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  • 研究のための交わり

    
    
    
     トレミア・アカデミーの一室に研究員が訪れて、空き教室を借りている。様々な計器を運び込み、詠使いのデータを取ろうと準備を進める。白衣を纏った大人達は、ほとんどが男であったが、ただ一人だけ女性研究員も混ざっていた。
     しかし、集まるのは研究員だけではない。
     ここが研究現場になるのなら、必ず研究対象が存在する。
     他には一人の女子生徒がいた。
     ……まあ、自分で決めたことだし。
     制服のリボンを指で持ち上げ、何かを躊躇い続けていた一人の生徒は、恥じらう顔つきで脱衣を開始していた。
     ミオ・レンティア。金髪童顔、おだやかな口調が特徴で、実年齢である十六よりは二、三歳幼く見られることが多い女子生徒だ。
    「あ、あんまりジロジロ……あ、でも見せなきゃいけないんだったね……」
     ミオの目の前には幼げな少年がいた。年齢はせいぜい十二、三歳。深い紫色の髪と中性的な面立ちの少年だ。
    「み、ミオさん……」
    「あははっ、ははっ、大丈夫だって。あたしが自分で決めたんだし」
    「でも……」
     申し訳なさそうに、見てはいけないものから目を逸らす。だけど、やっぱり気になって、引力に吸われるように視線が動く。可愛い年下の反応に、胸をくすぐられるけども、他にも何人もの男の人が立っているから、ネイト一人を意識するより恥ずかしい。
     複数の男がジロジロと見ている中で、見世物のように一枚ずつ脱いでいくなんて、軽く頭が沸騰しそうだ。
     上半身がブラジャーのみに、スカートを脱ぐと下着姿に、それからブラジャーのホックを外し始める。
    「ネイトくん。きちんと見るように」
     研究員の一人が注意した。
    「は、はい。すみません」
     ネイトはミオに視線を向け、今度はまじまじと見てきていた。
     ……だいじょうぶ、見ても怒ったりしないから。
     ブラジャーを外した瞬間、頬の熱が上がっていた。いま、どれくらい顔が赤いのか。自分でもわからない。
     この上ショーツまで脱ぐなんて、かなりの抵抗があったけど、ミオはゴムに指を絡めてするすると下げていく。
     ……ああ、全裸か。
     金色のささやかな毛を晒して、お尻まで出したミオは、自分だけが服を抜いている感覚に恥辱を感じる。ネイトの遠慮がちな視線も、他の男達のじっくりと遠慮のない視線もあって、全身が視姦されていた。
    「では準備ができたところで、まずは裸体を眺めた状態での名詠をお願いするわ」
     女性研究員がネイトに黒い絵の具を手渡す。
     すぅ……と、目を閉じて、ネイトは名詠を行った。かなりの集中力……すごっ、ミオが関心している間に、黒いカラスの羽が現れ、ネイトの周りに舞い落ちていた。
    「おおっ」
    「かなりいい反応が出ていますよ」
    「やはり性的興奮状態で行う名詠は研究の余地がありますね」
     研究員達も、計器で良い反応が測定できたようで、一様に喜んでいた。
     ミオとネイトは研究に協力しているのだ。
     先日、ミオとネイトが指定測定診断を受けた後、ネイトはミオの裸を思い出してしまい、性的に興奮したまま名詠を行ったことがあるという。それを女性研究員が偶然にも目撃して、こういう形でのデータ採取を思いついたのだとか。
     性的興奮状態での名詠。
     それに、夜色名詠のことも知られ始めていて、その研究にも費用が下りるようになってきたとか。
     さて、では誰の裸を見せるのか。
     そこで候補に挙がったのが、既にネイトに赤裸々なものを見せたことのあるミオだった。この話を持ちかけられた時は、さすがに断ろうとしたのだが、高額の報酬や今後の授業料免除と聞かされて、つい釣られてしまったのだ。
     といったわけで、ミオは研究協力者として裸になり、乳房もアソコも隠すことなく立っている。ネイトもそうだが、男の研究員達もミオの裸を盗み見たり、作業のあいまの目の保養のようにしてくるのが、辛いというか気になるというか、恥ずかしかった。
     本当は隠したい。
     胸やアソコを手で守っていたい衝動はあるけれど、研究のためなも隠すわけにはいかなかった。
     女性研究員が現場を取り仕切るリーダーのようなので、ネイトは仕方がないとして、他の男の視線については、ちょっとは注意してくれればいいのに……と思う。
    「ではネイトくん。次はミオちゃんのオッパイを揉みながらやってくれるかしら?」
    「え? も、揉みながらって、ミオさんに悪いですし……」
     ネイトは動揺していた。
     ……でも、揉めって言われた瞬間、あたしの胸、一瞬見たよね。
     揉めるとわかった時の男の子としての喜びと、それはさすがに申し訳なくてできない気持ちが入り交じり、ネイトも複雑な様子である。まったく興味を持たれなかったら傷つくけど、いやらしくがっつかれたいかといったら、それも違うから、ネイトぐらいがちょうどいいかな、とは思うミオである。
    「あ、ははっ、本当は良くないけど、研究のためだし……」
     ミオだって、ネイトは良い子だとは思っているが、彼氏というわけじゃない。進んで揉ませるのはどうかと思うが、ここでは研究という名目がある。嫌といえば嫌だけど、露骨な拒否でネイトを傷つけたいわけでもない。
     恋人じゃないから抵抗があるだけで、ネイト自身が嫌なわけでもない。
    「……も、揉んで、いいよ?」
     自分から乳房を差し出す恥じらいに、頬の赤らみの内側で熱が弾けた。
    「でも、ミオさん……」
    「あたしだって、報酬を受け取る約束とかしちゃってるし、断れないかなー? なんて」
     といったところで、すっかり緊張しきったネイトは、なかなか行動に出ることができないようだった。恥ずかしいのか、抵抗があるのか、だけど興味は津々で、心の底では揉んでみたいと思っているのがひしひしと伝わる。
     ……あとで内緒にさえしてくれれば。
     この事がクルーエルやらエイダやらに露見したら、一体どんな事態に発展するか、ちょっと想像したくない。
    「ほらほら、ネイトくん」
     煮えを切らし始めた女性研究員は、ネイトの背中をぺちっと叩く。おろおろと前に出てくるネイトは、非常に遠慮深い手つきで、これから大犯罪にでも手に染めるような緊張ぶりで、乳房に手を近づけていた。
    
     もみっ、
    
     両手が、ミオの乳房を鷲掴みにした。
     ……や、やばっ、ネイトくんに揉まれちゃってる。
     緊張でかいた手汗と、手の平の温度に、指遣い。それらの感触が一気に皮膚に染み込んできて、ミオは強張りつつあった。
    「やわらかい。すごい、僕、初めて――」
     一度揉んでしまえば、すっかり夢中になっているらしい。ネイトは真っ赤になりながら揉みしだき、必死になって指に強弱をつけている。興奮で鼻息を荒げた年下の可愛い顔に、ミオも少しは興奮する。
     ……なんかすごく、いけないことをしている感じが。
     ミオは苦笑気味に引き攣った。
     感じ、なんかではない。
     実際にいけないことをしているのだ。
     ……やだっ、ちょっと気持ちいい。
     ネイトに揉まれているうちに、乳房に血流が集中してくる。乳首がだんだんと固くなり、突起した先端でネイトの手の平を突いてしまう。乳首の興奮はきっとネイトにも伝わって、ミオが興奮した事実にネイトもますます興奮していた。
     そして、そんなミオとネイトの周りでは、研究員達が計器を睨んだり、二人の様子を見ながら書類に書き込みを行っている。
    「では計測の方を」
     なんて言いながら、一人の男の研究員が近づいて来た。
     ……な、なんの計測? なんの数字が出るの?
     左手にはミオの知らない計器を握り、乳揉みに夢中なネイトのところへ近づける。無線機かトランシーバーのような形で、アンテナが真っ直ぐ伸びていて、ネイトの体から出て来るものを計測して、数字として表示しているらしい。
     それだけではなかった。
     ……ひっ!
     男の右手がミオのお尻にぺたりと貼り付いてきたのだ。
     ……え? なんで? なんで?
     ミオはまず困惑する。
     裸になったり、こういうことをするのは、事前に聞いているからわかっていた。メリットに釣られて、わかった上で同意書にサインをして、ミオはここにいるわけだ。
     でも、男の研究員にまで触られるとは聞いていない。
     温かくて大きな右手は、最初はただただ貼り付いているだけだった。それが動き出し、お尻をすりすりと撫で始める。撫で回しているかと思ったら、急にぐにっと指を押し込み、揉んでくることまである。
     ……あ、あの?
     ネイトがすぐそこにいるのに、気づかれたらと思うと怖くて声が出せなかった。ミオは目だけで訴えかけていたが、男はやめる様子もなく触り続けていた。
    「では次の名詠をお願いね?」
    「は、はい!」
     ネイトは新しい触媒を受け取り、次も黒いカラスの羽を撒き散らす。その時の反応が計器に記録されていくことで、研究者達はみんなで嬉しそうな顔をしているのだ。
    「おおっ」
    「噂の夜色名詠を間近で見ること自体が貴重なのに」
    「ここまでのデータが得られるとは」
     一体、何が判明しているのか、ミオにはさっぱりわからない。
     いつの間に男の手は尻から離れ、それはだけは安心したけど。
    「次はあなたね?」
     女性研究員の視線がミオを向く。
    「はい? あたし?」
    「そうよ? 羞恥心を煽られた状態での名詠を試して欲しいわ」
    「羞恥心って……」
     嫌な予感がした。
     前回の指定測定診断の内容を思うと、この予感が的中しないはずはない。
    「あなたには股を開いてもらい、ネイトくんにはアソコやお尻の穴を観察してもらうわ」
    「や、その……」
    「同意してここに来ているわよね?」
    「……はい」
     つまり、断れない。
     ミオはテーブルに腰を置き、M字開脚の披露をすることになった。裸だけでも恥ずかしいのに、ポーズまで取らされて、顔を両手で覆ってしまいたい思いである。
     そして、ご丁寧に椅子まで用意して、女性研究員はネイトをミオの真正面に座らせる。アソコにぐっと顔が近づき、観察が始まったことへの羞恥に顎を歪め、真っ赤に染まった顔から感情をありありと放出させる。
     ……うううっ、恥ずかしいって。
     前回の経験で少しは慣れているかもしれないけど、まだまだ全裸だって、本当はハードルが高い。アソコに集中的な視線が注がれる恥ずかしさに、表情がみるみるうちに歪んでしまう。
     ネイトは本当に熱心に観察していた。
     ……そこまでしっかり見なくていいじゃないかな。
     なんて、言っておきたくなるほどに、ネイトの集中的な視線は熱い。
    「さあ、ネイトくん。触ってもいいのよ?」
     女性研究員の口から許可が出る。
     ……あ、あたしの体なんだけど。
     他人に許可を出されるなんて、自分の意思を無視された気分がする。
    「でも、さすがに……」
    「ネイトくん?」
     女性研究員の声は優しく穏やかなものだけど、駄々をこねる子供に言うことを聞かせるような、ちょっとした圧を感じさせるものがある。これにネイトは屈したのか、やっぱり男の子としては好奇心でいっぱいなのか。
    「……失礼します」
     ネイトは指を近づけて、ミオのワレメをタッチした。
    「んっ」
     たったそれだけで刺激に震える。
    「ミオさん?」
     心配になったみたいで、ネイトはミオの様子を気にかけていた。
    「へへっ、痛いわけじゃないから……」
    「わかりました。その、せめて丁寧にしますので……」
    「うん。お願いね」
     本当に優しいタッチで、ネイトはとても気を遣ってくれている。だけど鼻息は荒いし、目は血走っていて、これでも夢中になっているみたい。
     ……んっ、やばっ、ネイトくんの指、気持ちいいんだけど。
     産毛だけを撫でている手つきで、ワレメを上下にされ続ける。お尻の穴をくにくにと指で突かれて、汚い部分まで刺激されている恥ずかしさに、頬から火が出る思いまでして、ミオはしだいに愛液を分泌させつつあった。
     ……ああっ、だめっ、ただでさえ恥ずかしいのに。
     アソコが湿り気を帯びるところまで見せるだなんて、やっぱりさすがに。
    「ほら、見てごらん?」
     女性研究員が何かの写真を突きつける。
    「や……!」
     アソコの写真だった。
     しかも、きっと指定測定診断で撮影したミオの性器で、中身を開いた桃色の肉ヒダがとても綺麗に映っている。続けて肛門の写真まで見せつけられ、細かい皺までくっきりだ。
    「あなたの写真よ? どちらも」
    「やっ、や……や……や…………」
     羞恥の記録まで見せつけられ、ミオは声を震わせた。
    「さあ、ネイトくんもアソコを開いてみて?」
    「は、はい。失礼します」
     ネイトの指が肉貝に触れ、左右に開かれていく感覚に、ミオの羞恥はますます膨れ上がっていく。自分がどんな表情をしているかもわからなくなってきて、思わず両手で顔を覆い隠してしまっていた。
     そんなミオの周りに計器をかざし、男達は計測を試みる。
    「ミオちゃん? 名詠をお願いね?」
    「こんな状態でですか? そんな、あたし――」
    「やって頂戴?」
     無理にでも触媒を握らされ、まるで集中できずに名詠を唱えてみる。何も起きない結果に終わり、そんなミオのていたらくがボールペンで書き込まれる。
     こんな思いをさせられて、結果も出せないなんてみっともない。
     ……これ、泣いていいかなぁ。
    「こういった刺激は色によって違いが出るのかしら?」
     女性研究員は一人考え込む。
    「よし、いいわ? 次はフェラチオして頂戴」
    「えぇ……?」
     そこまでするの?
     ちょっと、体を触らせるくらいだと思ったのに。
    「あの、やっぱり僕……」
     ミオが引き攣っていると、その様子に気づいたネイトが、辞退を申し出ようとする。
     ……気持ちはありがたいんだけど、あたしもあたしで契約しちゃってるし。
     だから、今更になって、やっぱり無理ですというわけにはいかないけども、フェラチオなんでできるだろうか。しかも相手はネイトである。いや、考えてもみれば、他の知らない男とか、興味のない男子にする方が、もっときついかも……。
     ネイトなら、比較的に良い気もする。
     恋人ではないわけだから、積極的にしたいわけでもない。
     ……うーん、断りたいけど。
     ミオは自分がサインをしてしまった契約書を思い出す。研究に伴う性的な要求を受け入れる、という内容に同意したのだけど、具体的に何をどこまでとは書かれていなかった。それをミオは楽観視してしまったわけだ。
     まあ、どうせセックスまではいかないし、おっぱいを揉ませるくらいかな。
     何も風俗嬢になって稼ぐわけではない。あくまで研究への協力なのであり、良くない稼ぎ方という意識も薄かった。一度指定測定診断を受け、感覚が麻痺していたのもあるかもしれない。
     ……正直、迂闊だったといいますか。
     だが、こうなったら仕方がない。
    「ね、ネイト君? そのぉ、やるしかないかなぁ、なんて……」
    「いいんですか!? だって、いくらなんでも」
    「いいのいいの。それにネイト君だって興味あるでしょ?」
     及び腰なネイトに向かって、少し困ることを言ってやる。
    「それはその、ええっと――」
     素直にして欲しいなんて言えないから、ネイトは困った顔で赤らんで、ミオから顔を逸らしてしまう。
     ……ったく、可愛いんだから。
     だから、ネイトなら、まあいいかな……って、付き合ってるわけでもないのに、本当はよくないんだけどね。
    「ではお互いの了解も済んだということで、さっそく始めてもらえるかしら?」
    「わかりました」
     ミオが返事をしてしまうと、ネイトもアレを出さないわけにはいかなくなる。ミオだって色々と初めてだが、ネイトだって女の子の前でアレを出すのは初めてだろう。
     ネイトがズボンを脱ぐ。
     出て来たものは、大きいのか小さいのか、一般的なものなのか。ミオにはよくわからなかったが、これをまじまじと見るのは初めてで、見ていて赤らんでしまうけど、不思議と視線を逸らせない。
     ……見ちゃったなぁ、ネイト君のも。
     まあ、こっちがアソコを見られたんだから、これで平等といったところ。
    「……やるか」
     これを口に入れるのに、抵抗がないわけじゃない。
     だけど、ミオは咥えた。
    「あむっ」
    「みっ、ミオさん……!」
     ……本当に咥えちゃった。
     ミオは口内に肉棒の熱と硬さを感じ取る。舌をべったり当てながら、初めてながらにとりあえず頭を前後に動かした。
    「んっ、んむぁ……んふじゅぅ……ずぅ…………んっ、んむぅ………………」
     ……あたし、本当にやっちゃってる。
    「う、あぁ……ミオさん……」
    「はじゅぅ……ずぅ……んぅ……んっ、んずっ、ずぅぅ…………」
     不慣れな奉仕だったけど、ネイトの方も簡単に堪えきれなくなってしまい、ミオの口内には青臭い白濁が放出された。
    「あっ、ミオさ――」
    「んんん!?」
     急に口内に出て来たものに、ミオは瞳を震わせた。すぐさま頭を引いて唇を引き締めると、女性研究員がティッシュを差し出してくれたので、その上に吐き出していた。
    「んぺっ、これが精液かー」
    「……すみません」
    「ネイト君は気にしないの」
     ミオがそう笑いかけると、ネイトは非常にホっとした様子であった。人の口に体液を出してしまったから、悪いことをしたと焦っていたのだろう。
     ……気にしないわけじゃないけど、責めてもしょうがないし、ね。
    「まだまだ元気がありそうね。続けてくれる?」
    「え、またですか?」
    「だって、フェラ状態での名詠を試していないもの」
    「うぅー。わかりましたけど」
     だったら、最初から名詠をやらせて欲しかったけど、とにかくミオは改めてネイトの肉棒に手を伸ばして、精液濡れの竿を口に含んだ。
    「あぁ……! み、ミオさん……気持ちいいです…………」
    「はちゅっ、本当? なら、ちょっとはやる甲斐があるかな」
     ミオは不慣れながらも、口内でじゅくじゅくと唾液を増やしていく。それをまぶした肉棒の滑りの良さに合わせてやり、ぎこちなくも頭を前後に動かした。
    「あ、ストップ! いいかしら、咥えたままよ? そのまま、動かないように」
     今度は女性研究員が制止に入り、ミオに咥えさせたままの形で、ネイトに触媒を手渡していた。ミオの口に肉棒が収まった状態で、ネイトに名詠をやらせるつもりだ。
     そして、ネイトは名詠を行う。
     黒い花びらが舞い上がり、その舞い落ちる景色が美しい。芸術的なものを呼び寄せたネイトの名詠は、計器にも良い反応を与えたらしく、またしても研究員達の歓声が広がっていた。
     ……そんなに良い数字出たんだ。
    「やっぱり性的興奮との関連性は見過ごせないわ。ミオちゃん、セックスしてもらえる?」
     女性研究員は検出された結果の方に興奮して、まだまだ欲しいとばかりにミオに要求を突きつけた。
    「え? えっと、あの? いまその、セックスって聞こえたような……」
    「ええ、そう言ったのよ? セックスと」
     だからどうしたと言わんばかりだ。一体なにがおかしいのかもわかっていない。この女性研究員は色々と欠如している。
    「どうしても、ですか?」
    「どうしてもよ?」
     女性研究員は有無を言わさないつもりらしい。
    「あの、でも今までの方法だけじゃ……」
     ネイトも罪悪感から控えめに言い出していた。
    「あら、でもセックスしてみたいでしょ。 勃ってるわよ?」
    「あっ」
     指摘され、ネイトは慌てて両手で隠す。
    「契約だってきちんとしたはずだし、違約金ってわけじゃないけど、指示に従えない場合は約束の支払いができなくなるって風にも書いてあったはずよ?」
    「そ、それは……」
     読書家でもあるミオだ。契約の文面を読み落としてはいない。
    「ね? お願い」
     女性研究員に迫られて、契約のこともあるミオには、サインをしたのも、どうせ胸を揉ませるくらいだと楽観視したのも自分だという負い目がある。それに、ここまでして約束の支払いがなくなっては、色々と損しかしていない。
    「わかりました。やります」
    「ミオさん!?」
    「まあ、ネイト君が嫌がるなら、ちょっと考えたいけど」
     ……嫌だってことはないよね? ネイト君。
     ちょっと困らせてしまったか、嫌なわけではないけれど、堂々としたいたとも言えない、モジモジとしたネイトの様子がいじらしい。
     ……たぶん、あの太さなら、痛すぎることもないだろうし。
     もちろん、まったく抵抗がないわけでもない。付き合ってはいない相手に、本当にここで初めてを迎えていいのか、ミオにも葛藤はある。
     しかし、好奇心もあった。
     ……実はしてみたい、とか思ってるのかな、あたし。
     先ほどの、ネイトの指で濡らされたアソコが疼く。この中に男性器が入ったら、一体どんな感じがするのか。
    「どうかな、ネイト君。嫌?」
    「い、嫌では……」
    「なら、しよっか。ね?」
    「は、はいっ、お願い……します……」
     見るからに緊張しているが、それはミオも同じである。年下の前だから、お姉さんぶってはみているけど、こういうのはクルルの方が柄にあってるかも。
     二人でテーブルに上がり、ミオは恥じらい混じりに仰向けとなって股を開いた。ネイトもその前に腰を置き、女性研究員が用意したコンドームもしっかり装着。準備は整ったけれど、人前でするのが初めてなんて、やっぱりこれでいいのだろうか。
     男性研究員の中には、ミオのお尻を触った男も混ざっている。
     内心、ニヤニヤしているはず。
     ……それは嫌だなぁ。
     いいや、それでもすることになったのだから、今はネイトだけに集中しよう。
    「よろしくね? ネイト君」
     声が上擦った。
    「はいっ、お願いします」
     ネイトの声も震え気味だ。
    「じゃ、じゃあ? えーっと、その、あれだね。入れてみて?」
     もう濡れているから、アソコの準備はできてしまっている。
    「い、い、いきます……ミオさん……」
     ネイトはミオのワレメに肉棒を添え、切っ先で割り開こうとする。ミオも受け入れる準備をして、なるべく力を抜いていた。
     ……ああ、しちゃうんだ。
     ミオも十分に緊張していて、力を抜いたつもりが背中が固い。ネイトの方も、肉棒の元気はあっても、膣口を上手く狙えず手間取っている。
     ……これって、あたしから導いた方がいいの?
     どうしたらいいのか、ミオにだってわからない。お互いに初めてなのだから、どちらがどちらをリードということもない。
     いいや、リードした方がいいのだろうか。
     自分の方が年上なのだから。
    「ね、ネイト君、もうちょっと下……」
    「この辺、ですか?」
     アソコをなぞっていた亀頭の位置が穴に迫った。
    「うんっ、そこかな」
     まるで緊張を誤魔化したいように、ミオは無理に苦笑していた。
    「いきます……」
     ようやく、ネイトのものが入り始める。
    「あっ、んうぅぅ……」
    「ミオさん?」
     痛がって見えたのか、ネイトが進行を止めた。
    「へっ、平気。続けて?」
     まったく痛みがないでもない。それは不安に思ったほどではなくて、ネイトの大きさならミオにはちょうどいいらしい。穴が拡張される苦しさも、ミオ自身が分泌している愛液のおかげで楽になってはいるような気がする。
    「……はい」
     ネイトはそのまま推し進めた。
     お互いの腰がぴったりと密着しあい、根元までがミオに収まる。生まれて初めて異性を受け入れてしまったことに、ますます緊張が膨らんで、表情まで硬くなりそうだ。
     ……こういう感じ、なんだね。
     その手の本も読んだことがあったから、ミオにもそれなりの知識はある。少女向け官能小説でいくらかのプレイを、医学的な本で妊娠や中絶を知っている。
     ……慣れれば気持ちよくなるのかな。
     ネイトの息遣いは荒い。鼻息も凄くて、だいぶ興奮しているけど、まだ動く気配がない。ミオの様子を伺って、動きかねている。ちょっとその、胸を見てもいる気がする。
    「動きます。痛かったら……」
    「……うん」
     腰降りが始まった。
     ……あっ、やばっ、ほんどにしちゃってる。
     ネイトの動きはゆっくりでぎこちない。いかにも不慣れな感じがありありと現れていて、それにミオの様子を気にしている。痛くはないか、苦しくないか、そう思うと怖くて激しくなれない様子だけれど、それだけでもないのかも。
     たぶん、限界が来やすいのだ。
     今までの読書のおかげで、そんな想像がついた。
    「す、すみません。もう……」
     悪いことを謝るように、ネイトは射精してしまった。コンドームが精液の分だけ膨らんで、ゴム越しの生温かい感触が膣に伝わる。
     早いのかもしれないけど、初めてなのだし、仕方がない。
     ミオとしても、これでひとまず終わったかなと、緊張がほぐれていた。初めて体中の固さが抜け、少しでもリラックスできた気までする。
     だけど、一つ忘れていた。
    「あー。そっか、名詠が……」
     射精しただけで、名詠はしていない。
    「そうね。ネイト君はまだまだ元気な年頃だし、いけるわよね?」
     女性研究員はもう次のコンドームを用意していて、二回目をさせる気が満々だ。まだ快感を味わえるとわかってか、ミオの内側で肉棒がピクッと動き、ネイトの欲求が伝わった。
    「いいわね? ミオちゃん」
     まあ、するしかないんだよね。
     コンドームが付け替えられて、二回目の準備が始まると、ネイトは改めて挿入してくる。
    「んうぅぅ……」
     今度は自分で位置を合わせて、ネイトは腰を押し込んだ。アソコに少し力を入れれば、膣でぎゅっと肉棒を抱き締め、硬さが如実に感じられる。
    「さあ、今度はお願いね」
    「は、はいっ」
     ネイトは触媒用の黒い絵の具を受け取ると、挿入状態のままに名詠を開始する。霧が浮かび上がるかのように光が溢れ、一輪の黒い薔薇が現れていた。
    「うん、さすがね。やっぱりいいデータが取れているわ」
     女性研究員は本当に嬉しそうだ。
    「さあ、いいわよ? せっかくなんだから、満足して射精しちゃいなさい」
     ……だから、あたしの体なんですけど。
     まるで自分の所有物のような言い方で許可を出すのが、やっぱりミオには気にかかる。
    「あの、それじゃあ、また動きますので」
    「う、うん。どうぞ」
     もっとも、ネイトには明るい顔をして、ピストンの開始を許した。
    「あっ、んっ、んっ、あっ、んっ、んっ、んあっ、んっ――」
     苦しいような、違うような。
     少なくとも、さっきよりは痛くはないし、ちょっとだけ気持ちいいかも。
    「あっ、んっ、んっ、んあっ、んあっ、んあっ――」
    「ミオさん……! はあっ、あっ、気持ちいい――とってもいいですっ、ミオさん――」
     ……夢中になってる? あたしに?
     男の子が無我夢中で自分を求め、感じている姿は悪くない。むしろ、ミオまで興奮してきそうだ。
    「あっ、んっ! ね、ネイト君! あ、あたしもっ、ちょっとだけ――」
    「ミオさんも……!?」
     本当に少しだけれど、感じてきた事実を伝えると、ネイトは余計に鼻息を荒くしていた。ぎこちなかった腰降りが活発になり、貫き方がだんだんと慣れてきている。ミオのアソコも肉棒の形に慣らされて、穴の形状がネイトに合わせたものになってしまいそうだ。
     ……どうしよう、初めてで感じるんだったら、何回かしたらもっと凄くなるの?
     頭が色めいてきた。
     この先も関係を持ったりしたら、もっともっと楽しめてしまう。ネイトはとてもいい子だし、秘密を守るようにお願いすれば、きっと言わずにいてくれる。
     ……って、あたし何考えて!
     研究の協力のために交わっているはずだ。
     それを、ネイトとこの先もしようだなんて、自分はなんて不埒なこどを。
    「あっ! あぁぁぁ……!」
    「あら、様子が変わったかしら?」
    「あっ! あっ! あっ!」
    「そうね。ミオちゃん、もう一回名詠をお願いできる?」
     緑の触媒を手渡されるけど、こんな声が出ている最中になんて。
    「あうっ、あっ、ネイト――く――」
    「ネイト君? ゆっくり、とてもゆっくりにお願いできる?」
    「はい、やってみます」
     急にリズムが変わった。
     
     ずるぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……。
     
     腰を引いていくだけで、一体何秒かけるのかもわからないほど、本当にゆっくりと、亀頭は外へ向かっていく。
     
     ずにゅうぅぅぅぅぅぅぅぅ……。
     
     そして、入ってくるのも、根元がぶつかるまでに長々とかかる緩やかなピストンとなる。かなりのスローモーションでネイトは動き、おかげで気持ちいいながらも喋る余裕はなんとかできた。
     ……名詠に集中するのは、これでも難しそうだけど。
     ミオは名詠を行って、緑色の葉を散らした。まるで生い茂った夏の木の下で、葉が降り続ける中にいるように、葉は舞い散っていた。
     ……で、できた。
    「いいわ! すっごくいい! 性的興奮は夜色以外にも有効なのかしら? その前に夜色はそれ自体がデータ不足ね。ああ、波形も違うみたい! 有効度合いの差はあるのかも? とにかく、もっと調べてみたいわ!」
     女性研究員の興奮ぶりは、下手をすればネイト以上だ。女の子の裸を前にした思春期の男子より、ずっと興奮しているなんて、一体どれだけ貴重なデータになったのだろう。
    「もっと! もっとよ? 二人とも、続く限りやって頂戴!」
    「え、ええ!?」
     続く限り?
     いや、いやいや! それって、一体何回するの!?
    「お願いね! 二人とも!」
     えええええ!?
     ちょうどその時、ネイトが限界に達したようで、コンドームが精液で膨らんだ。
    「その、すみません」
     妙なタイミングで出してしまったことを謝るが、ミオだってそれを怒る気は初めからせず、慰めに頭を撫でてやる。
    「大丈夫だって、気にしない気にしない」
     そのためのゴムなのだし。
     いや、それより、射精が済んだとわかるや否や、女性研究員は三つ目のコンドームを持ってきて、腹の底からニヤニヤが止まらない顔をしていた。
     さあ、やりなさい?
     という声が今にも聞こえてきそうだった。
     
         †
     
    「入れますね。ミオさん」
    「よろしく」
     
     ミオはテーブルの上で両手を突き、四つん這いの姿勢でネイトに尻を向けていた。
     あれから、定期的にデータを取りたいと言われてしまい、さすがに困ったミオだったが、そこまで頻繁にはしない。数ヶ月に一度くらい、と説明され、それならばと同意した。
     ……ネイト君とするのが、よかったせいかな。
     研究員に囲まれながらするなんて、ムードも何もないけども、濡らされたアソコに肉棒が当たってくると、ミオは反射的に膣を差し出していた。ネイトが挿入をしやすいために、このくらいだろうかと角度を調整して、腰を力ませることで自分自身の身体を固定していた。
     そこへ根元まで収められ、ミオの尻にはネイトの腰が触れていた。
    「動きますよ。ミオさん」
    「どうぞ」
     ああ、感じさせられる。
     ……声、いっぱい出ちゃうかな。
     そしてネイトは動き出し、ミオは喘いだ。
     研究のために繋がる関係がどれくらい続くのか、2人にもわからない。
    
    
    


     
     
     

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  • 悪夢の身体操作 強制奉仕編

    
    
    
     随分と苦労した甲斐があった。
     レイドデバイスで秘密裏の実験を行い、狙いの少女をテストと称して呼び出して、強制操作デバイスを付けさせる。見た目は通常のレイドデバイスと変わらない、しかし通信用のそれとは異なる目的に特化して開発された新型は、装着者の脳にアクセスして、自在にコントロールする一品だ。
     今、目の前にいる少女は、ぼーっと魂もなく立ち尽くし、瞳の焦点さえどこにも合ってはいない。虚ろいた表情で、よだれさえ垂れそうな彼女こそ、男が標的に選んだ獲物である。
    
     ヴラディレーナ・ミリーゼ少佐。
     良家の出である十六歳の白銀種。
    
     テストに呼び出すことができた時点で、レーナの運命は決まっていたと言えよう。
    
     50% 54% 61%
    
     デスクのパソコンに目をやれば、レーナの脳にインストールしているプログラムは、100%を目指して徐々に数字を上げている。
     構想はシンプルだ。
     レイドデバイスとは、仮想神経を構築して脳に繋ぎ、他者の意識とアクセスを行う共和国独自の通信技術だ。脳の特定領域への働きかけに注目して、そこから他者を洗脳する糸口は掴めないものかと、極秘裏に研究を進めた結果、表向きには新型テストと称してレーナを呼び出す。
     レーナは管制室で生真面目にお人形遊びに興じる変わり者で、エイティシックスのようなブタ共と繋がるために頻繁にレイドデバイスを使用している。テストに選ぶための理由付けなどそれで十分だった。
     真面目なハンドラーにとっては有益な技術かもしれないので試して欲しい、とでも言っておけばいいのである。
     そして、実験室にレーナを招き、首に巻かせた時からそれは始まったのだ。
    
     74% 78% 81%
    
     インストールには時間がかかる。1%の進行にさえ、数秒から数十秒はかかってしまうが、この最中に本人の意識はない。
    「お? 大きいな」
     紺色の軍服に手を伸ばし、衣服越しの胸を揉んでも、レーナからの反応は何もない。それをいいことに揉みしだき、悪戯に唇を指で撫で、好奇心一つで何となくキスしてみる。耳を触って愛撫してみる。
     尻に手をやり、痴漢気分を味わいながら撫で回す。
    「ほーら、いっぱいイタズラしちゃうよー」
    「……」
     当然の無言。
     肉厚のヒップに指を食い込ませ、じっくりと触り心地を堪能しているうちに時間は経ち、ようやく90%を突破する。あと少しとばかりに抱きついたり、改めて胸を揉んだりしてみながら、男は気長に時間を待つ。
    「そろそろかな」
     インストールの完了を見計らい、男は一度椅子に座り直してパソコン画面に目をやった。
    
     100%
    
     完了だ。
    「え? あれ? すみません! わたし、ぼーっとしてませんでした?」
     急に目覚めたかのように、レーナは慌てて謝っていた。いきなりスイッチをオンにしたといってもいい。ただの棒立ち人形が、まさに瞬間的な切り替わりで、真っ当な人間へと戻っているのだった。
    「いいや、テストの一環だよ。意識をぼんやりさせてみたんだ」
    「……そうなんですか?」
     レーナは微妙な警戒心を帯びた表情で、不思議そうに尋ねてくる。何の断りもなく意識に影響を与えたと聞けば、気味が悪いと思うのも当然か。
    「なに、レイドデバイスは脳へのアクセスだ。だったら、精神医療に活用する方法だってあるんじゃないかって、そのために色々と研究を重ねてきたんだけど……」
     口ではもっともらしいことを言いながら、男はパソコンの中に『命令』を入力する。もしも成功していれば、レーナの脳に送信され、効果を発揮するはずだ。
    
    『スカートをたくし上げろ』
    
     キーボードで打ち込んで、エンターキーを押してやる。
    「え?」
     レーナはまずきょとんとしていた。
     きっと、本人からしてみれば、何もしようとしたつもりがない、指の一本すら動かそうとした気がなかったのに、何故だか急に腕が動いたことになる。腕に幽霊でも入ったか、よほどの無意識のうちに動いていて、ふとそれに気づいた時の、自分自身の行動を不思議がってしまう反応がレーナにはあった。
     そして、次の瞬間である。
    
    「え? や! えっ、な、え? ええ? な、なんで!? わたし、こんなこと!」
    
     面白いほどに動揺していた。
     送信した命令通り、レーナは軍服のスカートをたくし上げ、その中に穿いていた黒いショーツをしっかりと見せてくれていたのだ。
    「どうしたのかな? 誘惑のつもりかい?」
    「いえ! その、違うんです! 手、手が勝手に――というより、見ないで下さい! あっち向いて下さい!」
     レーナは顔を真っ赤にしていた。
    「何を言うんだ? どういうつもりかは知らないけど、君が見せてくれているんだろう?」
    「本当に! 本当に違うんです!」
    「違うと言われてもねぇ?」
     さも自分は何もしていない、レーナが勝手にやっているような態度を取る。
     そして、男は遠慮なくショーツを眺め、黒い布地を飾る純白のレースを視線で撫でる。白いフロントリボンに目を移し、それからガーターベルトのかかった太ももに、留め具で釣り上げているソックスさえも、じっくりと鑑賞していた。
     黒い布地の部分は無地でも、レースの方は華やかで、腰や足穴のゴムにもぐるりとレースはかけてある。よく見れば両サイドにリボン結びの結び目が垂れていて、ヒモショーツであることがわかった。
    「違うんです……本当に……お願いします……見ないで下さい…………」
     火花でもでそうなほどに頬を熱く染め上げて、目尻に涙まで溜め込むレーナの恥じらいようは、ショーツだけで大袈裟なくらいだ。
     そこまで恥ずかしいなら、丸裸になったらどうなるのだろう。
    『上着を脱ぐ』
     そう打ち込むと、レーナの両手は一時的にスカートを手放すことになる。その瞬間だけはホっとしていたが、次に行う自分自身の行為にぎょっと目を丸めた。
    「な、なんで……!」
     紺色の上着に手をかけて、たちまち脱いでしまっていた。
     白いボタン留めのシャツの上半身は、胸の大きさがわかりやすい。意外と大きな膨らみによって布は丸く突き出され、胸元に谷間のラインが見えなくもない。
    「やっ! だめ! と、止めて下さい! 体が勝手に動いてて! だから、このままじゃ――あ、やぁっ、だめ――――」
     見るからに慌てた表情で、肩を必死にモゾモゾと、懸命になって自分の動きを制しようと励んでいるが、手は無情にも動いてしまう。ボタンを外し始めた指が、上から順に一つずつ外していき、しっかりと前をはだけてしまった。
    「やぁぁぁ!」
     その上、丸見えになった黒いブラジャーさえずり上げ、生の乳房をあらわにして、レーナはますます赤く染まって悲鳴を上げた。
    「さっきからどうして! わたしこんなことしてないんです! 見ないで! 見ないで下さい!」
     慌てふためく表情で、それでいて自ら脱いでいた姿は滑稽だった。
    「見ないわけないでしょう?」
    『スカートをたくし上げろ』
     改めてショーツを露出させると、レーナはより一層のことを赤面していた。強張った頬がプルプルと震えだし、目を合わせていられないかのように顔を背ける。白銀種の肌は雪原のように美しい白のはずが、銀髪から覗けて見える耳まで赤々と染まっていた。
    「こんな……絶対、おかしい……!」
    「おかしいね? 急にパンツ見せたり、おっぱい出したり、立派な奇行だと思うけど、精神でも病んでるわけ? それとも、俺を誘惑しなきゃいけない特別な理由でも?」
    「だから……! そういうことじゃなくて!」
    「っていうか、おっぱい揉んでいい?」
    「だめ!」
    「駄目なら、早く服を戻すなりしなよ。そういう誘いだと誤解されても、これじゃあ仕方ないんだからね?」
     わざとらしくも、もっともらしいことを行って見る。
     男はしかし立ち上がり、じりじりと迫ってはこれみよがしに両手を近づけてみせていた。体さえ動けば、後ずさりでもするか、逃げ出すかしていただろうが、残念ながら今のレーナには入力を済ませてある。
    『この部屋から勝手に出られず、逃げられない。大きな抵抗もできない』
     と、その脳に刻み込んであるからには、他にできることといったら、喋ること、呼吸やまばたきをすること。あとはその場に立ったまま、小さな身じろぎをしたりする程度だ。大きな動作は取れず、レーナには抵抗の術が何もない。
    「やっ、や……だ、だめです……お願いします……やめて下さい…………」
     迫る両手を前に、レーナはただ、自分の胸が揉まれようとしているのを黙って見守り、そして受け入れるしかない。
    「だから、駄目ならしっかり服を戻すなり、手で払いのけるとかしてみなよ」
     そのまま男は、ついに胸に手の平を押しつけて、両手の中に大きな乳房を味わい始めた。
    「やぁぁ……! や、やめて! 触らないで下さい!」
     レーナの声など聞きもせず、メロンのように大きなボリュームを相手に、ひたすら活発に指を踊らせる。指を押し込むたびに、それを跳ね返そうとする弾力が伝わって、力を抜けば本当に押し返される。
    「君はブタ共に入れ込む変わり者だそうじゃないか」
     エイティシックスのことを言った途端、頬がぴくりと動いていた。
    「彼らは……人間です……」
    「これはこれは」
     噂通りの聖女様だ。
     人間モドキを人間と謳い、ただの無人機に入れ込むお嬢様の素晴らしきお考えは、聞いていた通りである。どうせ二年後にはレギオンは機能を停止し、戦争など終了するというのに、ご立派なものである。
     さて、パソコンからは問題なくいけたところで、携帯端末からも試そうと、男はタッチ画面の操作で文字入力を行った。
    『ズボンとトランクスを脱がせ、ペニスを握れ』
     そう送信するや否や、男は椅子に腰掛けて、だらりと背もたれに背中を沈める。広げた両足のあいだにレーナは膝をつき、こちらのズボンに手を伸ばし始めていた。
    「さっきから絶対……! あなたの仕業なんですか!?」
     レーナは自分自身の行動を食い止めようと、それこそ全身全霊をかけて身を捩り、馬鹿みたいに肩をモゾモゾと動かしている。腕の動きが止まらないなら、肩の力で引っ張って、食い止められないかと必死のようだ。
     しかし、レーナにそれ以上のことはできない。
     白雪のように美しい指先は、とうとう男のベルトに辿り着き、金具を外し始めている。
    「な、なんとか言って下さい! 止めて下さい!」
     狼狽しきった顔で、こちらに向かって訴えかける。必死の思いを込めた叫びと裏腹に、手はこちらのベルトを緩めきり、今度はズボンの金具を外す。チャックをつまみ、下げ始め、徐々にトランクスが見え始める。
    「わたしおかしいんです! 本当に自分で動いてるわけじゃなんです! お願いします! わたしを止めて下さい!」
     こんな時でも、丁寧な性格は現れるものらしい。
     レーナはズボンを脱がせた後、それをきちんと折り畳み、正座した自分の隣に置いているのだった。
    「人を操る……これが新技術ですか……? そうじゃないと、こんなことするわけ……」
     自分てトランクスに手をかけて、これから下げようとしていながら、レーナは見るからに緊張感を強めていた。身体操作に対しては関係ないが、本当なら躊躇いや抵抗で手が止まり、そのまま動かなくなるところなのだろう。
     レーナ本人からすれば、自分の手足が他人の脳の指令で動かされている気分だろうか。
    「いや……」
     レーナは顔を背けていた。このままトランクスを下げることで、必ず飛び出してくるものから、せめて目を逸らしているために、肩越しに後ろを振り向く勢いで、レーナはこちらに耳を向けていた。
    『ペニスから目を逸らすな』
     即座に入力してやると、レーナの視線はこちらの股間に引き戻される。
    「え? やっ、きゃあ!」
     レーナはますます赤らんで、なんと目を瞑った。ぎゅっと、力強く、これ以上ないほどにまぶたに力を加え、必死になってペニスを視界から追い出していた。
    『きちんと見ろ』
     まぶたの動きさえ、入力すれば制限できる。
     いっそ、眼球の痙攣かと思うほど、レーナは瞳を震わせていた。顔中を強張らせ、青ざめているのか赤らんでいるかもわからない、激しく歪んだ表情で、自分の手が剥き出しの肉棒に向かい始めた時、もはや終わりの運命が迫ったような顔さえしていた。
     滑稽なのは、こんな時でもトランクスがきちんと畳んで置かれているということか。
    「ひっ!」
     レーナは肉棒を握りつつ、肩を弾ませていた。
    「いやぁ、嬉しいなぁ。こんなことまでしてくれるなんて」
    「だから! 違います!」
    「何が違うのかな?」
    「だ、だから……」
     本人がどんな気持ちをしていても、手はこちらの肉棒をしごき始める。細やかな指が優しく絡み、上下に動かしてくる快感はなかなかのものだ。
    「次はフェラチオでもしてくれるのかな?」
    「フェラって、そんなこと絶対……えっ、そんな……!」
     言った傍から、レーナは自ら口を近づけ、唇で亀頭を頬張る。先端を咥えたまま、その内側でペロペロとしてくる刺激に根元が震えた。
    「おおおっ! 本当にしてくれるとは、君は俺に気でもあったのかな?」
    「ん! んん! んちゅっ、ちゅるぅ――――」
     レーナの反論をしたがる目が向いたが、どんな顔をしようと口には竿が入っていき、舌も活発に動いてしまう。念のために『噛むな』とも入力しておき、男は優越感でならない快楽に浸っていた。
     他者を思い通りの操作することの、なんと楽しいことか。
     こちらの腹や足に手を置いて、どうにか押しのけ、自分の身体をペニスから遠ざけようとはしているが、今のレーナにそんな余計な力は入れられない。
    『一生懸命に舐めたり咥えたりしろ』
    『玉にも刺激を与えろ』
    『咥えながら上半身裸になれ』
     追加の入力を行って、レーナはしゃぶりながらも肩を片方ずつ剥き出しに、シャツの袖を抜いていく。
    「じゅっぅ――ずむっ、じゅむぅぅ――――」
     頭を前後に動かす一方で、脱ぎ去られたシャツが膝の上で軽く畳まれ、残るブラジャーも外される。今まで脱いだ軍服とブラジャーが積み重なり、それに瞳を向けるレーナは、きっと信じられない思いでいっぱいなのだろう。
     単なるテストのつもりでここに来て、気づけばこんなことになっているのだ。
     本人の気持ちを想像すると、それがスパイスとなって興奮が増してくる。
    「別にやめたかったらやめてもいいんだよ?」
    「じゅぅぅぅ――ずぅっ、じゅむぅ――――――」
    「ははっ、まるでテクニシャンだね? 初めてじゃなかったりする?」
    「じゅっ、ずりゅぅ――」
     何かを言いたくてたまらない、反意の眼差しが向けられる。嫌悪や動揺に満ちた顔だけが、好きでフェラをしているわけじゃない、強要されての事であると物語る。傍からすれば、一連の全てはレーナが勝手にやり出した事にしか見えないだろう。
     ベロベロと激しく貪りつき、アイスクリームを舌で食らいつくさんばかりに舐めてくる。活発な舌使いが亀頭を執拗に舐めまわし、竿の横や裏側も味わい尽くす。
    「おチンチンが大好きでたまらないように見えるね?」
    「じゅぅ――うっ、ちが! わたしは――じゅぅぅぅ――」
     滑稽だ。本当に滑稽だ。
     入力している命令のせいで、反論よりもフェラチオの方を、脳が優先してしまうのだ。
    「やぁ……じゅっ、じゅるるる……こんなこと……」
     いやらしく、みっともなく、汚らしく舐め回してしまっている自分への感情で、レーナは涙を零していた。
     天国のような快感はもちろん、視覚的にも楽しいものだ。
     自分の股間を見下ろすことで、銀髪の頭が肉棒に向かって動き回って、いたるところから舐めている。横の部分を舐めるため、手で竿の角度を変えてかぶりつき、唇の中で舌を左右に振りたくる。
     玉を口に含んで口内で舐め回した。
    「ちゅぱっ、じゅぱっ、ちゅっ、ちゅむぅ――ちゅぱっ、ちゅぱっ――」
     吸っては吐き、吸っては吐き、その繰り返しがもう片方の玉にも行われ、睾丸がレーナの唾液にまみれていく。玉しゃぶりのために頭が埋まり、竿の根元に鼻を押しつける形になるレーナは、時にはペニスを顔に乗せるかのようにもなっていた。
    「れろっ、れろっ、こんなこと――れろっ、もう…………」
     やめたくてやめたくてたまらない。
     しかし、自分の意思で止まることができずに、レーナは亀頭に滲み出た大粒の先走り汁を舌先で掬い取る。
    『パイズリしろ』
     新たな命令を打ち込むと、レーナはすぐに乳房で肉棒を挟む。
    「やっ! これ以上なにを!」
    「なにをって、だから君が勝手にやってるんじゃないか」
    「いつまでそんなことを! あ、いや……お願いですから…………」
     あくまで知らぬフリをする男の態度に声を荒げるも、奉仕を始めてしまう自分に一気に弱る。
     ゴムボールのような弾力に挟まれて、レーナの手によってしごかれる。こちらの太ももに肘が乗り、両手を使って乳房を駆使している。唾液をまとった肉棒は滑りが良く、にゅるにゅると乳圧の中を出入りしては、谷間に亀頭を見え隠れさせている。
    「誰にも見せたことないのに……こんなことまで…………」
     自分の運命を悲しんでいるようで、こちらに対する恨みがましい気持ちも籠もっている。
    「そうか。初めてにしては手慣れてるな」
    「手慣れてなんて! ま、まさか、レイドデバイスで? わたしの体を操作して、コツまで植えつけているんですか!?」
     さも罪の証拠を見つけて糾弾しようとする口ぶりで、責めんばかりの瞳から、新しく涙が浮かんで頬を伝う。これだけ人を責めた恨めしい目をしていても、パイズリは続いているのが本当に愉快でならない。
    「そう思うなら、もう俺には一切逆らえないとも思わない?』
     これみよがしに、レーナに向かって端末画面に入力した文字を突きつける。
    『パイフェラしろ』
     自分の未来を見せつけられたも同然のレーナにとって、その上目遣いで見上げる先の、こちらの手にある端末は、運命をコントロールする絶対的な装置である。それを手にする男は、レーナには決して逆らえない支配者も同じだ。
    「い、いやです……そんな……もう十分じゃないですか…………」
     震えた声で、いかにも許しを乞うていた。
     許して欲しくてたまらない、どうかこれで勘弁して下さいとばかりの眼差しで、なおもパイズリを続けている。両手で乳圧の強弱をつけ、乳房のあいだで竿を弄び、亀頭をいくらでも見え隠れさせている。
     画面のタップで送信すると、すぐさまレーナの首が倒れて、自らの谷間に見える亀頭にむしゃぶりつく。
    「じゅぅぅぅ――――」
     ストローから吸い上げるかのような、淫らな唾液の音を鳴らしていた。
    「じゅぅぅ――ずりゅるぅぅぅ――こんな――はしたない――じゅるっ、ずぅぅ――――れろれろれろれろ――――――――」
     自分がどれだけ卑猥なことをして、行動だけを見るなら必死に奉仕をしてしまっているか。そう思えばこその感情が、レーナにはたっぷりとあるのだろう。
     だが、たとえ男が親の仇だったとしても、強制操作の前には関係がない。
    「れろれろっ、ちゅっ」
     亀頭を一心不乱に舐めまわし、一生懸命になって唾液を塗りたくると、おまけにキスまでしてしまう。パイズリへの集中に切り替えて、しばらくは口を離すが、数秒か数十秒か、時間を置くごとに何度でもキスを行った。
    「ちゅっ、ぺろ」
     口づけして、先走りの汁を舐め摂った。
    「さて」
     次の命令を書いてやろう。
     端末に文章を打ち始めると、レーナの目に不安が浮かぶ。次はどんな操作をされるのか、未来に怯えさえ浮かべていた。
    「ちゅぅ――ずぅぅぅ――――――」
     再び口を使うことに集中する。
     それから、やがて顔がこちらを向いた途端、またしても内容を見せつけた。
    『奉仕をやめてもよい』
    『ただし、こちらを射精させるまで部屋から出られない』
    『射精時に精液を飲み干す』
     これらを送信した瞬間に、レーナの手は動きを止め、パイズリもなければフェラもなくなる。自分の意思でしていたのではないのだから、強制操作を止めれば奉仕も止まるのは当然のことだった。
    「……………………」
     レーナはそのまま、打ちひしがれたように俯いて、前髪を垂らしていた。
    「おや、ようやく奇行をやめたか? なんてな」
    「あなたが……」
    「次は自分自身の意思で奉仕して、俺を満足させて欲しいな」
     入力した文面を見せつけて、脳に組み込まれた制限をレーナ自身に教えてやる。部屋から出られない、と打った以上は、出て行こうとする行動は脳が拒否して取れなくなる。
    「できるわけ……! ないでしょう!?」
    「はっ、お次は全裸でいたるところを徘徊したり、誰か舞わずセックスするように操作してやってもいいんだぞ?」
    「……っ!?」
     見るからに恐怖に引き攣っていた。
     怯え、震えた瞳が揺れ、そうしなければ破滅が待っている事実に、いくらなんでも奉仕しないわけにはいかなくなる。ある意味では、これも立派な強制操作だ。方法こそ違っても、結果的には相手の肉体をコントロールしているのだ。
    「そんなこと……」
     レーナは何もできずに目を伏せて、ただへたり込んでいた。胸を晒している恥ずかしさに、腕で強く覆い隠して、顔も背けて、肉棒を見ないようにさえしていた。
    「しょうがない。今から全裸徘徊するか?」
     そう脅した瞬間だ。
    「待って! やる――やります、から…………」
    「よーし、なら今度は自分の意思で、今まで学んだ奉仕をしっかりとこなすことだな」
    「うっ、くっ、こんな……自分からなんて…………」
     レーナは目尻に溜まった涙を膨らませ、大粒を流し始めた。頬を伝っていく雫が、顎先からポタポタと流れ落ち、正座したスカートの上に垂れていく。
     目を逸らしたまま、見ないようにしながら、レーナは震えた手を伸ばす。
    「やっ!」
     ペニスに近づく指先が、ちょこっと触れただけでさえ、まるで熱湯に手を突っ込んでしまったように勢いよく、肩ごと腕を引っ込める。
     なるほど、先ほどは強制操作で問答無用の手コキをさせたが、本来のレーナの反応はここまで初々しいものらしい。
    「いいのか? そんな調子で」
    「………………」
     レーナは答えず、ただ再び手を伸ばす。
     まるで生ゴミに手を入れるか、汚物を鷲掴みするかのような、嫌で嫌でならない震えがありありと伝わって来る。やっとのことで握った竿には、ほとんど握力が籠もっていない。好きで触ってなどいないのが如実にわかる、最低限の接触で済ませたい気持ちの籠もった弱々しい握り方だ。
     そんな手つきで、ゆっくりとだらだらと、なっていない手コキをされても、一体いつになれば射精できるか。
     ただ、男は優越感に浸って楽しんでいた。
     本当は同意の気持ちなど欠片もない、嫌々な少女がそれでも奉仕してくる姿を見ていると、支配者となって従えている実感が沸いてくる。
     このまま初々しい姿を鑑賞しているのもいいが、男はもっと他の悪巧みを思いつく。
     何せ、この調子でやらせていては、本人が自発的にフェラをするのも何時間後になるかわからない。
     ここは背中を押してやることにした。
    「十分以内に俺が射精できなかったら、全裸徘徊ってことにしよう」
    「十分って――」
     レーナの目に絶望が浮かぶ。
    「ほら、サボってるヒマはないぞ? さっそくカウントスタートだ」
    「え、待っ――」
     レーナの静止など聞くはずもなく、男は端末内にタイマーをセットして、カウントダウンの開始画面を見せつける。
    「そんな、十分なんて――」
     十秒か、あるいはもう少しのあいだだろうか。
     最初はオロオロとしていたが、ここで奉仕させられる以上の、もっと大きな恐怖を突きつけたおかげだろう。脅迫が与えた衝動で、レーナは涙ながらに肉棒を頬張り始めた。
    「んっ、んっ、んむっ、んじゅっ、んむっ、ずっ、じゅぅ」
     全裸徘徊だけは避けるため、自ら活発な奉仕を始め、つたないなりにこちらを気持ち良くしようと努力している。口腔粘膜がまとわりつき、頭の前後に合わせて舌も裏側を撫でてくる。窄まった唇も刺激となり、たどたどしい手コキなど比べものにならない快感が込み上げた。
    「お前には精液を飲むという命令が入っている。せいぜい、ザーメンを景品だと思って頑張ることだな」
     男はレーナの頭をポンポンと叩いてやる。
    「んじゅぅ――わたしは、好きでこんなこと! んじゅっ、んじゅっ、んじゅっ」
     いくら反論したくても、そんな暇もなくレーナは励む。十分しか時間がないのに、一対一で辱めを受ける以上の、さらなる地獄があるとなっては、嫌でも頑張るしかないわけだ。
     唾液の水音が鳴り響く。手コキ混じりに、左手では玉袋をいたわりながら、実に一生懸命だった。
    「まるで恋人のために頑張ってるみたいだな」
     そう言ってみた途端、レーナは激しく首を振り、違う違うと必死になって否定しながら、すぐさま咥え直して前後に動く。
    「はじゅぅ――ずずっ、じゅむっ、ずっ、ずっ、じゅっ」
     一体、どんな気持ちで頑張っていることだろう。
    「ほら、見てみろ」
     タイマーの残り時間を見せつけて、あと三分であることを教えてやると、レーナは瞳に絶望を浮かべていた。
    「やっ、いやです! 絶対!」
     恐怖に駆られ、突き動かされ、レーナは決死のパイズリを開始した。
    「お願いします! の、飲みます……から……!」
     乳房のしごきだけでなく、唇も被せたパイフェラで、レーナなりの全力の奉仕が行われる。乳房と顔を同時に動かし、挟んだままに唇の中にも亀頭を出入りさせていた。
     射精感が込み上げる。
     レイドデバイスからの操作によっても、散々快楽を味わってきていたのだ。蓄積され続けてきたものが、しだいに噴火しようとせり上げて、さすがに我慢の限界を迎えそうだ。
    「よし、飲め」
     男は射精した。
    
     ドクゥゥゥウ! ビュルゥ! ドクドク! ビュ! ビュ!
    
     脈打ちながら何発も、レーナの口内に時間差をつけて発射した。唇を被せきり、谷間の亀頭を頬張っているレーナの頭は、肉棒の脈打ちと共に、ピクッピクッ、と反応する。与えた命令が作用して、飲み込む行為に関しては、本人の意思と関係無く行われる。
     ひとしきりの放出が済んだ時、レーナの顔が持ち上がると、唇の端から白濁の筋が流れていた。それは顎を伝った雫となり、乳房の上へと何滴も垂れていく。
     こくっ、と。
     嚥下したのが、喉の動きで見てとれた。
    
     ビュ! ピュル!
    
    「ひゃ! やあ!」
     まだ残っていた弾に悲鳴が上がる。
     レーナの顎を真下から撃ち抜いて、さらにはじわっと、水が溢れるようにして、白濁は先端から湧いてくる。肉棒の表面を流れ落ち、谷間のにも精液は入り込み、レーナをより卑猥に飾っていた。
    「よくできたな。偉いぞ? 全裸徘徊は無しにしてやる」
    「うっ、く……こんな……間違ってる…………」
     レーナは涙に嗚咽して、済むなりこちらに背中を向ける。長い銀松のかかった背中から、肩だけは見える後ろ姿は、なんともそれはそれで美しい。
    「お掃フェラをして欲しいなぁ? やらなきゃ、わかってるな?」
    「うぅ……酷いです……こんなこと――――」
     レーナはすっとまぶたを閉ざし、顔中を震わせながら、白濁にまみれた肉棒に改めて奉仕を行う。
     ぺろり、ぺろりと、舌を使って拭き取った。
     ちゅっ、ちゅぅ――っと、キスをしながら吸い取った。
     精液の痕跡を少しずつ除去していくため、亀頭はもちろん、竿のいたるところにキスの雨を降らせていき、吸い取りながらペロペロと舐め取りもしていく作業の果てに、やっとのことで白濁の気配はなくなった。
     ここまでじっくりと舐めてキスしての繰り返しで、肉棒の皮膚にはレーナの唾液がよく染み込み、その光沢によってヌラヌラと輝いていた。
    
    「よーし、ご褒美を与えよう。これからお前をイカせまくってやる」
    「な、なんで! ここまでしたのに! こ、これ以上!? あなたは一体どこまで!」
    
     喚くレーナに向け、新たに文章を打ち込んだ。
     肉体の感度を高め、簡単にイクようにしてやることさえ造作もない。
    
    「せっかくだ。場所を変えよう」
    
     まだまだ、レーナにとっての悪夢は終わらない。
     男にとっての天国はこれからだ。
    
    
    
    
    


     
     
     

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  • 子供に弄ばれるアイム

    
    
    
     銀河の輝きを背に、広い宇宙を漂う赤い海賊船があった。
     大きく帆を張る海賊船は、漂うように目的地となる惑星に迫っていき、やがて森の広がる地上へと降りていく。碇を下ろした海賊船から五人の男女が降り立つと、彼らは真っ先に町を目指した。
     
     ──お宝。
     
     それこそが彼らの目的。
     この星にあると言われる秘宝を探し求めて、しかしそこに待っているのは決して夢と冒険のロマンばかりとは限らない。
     
     今、恥辱の物語が幕を開けようとしていた。
     
         †
     
     それは地球を訪れるよりも以前のこと。
     五人それぞれで手分けをして、この星に眠ると聞き及んだ秘宝について、町で情報を集め始める。
    「とても豊かな星です」
     中でもアイムは、町の発展具合に興味を示していた。
     レンガ造りの道なりには、皮のテントを張った数々の露店が並び立ち、そこかしこで質の良いフルーツや綺麗なアクセサリー、美味しそうな肉、きらびやかな衣服がやり取りされ、しかもそれらの値段は安い。
     良いものを庶民の手に行き渡らせることができるほど、きっとこの星は資源に溢れ、平和で充実した生活が広がっている。広場では大道芸が盛り上がり、酒場の前では楽しくはしゃぐ男達がテーブルで飲み交わす。
     だが、賑わう街を離れていくと、寂れた民家に行き着いた。
    「どうやら、格差はあるようですね」
     いかにも安い木造だらけの、道行く人々の服装も街に比べて貧相なものだった。酒瓶を片手に道端に藁を敷き、外で寝ている老人達の姿を見て、ホームレスというものがわからないアイムは首を傾げる。
    「しかし、どうして外で眠るのでしょうか」
     本気で疑問を抱いていた。
     家を持てない、あるいは持てなくなった者の存在など、この豊かで平和な星では簡単には想像できなかった。
     そんなアイムの歩く姿を見て、快く思わない者もいるらしい。
    「街の奴がこんなところに何の用だ?」
     綺麗な身なりに対して、どこか敵意ある言葉を投げつける者がいた。嫌味を隠しもしない態度を取られ、軽くショックを受けたアイムは、あまりここにはいない方がいいだろうかと、街の方へ戻ろうとした。
     その時だった。
     
     民家の一つが爆炎を上げ、粉微塵に砕け散った。
     
     一軒だけではない。
     また一軒、さらに一軒、中に爆弾でもあったかのように、内側からの炎の膨らみが木造の壁と屋根を破裂させ、燃える木片を撒き散らす。
     すぐに人々は逃げ惑った。
     パニックで慌てふためく老若男女がつまずきながら、転びながら必死になって、驚愕に立ち竦むアイムにぶつかりながらも走り去る。
    「いったい何が──」
     アイムの前で男が転ぶ。
     手を貸そうと、助けに駆け寄ろうとした途端、その男を追うようにずかずかと、早足で現れた一人の怪人が、彼の背中を踏みつけていた。
    「さあ、お前はどうだ。この星のお宝について知っているか?」
    「し、知らない!」
    「隠してもためにならんぞ?」
    「知らない! 知らない!」
     必死になって男は答える。
    「なら死ね!」
     しかし、価値のない男を生かしておくつもりはなく、怪人は剣を振り上げていた。そのまま男の首に振り下ろし、頭を転がすつもりに違いなかった。
    「やめなさい!」
     アイムはすぐさま変身した。
     
    「ゴーカイチェンジ!」
     
     レンジャーキーの力を使った桃色の戦士、ゴーカイピンクとなって剣を片手に駆けていく。互いの刃で切り結び、剣劇の末に怪人の体を断ち切った。
     
         †
     
     先程の怪人も、アイム達と同じく、この星に眠る秘宝の噂を聞きつけていたらしい。助けた男の話によれば、見境なく暴力を奮ってまわり、情報がなければ破壊活動を始めるようなことを吹聴した上、ついには本当に破壊を行った。
     支配によって住民をいいように使い、情報を集めさせようとしたのだろう。
     その怪人もいなくなり、もうこれ以上の破壊の心配はなくなった。
     だが、町の惨状には心が痛む。
     あの攻撃で何人の人が家を失い、何十人が怪我をしたことか。
    「あれは……」
     泣いている子供を目にして、アイムはすぐに近寄っていく。
     潰れてしまった家の残骸の、木片という木片と、燃え尽きた家具が散らばる前で、小さくうずくまっている一人の女の子が泣きじゃくり、嗚咽を上げていた。
    「どうしたのですか?」
     放っておけず、アイムは声をかけていた。
    「こわかった……こわかったの……!」
     あんな風に家を破壊され、破片も飛んで、こんな小さな女の子が一体どんなに怯えたことだろう。
    「大丈夫ですよ。もう悪いやつは倒しましたから」
    「うん、みてた。おねえちゃんのおかげでたすかったもん。お礼がしたいな」
    「そんな、お礼だなんて……」
    「こっち。来てくれたら、秘宝の言い伝えをおしえてあげる」
     女の子は涙を拭いて立ち上がり、アイムの袖を掴んで引っ張る。
    「わかりましたわ」
     腕を引かれるまま、アイムは女の子についていく。破壊の痕跡をあとにして、しばらく進んでいるうちに、民家を外れた小さな畑の、藁の屋根をした小屋にまで連れられた。
    「こっち!」
     女の子は急にアイムの袖を離して、一人先に走って行ってしまう。
    「あ、待って下さい!」
     アイムはすぐに追いかけて、女の子が飛び込む小屋の扉に手をかける。ぎいっ、と、軋んだ音が鳴り、乱暴にすれば壊れそうな弱々しさに、気をつけながら入っていくと、しかし中には誰もいない。
     今にも穴の空きそうな木張りの床に、隙間のあいた木の壁と、とても快適とは思えない安っぽい内装には、アイムはかえって関心する。
    「こうしたところに暮らす人々もいらっしゃるのですね」
     それにしても、女の子はどこに消えたのか。
    「どちらへ行かれたのですか? 隠れていないで、出てきてはくださいませんか?」
     きっと、そこにある大きな壺や、子供なら入れる木箱など、どこかに身を潜めているのだろう。かくれんぼのつもりかもしれない。女の子からの返事もなく、ならば探してみようと思ったアイムは、まずは後ろを振り向いた。
     もしかしたら、開くドアの影に隠れて、アイムの後ろの壁に張りつき、じっと息を殺しているのかもしれない。そんな悪戯心を働かせ、楽しく笑っているのかもしれないと、確かめてみるなりアイムは驚愕した。
     
     ──ガタイのいい男の子がいた。
     
     幼い顔でニッと笑い、すかさずスプレーを向けてきて、頭のくらつくような奇妙な香りの何かを噴射してくる。驚いた隙を突かれたせいで、避ける反応も出来ずに浴びせかけられ、気体を大胆に吸ってしまったアイムは、直ちに全身の火照りを感じていた。
    「な! なにを──あなたは……!」
     シュゥゥゥゥ──と、さらにスプレーを噴射され、どんな成分かもわからない白い煙を余計に吸わされ、アイムはしだいに立っていられなくなっていく。
    「なん……ですか……これ、気分がっ、はぁ……はぁ……」
     全身が熱くなり、アソコが疼く。息は乱れて、まるで全力で走った疲弊のように肩が上下に動いてしまう。甘いおかしな痺れで腰はガクつき、スカートの内側ではショーツまで湿らせて、アイムは座り込んでしまっていた。
     脚に、膝に、力が入らない。
     ブラジャーの中で乳首が突起し、カップを内側から押し上げようとする感覚に、何か肉体を興奮させる薬を使われたのだとアイムは気づく。
    「おっしゃぁぁ!」
     男の子は大いに喜び始めていた。
    「ナイス!」
    「さっすが兄貴!」
     いつの間に潜んでいたのか、さらに二人の男の子が、ドアの向こうからやって来るなり、床をみしみしと軋ませる。
    「あたしに感謝してよね」
     先程の泣いていた女の子は、なんと天井から降ってきた。壺でも箱でもなく、上に潜んでいたのだ。
    「ミキ、シャッタを呼んで来い」
     ガタイのいい男の子が、女の子に命じていた。
    「いいけど、あたしの友達もみんな呼ぶわよ? 同性が辱しめを受けるとこ、見てみたいっていうから」
    「ああ、好きにしろ」
    「オッケー。じゃ、待ってて」
     ミキと呼ばれた女の子は、さっと素早く外へ駆け出し、あっという間に消えてしまう。
     アイムただひたすら動揺していた。人を騙し、計画的に連れ込む。そんな真似をこんな子供が? 女の子まで力を貸して、どうしてこんなことを?
     ともかくアイムは、子供がこんな真似をすることに対して整理がつかず、自分の状況を受け入れられない。
    「な、なにを!? あなた達はどうしてこのような!」
     荒い声で問いかける。
     すると、リーダー格と思わしき男の子は、ニカニカと笑いながらしゃがみ込み、アイムの顔を覗き込む。
    「なかなかの器量良し。つーか、アンタって賞金首の海賊だろ? 手配書で見たことあるぜ?」
    「わたくしを突き出すために?」
    「ちがうね。金が欲しけりゃ、もっといい手がある。こんな風にな」
     その瞬間、男の子はアイムを押し倒した。
    「やっ!」
    「お前ら! 手伝え!」
     取り巻きらしい二人も加わり、血走った目でアイムの衣服を引き裂かんばかりにして、乱暴に引っ張ってきた。抵抗して暴れるが、いつもに比べて力が入らない。腕で押し返そうにも、脱がされる服を掴んで離すまいとしても、腕力と握力は驚くほどに弱々しくなっていた。
    「や! いやです! やめてください! いやっ、いやぁ!」
     それでも暴れ、アイムは無我夢中になって男の子達の顔を引っ掻き、腕に噛みつき、ますます乱暴に押さえ込まれた。ビンタまでされ、怒鳴られて、そのうちアイムは泣きながら許しを請うていたが、あえなくショーツ一枚の姿にされてしまっていた。
    「なに? カメラまだなのに、もう始めてんの?」
     先程の女の子が、ミキが、呆れた顔をしながら、さらに四人の子供を引き連れていた。ミキの後ろに三人の少女が加わり、ビデオカメラを手にした男の子までやってきて、アイムは撮影される恐怖と羞恥に、一生懸命になって胸を隠していた。
     両手でそれぞれの恥部を覆い、足腰が立たないアイムは尻で壁際まで後ずさるが、勝ち誇った様子のリーダー格は、余裕の態度で一歩ずつにじりよる。
     その隣に控えるカメラ持ちのレンズと目が合って、撮られていることを意識したアイムは、しだいしだいに赤らみ顔を背ける。みんなが服を着ている中で、しかも子供を前にして、自分だけが靴下すら履かずにいることの惨めさに締め付けられる。
    「なあ、これって売れんの?」
     嬉々とした優越感に満ちた面持ちで、リーダー格はピンクのレンジャーキーを見せびらかす。
    「そ、それは! 大事なものです! かえして下さい!」
    「ねーちゃん強いんだろ? 取り返してみろよ」
     実にニヤニヤとした顔で言われて、アイムは深く俯いた。仮にも戦いで慣れた体である。こんな子供達を相手に負けるはずはなかったが、肝心の力が出せなければ抵抗できない。薬のせいで筋力は衰え、だから抵抗しても衣服は全て奪われてしまった。
    「俺はタキだ」
    「タキくん、ですか……」
    「で、ケイにヒロ。カメラのやつがシャッタだ」
     リーダーは次々と自分の子分を紹介していく。
    「ミキだ」
     と、アイムを騙し、ここまで連れてきた女の子を指しながら。
    「ユキ、サキ、マキ」
     さらにもう三人の女の子達を指していき、その名前を口にする。
    「そして、アンタは?」
     タキは最後に尋ねてきた。
    「……アイムです」
    「へえ、女王様?」
    「っ!」
     素性に触れられ、アイムは引き攣る。
    「お姉さん。俺達、困ってんだ。エロいもんさえ撮らせてくれりゃ、みんなまともな飯が食えるんだよ。元女王様なら、かなり稼げる。人助けと思ってAV女優になっちゃくれねぇか?」
    「なにをそんな……おっしゃることがわかりません……」
    「撮らせてくれなきゃ、このさっき変身に使ってた道具を売り飛ばす」
     タキはレンジャーキーを盾に脅してきた。大事なものを失うわけにはいかず、しかも今の状態ではまともな抵抗もできないアイムだ。
    「こんなこと……間違ってます……」
    「関係ないね。ま、最初はインタビューといこうか」
     タキの言葉と共にますますカメラが迫ってくる。爪先から頭にかけ、じっくりと舐め回すように映されていき、アイムは全身を強張らせる。
    「アンタはオナニーとかするか?」
    「な、なにを……」
     それでなくとも横へ背けて、カメラを直視できずにいたアイムは、ますます視線を遠ざけようと首を回した。耳がタキへと向いていき、アソコや胸を隠そうとする力はより強まる。
    「答えれば、こいつは返してやる。もっとも、撮影が終わった後だけどな」
     力ずくで襲われれば犯されるしかない立場で、タキやその仲間達を刺激することは出来ずに、アイムは震えた声で答える。
    「…………ます」
    「聞こえないな」
    「……します」
    「カメラに視線合わせて、もっとはっきり答えてくんない?」
     ニヤニヤとした目付きで強要され、アイムはたどたどしく視線を向ける。シャッタという男の子の、輝くカメラレンズを真正面から目にすると、こんな撮影されながらの告白をするかと思うと頭がどうにかなりそうだった。
    「……オナニー……したことあります! だから返して!」
    「どんな風に?」
    「どんなって……」
    「普段どれくらいするんだよ」
    「普段はしません!」
     堪えきれずに力強く顔を背けて、その勢いで髪まで乱れる。
    「普段は?」
    「…………」
     もう何も答えたくないとばかりに、アイムは強く歯を噛み締め、唇まで隙間なく結んでいた。余計に背けられた顔は肩越しに壁を振り向くほどに角度を変え、髪から覗ける耳は真っ赤に染まっていた。
    「かんわいー」
    「からかわないで……」
     酷く震えた声だった。
    「普段はしない? ならどれぐらいする? 答えないと、このキー売り捌くぞ」
     レンジャーキーを盾にした脅迫が改めて行われ、アイムは顔を背けたまま、肩に顔を埋めるようにして俯いた。こんな悪ふざけの過ぎた子供に、本来の力が出せれば負けるわけのない相手に抵抗できない歯痒さに、悔しさでたまらなくなってくる。
    「はしたないことですから、普段は我慢していて……」
    「へえ? 我慢ってことは、普段からオナりたい欲求はいっぱいなんだ」
    「……っ」
     意地の悪い解釈をされ、頬から火が出た勢いで赤らみが増す。
    「で、なら一度始めたら凄いんじゃないの?」
    「そんなこと……ないです……」
    「本当に?」
    「…………」
    「売っぱらうか」
    「ほ、本当に……たまにで、日頃我慢している分、いっぱい…………」
    「へぇぇ?」
     こんな受け答えをさせられる屈辱に顔が激しく歪んでいき、鏡を見たらどんな表情が映るかも想像がつかない。
    「もう! もういいでしょう!?」
     オナニーの話だけではない。こんな辱しめ自体が十分なはずだろうと、アイムは叫び散らしていた。
    「やっていいぞ」
     タキは無情だった。
    「おっしゃあ!」
    「太っ腹だせ兄貴!」
     二人の子分が一斉に襲いかかった。
    「いやぁ! いやです! やめてください!」
     アイムは手足を暴れさせ、押し返そうともしているが、吸わされた薬の浸透が進んでいるのか、さらに力は弱まっていた。手首を掴まれれば簡単に腕の動きを操作され、閉じようとしている脚も簡単に開かれる。
    「やっ! だめ!」
    「さあ、どうしたどうした? 怪人をやっつけた時の強さは俺も見てたぜ! ゴーカイピンクっていうんだろ? その強い強い姉さんが、さーて俺らみてーなガキに無力化されている! ははっ、動けなくなっちまったな?」
     タキは実況を始めていた。
     そして、その最中にもアイムの両腕は後ろに回され、背後からがっしりと両手に掴まれる。いつもなら簡単に振りほどけそうな、たかが子供の力任せの拘束から、アイムは逃れられないのだった。
    「いまだ! ヒロ!」
    「おっさきぃ!」
     ヒロが胸を揉み始める。
    「ひゃあん!」
     信じられないほどの刺激が入り、アイムはカッと目を見開いた。一瞬、電流でも流されたかと勘違いするような、鋭くも激しい快感だった。
    「いい声が聞こえたなぁ? 薬は効いたか? スプレータイプの媚薬でよ、既におわかりの通り筋力も弱らせる。二十四時間くらいは効果が続くし、もしかしたら変身してもそこらの大人に負けるかもな?」
    「へへっ! やっぱ大人のおっぱいってすげーや」
     こんな状況でさえなかったら、やっていることがこんなことでさえなければ、表情だけはお菓子が美味しくて喜んでいる無邪気な子供だ。可愛らしくてたまらない、見ていて微笑ましいはずの笑顔で、アイムの乳房を揉みしだき、乳首にまで刺激を与える。
    「ひゅー。ヒロの巧みなタッチに翻弄され、全身がくねくねと動きまくっていらっしゃる。おまけに乳首も感じやすいか? 表情がいい感じに色気たっぷりになってるぜ?」
     タキに聞かされる言葉の数々も、アイムには十分な辱しめだった。胸で感じていることを声に出されて、身体の反応もまで面白おかしく実況され、屈辱で泣きたくなる。
    「あっ! あっ、いやぁ……!」
    「ほーら、普段はオナニーを我慢しているアイムお姉さん? 気持ち良すぎて、今まさに気分になってくるんじゃないか?」
    「そんなわけ──あぁっ──」
    「お? 気分だとよ」
     楽しそうにケラケラと笑うタキの後ろで、四人並んだ女の子達までニヤついている。アイムの辱しめを受ける姿に目が喜び、頬は紅潮していた。
    「気分なんて──」
    「んじゃあ、俺がイカせてやるよ!」
     背後に密着している男の子が──ケイが、アイムのアソコへ手を伸ばす。ショーツの中に手を入れて、ワレメをかきあげ、クリトリスにも触れてくる愛撫に、たちまち腰が震え始めた。
    「あぁぁぁ! いっ! やぁ……!」
    「ほらほら、シャッタもきちんと撮っとけよ? 気持ち良すぎて体が丸くなっちゃってるいい姿をよお!」
    「わかってますよォ!」
     シャッタは全身を使って撮影していた。上からのアングルのために背伸びをして、角度を変えるために地べたに伏せ、いたる位置から撮ろうとその都度動く。
    「あっ、ううう!」
    「お? イクか? イクか?」
     タキが期待を高めている。
    「そんなこ……と……!」
     アイムは堪えた。
     こんなにも貶められ、尊厳を踏みにじられて、その上さらにイカせてやった喜びまで与えることへの抵抗だ。
    「おい! そろそろ変わってくれよ!」
    「ちぇっ、しょうがねーなー」
     今度は押し倒された。
     仰向けで両手は上に、頭上でケイに手首を押さえつけられ、ヒロの方はアソコを責めようとショーツをずらす。湿ったワレメを剥き出しに、中指を挿入していくと、愉悦に満ちた顔でヒロは言う。
    「お姉さん。俺、めっちゃ上手いから安心してよ」
     指のピストンが始まった。
    「あぁぁぁぁ……! あっ! あっ!」
     アイムは大きく喘いだ。声が出るのを抑えられずに、口はだらしなく開いてしまい、唇の端からヨダレが垂れる。髪を左右に振り乱し、感じてやまない乱れきった姿は言うまでもなくカメラに収まり続けている。
    「おう? 今度はイクんじゃないか?」
    「あ! あっ! イク……なんて……!」
     アイムは耐えようとしていた。
     堪えに堪え、せめて絶頂の屈辱だけでも避けようと、脚に強い力を込める。筋肉がまともな反応をしてくれず、もはや立ったり走ったりできるのかもわからない。そんな状況になりながら、それでも入る限りの力で強張らせる。
    「我慢してるぜ? どうするよ!」
    「へん! 生意気だな!」
    「あっ! あぁぁぁぁ! そ、そこだめ!」
     もう一方の指がショーツ越しのクリトリスをこすり始めて、アイムはますますよがり狂い、腰を大胆にくねらせる。背中を反らし、腹を浮かせ、両足も床のいたるところをタップしている。
    「なんだぁ? そのダンスは? 気持ち良すぎてギャグみてーな面白い動きになりまくってんぞ?」
     タキの言葉の通りだった。
     仰向けのままにのたうち回り、珍妙な踊りのように腰は上下左右に動き続ける。首の動きに髪も激しく振り回され、実況通りの自分を痛感する。からかわれている通りの動きをやめたくてもやめられない悔しさと恥ずかしさに涙が浮かぶ。
    「そろそろ俺に返せよ」
    「えー」
    「俺なら確実にイカせるね」
    「けっ、ちゃんとまた交替しろよ?」
     そうして、二人は悪こそがアイムをイカせると、交替でアソコを責めるようになっていた。前後をしきりに入れ替わり、一人が上から押さえるあいだ、もう一人が下半身にまわっている。
    「いやぁぁぁ! やめて! もう! もうやめて!」
     アイムは始終声を上げ、喘ぎながら滑稽なダンスを披露した。
     脚をM字にさせられて、四つん這いにさせられて、横寝の姿勢でも指のピストンをされ続け、ショーツはとっくの昔のようにびしょ濡れだった。布が吸い込んだ水分が染み渡り、お尻にまで及ぼうとしていては、それも冷やかしのネタになるのも当然だった。
    「やだぁ、おもらしみたーい」
    「かわいそー」
    「さっさとイっちゃえばいいのにね」
    「我慢するから」
     女の子四人は一様に、まるでドン引きのようでいて楽しんでいる、愉快そうな哀れむような眼差しでアイムを見る。ケラケラと指差し笑い、アイムが喘げば喘ぐほど、面白がっているようだった。
     同性ですら、アイムのことを見世物として楽しんでいる。
    「しょうがねぇ、俺がやってやる。そいつのケツを貸せ」
     タキが立ち上がった瞬間だ。
    「うっす!」
    「頼むぜ兄貴!」
     子分はタキには媚びへつらい、アイムの姿勢を力ずくで変えさせる。
    「おら動け!」
    「四つん這いだ!」
     荒っぽく怒鳴られながら、叩かれながら、重労働のように腰を持ち上げられ、床に肘をつく四つん這いにで両手は押されられ、左右から二人がかりで身動きを封じられる。
    「こんなこと……いつまで……」
    「さあ、いつまでだろうな」
     ぱん! と、叩くように手を置かれ、尻に手の平の感触が染み付いた。人にお尻を向ける格好のはしたなさと、びしょ濡れのアソコを見られる恥ずかしさで、耐え難いものがふつふつと沸きたって、脳が溶けそうになってくる。
    「我慢してたけどよ。気持ち良かったろ?」
    「そんなはずありません」
     ぺん!
     答えた瞬間に叩かれた。
    「気持ち良かったろ?」
     改めて聞かれる。
    「…………」
     ぺん! ぺん!
     無言でいるとさらに叩かれ、惨めなお仕置きを受ける屈辱にアイムは震えた。
    「まあいい。すぐにでも認めさせてやるよ」
     タキはそして尻を叩き始めた。
     
     ぺん! ぺん! ぺん! ぺん!
     ぺん! ぺん! ぺん! ぺん!
     
     左右の尻たぶを交互に叩き、そのたびに振動を帯びるお尻はプルっプルっと震えている。脳に惨めさと屈辱感を注ぎ込まれて、かき混ぜられる感覚に、アイムは激しく顔を歪めていた。
    「はーい。お顔ちょうだーい」
     シャッタは正面に回り込み、アイムの頭にカメラを近づける。
    「おら」
    「向け!」
     髪を掴んで顔を上げさせ、強制的にレンズと向き合いさせられて、アイムの羞恥に濡れた表情は否応なしに撮られていく。
     
     ぺん! ぺん! ぺん!
     ぺん! ぺん! ぺん!
     
    「いいよいいよ? お尻も映ってるからね?」
     顔とお尻が同時に収まっていることを伝えられ、目尻が震えた。赤くなりきった顔のいたる部分が強張って、表情はこれでもかというほどに歪んでいる。
    「どんな気分よ」
     タキは急に叩くのをやめ、変わりにべたべたと触って撫で回す。ショーツの内側がひりひりと赤らんで、敏感になったところを軽やかなタッチで責められると、アイムの腰は震えてしまう。
     ぴくぴくとしきりに動き、それを女の子達はからかう。
    「叩かれて感じたんだ」
    「マゾじゃん」
    「気持ちよさそー」
    「もうイッちゃえば?」
     言葉の責め苦に苛まれ、体というより心の方に、恥辱の拷問を受けている感覚がした。羞恥と屈辱によって刻まれて、みっともなくてならない気持ちが胸中では嵐となって吹き荒れていた。
    「ほら」
     その瞬間である。
     
    「──ひあっ!?」
     
     不意討ちのようにアソコにタッチされ、アイムは鳴きながら仰け反った。腰がブルっと震えると同時に、アソコの奥で何かが弾け、たちまち余韻が広まった。
     
     ──そんな……わたくし…………。
     
     処女のアイムは、人から責めを受けた経験はこれまでなかった。絶頂をしたこともなく、イクという感覚がどんなものかも知らずにいた。
     しかし、実感した。
     今のが…………。
     
    「おっと? 残念ながらイカせらんなかったか」
    「え……」
     
     アイムは目を見開いた。
     確かに、イッてしまったのだ。それをタキはわざとらしく、実にニヤニヤと、駄目だったように言い出していた。
    「おい、一番最初にイカせたやつが優勝ってことにしようぜ!」
     競争のネタにされるアイムにとっては最悪な、やる方にとってはさぞかし楽しいであろう提案に、子供達は大いに盛り上がる。
    「俺! 俺先!」
    「ジャンケンだろ?」
     そんな風にアイムを物扱いして、勝った方からアソコを責める。
    「おっさきー!」
    「あっ! あん! だめ!」
     アイムは先ほど以上に敏感だった。
     いとも簡単にイカされて、全身がビクビクと震えると共に愛液が床に散る。
    「交代だろ?」
     入れ替わるなり、すぐにアソコへの愛撫が始まり、しばらくすればアイムの腰が弾んで太ももまで痙攣する。愛液がちょっとした水鉄砲のように噴射され、床に飛び散り、明らかに絶頂しているはずだった。
    「あっちゃー。ダメだったわー」
    「ああ、ダメだったな。今度こそ俺がイカせてやる」
     わざとらしく、イカせられなかったことにしていた。
     そんな風に競争の形を装い、取り合いのようにせっせとアイムのアソコを責め、お尻の方を撫で回す。全身がくねり動くアイムの身体は、いとも簡単にイキ散らし、徐々に体力を奪われつつあった。
     イカされることで疲弊して、これでは快感がそのまま拷問だ。
    「も、もう……おねがいします……やめてください……」
     アイムは懇願を始めていた。
    「ダメだね」
    「まだイカせてないんだから」
     二人組の男の子は、やはりアイムのアソコを取り合い続け、好きなように穴に指をピストンさせる。クリトリスを弄り回して、パン! と尻を叩くことまである。
    「あぁ! あぁぁあああ!」
     ビクっと背中が震えた。
     もう、何回イカされたかもわからなかった。
    「い、イキました! もうイってます! さっきからずっと! だからもうやめてください!」
     恥も捨て、アイムはそんな懇願さえ始めていた。
    「なんだって? 聞こえねーな」
     タキがにじり寄った時、ヒロとケイはさっと左右にどいていき、アイムという名のディナーをすぐさま明け渡す。
    「立て」
    「立ったら……終わりにしてくれますか……」
    「いいから立て」
     言うことを聞かされて、アイムはどうにか立ち上がろうと、姿勢を変えて足腰に力を込める。ただ立とうとするだけで信じられないほど体が重く、いかに筋力が奪われているかを改めて実感した。
    「いいケツだなぁ?」
     タキは後ろから尻を掴んで撫で回す。
    「ひゃっ!」
     すぐにショーツを掴み引っ張り始めた。
    「あっ、あぁぁ……! だめっ、やめて……!」
     愛液をよく吸い込んでいるびしょ濡れのショーツは、実に滑りが良くなっていた。尻側の布を繰り返し引っ張ることで、アソコに食い込んでは緩み、食い込んでは緩み、それがさながらロープをワレメに擦りつけているかのようになる。
    
    「あぁぁぁぁ――――!」
    
     そして、またしてもアイムはイった。
     腰がガクガクと震え、ビクつき、力が抜けたアイムはその場に膝を折り曲げて、大胆に尻を落としてしまう。
    「やめねーよ? 俺らが飽きるまで遊んでやるから、覚悟しておけよ」
     タキはニカっと笑っていた。
     押し倒そうと迫る子供相手に、本当なら恐れるはずのない、いくらガタイが良いとはいえ、年齢からしてまだまだ背の低い男の子に、アイムは必死で後ずさった。立てない足で、尻だけで後ろに逃げて、目で許しを求めていた。
    「やっ、や……そんな……」
     じゅるり、と。
     舌なめずりをするタキの手に押し倒され、アイムは全身を撫で回された。胸を揉まれ、乳首を責められ、アソコへの愛撫で執拗なまでにイカされる。
    「や! やだ! もう、わたくし――――」
     タキは時折子分に明け渡し、二人の男の子にひとしきり責めさせて、しばらくすれば再び我が物として遊び始める。
    「もうイってます! イってます!」
     アイムは必死に叫んだ。
     やめてもらうために、恥ずかしいことをわかっていながら絶頂を白状する。
    「やだー」
    「はずかしー」
     それを女の子達はくすくす笑った。
     アイムは笑いものであり、玩具であり、そして撮影された映像も、子供達の手で商品にされてしまう。
    「なあ、AVが売れたら宇宙船を買おう! このAV女優を連れて旅に出て、いたるところで売りさばくんだ! 客を取らせて、いっぱい稼がせてやろうぜ!」
     タキが高らかに行う宣言は、アイムにとって絶望的なものだった。
     アイムのことを宇宙の彼方に連れ去って、金儲けの道具として使い倒そうとする考えが、しかもこんな子供の口から出て来ている。
     あどけない顔立ちの子供のことが、邪悪の塊のように見え始めていた。
    「だめ……いけません……かんがえ……なおして…………」
     小さな声は誰の耳に届くこともなく、子供達はパーティーのように盛り上がり、稼いだ金でああするこうすると、未来のことを語り合う。アイムの気持ちを少しでも汲み取ろうとする考えは、ここには存在していなかった。
     その時だった。
    
    「邪魔するぜ?」
    
     まるで遠慮なく、ドアが蹴破られた。
     民家の破壊を悪びれもせず、ずかずかと床を踏みつけながら、肩を揺らして踏み込むのは、赤い上着を羽織った船長だった。
    「マーベラスさん……!」
     彼の登場には誰もが騒然としていた。
     仲間がアイムを助けに来たと、すぐさま理解してのことなのか。リーダー格のタキが真っ先に体当たりで突っ込むが、マーベラスはそれを軽々と押し返す。ただの片腕だけで突き飛ばされて、みっともなく尻餅まで突いていた。
    「おいガキども、うちの仲間が世話になってるようじゃねえか!」
     マーベラスはカメラを持つ子供に目をつけた。
     シャッタはビクっと固まって、次の瞬間には凄まじい勢いで回れ右して逃げだそうとしていたが、マーベラスはシャツを掴んで強引に食い止めながら、実に乱暴にカメラを引ったくる。床に叩きつけ、踏み潰していた。
    「おら、とっとと着ろ」
     服を見つけるなり拾い上げ、アイムの方へと投げ寄越す。
     
    「ガキども、ゲンコツぐれぇじゃすまねぇぞ!」
     
     戦々恐々とした子供達が、何の報いもなく済まされるはずはなく……。
     
         †
     
     アイムは助かった。
     しかし、膝を抱えてうずくまり、何日も暗く沈んでいたことは言うまでもない。この時からトラウマを抱え、子供の涙を信じることができなくなっていた。
    
    
    


     
     
     

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  • トゥーサッツ星人の逆襲 ~エロステージへの挑戦~

    第1話「トゥーサッツ星人 再び」
    第2話「尻叩きセクハラスライム」
    第3話「かまいたちの森」
    第4話「スライムを叩け!」
    第5話「触手ラビリンス」
    最終話「バッドエンド」

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