! だから、このままじゃ――あ、やぁっ、だめ――――」
見るからに慌てた表情で、肩を必死にモゾモゾと、懸命になって自分の動きを制しようと励んでいるが、手は無情にも動いてしまう。ボタンを外し始めた指が、上から順に一つずつ外していき、しっかりと前をはだけてしまった。
「やぁぁぁ!」
その上、丸見えになった黒いブラジャーさえずり上げ、生の乳房をあらわにして、レーナはますます赤く染まって悲鳴を上げた。
「さっきからどうして! わたしこんなことしてないんです! 見ないで! 見ないで下さい!」
慌てふためく表情で、それでいて自ら脱いでいた姿は滑稽だった。
「見ないわけないでしょう?」
『スカートをたくし上げろ』
改めてショーツを露出させると、レーナはより一層のことを赤面していた。強張った頬がプルプルと震えだし、目を合わせていられないかのように顔を背ける。白銀種の肌は雪原のように美しい白のはずが、銀髪から覗けて見える耳まで赤々と染まっていた。
「こんな……絶対、おかしい……!」
「おかしいね? 急にパンツ見せたり、おっぱい出したり、立派な奇行だと思うけど、精神でも病んでるわけ? それとも、俺を誘惑しなきゃいけない特別な理由でも?」
「だから……! そういうことじゃなくて!」
「っていうか、おっぱい揉んでいい?」
「だめ!」
「駄目なら、早く服を戻すなりしなよ。そういう誘いだと誤解されても、これじゃあ仕方ないんだからね?」
わざとらしくも、もっともらしいことを行って見る。
男はしかし立ち上がり、じりじりと迫ってはこれみよがしに両手を近づけてみせていた。体さえ動けば、後ずさりでもするか、逃げ出すかしていただろうが、残念ながら今のレーナには入力を済ませてある。
『この部屋から勝手に出られず、逃げられない。大きな抵抗もできない』
と、その脳に刻み込んであるからには、他にできることといったら、喋ること、呼吸やまばたきをすること。あとはその場に立ったまま、小さな身じろぎをしたりする程度だ。大きな動作は取れず、レーナには抵抗の術が何もない。
「やっ、や……だ、だめです……お願いします……やめて下さい…………」
迫る両手を前に、レーナはただ、自分の胸が揉まれようとしているのを黙って見守り、そして受け入れるしかない。
「だから、駄目ならしっかり服を戻すなり、手で払いのけるとかしてみなよ」
そのまま男は、ついに胸に手の平を押しつけて、両手の中に大きな乳房を味わい始めた。
「やぁぁ……! や、やめて! 触らないで下さい!」
レーナの声など聞きもせず、メロンのように大きなボリュームを相手に、ひたすら活発に指を踊らせる。指を押し込むたびに、それを跳ね返そうとする弾力が伝わって、力を抜けば本当に押し返される。
「君はブタ共に入れ込む変わり者だそうじゃないか」
エイティシックスのことを言った途端、頬がぴくりと動いていた。
「彼らは……人間です……」
「これはこれは」
噂通りの聖女様だ。
人間モドキを人間と謳い、ただの無人機に入れ込むお嬢様の素晴らしきお考えは、聞いていた通りである。どうせ二年後にはレギオンは機能を停止し、戦争など終了するというのに、ご立派なものである。
さて、パソコンからは問題なくいけたところで、携帯端末からも試そうと、男はタッチ画面の操作で文字入力を行った。
『ズボンとトランクスを脱がせ、ペニスを握れ』
そう送信するや否や、男は椅子に腰掛けて、だらりと背もたれに背中を沈める。広げた両足のあいだにレーナは膝をつき、こちらのズボンに手を伸ばし始めていた。
「さっきから絶対……! あなたの仕業なんですか!?」
レーナは自分自身の行動を食い止めようと、それこそ全身全霊をかけて身を捩り、馬鹿みたいに肩をモゾモゾと動かしている。腕の動きが止まらないなら、肩の力で引っ張って、食い止められないかと必死のようだ。
しかし、レーナにそれ以上のことはできない。
白雪のように美しい指先は、とうとう男のベルトに辿り着き、金具を外し始めている。
「な、なんとか言って下さい! 止めて下さい!」
狼狽しきった顔で、こちらに向かって訴えかける。必死の思いを込めた叫びと裏腹に、手はこちらのベルトを緩めきり、今度はズボンの金具を外す。チャックをつまみ、下げ始め、徐々にトランクスが見え始める。
「わたしおかしいんです! 本当に自分で動いてるわけじゃなんです! お願いします! わたしを止めて下さい!」
こんな時でも、丁寧な性格は現れるものらしい。
レーナはズボンを脱がせた後、それをきちんと折り畳み、正座した自分の隣に置いているのだった。
「人を操る……これが新技術ですか……? そうじゃないと、こんなことするわけ……」
自分てトランクスに手をかけて、これから下げようとしていながら、レーナは見るからに緊張感を強めていた。身体操作に対しては関係ないが、本当なら躊躇いや抵抗で手が止まり、そのまま動かなくなるところなのだろう。
レーナ本人からすれば、自分の手足が他人の脳の指令で動かされている気分だろうか。
「いや……」
レーナは顔を背けていた。このままトランクスを下げることで、必ず飛び出してくるものから、せめて目を逸らしているために、肩越しに後ろを振り向く勢いで、レーナはこちらに耳を向けていた。
『ペニスから目を逸らすな』
即座に入力してやると、レーナの視線はこちらの股間に引き戻される。
「え? やっ、きゃあ!」
レーナはますます赤らんで、なんと目を瞑った。ぎゅっと、力強く、これ以上ないほどにまぶたに力を加え、必死になってペニスを視界から追い出していた。
『きちんと見ろ』
まぶたの動きさえ、入力すれば制限できる。
いっそ、眼球の痙攣かと思うほど、レーナは瞳を震わせていた。顔中を強張らせ、青ざめているのか赤らんでいるかもわからない、激しく歪んだ表情で、自分の手が剥き出しの肉棒に向かい始めた時、もはや終わりの運命が迫ったような顔さえしていた。
滑稽なのは、こんな時でもトランクスがきちんと畳んで置かれているということか。
「ひっ!」
レーナは肉棒を握りつつ、肩を弾ませていた。
「いやぁ、嬉しいなぁ。こんなことまでしてくれるなんて」
「だから! 違います!」
「何が違うのかな?」
「だ、だから……」
本人がどんな気持ちをしていても、手はこちらの肉棒をしごき始める。細やかな指が優しく絡み、上下に動かしてくる快感はなかなかのものだ。
「次はフェラチオでもしてくれるのかな?」
「フェラって、そんなこと絶対……えっ、そんな……!」
言った傍から、レーナは自ら口を近づけ、唇で亀頭を頬張る。先端を咥えたまま、その内側でペロペロとしてくる刺激に根元が震えた。
「おおおっ! 本当にしてくれるとは、君は俺に気でもあったのかな?」
「ん! んん! んちゅっ、ちゅるぅ――――」
レーナの反論をしたがる目が向いたが、どんな顔をしようと口には竿が入っていき、舌も活発に動いてしまう。念のために『噛むな』とも入力しておき、男は優越感でならない快楽に浸っていた。
他者を思い通りの操作することの、なんと楽しいことか。
こちらの腹や足に手を置いて、どうにか押しのけ、自分の身体をペニスから遠ざけようとはしているが、今のレーナにそんな余計な力は入れられない。
『一生懸命に舐めたり咥えたりしろ』
『玉にも刺激を与えろ』
『咥えながら上半身裸になれ』
追加の入力を行って、レーナはしゃぶりながらも肩を片方ずつ剥き出しに、シャツの袖を抜いていく。
「じゅっぅ――ずむっ、じゅむぅぅ――――」
頭を前後に動かす一方で、脱ぎ去られたシャツが膝の上で軽く畳まれ、残るブラジャーも外される。今まで脱いだ軍服とブラジャーが積み重なり、それに瞳を向けるレーナは、きっと信じられない思いでいっぱいなのだろう。
単なるテストのつもりでここに来て、気づけばこんなことになっているのだ。
本人の気持ちを想像すると、それがスパイスとなって興奮が増してくる。
「別にやめたかったらやめてもいいんだよ?」
「じゅぅぅぅ――ずぅっ、じゅむぅ――――――」
「ははっ、まるでテクニシャンだね? 初めてじゃなかったりする?」
「じゅっ、ずりゅぅ――」
何かを言いたくてたまらない、反意の眼差しが向けられる。嫌悪や動揺に満ちた顔だけが、好きでフェラをしているわけじゃない、強要されての事であると物語る。傍からすれば、一連の全てはレーナが勝手にやり出した事にしか見えないだろう。
ベロベロと激しく貪りつき、アイスクリームを舌で食らいつくさんばかりに舐めてくる。活発な舌使いが亀頭を執拗に舐めまわし、竿の横や裏側も味わい尽くす。
「おチンチンが大好きでたまらないように見えるね?」
「じゅぅ――うっ、ちが! わたしは――じゅぅぅぅ――」
滑稽だ。本当に滑稽だ。
入力している命令のせいで、反論よりもフェラチオの方を、脳が優先してしまうのだ。
「やぁ……じゅっ、じゅるるる……こんなこと……」
いやらしく、みっともなく、汚らしく舐め回してしまっている自分への感情で、レーナは涙を零していた。
天国のような快感はもちろん、視覚的にも楽しいものだ。
自分の股間を見下ろすことで、銀髪の頭が肉棒に向かって動き回って、いたるところから舐めている。横の部分を舐めるため、手で竿の角度を変えてかぶりつき、唇の中で舌を左右に振りたくる。
玉を口に含んで口内で舐め回した。
「ちゅぱっ、じゅぱっ、ちゅっ、ちゅむぅ――ちゅぱっ、ちゅぱっ――」
吸っては吐き、吸っては吐き、その繰り返しがもう片方の玉にも行われ、睾丸がレーナの唾液にまみれていく。玉しゃぶりのために頭が埋まり、竿の根元に鼻を押しつける形になるレーナは、時にはペニスを顔に乗せるかのようにもなっていた。
「れろっ、れろっ、こんなこと――れろっ、もう…………」
やめたくてやめたくてたまらない。
しかし、自分の意思で止まることができずに、レーナは亀頭に滲み出た大粒の先走り汁を舌先で掬い取る。
『パイズリしろ』
新たな命令を打ち込むと、レーナはすぐに乳房で肉棒を挟む。
「やっ! これ以上なにを!」
「なにをって、だから君が勝手にやってるんじゃないか」
「いつまでそんなことを! あ、いや……お願いですから…………」
あくまで知らぬフリをする男の態度に声を荒げるも、奉仕を始めてしまう自分に一気に弱る。
ゴムボールのような弾力に挟まれて、レーナの手によってしごかれる。こちらの太ももに肘が乗り、両手を使って乳房を駆使している。唾液をまとった肉棒は滑りが良く、にゅるにゅると乳圧の中を出入りしては、谷間に亀頭を見え隠れさせている。
「誰にも見せたことないのに……こんなことまで…………」
自分の運命を悲しんでいるようで、こちらに対する恨みがましい気持ちも籠もっている。
「そうか。初めてにしては手慣れてるな」
「手慣れてなんて! ま、まさか、レイドデバイスで? わたしの体を操作して、コツまで植えつけているんですか!?」
さも罪の証拠を見つけて糾弾しようとする口ぶりで、責めんばかりの瞳から、新しく涙が浮かんで頬を伝う。これだけ人を責めた恨めしい目をしていても、パイズリは続いているのが本当に愉快でならない。
「そう思うなら、もう俺には一切逆らえないとも思わない?』
これみよがしに、レーナに向かって端末画面に入力した文字を突きつける。
『パイフェラしろ』
自分の未来を見せつけられたも同然のレーナにとって、その上目遣いで見上げる先の、こちらの手にある端末は、運命をコントロールする絶対的な装置である。それを手にする男は、レーナには決して逆らえない支配者も同じだ。
「い、いやです……そんな……もう十分じゃないですか…………」
震えた声で、いかにも許しを乞うていた。
許して欲しくてたまらない、どうかこれで勘弁して下さいとばかりの眼差しで、なおもパイズリを続けている。両手で乳圧の強弱をつけ、乳房のあいだで竿を弄び、亀頭をいくらでも見え隠れさせている。
画面のタップで送信すると、すぐさまレーナの首が倒れて、自らの谷間に見える亀頭にむしゃぶりつく。
「じゅぅぅぅ――――」
ストローから吸い上げるかのような、淫らな唾液の音を鳴らしていた。
「じゅぅぅ――ずりゅるぅぅぅ――こんな――はしたない――じゅるっ、ずぅぅ――――れろれろれろれろ――――――――」
自分がどれだけ卑猥なことをして、行動だけを見るなら必死に奉仕をしてしまっているか。そう思えばこその感情が、レーナにはたっぷりとあるのだろう。
だが、たとえ男が親の仇だったとしても、強制操作の前には関係がない。
「れろれろっ、ちゅっ」
亀頭を一心不乱に舐めまわし、一生懸命になって唾液を塗りたくると、おまけにキスまでしてしまう。パイズリへの集中に切り替えて、しばらくは口を離すが、数秒か数十秒か、時間を置くごとに何度でもキスを行った。
「ちゅっ、ぺろ」
口づけして、先走りの汁を舐め摂った。
「さて」
次の命令を書いてやろう。
端末に文章を打ち始めると、レーナの目に不安が浮かぶ。次はどんな操作をされるのか、未来に怯えさえ浮かべていた。
「ちゅぅ――ずぅぅぅ――――――」
再び口を使うことに集中する。
それから、やがて顔がこちらを向いた途端、またしても内容を見せつけた。
『奉仕をやめてもよい』
『ただし、こちらを射精させるまで部屋から出られない』
『射精時に精液を飲み干す』
これらを送信した瞬間に、レーナの手は動きを止め、パイズリもなければフェラもなくなる。自分の意思でしていたのではないのだから、強制操作を止めれば奉仕も止まるのは当然のことだった。
「……………………」
レーナはそのまま、打ちひしがれたように俯いて、前髪を垂らしていた。
「おや、ようやく奇行をやめたか? なんてな」
「あなたが……」
「次は自分自身の意思で奉仕して、俺を満足させて欲しいな」
入力した文面を見せつけて、脳に組み込まれた制限をレーナ自身に教えてやる。部屋から出られない、と打った以上は、出て行こうとする行動は脳が拒否して取れなくなる。
「できるわけ……! ないでしょう!?」
「はっ、お次は全裸でいたるところを徘徊したり、誰か舞わずセックスするように操作してやってもいいんだぞ?」
「……っ!?」
見るからに恐怖に引き攣っていた。
怯え、震えた瞳が揺れ、そうしなければ破滅が待っている事実に、いくらなんでも奉仕しないわけにはいかなくなる。ある意味では、これも立派な強制操作だ。方法こそ違っても、結果的には相手の肉体をコントロールしているのだ。
「そんなこと……」
レーナは何もできずに目を伏せて、ただへたり込んでいた。胸を晒している恥ずかしさに、腕で強く覆い隠して、顔も背けて、肉棒を見ないようにさえしていた。
「しょうがない。今から全裸徘徊するか?」
そう脅した瞬間だ。
「待って! やる――やります、から…………」
「よーし、なら今度は自分の意思で、今まで学んだ奉仕をしっかりとこなすことだな」
「うっ、くっ、こんな……自分からなんて…………」
レーナは目尻に溜まった涙を膨らませ、大粒を流し始めた。頬を伝っていく雫が、顎先からポタポタと流れ落ち、正座したスカートの上に垂れていく。
目を逸らしたまま、見ないようにしながら、レーナは震えた手を伸ばす。
「やっ!」
ペニスに近づく指先が、ちょこっと触れただけでさえ、まるで熱湯に手を突っ込んでしまったように勢いよく、肩ごと腕を引っ込める。
なるほど、先ほどは強制操作で問答無用の手コキをさせたが、本来のレーナの反応はここまで初々しいものらしい。
「いいのか? そんな調子で」
「………………」
レーナは答えず、ただ再び手を伸ばす。
まるで生ゴミに手を入れるか、汚物を鷲掴みするかのような、嫌で嫌でならない震えがありありと伝わって来る。やっとのことで握った竿には、ほとんど握力が籠もっていない。好きで触ってなどいないのが如実にわかる、最低限の接触で済ませたい気持ちの籠もった弱々しい握り方だ。
そんな手つきで、ゆっくりとだらだらと、なっていない手コキをされても、一体いつになれば射精できるか。
ただ、男は優越感に浸って楽しんでいた。
本当は同意の気持ちなど欠片もない、嫌々な少女がそれでも奉仕してくる姿を見ていると、支配者となって従えている実感が沸いてくる。
このまま初々しい姿を鑑賞しているのもいいが、男はもっと他の悪巧みを思いつく。
何せ、この調子でやらせていては、本人が自発的にフェラをするのも何時間後になるかわからない。
ここは背中を押してやることにした。
「十分以内に俺が射精できなかったら、全裸徘徊ってことにしよう」
「十分って――」
レーナの目に絶望が浮かぶ。
「ほら、サボってるヒマはないぞ? さっそくカウントスタートだ」
「え、待っ――」
レーナの静止など聞くはずもなく、男は端末内にタイマーをセットして、カウントダウンの開始画面を見せつける。
「そんな、十分なんて――」
十秒か、あるいはもう少しのあいだだろうか。
最初はオロオロとしていたが、ここで奉仕させられる以上の、もっと大きな恐怖を突きつけたおかげだろう。脅迫が与えた衝動で、レーナは涙ながらに肉棒を頬張り始めた。
「んっ、んっ、んむっ、んじゅっ、んむっ、ずっ、じゅぅ」
全裸徘徊だけは避けるため、自ら活発な奉仕を始め、つたないなりにこちらを気持ち良くしようと努力している。口腔粘膜がまとわりつき、頭の前後に合わせて舌も裏側を撫でてくる。窄まった唇も刺激となり、たどたどしい手コキなど比べものにならない快感が込み上げた。
「お前には精液を飲むという命令が入っている。せいぜい、ザーメンを景品だと思って頑張ることだな」
男はレーナの頭をポンポンと叩いてやる。
「んじゅぅ――わたしは、好きでこんなこと! んじゅっ、んじゅっ、んじゅっ」
いくら反論したくても、そんな暇もなくレーナは励む。十分しか時間がないのに、一対一で辱めを受ける以上の、さらなる地獄があるとなっては、嫌でも頑張るしかないわけだ。
唾液の水音が鳴り響く。手コキ混じりに、左手では玉袋をいたわりながら、実に一生懸命だった。
「まるで恋人のために頑張ってるみたいだな」
そう言ってみた途端、レーナは激しく首を振り、違う違うと必死になって否定しながら、すぐさま咥え直して前後に動く。
「はじゅぅ――ずずっ、じゅむっ、ずっ、ずっ、じゅっ」
一体、どんな気持ちで頑張っていることだろう。
「ほら、見てみろ」
タイマーの残り時間を見せつけて、あと三分であることを教えてやると、レーナは瞳に絶望を浮かべていた。
「やっ、いやです! 絶対!」
恐怖に駆られ、突き動かされ、レーナは決死のパイズリを開始した。
「お願いします! の、飲みます……から……!」
乳房のしごきだけでなく、唇も被せたパイフェラで、レーナなりの全力の奉仕が行われる。乳房と顔を同時に動かし、挟んだままに唇の中にも亀頭を出入りさせていた。
射精感が込み上げる。
レイドデバイスからの操作によっても、散々快楽を味わってきていたのだ。蓄積され続けてきたものが、しだいに噴火しようとせり上げて、さすがに我慢の限界を迎えそうだ。
「よし、飲め」
男は射精した。
ドクゥゥゥウ! ビュルゥ! ドクドク! ビュ! ビュ!
脈打ちながら何発も、レーナの口内に時間差をつけて発射した。唇を被せきり、谷間の亀頭を頬張っているレーナの頭は、肉棒の脈打ちと共に、ピクッピクッ、と反応する。与えた命令が作用して、飲み込む行為に関しては、本人の意思と関係無く行われる。
ひとしきりの放出が済んだ時、レーナの顔が持ち上がると、唇の端から白濁の筋が流れていた。それは顎を伝った雫となり、乳房の上へと何滴も垂れていく。
こくっ、と。
嚥下したのが、喉の動きで見てとれた。
ビュ! ピュル!
「ひゃ! やあ!」
まだ残っていた弾に悲鳴が上がる。
レーナの顎を真下から撃ち抜いて、さらにはじわっと、水が溢れるようにして、白濁は先端から湧いてくる。肉棒の表面を流れ落ち、谷間のにも精液は入り込み、レーナをより卑猥に飾っていた。
「よくできたな。偉いぞ? 全裸徘徊は無しにしてやる」
「うっ、く……こんな……間違ってる…………」
レーナは涙に嗚咽して、済むなりこちらに背中を向ける。長い銀松のかかった背中から、肩だけは見える後ろ姿は、なんともそれはそれで美しい。
「お掃フェラをして欲しいなぁ? やらなきゃ、わかってるな?」
「うぅ……酷いです……こんなこと――――」
レーナはすっとまぶたを閉ざし、顔中を震わせながら、白濁にまみれた肉棒に改めて奉仕を行う。
ぺろり、ぺろりと、舌を使って拭き取った。
ちゅっ、ちゅぅ――っと、キスをしながら吸い取った。
精液の痕跡を少しずつ除去していくため、亀頭はもちろん、竿のいたるところにキスの雨を降らせていき、吸い取りながらペロペロと舐め取りもしていく作業の果てに、やっとのことで白濁の気配はなくなった。
ここまでじっくりと舐めてキスしての繰り返しで、肉棒の皮膚にはレーナの唾液がよく染み込み、その光沢によってヌラヌラと輝いていた。
「よーし、ご褒美を与えよう。これからお前をイカせまくってやる」
「な、なんで! ここまでしたのに! こ、これ以上!? あなたは一体どこまで!」
喚くレーナに向け、新たに文章を打ち込んだ。
肉体の感度を高め、簡単にイクようにしてやることさえ造作もない。
「せっかくだ。場所を変えよう」
まだまだ、レーナにとっての悪夢は終わらない。
男にとっての天国はこれからだ。
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