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  • 羞恥!サリーの精密検査 パート4

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     当日、早速のように吉永サリーはパンツ一枚。
     他にはスリッパと靴下だけの、いかにも心許ない格好で、多くの医師や研究者達に囲まれていた。白衣の男達に囲まれながら、案内された研究室の中、足下に脱衣カゴを用意され、やはり衆人環視の中で服を脱ぐ。
     指示通りの格好になった後、紙コップで水を渡された。
    「あとで尿検査があるからね」
     今のうちに水分を摂っておくように言われて一杯飲み、そしてまずは診察用のベッドの上へと寝かされるのだった。
     まずは心電図を取るようだった。
     仰向けとなり、腕もきちんと下ろすように言われてしまい、何人も何人もの、目という目が向いてくる不安の中で、サリーは身体を曝け出す。乳房の左側の周り、両手の手首に、足首にも電極が取り付けられ、波形のチェックが行われた。
     専門知識のないサリーには、それが何を意味するのかがわからない。
     心臓から出る音なのか、電気信号なのか。それから手首の脈からも、身体のデータを取っていることはわかっても、波形の読み方を知っているわけがない。それを使って、どんな専門的な分析を行うのかもわからない。
     ただ、心電図が終わるまで、サリーは静かに大人しくしていた。
     吸盤のような吸いつきが、左の乳房のまわりにある。手足の足首に付いているのは、洗濯バサミではないが、似たような感覚で手足を挟む器具である。自分の身体に器具が付いている感覚と、向いてくる視線の数々が、サリーの肌中を覆う全てであった。
    「健康的だね」
    「脈動のリズムの方は、まあ緊張の表れか」
    「心筋症など一切なし」
    「ま、波形の方に傾向はないみたいだ」
    「心電図なんかで抗体の秘密がわかれば苦労しないがね」
    「はははははっ」
     一部の男達は談笑の感覚で専門用語を飛ばし合い、サリーにはわからない波形の名前さえ口にしていた。RSRパターン、Q派、P派、サリーの知らない用語が飛び交い、ほとんど理解はできなかったが、お手本のような健康ぶりを称えているらしかった。
     また一部の男達は、サリーの裸に明らかに興味を示していた。興味を持とうともしない男達がいる一方で、ニヤニヤと、ニタニタと、薄気味の悪い笑みで口角を釣り上げ、サリーの太ももに手を置く者さえいるのだった。
     サリーはひたすら我慢する。
    (いや……昨日の豚井さん達みたいな人……やっぱりいるの……?)
     置かれた手は、揉むように指を蠢かせ、さすってくる。楽しむために触ってくる男の不快感を堪えていた。
     そして、次はエコー検査だ。
    「はい。ちょっとひやっとするよー」
     などと言いながら、また別の男がジェルをたっぷりと手に取って、それをサリーの乳房に塗りたくる。マッサージのようにして、薬液を浸透させようとしてくる手つきは、打って変わって本人にいやらしい気持ちがない。ただ必要なことだから、措置の一環として触っているに過ぎない手つきでも、サリーにとってはオッパイを揉まれている状況だ。
     最初は冷気を感じたジェルは、手の平の温度とサリー自身の体温で温まり、塗り込まれるにつれて皮膚に馴染んだ。しだいしだいにジェルの光沢を帯びる乳房は、蛍光灯の光を反射して輝きを身に纏い、それをいかにも羨ましそうに眺める者がいた。
     ついさっき、太ももをいやらしく触ってきた男が、オッパイを揉めて羨ましそうでたまらない表情を浮かべていた。
    (この人は真面目にやっているだけなのに……)
     心底、サリーはそう思う。
     もちろん、胸を触られていい気はしない。泣きたい思いを堪えている。ただ、好奇心や性欲に任せて揉まれるよりは、いくらかはマシなのだった。
    「ではいきましょうか」
     エコー検査に使うのは、コンビニやスーパーのレジにあるバーコードの読み取り機によく似ている。それをサリーの乳房に押しつけて、上下に擦り、何かを読み取っていた。
     乳房を押し潰していきながら、下から上へとゆっくり走る。皮膚と器具の接触した部分だけがぷにりと凹み、それが上へと動くに伴い、変形して潰れる乳房は、プルっと弾けて元の形状を取り戻す。
     やっている男は事務的に、周りの男は機器に表示される波形か何かに集中して、また一部の男がチラチラと盗み見ては楽しんでいる。
     ひとしきり検査が終われば、塗られたジェルが今度は拭き取られ、サリーの乳房からヌラヌラとした光沢は失われた。
    
    「では次に採尿を行っていくので、今からオシッコをして下さい」
    
     一瞬、何を言われているかがわからなかった。
     しかし、徐々に言葉が脳に染み込み、その意味を悟っていくにつれ、一体どのような方法で放尿を行う羽目になるかまでに想像が及んだサリーは、さすがの思いにかられて声を出す。
    「む、無理です! こんなところで! トイレに行かせて下さい!」
     サリーは叫んでいた。
    「何言ってるの?」
    「だって、こんなに大勢の男の人の前で……裸だって我慢しているのに……」
     当然の訴えをしているつもりだった。人前でオシッコなど、人権の侵害だ。尊厳の剥奪といってもいい。最悪の指示だけは免れたい。だというのに、サリーに対する視線は全員が冷ややかなものだった。
     真面目に務め、いやらしい顔などしない人達もいたというのに。
     呆れた顔が浮かぶ。ため息が聞こえる。面倒臭そうな顔をする。ありとあらゆる反応は、総じてサリーに厳しいものだった。
    「君、色々と覚悟の上で来たんじゃないの?」
     厳しい説教の声色だった。
    「途中で騒がれて問題になったから、事前に説明して同意を取ったはずだよ」
    「なあ、面接受けたんだろ?」
    「書類はよく読んだ?」
    「テストも受けたんじゃないの?」
    「なんでオシッコぐらいできないの」
    「そんなんじゃ困るんだよ」
     信じられなかった。
     学校でも、尿検査のための尿を提出することがある。採尿そのものがおかしいとは思わない。人前で放尿する必要がないと思うだけで、サリーとしてはきちんと協力する気でいる。
    「どうして……トイレじゃ…………」
     サリーには理解できなかった。
     そんな辱めを受ける理由がわからなかった。
    「ああ、いいからいいから」
    「時間ないの」
    「さっさとしてくれる?」
     誰も彼もがサリーに厳しく、同情的な者は誰もいない。さっさとしろ、手間をかけさせるなと言わんばかりの空気が、一人一人の態度や表情からみるみるうちに形成され、大気の質がそのように変化していく。
     耐えきれなかった。
     オシッコなどしたくはない。人前でするなどという、人権を失い社会的に終わるかのような恥をかくのは、嫌で嫌でたまらない。心の底から拒否したい、サリーの切実な思いは膨張を勧めていくものの、だからといって強要の空気に逆らい抜くには、サリーの性格は控え目すぎた。
     とことんまで追い詰められ、もう頷くことしかできなくなる。
     本当に嫌々ながらも、パンツを脱がそうとしてくる男の手に、サリーは逆らうことをしなかった。たった一枚、大切な部分を隠してくれる守りの要が、いとも簡単に股ぐらから遠ざかり、無残にもアソコは曝け出される。
    (これで本当に……裸………………)
     足首の向こうまで下着は遠のき、脱衣カゴの中へと放られる。これまで以上の恥ずかしさに、気がどうにかなりそうだった。
     ワレメが出ている。
     そこに視線が絡みつき、放尿のための尿瓶が運ばれてくる。本来なら身動きが取れない人の介護に使う、排尿を助けるためにある道具が、今はサリーを恥辱に染める。アソコを見られている単純な恥ずかしさと、尿瓶が迫って来ることの緊張感に、サリーの表情は二重に歪んでいるといっても良かった。
     ぴたりと、尿瓶の口が押し当てられる。
    「さあ」
     などと言われても、即座に出せるはずがない。事前に水を飲んだから、尿意がないというわけでもないが、男達に囲まれながらである。ただでさえ、今すぐにトイレに行きたいような切実さがあったわけではない。ただ出そうと思えば出せるだけの、しかし一時間以上は後回しにできそうな、軽い尿意に過ぎないのだ。
     それが、衆人環視の中に置かれたひどい緊張感の中でなど、たとえ激しい尿意があっても、奥まで引っ込みそうである。
    「どうしたの?」
    「時間取らせないでくれる?」
    「ワクチンがかかってるんだから」
    「世の中の役に立ちたいんでしょ?」
     口々にプレッシャーをかけてくる男達は、いかにも不安にまみれたサリーの顔をそれぞれ覗き込んでくる。
    「す、すみません…………」
     そして、素早く放尿できないことの謝罪をする始末だ。
    「もう少し……」
     待ってもらうように目で訴え、心の底から懇願した。
    「仕方ないなぁ」
     本当に仕方のなさそうな顔をしながら、しばらくは待ってくれる態度を男達は見せていた。
     そして、十秒、二十秒。
     まだ出ない。
    (お願い……舞人さんのためにも…………)
     尿の出ない自分自身の肉体に向けても、サリーは訴えているのだった。
     三十秒、四十秒。
     これだけ経って、ようやくだった。
    
     ――チョロッ。
    
     たった一滴が手始めに、放尿の気配を示す。
     これをきっかけにしたように、本格的な黄金のアーチが放出され、それが尿瓶の内側を見たし始めた。
    
     ジョォォォォォォォォォォォォォ――――――――。
    
     サリーは放尿していた。
    「ははっ、そんなに出さなくていいのに」
     男の一人が、早速のように無神経なことを言う。
    (やっと出しているのに……!)
     サリーは自分の顔を覆い隠した。もはや表情など見せられない。筋力の限り限界まで、力強くまぶたは閉ざされ、頬の筋肉もこれ以上なく硬直している。唇も強く歪んで、肩までひどく強張っている。
    
     チョロッ、チョロ――
    
     やっと、尿は切れた。
     出し切ったサリーのワレメには雫が輝き、尿瓶の中には黄金色が溜まっている。尿瓶を持っていた男は、それをどこかへと持ち去りつつ、他のこの場に残る面々は、こぞってサリーのアソコに視線をやった。
    「ほんじゃ、まあ綺麗にしよっか」
     男が――今さっき無神経なことを言ったばかりの、その男が、ウェットティッシュを用意していた。サリーの股に手を近づけ、なんと尿の雫を拭き始め、オシッコの世話を生まれて初めてされるという恥辱に苛まれた。
    (いやっ、こんなの……!)
     オムツをしていた赤ん坊の時期に卒業するはずの、こんな世話をこの歳でされている。思春期の中学生には屈辱が強すぎた。ウェットティッシュの濡れた感触を介して押し当たってくる指の、拭き取ってくる感触が辱めそのものだった。
    
    
    


     
     
     


  • 人型エコー検診アンドロイド

    
    
    
     この春、私は新しく開発された医療器具のテストを受けることになった。
     ネットで募集されていた一日限りの仕事で、エコー検査に使う最新マシンが実用に足るものかをテストするらしい。これが結構な報酬で、たった一回被験者になるだけで五万円だ。とても美味しい条件だ。
     今は思うようにお金に余裕のできないご時勢だし、稼げる時に稼いだ方がいいに決まっている。募集条件には女性限定とあったから、もしかしたら恥ずかしい検査もあるんだろうけど、きっとオッパイを見せる程度のことだろう。
     別に誰にでも平気で見せるわけじゃないけど、検査ということなら我慢ができる。病院でも必要な場合はブラまで取るんだし、医者の前でなら慣れっこだった。
     私は無地のシャツとゆったりとしたスカートを履いて、指定の病院へ向かう。受付を通ってしばらく待つと、番号札を通して呼び出しがされた。
     そして、いよいよ診察室へ……。
    「どうも美香さん。今日はよろしくお願いします」
    「はい。お願いします」
     私は医師へ軽く会釈して、そこに置かれていたロボットに目を向けた。
     アシモくん?
     では、ない。
     デザインはちょっと違うけど、それに似た形状のロボットが医師の隣には立っていた。股間部にはペニスを思わせる棒が取り付けられていて、それがどうにも気になってしまう。
    「あの、それは?」
     私はロボットについて尋ねる。
    「ああ、これが最新の医療器具です」
    「器具って、ロボットですよね。それ」
    「そうなんです。最近ではロボットに医療を行わせようという試みがありまして、その試作機がこちらなのです」
     医師は大仰な身振り手振りで語りだした。
    「は、はぁ……」
    「彼はベータ君というのですが、エコー検査のための超音波機能を搭載しております。エコー検査についてはご存知ですか?」
    「一応、知ってます」
     身体へ超音波を当てることで、体内の状況を画像として映し出す。医師はその画像を見て病状の有無を確認できるというわけだ。
    「ベータ君は女性患者にエコー検査を行い、それを背中にあるモニターに映し出します。ごらんください。画面が付いているでしょう?」
     医師は覗いてみるようにと促してくるので、私はベータ君の背後へまわってみた。確かにモニターが背中に搭載されていて、しかもその下にはディスクの挿入口まである。
    「もしかして、録画もできるんですか?」
    「はい。必要しだいではエコーから取る超音波動画を録画して、あとから確認をすることができます」
    「うーん、そうですか。でも、エコー検査って普通に手で持てるサイズの器具があるじゃないですか。あっちの方が使いやすそうな気がしますけど?」
     私は心底そう思った。
     わざわざ人型ロボットにしたって、これは効率が悪い気がする。コストだって無駄に高くなるだろうし、メリットが少ないことは素人にも丸わかりだ。
    「ですから、これはほんの入り口なのですよ。将来的により便利な医療マシンを開発するため、自律型ロボットにどこまで検査機能を積み込めるかの実験が行われているわけです」
     そうか。
     何もベータ君を医療現場に導入しようという話ではない。ロボットに検査をやらせるということからスタートして、だんだんと発展した機械を作ろうということか。
    「わかりました。それで、私はどうすればいいですか?」
     尋ねつつ、私はベータ君の股間から生えたスティックを気にかけた。どう見ても男性器を思わせる形状をしていて、検査内容にちょっと不安を覚える。
    「少々お待ちください」
     医師はベータ君のスティックにコンドームを取り付けた。
    「あのぅ、それって……」
    「これは感染症を防ぐための対策です。こうすることで細菌の付着を防ぎ、使いまわしをしやすくするのですよ」
     細菌の付着を防ぐ。
     使いまわし……。
     ということは、私が受ける検査ってやっぱり……。
    「では美香さん。これを口に咥えていただけますか?」
    「え!? 口ですか?」
    「はい。脳の診断画像を取る検査をするため、口内へエコー器具を挿入して頂きます」
    「でも、それはちょっと聞いていないんですけど……」
    「美香さん。検査内容には女性にとって恥ずかしい内容もあるとはお伝えしてあるでしょう」
    「それはそうですが……」
     オッパイを見せれば済むだろうな、程度に考えていた。
    「すみませんが、ここまで来たのです。たったの数時間で五万円という破格の給料なのですから、どうかご協力下さい」
    「……わかりました」
     面接時に契約を結んでいるので、駄々をこねるわけにもいかないだろう。
    「ではベータ君。座りなさい」
     医師はベータ君の後ろに椅子を置き、リモコン操作なのかポケットから取り出した器具で操作をする。
     ウィーン、と機械の間接音を立てながら、ベータ君は着席した。
     やや背中を仰け反らせ、足のあいだにいる女を見下ろすような格好になっている。私としてはいい気分がしないのだけど、その足のあいだに入ってスティックを握った。
     うわぁ、ゴムっぽい材質……。
     しかも、意外と太さがある。
     私は口を大きく空けて、スティックを咥え込む。ロボットに見下ろされながらフェラチオまがいのことをするなんて、すごく嫌な気分だ。
    「頭を前後させてください」
     医師の指示なので従っておくが、これでは本当にフェラチオじゃないか。
     まあロボットを気持ちよくしてやる必要もないだろうし、だから舌は使わない。私はただ淡々と頭を動かしていく。
     そのままベータ君の顔を見上げれば、機械の顔面とばっちり目が合う。
     ああ、嫌だなぁ。
     それでも私は頭を振り、検査を終了させた。
    
    
    


  • エコー検査でセクハラされた話

    
    
     会社の健康診断の時のことです。
     私はセクハラみたいなことをされました。
     検査を受ける時には検査着が用意され、更衣室で着替えることになっていました。服は脱いでブラジャーも外し、中はショーツ一枚になるよう指示があるので、入社したばかりの私や同期の子達は恥ずかしい思いで一杯でした。先輩は慣れている風でテキパキ脱いでいましたが、待合室で男性と隣になると顔を赤くしています。布一枚を取れば丸裸という状態なので、みんな緊張せずにはいられません。
     もちろん検査は男女別なのですが、順番待ちの最中は男の人と顔を合わせる機会が何度かあるので、そのたびにドキドキします。検査着の布は薄いので乳首の形が浮き出てしまわないか気になって、私はずっと腕で胸を覆っていました。
     医師も男の人だったので、内診の時に胸を見せるのが恥ずかしかったです。乳房の周りに聴診器を当てられて、乳がん検査ということでじっくりと視触診され、乳首も摘まれて心臓が破裂しそうでした。
     でも、乳がんの視触診では乳頭から分泌物が出ないかもチェックするようなので、乳首を触ることもあるのだそうです。担当の医師は説明しながら診察して下さったので、どうにか恥ずかしいのも堪えていられました。
     しかし、問題は乳房のエコー検査のときです。
     超音波で得られる画像から診断を行うという検査方法があるらしく、それで乳房の健康状態をより詳しく調べるのだとか。
     順番の回ってきた私は専用の検査室へ行きました。
     そこには専門の技師がいらっしゃって、その人の指示通りに台の上に仰向けになります。
     そうしたら、検査着を外されたのです。
     びっくりしました。
     これも胸の検査だったから、乳房を見られる覚悟まではしていました。だけど上半身をはだけるだけではなく、下半身まで含めて全て捲られたのです。
     私はショーツ一枚の姿を拝まれる羽目になってしまいました。
    「超音波を通すためのジェルを塗ります」
     技師の方はそう言って私の胸に透明な液体を垂らして塗り始めます。これも早く終わるものかとばかり思っていたのですが、技師さんは丹念に塗り続けて、だんだん揉むようにしてくるのです。それも、むすっとしながら黙々とです。
    「あの、いつまで……」
     という感じで、いつまで揉むつもりなのか尋ねました。しかし、やっぱり返事もすることなく揉みしだいてきます。だんだん乳首が立ってきて、乳房が内側から熱くなってきて、気持ちよくさせられてしまいました。
     嫌でした。
     好きでもない男の人なのに、こんなところで感じさせられるなんてたまったものではありません。
    「もう充分じゃないですか?」
     私はとうとうはっきりと文句を言いました。
     しかし、技師はやめてくれません。
    「まだまだ、もうちょっとね」
     などと言って、しまいには乳首を弄ってきたのです。硬くなったところを指先でクリクリしたり、摘んだり、指と指の間に挟んだり、とにかく色んな弄り方をしてきます。
     私はもう怖くなって、嫌々感じさせられ続ける状況に必死に耐えました。
     それからやっとの事でまともな検査に戻って、解放されましたが……。
     今になって考えてみても、やっぱりあれはセクハラだったと思います。