本文 ホシノ・ルリの身体検査

 大宇宙の旅に出て、木星蜥蜴と戦ったり、戦いで仲間を失ったり、なんて日々を送っていたら、わたしたちの前に突如として未知の勢力が現れました。
 いきなりワームホールが出現して、その中から何機もの戦艦がやって来て、伏線もへったくれもありません。
 とても圧倒的な戦力を誇っていたわけで、要するに投降するしかありませんでした。

     *

 多次元宇宙を航行の際、未知の戦力と遭遇。
 本艦は労働者や慰安用の女性確保を優先するものと決定。
 よって平和的交渉は行わず、全面的な降伏を迫るものとする。

 という通達が艦内の全職員の端末に行き渡り、その三人はまず期待に胸を膨らませた。
 一人は小太り、一人は痩せ型、また一人は中肉中背の三人組は、それぞれの端末を握り締め、表示された文章にニヤニヤしながら視線を交わし合っていた。
 この船は大抵の大型船さえ小さく見えるほどに巨大で、搭載火器や保有する戦闘機に小型船、人型ロボットは数知れず、大規模戦力をもってすればあらゆる船を投降させることが可能である。
 艦長は力に物を言わせた野蛮な方針を取っているので、行く先々で船を見かけるたびに投降を迫り、労働力の確保や資源の調達を行っている。時には食料を置いていけば見逃すと言ってみたり、女を差し出せば許してやると言ってみたり、やっていることは盗賊のそれである。
 だとしたら、自分達は盗賊の一員ということになるだろうか。
 戦艦が初めて母星を発ってから今日この日まで、船内での職務に従事してきた三人の男達は、通達にある「女性確保」という言葉に想像を膨らませた。
「いるかなぁ? 好みの子」
「回してもらえるか?」
「大丈夫だろ。なんたって、俺らの好みは――」
 彼らは一言で言えばロリコンだ。
 主に小学校高学年から中学生あたりの年齢を好むのだが、他の船員達は十代後半や二十歳以上を好む傾向にあり、有り体に言えば余りやすい。他に取られる可能性は低いのだが、問題はそもそもいるかどうかだ。
 三人組は船内を移動して、捕虜の並んだ列を拝みにいく。
 手錠をかけられ並ばされ、これから身体検査を受ける予定の彼女達は、それぞれに不安や恐怖を浮かべていた。中には「わーん! アキトぉ!」などと男の名前を口にして泣き喚く女性もいたが、いずれも三人組にとっては対象外だ。
 いないのだろうか?
 小学校高学年から中学生あたりの年齢は――いた。

 大人の女性に交じって一人だけ、ツインテールの少女がいた。

 あれだ、あの子こそが我らの好み、待ち望んだエンジェルではないか。
 三人組は即座に上官に申請した。
 彼女の身体検査は是非自分達にやらせて欲しいと願い出て、何の問題もなく許可は出た。この船にはロリコンが少ないので、競合相手がいなかったのだ。
 彼らは心の中でガッツポーズを決めながら、すぐさまエンジェルの名を呼び、お楽しみの密室へと連れて行く。
 名前はホシノ・ルリと言うらしい。
 無表情で愛想が無く、怖がっても見えなければ不安そうにも見えなかった。
「これからお前の身体検査を行う」
 と、小太りの口からそう伝える。
「そうですか」
「着いて来い」
「わかりました」
 といった具合の、無感情で淡々とした返事があるだけで、許しを乞うてくることも、最後に一目大事な人の顔を見させて欲しいやらの願いもなく、ただただ黙って着いて来た。
 諦めているのか、感情に乏しい性格なのか。
 ともかく、ルリを密室に連れ込んだ彼らは、まずパスワードで部屋にロックをかけた。二十文字もある文字列を暗記した三人組でなければ、中からも外からもドアが開くことはなく、どこにも逃げも隠れもできない。
 三人揃って鼻の下を伸ばし始めた。
 ルリの体を調べるのだ。
 この船には身体検査の取り決めがある。
 捕虜として確保した女性は性奴隷として扱うことが許されているが、着衣や膣に何らかの物品を隠していないか、その厳密な検査を事前に行うように義務付けられている。書類に並ぶ項目にチェックを付けて、初めて好き放題にできるのだ。
 具体的な性行為はお預けだが、しかし身体検査の時点で楽しみは始まったも同然である。
「おい」
 痩せ型が背後に立ち、タイトスカートの尻を平手で叩く。
 ぱんっ、と、綺麗な音がした。
 きゃ! などと、可愛い悲鳴を上げるわけではないが、ルリは少しだけ目を丸めて、手の平から逃げたいように反射的に一歩前へと出るのであった。
「あなたは……いえ、あなたたちは、変態さんですか?」
 まったくの無感情ではないらしい。
 存外、嫌がっているようだ。
「かもなぁ?」
 そう答える痩せ型に続け、小太りと中肉中背が口々に脅しをかける。
「言っておくが泣こうと喚こうと勘弁しないぜ?」
「もし逆らうようなら――これだ」
 中肉中背は懐から銃を取り出し見せびらかす。その威圧を受けたルリは唇を固く結んで、三人の男達をただ黙って見つめ返した。本当は言いたいでもありそうな顔をしながら、何を言うでもなく男達の指示を待っていた。
 小太りの手で、邪魔な手錠を外してしまう。
 よほど警戒の必要な相手なら、腕を自由にした途端に格闘術で締め上げられる可能性はあるのだが、こんな小さな女の子を恐れる事はあるまい。
「頭の後ろで手を組むんだ」
 中肉中背がそう命じる。
「では身体検査を開始するよ? ルリちゃん?」
「ちょーっとお触りするけど、我慢しようねー?」
 小太りと痩せ型で、それぞれ妙に上擦った猫なで声をかけてから、そして二人がかりで手を伸ばす。小太りは正面から、痩せ型は背後から、体に手を触れボディチェックを開始した。
 ぱんぱんと、軽い力で叩く形で、痩せ型はルリの背中を確かめている。その両手は下へ下へと、徐々にお尻を目指していた。
 逆に小太りは腰や腹を軽く叩いて、下から上を目指しているので、肋骨のあたりで二人の手と手がすれ違う。
 そして、お尻に手が及んだ。
 オレンジ色のベスト越しに、胸の鷲掴みが行われた。
「やっ……い、いや……です…………」
「おーっと、我が儘はいけないぜ? ルリちゃん?」
 中肉中背が懐に手を入れると、ルリは悔しげに押し黙り、歪みきった表情で堪え始める。
 小太りは両手で乳房を探っていた。年齢のため、そう大きくはない胸の、故に量も少ない脂肪を感触で捉えるため、じっくりと指を動かし服の向こうを意識する。
 痩せ型は存分にスカートを撫で回し、着衣の向こうにある肌触りや形状を思い浮かべて、とても楽しそうに手の平で味わっていた。
 胸とお尻を重点的に調べている。
 下心を隠しもしない、明らかにいやらしいボディチェックに対して、ルリはただただ歯を食い縛り、恥辱に耐え忍ぶばかりであった。
「次は全裸になってもらう?」
 中肉中背がそう告げる。
「全裸ですか? 下着まででは――」
「駄目だ」
 と、即答。
「わがままを言ったらソレですか?」
 非常に嫌そうな顔だった。虫を喰えとでも言われたような、猛烈な拒否感が滲み出ていた。
「ああ、これだ」
 改めて懐に手を突っ込み、銃の存在をアピールし直す。
「わかりました。それでは……」
 脱衣が始まる。
 最初は恥ずかしくも何ともないのだろう。
 ルリはオレンジ色のベストを脱ぎ、ゆっくりとネクタイをほどいていく。そこまでは下着の露出も特になく、隣のテーブルにはまず二つが積み重なった。
 次からは躊躇うはずだ。
 上と下、どちらを先に脱いでも下着が見える。
 果たして、どちらから脱ぐか。
 三人揃って、まばたきも忘れたように凝視する。ルリの一挙手一投足を一秒たりとも見逃さないつもりで、皆で圧ある視線を注いでいた。
 順番を上に決めたルリは、タイトスカートの腰部からワイシャツの丈を引きずり出し、下のボタンから順番に外し始める。まず一つ目はあっさりと、そのもう一つ上のボタンも躊躇わず、だが三つ目になると一瞬だけ手が止まった。
 可愛いものだ。
 上のボタンに行けば行くほど上半身の露出に近づく。その抵抗感から、外れたボタンの数が増えるほどに動きがゆっくりと、躊躇いを帯びたものになっている。
 せめてもの抵抗なのか、恥ずかしさの先延ばしか、ボタンの外れた際の隙間を少しでも小さくしようと、ルリはシャツの左右を内側に寄せていた。中身が急に開けて見えないように気をつけながら、だんだんと慎重にボタンを外し、手が胸に至る頃には指先が不器用にすらなっていた。
 そんなルリの様子から羞恥心の強さが窺える。
 どうせ最後は全裸だというのに、ブラジャーも見せないように努力する姿がいじらしい。
 首のボタンを外した時、ルリは三人組に背中を向けた。
 てっきり、前をいきなり見せないように、せめて段階を踏もうとしての事と思った。ところがタイトスカートの方を脱ぎ始めるので、どういうわけかと一瞬は思わされるが、さてはシャツに下着が隠れると考えたか。
 腰部にある留め具を外し、少しだけ震えた手で両側を握って下げ始めた。
 腰を少しくの字にしながら下げていき、膝まで下がれば足を一本ずつ持ち上げる。そんな脱ぐ動作の時には、こちらにちょこっと突き出されたお尻が見えていた。
 白いパンツのお尻であった。
 ワイシャツの白がかかったその下から、異なる布の白さが露出していた。お尻を少しばかりシャツからはみ出しての、ぷっくりと丸い可愛いお尻に、三人の男達は揃って鼻の下を伸ばした。
 なるほど、少しは隠れている。
 だが、全てを覆いきるにはとても着丈が足りず、およそ半分は見えている上、しかも腰がくの字では、どうぞ視姦してくださいと言っているのと同じであった。
「可愛いお尻だねぇ?」
 中肉中背が声をかける。
「白だねぇ?」
 痩せ型はパンツの色を指摘する。
 それら言葉にビクっとしたように、ルリはくの字であった体を一瞬にして真っ直ぐに、反射的に回した両手でお尻を隠していた。
 ますます興奮した。
 恥ずかしがって、可愛い反応までしてくれてはたまらない。
 それから、ルリは躊躇いながらシャツを両側にはだけていく。布がだんだん下へとずれ落ち、肩甲骨から順に見えてくる形で、ブラジャーのみの背中は現れる。ワイシャツが腰にかかって、一時的にお尻の隠れた状態で、ホックや肩紐の通った背中は剥き出しだった。
 袖の中から腕を取り出し、ルリはとてもたどたどしく、少し震えてもいる手でワイシャツを脱ぎ去った。小太りがその脱げたものを取り上げて、テーブルの上へと並べた事で、ルリは下着姿となるのだった。
 今頃、どれくらい顔が赤いだろう。
 白い肩紐の通った背中をじっと見つめ、視線を下へ滑らせれば可愛いお尻が丸っこい膨らみをあらわにしている。布がほどよく割れ目に食い込み、ゴムが柔らかな肉を押し潰したパンツのお尻に、三人の誰もが顔を緩ませ目つきをいやらしくしているのだった。
 背中に両手が回る。
 ホックを外すために動くルリの両手は、しかし大きな躊躇いを宿しているために、いささか手こずっているた。ただ指を潜らせるだけの事に少し手間取り、やっと潜らせたかと思えば、まるで固くて外しにくいような苦戦の様子でホックを内に引っ張っていた。
 何度か引っ張り、ようやくホックが外れてからも、肩紐を一本ずつ下ろす動作が躊躇いに満ちていた。肩にかかったそれが二の腕へ降りていく直前の、つまもうとする指が震えて見えた。
 非常にぎこちない動作によって、もう一方の肩紐も二の腕へと下ろされる。
 そして、ルリはブラジャーを脱ぎ去った。
「さあ」
 こっちへ寄越せとばかりに、小太りが後ろから近づき手を伸ばすと、ルリは渋々とブラジャーを手渡した。
 こうやって、脱いだ順から衣服が男の手に渡り、下着にまで触られる気持ちはどんな屈辱的なものだろうか。
 これでルリはパンツ一枚だ。
「もうおっぱい丸出しなんだねぇ?」
「はやくこっちを向いて欲しいなー」
「どんな可愛い胸をしているのかな?」
 口々に言葉をかけると、パンツを脱ごうとしていた両手が引っ込んでいた。その躊躇う様子が可愛いので、揃ってニヤニヤと鼻の下を伸ばしてお尻や背中を視姦していた。
「ほーら、早く脱ごうねー?」
「急がないと、乱暴にしちゃうよ?」
「無理矢理脱がされたい?」
 躊躇うようにさせた次には逆に急かした。
 すると、ルリの指はパンツの両側に差し込まれる。強引に脱がされるのは怖いらしい。
 だが、やはり脱ぐのは恥ずかしく、ぎこちなく硬い動作になっている。たどたどしく、少しずつ下ろしている様子は、ルリ自身にそんな意思はなくとも、焦らしながらにお尻をだんだんと露出していく形となっていた。
 上から下へと少しずつお尻が現れる。見えているお尻の割れ目が一ミリずつ、一センチずつ伸びていく。その光景を三人でじっくりと鑑賞した。
「お尻がだんだん見えてくるねぇ?」
「いいよいいよ?」
「そのまま、ゆーっくり脱いでいいんだからな?」
 言葉を投げかける事により、ルリはいかにも脱ぎにくそうに顔を染め上げ、腕の動きを余計にぎこちないものにする。
 お尻を全て出し切るに至った時、もう躊躇う理由をなくしたように素早く下げて、ルリはパンツを脱ぎ切っていた。
 もちろん、パンツも没収する。
「さあ、こっちへ」
 手渡すように求めるため、後ろに近づく小太りは腕を伸ばした。ルリはそれを後ろ向きのまま手渡すが、いつまでも背中を向け続けている事を彼らは許さない。
「じゃあ、こっち向こうか?」
 と、中肉中背が言う。
「そのままじゃ身体検査ができないからねぇ?」
 楽しみそうに上擦った声で、痩せ型もまた体をこちらに向けるようにと要求する。
 ルリは振り向いた。
 腕で乳房を押し隠し、アソコは手の平でぴったりと覆い隠すという、全裸としては極限のガードの固さで体を向け、その顔を真っ赤に染め上げていた。
 そして、ルリは目の当たりにする。
 彼女にしてみれば、振り向いた途端にあったものとは、小太りの手に握られたパンツであった。これみよがしに左右へ伸ばし、ピンと広げてじーっと、小太りはパンツを見つめていた。お前のパンツを弄んでやっているぞと言わんばかりに、露骨ないやらしさを表情に表して、パンツとルリの全裸を交互に見つめて楽しんでいた。
 さらには中肉中背や痩せ型の顔もいやらしく、唇がU字になりかねないほど口角が吊り上がっていた。いかに下心を持って見つめているか、表情を惜しみなく使ってルリに伝えていた。
 ただ全裸で立たされるだけでも顔が染まって仕方がないのに、彼ら三人の表情やパンツを持った小太りの行動は、ルリの恥じらいをより一層のこと煽っていた。
「体温が残ってるねぇ? ぬくもりの籠もった脱ぎたてを、たっぷり調べてあげないとねぇ?」
 自分の行動を見せつけるように、小太りはわざとらしくパンツを裏返した。おりものの痕跡をニタニタとした顔で確かめ、匂いを嗅いでみせるポーズのために、鼻へ近づける真似までしていた。
「やっ……うぅっ……」
 それを心底気持ち悪そうに、拒否反応で引き攣った顔をしながらルリは見つめた。下着を返して欲しくてたまらない、そんな風に扱わないで欲しい思いの籠もった視線を送り、小太りはそれをニヤニヤとした顔で受け止めていた。
 顔がいい具合に赤らんでいる。
 全裸である事の恥ずかしさと、パンツを目の前で弄ばれる屈辱の合わさった表情は、所々が力んで歪みの効いた特上の羞恥心で満ち満ちていた。
「ところで、前は隠せても後ろは隠せないね」
 背後に回り込んだ中肉中背は、大胆にお尻に顔を近づけ至近距離から視姦する。
「やっ」
 反射的に振り向いて、ルリはの視線からお尻を守ろうとしてしまうが、そうすれば今度は逆に二人分の視線を浴びる。
「お?」
「お尻のサービスか? 望み通り眺めてやるよ」
 小太りと痩せ型で口々に煽ってやると、ルリは再び振り向き恨めしそうな視線を送って来る。そして慎重に一歩ずつ、壁へと移動する事で、背中やお尻を後ろに押しつけ隠すのだった。
 確かに、それならお尻を視線から守れる。二本の腕と壁を使い、全ての恥部をガード可能だ。
 警戒心に満ちた表情で、ルリは三人の事を見つめていた。まるで追い詰められた獲物そのもので、その表情は三人の興奮をかえって煽り掻き立てていた。
「ルリちゃん? これから身体検査をするんだから、まずは腕を下ろそうか」
 中肉中背はまた懐に手を入れて、銃の存在をアピールしながら要求する。
「…………」
 ルリはより険しい顔をして、いかにも屈辱そうに腕を下ろした。まるで磁力で引っ付いていたように、ただ気をつけの姿勢になるだけで筋力を使った風な、とても硬い動きで乳房とアソコを曝け出すと、既に真っ赤であった顔からは、より一層の熱が噴き出ていた。
「ひゅー!」
 わざとらしく、痩せ型が口笛を吹く。
「可愛いオッパイだなぁ? ルリちゃーん」
 小太りは視姦しながら乳房について言及する。
「俺達はな、ルリルリくらいのサイズが好みなんだぜ?」
 自分達がいかに興奮しているかを伝えるため、いやらしい表情を露骨にしていた。
 ルリの体は三人にとって魅力に満ち溢れたものだった。
 見る人が見れば幼いと言うだろう。十年後なら極上だという者もいるだろう。
 だが三人からすれば、今この時がいいのだ。
 控え目ながらに膨らみを帯びた乳房は、あと少し薄ければ真っ平らと見間違えそうではあるが、確かに手前に向かって突き出ている。中央を飾る桃色の乳首はあどけなく、まるで咲きたての花を見ているようだ。
 毛が一本も生えていないアソコも、やはりあどけなさが胸を貫く。ぴったりと閉じ合わさった肉貝の、指すら挿入した事が無さそうな、どことない無垢さを彼らとしては感じずにいられない。
 顔立ちといい、体つきといい、何から何まで好みの体を調べ尽くす楽しみで、全員の表情がだらしなく緩んでいた。
「さーて、ルリちゃん? 改めてボディチェックをするから、こっちにおいで?」
 中肉中背が言った時、ルリはむしろ後ろへ下がりたいように、壁により強く背中を押しつけていた。
「来ないのかな? ルリルリちゃーん?」
 小太りは笑顔を醜いものにして、よだれさえ垂らしそうに唇を半開きに、鼻の下を随分と深く伸ばしていた。
「言う事を聞いてくれないと、また脅さざるを得ないなぁ?」
 痩せ型が遠回しに銃の存在をチラつかせ、それによってルリは非常に渋々と、警戒心に満ち溢れた顔で何歩か前に出るのだった。
 その目の前で、彼らはカメラを用意した。
 動画用のビデオカメラを三脚台にセットして、他にも写真を撮るためのカメラをそれぞれ握り、するとルリはますます強張り全身を硬くする。
「……と、撮るんですか?」
 声すら硬かった。
 緊張しきった表情で、恐ろしいものでも見るような目を、ルリはカメラに向けていた。
「そうだよ? ルリちゃん、身体検査の様子をばっちりと記録してあげるからねぇ?」
 中肉中背が迫る。
「やっ……」
 ルリは一歩後ずさる。
「おっと、いいのかな?」
 そこへすかさず、小太りが脅しをかけるので、ルリは諦めたような無念の顔で後ずさりをやめ、中肉中背の接近を受け入れるのだった。
 ルリは頭の後ろに両手を組まされ、先ほどのようにボディチェックを受けていた。着衣越しの場合と違い、何も隠してなどいないのは明らかなのに、中肉中背は腰や腹をべたべた触り、ルリはその不快感をぐっと堪える。
 這いずり回る両手にルリは身震いしているが、触っている中肉中背としては、手の平が幸せで堪らない。若々しく幼い肌のツヤを味わうだけで、まるで自分の皮膚が若返っていくような、力に満ち溢れた興奮を得られるのだ。
 活力を得た指は活発さを得て、より元気に乳房を揉みしだき、どの程度の力をかければ肋骨に触れるのか、どこまで加減すれば程良く柔らかさを味わえるのか、より良い味わい方を確かめていた。
 そして目を細め、ニッタリと笑うのだった。
「どうだ? 〝ボディチェック〟の具合は」
 小太りが中肉中背に問う。
 すると、始まるのは必要以上に詳しい説明だ。
「そうだねぇ? この年齢って感じの、鷲掴みにするにはとても足りない、つまり我々好みのサイズ感といった具合だよ。いやぁ、それにしても感度がそこそこあるみたいで、触っているうちに手の平に当たっている感触がね? 最初は柔らかい感じだったんだけど、だんだん硬くなってるよ――ルリちゃんの乳首」
 揉み心地や乳首の状態について言葉にされ、その恥辱がルリの表情を歪めていた。
「へえ? 硬くなっちゃったぁ? ルリちゃん。〝ボディチェック〟で感じちゃっているんだねぇ?」
 痩せ型は大喜びの猫なで声をかけ、あからさまにルリの屈辱や羞恥を煽る。
「いけない子だねぇ? 〝ボディチェック〟なのに」
「ルリちゃんにはエッチな才能でもあるのかな?」
 それら言葉に苛まれ、ルリは眉間に皺を寄せていた。苦悶の顔で赤らんで、違う違うと言わんばかりに首を横に振りたくり、その動作がツインテールを僅かに揺らし、そして顔中の筋肉を硬く震わせていた。
「それじゃあルリちゃん、君の乳首がどれくらいイケナイものなのか、きちんと記録に取っておこうか」
 中肉中背が前から離れる。
 入れ変わるように正面に膝を突く痩せ型の、カメラを構えた姿勢にぎょっとして、ルリは慌てて両腕で胸を守ろうとした。撮られる事への警戒心で、ほとんど条件反射であった。
「動くんじゃない!」
 すかさず、小太りが叱責する。
 ルリの動作はそこで止まって、たどたどしくも気をつけの姿勢に戻っていく。

 パシャ!

 シャッターがルリを辱めた。
「まずは正面から撮っておこうね?」
 痩せ型は乳房のアップを、顔を含めたものを、赤面した表情だけを、それぞれ二枚以上は撮るために、執拗にシャッターを切り落とした。音を鳴らして、聞かせてやる事で、恥辱に歪む表情を鑑賞して、心の底から楽しそうに撮影を行っていた。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 彼が撮るのは正面写真だけではない。
「横を向いてもらえるかな?」
 あまり膨らみのない、薄らとした横乳にもレンズを向けて、乳首の突起具合を撮影した。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 その様子をビデオカメラが捉えている。
 胸を揉まれる様子、乳房にカメラが向いてから、シャッター音声が鳴り響いている場面が動画として収まっている。
「後ろを向こうか」
 今度はお尻だった。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 幼く、そして可愛らしいお尻への接写で、もう発育の進み始めたふっくらとした肉付きがフィルムの中に刻まれていく。
 ルリは顔を歪めるどころか、力む勢いのあまりにぷるぷると震わせていた。頬の筋肉が、歯を食い縛って顎の筋肉が、それに眉の周囲の筋肉が、至る所が痙攣のように震えていた。
「さあ、次は穴を調べるぞ? 自分で自分の足首を掴むんだ」
 恥ずかしいポーズの指示で、ルリは前屈のように体を前に倒していく。言われた通りの姿勢では、高らかになったお尻の割れ目が左右に広がり、男達から肛門が丸見えになっていた。
 当然、ルリはそれを意識する。
 全裸で立っているだけでも、アソコまでは見えていたわけだが、ポーズの変化で肛門さえも露出して、ルリの感じる恥ずかしさはより大きく、頭が煮えたぎるほどのものとなる。
 逆に男達は興奮していた。
「可愛いアナルだねぇ? ルリルリ?」
 小太りの男が声を上擦らせる。
「皺は何本かな? 清潔でいい色合いだね?」
 痩せ型は煽らんばかりに肛門を褒め称え、言葉による辱めを楽しんでいる。
「さーて、穴を調べる前にっと」
 中肉中背は恥部にレンズを近づけた。覗き穴を通して皺の窄まりをじーっと見つめ、シャッターに指を置き、高揚感に駆られながらそれを押す。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 肛門をフィルムへ刻み、次はレンズの位置を下へずらして、閉じ合わさったワレメを見つめる。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 やはり、撮った。
 肛門とアソコ、どちらの恥部も写真に撮り、三脚台のビデオカメラでは、その撮られる映像こそが撮れている。前屈で足首を掴み、姿勢のためにツインテールの髪が床に落とされ、そして尻にカメラが近づいている。そんなルリの有様が動画となって、ビデオカメラには収まっている。
「じゃあ、穴を調査するからね? ルリちゃん、じーっとしているんだよ?」
 中肉中背はカメラを仲間に手渡して、それからビニール手袋を装着した。さらにローションを指にまぶして、滑りを良くした上で肛門に突き立て挿入する。
 彼が指に感じるのは、狭い穴へ押し込む窮屈さと、皺がぎゅっと締まるせいでの圧迫感だ。指が締まってその部分の血流の止まる感じはありつつも、中肉中背はローションのぬかるみを活かして根元まで指を収めていく。
「入っちゃったね? ルリちゃん」
 ルリが感じるものは異物感だ。
 本来、排泄に使うはずの器官に、逆に外から物が入ってくる。その強い違和感にまず慣れない。しかも他人の指が内部に埋まってくるのは、いっそ死にたくなるほどの強烈な屈辱感をもたらすもので、ルリの苦悶は激しさを増す一方だ。
 中肉中背は肛門の内部を探った。
 指を回転させながら、あらゆる角度をくすぐって、時にはピストンを行い刺激する。愛撫の意思の宿った指でくちゅくちゅと、ローションの水音をいくらか立てて、中肉中背は指を引き抜きビニール手袋を取り外した。
 これで肛門検査は終わったわけだが、ルリのお尻には違和感が残っていた。余韻がべったりと、指の存在によって穴が広がっている感じがいつまでも尾を引いて、胸中を漂う屈辱の気持ちも収まらない。
「次はアソコの穴だからねー? もーちょっと、我慢しようね」
 新しいビニール手袋に付け替えて、中肉中背は次にアソコの穴へ挿入する。やはりローションをまぶした指で、滑りの良さを活かして滑り込ませて、年端もいかぬ少女の膣壁をじっくりと味わった。
 ざらつきはどれほどか、イボのような感触はあるか、それに指へとかかる締まりの感じにかけてまで、中肉中背は全ての意識を傾けていた。指で感触を読み取ってニヤニヤと、優越感に浸りながら引き抜いて、ワレメから糸を引かせているのだった。
 その挿入感のおかげで、ルリはアソコにおいても違和感を味わい、顔中を歪めて頭を沸騰させていた。肛門に続いて、アソコの中を探られる屈辱と、感触を調べられる恥ずかしさで、頭から煙を吹き出す勢いだった。
(いっそ……殺して下さい…………)
 羞恥心と屈辱が極まれば、ルリの心の中にはそんな言葉が本当に浮かび上がっていた。
 しかも、これでまだ終わりではない。

「次はテーブルに上がってもらおうか」

 無情にも、中肉中背は指示を出す。
 そして、それを見守る三人の男達は、皿にご馳走が置かれるのが楽しみな気持ちでいっぱいに、ルリの乗り上がる様子をじっとニヤニヤと見つめていた。
 三脚台のビデオカメラを移動させ、ルリと向かい合わせにした。さらにルリに与えられる次なる指示は、M字開脚でアソコを開くという、より大きな恥辱を煽るものだった。
「そ、そんな……!」
 という、指示を聞かされた瞬間の、涙すら浮かべて恥じらうルリの表情は、男達の興奮をより駆り立てていた。鼻の下を伸ばすどころか、鼻息を明らかに荒くして、誰しもがハァハァと呼吸音をうるさくした。
 目のギラついた男達に見られながらに、ポーズを変えてアソコまで開く屈辱感は、いっそ死にたいような、殺して欲しいような思いをますます強めた。
 屈辱に満ち溢れた真っ赤な顔で、ルリはアソコを指で左右に広げていた。
「おおっ、可愛いピンク色だねぇ?」
 小太りが真っ先にコメントを飛ばす。
「うんうん、膣口のサイズといい、包皮を被ったクリトリスといい、ルリルリのオマンコはとってもプリティーだねぇ?」
 痩せ型も嬉々として感想を声に出す。
「いやぁ、これはきちんと記録しないとねぇ?」
 そして、中肉中背は三脚台からビデオカメラを取り外した。
「やっ……! や、やめ……!」
 ルリの悲痛な声など聞かず、それどころか小太りや痩せ型が彼女に与える視線の圧は、逆らうならば銃を出すという、やはり遠回しな脅迫だった。
「ほーら、ばっちり映してあげるからねぇ?」
 中肉中背の握ったカメラが舐め回すようにアソコを撮る。肛門を撮る。ピンク色の肉ヒダにレンズは迫り、何秒もかけて接写される状況は、ルリにとっては皮膚を焼き抜くレーザー照射が苦しいような気持ちであった。
「も、もう……! お願いです……これ以上は……!」
 悲痛な訴えなど届かない。
 むしろその言葉は、撮影をますます楽しいものにするスパイスに他ならない。
「お? その顔もいいねぇ?」
 中肉中背は顔の方へとカメラを向けた。
「いやぁ……!」
 悲鳴と共に、ルリは勢いよく顔を背ける。真っ赤に染まった耳をレンズに向け、少しでも表情を隠そうとするいじらしさは、見ていてひしひしと伝わった。
 本当は両手で顔を覆ってしまいたいのだ。
 アソコを開いておくように指示を出し、そこに銃をチラつかせた脅しも含んでいるから、ルリは両手を使えずにいる。手で覆い隠すことは諦めて、せめて顔を横向きにしていることが読み取れると、三人の男達は高揚の頂点に達していた。
「こっちを向いて欲しいなー? ルリちゃーん?」
 わざとらしく顔にレンズを近づけて、歪み尽くしたと言ってもいいほどのおぞましい笑顔で、中肉中背はカメラを握ることを楽しんでいる。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

小太りがアソコを接写した。
 動画では撮っていても、写真では撮っていない部分を撮影して、そのシャッター音をルリに聞かせる。
「やっ……!」
 ルリにとって、その音は自分の一部が切り取られ、カメラに収まっている実感をもたらすものだ。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 恥じらいはより深く、より熱いものへ変わっていき、いずれ脳が蒸発するほど頭の沸騰は激しさを増していた。もはやパニックでも起こしたような猛烈な恥ずかしさで、ルリは必死に首を振りたくり、嫌だ嫌だと意思を伝えようとしているのだった。

 パシャ! パシャ! パシャ! パシャ!

 その途方もない羞恥心がもたらす仕草は、男達にとっては是非とも記録しておきたい場面に過ぎない。いくらルリの心が嫌だと繰り返し叫んでも、貴重な映像を逃さないため、振りたくられる首へとビデオカメラが向けられた。
 もっともっと恥じらわせるため、もはやシャッター音を聞かせることが目的で、小太りの指はフィルムを使いきるまで撮影を繰り返した。
 そして、ルリは果てた。
 もはや恥ずかしさで燃え尽きてしまったように、最後には全身をぐったりとさせていた。体力を使うことなど何もしていないにも関わらず、まるで疲弊しきっての放心だった。
 そんなルリを前にして、男達はよだれを垂らしながら話し合う。

「で、誰が処女をもらうんだ?」

 身体検査は完了した。
 ならば、次にルリを待ち受ける運命は――。