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  • エイダ ボディチェック後の生活

    
    
    
    
     こんなものに着替えろというの?
    
     更衣室の中、エイダ・ウォンは眉間に皺を寄せていた。
     潜入調査のため、FBIの偽装身分証により博士の護衛任務に就き、予定通りに研究施設に入り込んだエイダなのだが、ここは外部に対する警戒心が妙に強い。護衛という性質上、許可を得た武装は持ち込めるが、衣服は持ち込ませない方針で、必ず向こうが用意したものを着用しろとのことだった。
     そこまではいい。
     情報の盗み出しも何もかも、内部の構造やセキュリティなど、もろもろを把握してから行うつもりだ。衣類の中に物を仕込んで、それで任務をこなすことが出来ないのは、今はまだ気にしなくても構わない。
     問題なのは露出度だ。
    「こっちはまだ普通ね。だけど、こっちは……」
     タイトスカートが異常に短い。
     お尻がはみ出るのではないかと思ったが、着替えてみればギリギリで中身は隠れる。直立不動で過ごすのなら何とかなるが、数センチもずれれば見えてしまう。歩行の際の足の動きでチラチラと見えないものか気になる上、前屈でもすれば丸出しは間違いない。
    (とんだセクハラだわ。この実態でも外部に告発しようかしら)
     腹が立つあまり、エイダの脳裏にはそんな報復の案が掠めた。
     任務は基本的に退屈だ。
     護衛対象の博士は研究所に泊まり込みのことが多く、誰かに狙われる様子はほとんどない。任務をこなすポーズのため、自分以外にも何者かが潜り込み、博士の暗殺を狙ってはいないかも警戒するが、特別に動く必要はやって来ない。
     外部を行き来するために、同じ車に乗り込んで、背後霊のようにつかず離れず過ごし続けることはあっても、やはり何者の襲撃も起きはしない。
     出番がなければ、研究の手伝いが出来るわけでもないエイダには、他にやることはほとんどない。せいぜい、書類の整理を頼まれたり、コーヒーを煎れることがある程度で、あとは立って過ごす日々だった。
     だが、何よりの問題は退屈さなどではない。
    
     エイダには二人の監視がついていた。
    
     金髪男、茶髪男、二人組の黒いスーツを着こなす若者は、さながらアクション映画に登場するエージェントだ。外部の人間が余計な行動を取らないようにと警戒され、おかげでスパイらしい行動はできていない。
     それどころか、プライバシーの侵食までされるのだ。
    
    「おトイレの時間か?」
    「付き合うぜ?」
    
     トイレでさえも、監視の二人組はエイダのことを一人にしない。
    「いい気分でしょうね。変態さん」
     せめてもの思いで言葉を返してやるものの、二人組はニタニタとしているばかりで、何ら効いた様子はない。
     エイダは個室の戸を開き、二人組に振り返る。
    (人前でするだなんて……)
     短すぎるタイトスカートの中に手を入れて、ショーツを太ももまで下げていく。たったこれだけの、下着がスカートの下まで動いただけの光景が、どうしてそこまで面白いのか、二人組は既に随分と嬉しそうだ。
     人に用意されたものを穿くのも、下げたものをジロジロと見られるのも、いずれも不快でたまらない。
    (最悪の研究所ね)
     丈を捲り、生尻を便座に付けて座るエイダは、好奇心に満ちた視線に耐えながら、額の強張る顔で脚を広げる。アソコが見えるように、太ももに隙間を作るのだ。放尿さえも監視対象としているためだ。
     ただ小便を流すだけのことで、怪しい行動を取る余地もないというのに、これにはエイダも赤らんでいた。
     綺麗なワレメと、黒い陰毛の茂みは、嫌というほどに二人の視線を受け止めている。嬉しそうな顔つきで、ニヤニヤとした視線を浴びるだけでも、アソコがじりじりと時間をかけて焼かれていく心地がする。
     長時間の視姦を受ければ、皮膚が火傷していそうな気さえした。
    (どうせ出すのよ。早く済ませた方がマシ……)
     しかし、緊張のせいか、尿は奥に引っ込んで、先ほどまでの尿意にも関わらず出てこない。いつまでも出ないのでは、それだけ視姦される時間が延びてしまう。
     早く、出すのだ。
     早く、早く、早く――どうせ放尿を見せる羽目になるのなら、一秒でも早く地獄から脱出してしまいたい。
     出そう出そうと意識するほど、見せたいわけでも何でもないのに、こうも放尿の努力をしている自分は何なのだろうと、恥辱で頭がくらくらする。
     やっと、出た。
    
     チョロロロロロロロ――――
    
     黄色い水のラインが放出され、便器の水面を打ち鳴らす。
    「出たなぁ?」
    「おいおい、出し方を忘れたんなら、俺が弄ってやろうかと思ったのによォ」
    「ははっ、そいつは残念だったな」
    「ま、毎回面倒見るのも馬鹿馬鹿しい。赤ちゃんじゃねーんだから」
     人の放尿を眺め回して、話題に花を咲かせた挙げ句に、赤ちゃんなどという言葉までもが飛んで来る。
    (せいぜい、楽しめば見ればいいじゃない)
     そう強がることが、エイダにとって自分を保つことだった。
     数秒やそこらでは終わらない。意外に量が溜まっていたせいで、エイダの尿はいつ途切れるとも知れずに水音を立てている。睨み返していたいところだが、放尿しながら睨むなど、滑稽さを思って目を伏せた。
     その時だった。
    「さて」
     金髪はおもむろにビデオカメラを構えていた。
    「ちょっと!」
    「はいはい、オシッコしながら動く気?」
    「……ぐっ」
     エイダは歯を食い縛った。
     途切れてくれない尿のせいで、便座から身動きが取れない。動きたければ、撒き散らしながら動くしかない。いいように撮られる屈辱に奥歯を噛み締め、震えた拳を膝の上に置きながら、エイダは最後まで尿を放出した。
    「何も怪しい様子はなし」
    「健康的ないい色ですっと」
     尿の色合いまで話題にされ、二人を撃たずにいられる自分が不思議なほどの、たまらない屈辱に飲み込まれた。
    
         †
    
     風呂でさえそうだった。
     監視と称して脱衣所にまで入り込み、二人のニヤニヤとした視線が脱衣を眺める。タオルの内側で脱ぐようなことも許してくれず、せめて背中を向けてボタンを外す。スーツを脱ぎ、白いワイシャツの背を晒すと、次の脱衣に取りかかった。
    (最悪な上に、ろくな行動も取れないわ)
     ワイシャツを脱いでいくと、ブラジャーのみとなった背中に視線の圧が強まった。こうして一枚一枚脱いでいき、だんだんと裸になっていくのは、男にとってさぞかし楽しいショーなのだろう。
    (下らない)
     心の中では、気丈になって二人を馬鹿にしようとしていたが、どうしようもなく頬は桃色に染まっている。
    「ひゅー」
     口笛まで吹いてくる。
     こんなにも調子づいた奴らの前で丸裸になってやるなんて、たまらなく真っ平な気持ちでありながら、エイダはそれでもタイトスカートの留め金を外す。緩めたものを下げていき、下着姿になったところで、ブラジャーやショーツも脱衣カゴの中に放り込む。
     全てを脱ぎ、男二人の前で肌を晒して赤らみを強めると、次の瞬間にはさらなる衣擦れの音が聞こえてくる。シャツを脱ぎ、ベルトを外そうとする金具の気配に、エイダはぎょっとして肩越しに振り向いた。
    「……なんのつもり?」
     エイダは問う。
     二人組が脱いでいたのだ。
    「ああ、入浴も監視することになったんだ」
     茶髪はヘラヘラと答えてきた。
    「まったく、決めたのは俺達じゃないぜ? こんなに警戒するんだったら、最初から護衛なんて付けなければいいのになぁ?」
     金髪もニタニタしていた。
    「まさか、入ってくるというの?」
     エイダはぞっとしていた。
     ここ数日、短すぎるタイトスカートを気にしながら、トイレでは放尿を見られ、風呂場ではストリップを鑑賞される毎日が続いていた。しかし、浴室にさえ入ってしまえば、入浴中くらいは一人で落ち着いて過ごせたのだ。
     それが今、ゆっくりと静かに風呂を楽しむ時間にさえ、監視の目は及ぼうとしている。
     エイダは未だ、何らの情報を盗み出せてもいないのに。
    「俺達で洗ってやるよ」
    「嬉しいだろ?」
     最後の一枚まで脱ぎ捨てて、二人組は大きな肉棒を立てていた。思わず目がいってしまい、次の瞬間には目を背け、エイダはさっさと浴室へ入っていく。
     当然のようについてくる男を背に、エイダはキッっと睨み返した。
    「いい加減にして欲しいわね」
     さすがに反抗的な言葉を発していた。
    「おいおい、俺達だって命令されてやってるんだ」
    「そういうこと。クレームならもっと上の方に頼むぜ?」
     悪びれもせず、それどころかエイダの身体に手を伸ばし、シャワーノズルを回して石鹸まで泡立てる。まさか、本当に人の身体を洗う気かと、ますます赤くなるエイダは、ひたすら歯を食い縛り、屈辱感の中で背中にシャワーを浴びせられていた。
     座らされ、素手で身体が洗われる。
     泡立つ白い固まりが、素肌の表面で滑りを良くして、男の両手がするすると背中を撫でる。きめ細かな泡が広がっていき、肩甲骨から腰の下までまんべんなく包まれる。さらには腰のくびれから脇下にかけても上下にされ、エイダは目尻を震わせていた。
     人に体を洗ってもらうなど、気恥ずかしいというべきか、何なのか。触られたくもない男の手でされていて、恥辱を煽られているのは間違いない。
    「はーい」
     茶髪男は後ろから抱きついて、エイダの身体を引き寄せる。茶髪の胸を背もたれにする形にさせられて、前には金髪男が回り込む。
    「おっぱいも洗おうね?」
     金髪男は乳房に泡を塗りたくり、まんべんなく洗い始めた。
    「うっ、くぅ…………んっ…………っ、んぁ…………うっ…………」
     胸を弄られているうちに、乳首はしだいに突起していく。滑りの良さを駆使した表皮への刺激にも肉体を高められ、まだ一度も触れられていない秘所には、もう愛液の気配が滲み出てしまっている。
     やがて、手はアソコにやって来た。
    「あぅぅ……!」
    「どうした? 気持ちいいのか?」
    「うるさ――あっ、くぅぁ……!」
     ワレメをなぞるばかりか、すぐに指まで挿入され、エイダは乱されてしまっていた。金髪男は面白おかしく遊ぶ顔をして、だから玩具にされる感覚に惨めになる。
     床に押し倒され、つま先の指の隙間にかけてまで、細かく丁寧に洗われた。足の裏までやられるくすぐったさと、クリトリスまで丁寧に愛撫してくる刺激に悶え、最後には四つん這いで尻の穴にまで泡を塗られた。
    「くぅぅぅ…………!」
     たまらない屈辱だった。
     望みもしないのに、二人がかりで身体を洗われるだけでさえ、女として耐えがたいものがある。乳房にもアソコにも手が及び、ついでのように喘がされ、挙げ句に恥ずかしい部分のシワを丁寧に指でなぞられる。
    「なんか犬を洗ってやってるみたいだな」
    「ははは! 確かにそうだ!」
     頭がくつくつと沸騰して、どうにかなりそうな体験だった。
     明日も、明後日も、ずっとこんな生活が続くのだろうかと思っただけでも、眩暈がしてくるのだった。
    
         †
    
     唯一、就寝時だけは一人になれる。
     しかし、朝を迎え、任務の時間が近づくにつれ、いつも通りの監視の二人が顔を出し、エイダにつきっきりになってくる。トイレや風呂についてくることさえなかったら、まるでエイダの方が男に護衛されている状況だ。
     任務に就く前、着替えは必ず手渡される。
    「今日の着替えだ」
    「よろしく頼むぜ?」
     上等なスーツはいいのだが、タイトスカートの方はいつも短い。お尻がギリギリで収まる長さでは、ちょっとした姿勢の変化でずれただけでも、いつどこで中身が見えているかがわからない。
     しかも、問題はショーツだった。
    「……こんなものを穿かせるなんて」
     ショーツは精液に濡れ、青臭い香りが漂っていた。エイダが毎日穿いているのはこれなのだ。人が選んだ下着を着用するだけでも、何となく気持ち悪い気分がするというのに、精液濡れを穿かせるなどいい趣味にもほどがある。
     見るからに顔を顰め、引き攣りながら、エイダはそんなショーツを穿いて着替えを済ませる。
     そして、業務の時間だ。
    
    「ふーむ、道筋が見えてきたはずなんだがなぁ」
    
     テーブルにフラスコやビーカーの数々を並べ、試験管を持ち上げ中身を揺らし、液体を覗き込んでいるのは、初老の白髪の博士である。この博士こそが護衛対象であり、何者かに命を狙われているらしいのだが、そういった襲撃や暗殺の気配は未だにない。
     博士が日常的に飲むコーヒーは、いつもエイダが煎れている。
     置かれていた豆は早いうちに確かめたが、毒物の痕跡はなかった――といっても、監視二人を背にしながらのチェックで、あまり完璧にはこなせていない。見落としがあってもおかしくないのが正直なところだが、毒殺の様子はなさそうだ。
     エイダのように身分を成りすまし、博士に近づく侵入者がいないかの警戒もしているが、そういった様子もない。エイダについている二人組も、古参の職員であるらしく、身元のはっきりしている人物らしい。
     博士を狙う人物さえ捕らえれば、護衛という表向きの立場をそのまま利用して、何か良い情報を入手できるかもしれない。と、目論見こそ抱くものの、それを実行できるチャンスは気配すら訪れない。
     博士の研究資料も、あからさまに手にして読もうとすれば、二人組が阻止してくる。
     だから遠目にチラりと覗けた範囲でしか、エイダの頭には研究内容が入って来ない。直接尋ねたところで、はっきりと教えて貰えることもない。
    「あー君、コーヒーを頼むよ」
     博士としても、エイダはすっかりコーヒー係らしい。
    (とても私の仕事とは思えないわ)
     不満になりながら、表向きの役を演じてコーヒーを煎れに行く。豆を挽き、粉を入れ、コーヒーメーカーのスイッチを入れているおり――。
    
         *
    
     職員はニヤニヤとしながらエイダに迫り、本人が知らず知らずのうちに突き出す尻を間近に視姦する。あまりにも短いタイトスカートは、尻の高さにまでしゃがんで眺めれば、中身を覗き込むのは簡単だ。
     尻たぶを下から覗き上げ、白いショーツを確認した。
    (お? マジで濡れてやがる!)
     いいものを見たとばかりに男は喜ぶ。
     豆を挽いている最中の、後ろに気づくことのないエイダを覗き、この職員はさっそくのようにカメラをポケットから取り出した。スカートの中身を写し、素晴らしい宝物を手に入れた気持ちでそそくさと去って行く。
    (みんなが言ってた通り、本当に痴女みたいだな!)
     そんな勘違いが流行っていた。
     多くの職員は、エイダが精液濡れのショーツを穿かされていることを知らない。タイトスカートも、自分で選んで穿いているわけではないが、それをわかっているのは二人組の男や博士に加え、あとは上層の人間くらいだ。
     短いスカートでいつも下着を濡らしている。
     あらぬ誤解が広まっていた。
    
    
     また、とある職員などは、エイダの元にわざわざ近づき、堂々と尻を触ってタイトスカートを持ち上げる。
    「なにをするの!」
    「すまんすまん。手が当たっちまったか」
     悪びれもせず、彼はヘラヘラと笑っているだけだった。
    
         †
    
     そして、今夜の入浴時間だ。
    「頼んでないわ! やめて頂戴!」
     エイダは声を荒げていた。
    「まあまあ」
    「遠慮しないの」
     二人組はエイダを床に押し倒し、仰向けの上にシャワーをかけ、泡立てた手の平で全身をまさぐっていた。最初は茶髪が両手を押さえて金髪が洗う。やがて役目を交代すると、金髪はエイダを抱き起こした。
    「ほら、俺の胸板がスポンジ代わりだ」
     背中に胸を押しつけて、エイダは金髪の身体を背もたれ代わりにした形となってしまう。すると尻には極太の形が如実に伝わり、しかも同等のサイズを前からも押し当てられている。
    「よーく洗わないとな」
     楽しげな茶髪の方は、正常位でもせんばかりにエイダの脚を開かせて、ワレメに肉棒を密着させている。そのまま両手で腰を洗い、ヘソの周りに泡を伸ばして、いよいよ乳房を楽しみ始めた。
    「うぅっ、やめて……」
     前後から二本のものが押し当てられ、熱気がありありと伝わるのだ。肌中で鳥肌を立てるエイダだが、ぬりぬりと上下に擦られ、アソコは甘い蜜を出してしまう。乳首も嫌というほど突起して、男を喜ばせる反応ばかりしてしまう。
    (拒みたいのに、こんな反応をしなくてはいけないなんて……)
     自分自身の肉体さえ、恨めしくなってくる。
    「せっかくだ。セックスでもするか?」
    「お? いいねぇ!」
     二人組が良いことを思いついたように言い出した途端である。
    「や、やめなさい! そればかりはさせない!」
     さしものエイダも怒鳴っていた。
    「おーこわっ」
    「なら、代わりに奉仕してもらおっかな」
     怖いと言いつつニヤニヤと、ヘラヘラと、悪びれる様子などあろうはずもなく、勘弁して欲しければやれとばかりに茶髪は立ち上がる。エイダの口元にペニスを突きつけ、金髪も後ろから背中を押し、二人がかりで強要していた。
    「……冗談じゃないわ」
    「俺は別に、無理矢理ヤってやってもいいんだけど?」
     茶髪は涼しい顔でそう言った。
    (……本当に、一体なんなの?)
     男相手だろうと、そう簡単に負けるつもりのないエイダだが、金髪に密着されている状態で、それも密室で二人相手だ。筋力で勝てるわけではないのに、ここで無理に抵抗しても、もはや犯されるだけなのだろう。
     セックスと奉仕を天秤にかけ、エイダは震える唇を亀頭に付けた。
    「はむぅぅぅぅぅ…………」
     見るからに顔を顰めて、眉間に皺まで寄せながら、エイダは肉棒を口に迎える。存分に熱気を纏った石の硬さに頭を動かし、前後運動と共に舌を蠢かせる。
    「はぶっ、じゅるぅ……じゅっ、じゅずっ、ずずぅ…………」
    「上手いじゃないか。案外、経験豊富なんだろ?」
    (勝手な想像ね)
     仁王立ちの茶髪に膝をつき、奉仕しなくてはならない無念さに目を瞑り、尻には巨根が押し当たる。
    「じゅるるぅ――ずむっ、じゅぶ――すじゅぅぅぅ――――――」
     少しでも早く解放されようと、恥辱に過ぎ去って欲しい思いあってこそ励んでいると、金髪も金髪で、肉棒を使ってスリスリと尻たぶを撫でていた。
    (早く……せめて、早く出しなさい…………)
     そんな思いで睨み上げ、エイダは嫌々にも励んでいた。
    「はじゅっ――すじゅぅ――じゅっ、ずっ、りゅちゅぅ――――」
     やがては茶髪の手がエイダの頭を掴み、逃がさないように握力を込めてくる。口内で肉棒は跳ね上がり、青臭い精が放出された。
    「んっ、んぅ…………!」
     口を塞がれたままの放出に、屈辱の味と香りに瞳を震わせる。肉棒が引いていくなり、すぐさま吐き出していた。
    「あーあー」
     茶髪はあからさまに残念がる。
    「飲んで欲しかったのにな」
     金髪も後ろから、耳元に囁いてきた。
    「誰が……」
    「……ま、いいや。次は俺のも頼むぜ」
    「…………」
     エイダの意思など関係無く、茶髪と金髪はポジションを入れ替え始める。楽しみでならない顔の金髪が肉棒を突き出して、茶髪の方はエイダの背中に密着していた。
    
         †
    
     夜、エイダは寝室を抜け出した。
    (もう真っ平! こんな生活!)
     これではいつ犯されるかもわからない。
     真夜中の、誰一人の気配もしない、寝静まった中を散策し、エイダは今までの記憶を頼りに書類を探る。
     だが、見つかるものは、必ずしも研究に関係のあるものばかりでなかった。
    
    
    
    【生活日誌】
    
     エイダ・ウォンとかいう美人が博士の護衛についた。
     何度か狙われてきた博士だが、そのおかげか今は何も起きちゃいない。
     何者か知らないが、敵さんはよほどビビっているのか?
    
    
     エイダはいつも短いタイトスカートを穿いている。あんな長さじゃ、ちょっと前屈みになっただけでも、三角形の白い先端が見えようってもんだ。いつしか、そいつを覗いてやるのが俺達の楽しみとなった。
     ところで、下着が濡れていることが多いらしい。
     何故だ?
     あんなスカートを穿くくらいだから、友人どもは冗談めかして「痴女だからじゃねーか?」なんて言っていたが、案外冗談でもないかもしれない。
    
    
     俺は気づいてしまった。
     そう、本当に濡れているのだ。
     間違いない、エイダは痴女だ。
    
    
     仲間内で盗撮大会が始まった。
     誰が何枚、どれほどエロい写真を撮れるか。
     下らない大会だが、この鬱屈とした研究の日々を癒やすにはちょうどいい。
     俺も早速カメラを買って参加したが、鬱陶しい監視の二人組がいてやりにくい。あいつらの機嫌を取るか、ちょいとでも離れるチャンスを狙うか。
    
    
     撮れた撮れた。
     いいもんが撮れた。
     今日の優勝は俺に間違いない。
    
    
    
     知りたくもなかった。
     研究員の面々がニヤニヤと、しきりにいやらしい視線を送ってくるのは、あんなスカートだから仕方がないとは思っていた。
     しかし、仲間内でエイダのことを痴女呼ばわりして、盗撮まで……。
     一体、どれだけの写真を撮られているのか。それを肴に盛り上がり、楽しまれてしまったのか。想像もしたくないものが、それでも頭に膨らんで、エイダは身震いしてしまった。
     その時だった。
    
    「おやぁ?」
    「何してるんだ?」
    
     戦慄に振り向くと、そこには二人組の男が並んでいた。
    
         †
    
     ウイルスの証拠を掴みたかった。
     こんな生活から早く抜け出したいと思い、焦っての行動は、それこそスパイを炙り出す作戦だったのだろうかと、エイダは今更ながらに勘ぐっていた。
     エイダは寝室に戻されていた。
    「さてさて帰りましょうねぇ?」
    「いけませんよ? 夜歩きは」
     などと二人に肩を掴まれ、歩かされ、部屋に押し戻されただけなら良かった。
    「では怪しいところがないかを検査するので」
    「全部、脱いでもらおうか」
     二人組は楽しそうな笑顔を浮かべていた。
     エイダをスパイと気づいているのか、ただ女性に対する最低な実態があるだけなのか、わからなくなってくる。
    「……脱いだわ」
     ベッドを背に、二人組と対峙して、エイダは一糸纏わぬ姿で対峙した。
     疑われているのか、いないのか、それさえわからないままに、スパイとしての任務を真っ当するためにも、ボディチェックと称した痴漢行為に耐えるしかない。
    「お胸をチェックだ」
     茶髪は胸を揉み始める。
    「俺はこっちだ」
     金髪は後ろに回り、電車の痴漢のように尻を触って撫で回す。
     エイダはただただ顔を背けていた。
    「お? 乳首が立ってきたねぇ?」
     胸の愛撫はすぐにエスカレートしていき、突起した乳首を指先で攻め始める。上下に弾き、左右に転がし、乳輪をなぞり回す刺激に乳房は敏感になっていく。
    「はぁ……くぅ……」
     甘い声が漏れ始めるに、金髪はベルトを外し始める。後ろから抱きつくなり、尻に押しあてながらアソコの方に手を伸ばし、ワレメに指を絡めてなぞり出す。
    「あぁぁ……あっ、うっ、あぁぁ……」
     胸とアソコを同時にやられ、上下に走る快楽の痺れに翻弄される。本当に電流でも流れるように、太ももをガクガクと小刻みに震わせて、より一層の愛液を垂れ流す。
     指に絡んだねっとりとしたコーティングで、金髪の指は輝いていた。
    「そんじゃあ、本格的にやってやるか」
     金髪の言葉がきっかけに、二人組はエイダをベッドに押し倒す。
    「や! やめなさい! 怪しいところはないとわかったはずよ!」
     いくらなんでも、犯される危機にばかりは抵抗するが、男の力で始めから押さえ込まれた状態だ。あまりにも不利な立場で、手足は呆気なく封じられ、そのままバンザイの形を取らされた。
     茶髪の尻が乗ってきて、体重によってエイダの両手は封印される。
     座ってみせる方法での拘束だから、茶髪は両腕とも自由である。自由を活かしてエイダの脚を引っ張り上げ、まるで上からフックで吊り上げているように、強制的なM字開脚をさせていた。
    「よして! 本当に! これ以上はタダじゃおかない!」
     慌てふためいていた。
     仮にも普段のエイダを知る二人組は、クールな彼女からは想像も出来なかった声は表情を見るなり、かえって興奮を高めていた。
    「はい、お先にどうぞ」
    「へへへっ、悪いな」
     金髪は肉棒を当て、そのまま腰を押し進めた。
     
    「――あぁぁぁ!」
     
     エイダの中に、肉棒が収まった。
    「おおっ! いいじゃん! FBIのナカ!」
    (そんなっ、FBIって信じたまま? 完全にとうかしてる!)
     金髪は大胆なストロークを開始した。
    「あん! あ! あぁ! あっ! あ! あん! あぁん! あん! あっ! あっ!」
     こうなってしまえば、もう抵抗するも何もない。
     金髪は茶髪が抱えていた脚を受け取り、足首を掴んで一層のこと深く貫く。
    「あっ! あぁん! あぁん! あっ! あ!」
     操縦桿でも握ったように、好きなようにエイダを喘がせ、ピストンの衝撃に乳房は上下に震えている。貫くたびにせり上がる電流に、背中もリズミカルに跳ね上がる。
    「いいなぁ! 最高最高!」
    「あぁぁ! あぁん! あん! あん!」
     満面の笑みの金髪に対し、エイダは恥辱ながらに喘ぎ込む。
     そして――
     
     ――ドクゥゥゥ! ビュル! ビュル!
     
     エイダの身体は白濁に汚れた。
     腹にはコップの中身を少しこぼしたほどの水溜まりが、胸やその周りには指先ほどのプルっとした雫が散る。屈辱でならない、無念でならない顔で、エイダはぎゅっと目を瞑り、頭の中では激しく後悔していた。
    (軽率な行動だったの!? 冗談じゃない、いずれこうなったわ!)
     だから早めに動き出し、任務を切り上げにかかろうとしたのではないか。運命に対する必死な言い訳など、何の意味もあるはずがない。
    「ほら、お前もやるだろ?」
    「もちろん」
     金髪はまるで我が物を明け渡すようにどいてやり、入れ替わりに茶髪が肉棒を突き立てる。
    「くあぁ……!」
     エイダの身体はブリッジのように跳ね、さらなる快感の波に溺れていく。
    「あっ! あん! あん! あぁん!」
     茶髪のピストンによっても胸は揺れ、髪さえ激しく揺さぶられる。よがる両手はシーツを握り、もはや相方による押さえ込みの必要はなくなっていた。
    「あぅぅぅっ! あん! あぁん!」
    「ほーんっと、気持ち良すぎて笑えてくるわ」
    「んんぅ! んあ! あん! あぁん! あっ、あん!」
     エイダをよがらせる楽しさに腰を元気に振りたくる。エイダの身体はもう何度もビクっと震えて弾んでいる。いつしか、だらしないヨダレまで流れていることに、果たして本人は気づいているのか。
    「あぁああ! あっ! あぁぁん!」
    「さて、そろそろ」
     茶髪はピストンのペースを上げ、勢いのままに放出した。
    
     ――ドクゥゥ! ドピュッ! ドックゥ!
    
     エイダの腹部はさらに汚れ、乳房の上や周辺の付着も増えていた。体中が精液にまみれ、見れば肩や二の腕にまで及んでいた。
     二人組はそれぞれ一回ずつ射精したが、そればかりに留まらず、今度はエイダを四つん這いにさせ、前後から攻めさえした。金髪は口の中へと、茶髪は後ろから尻を打ち、二本同時の責め苦にさえ喘ぎ続けた。
    
         †
    
     もう限界だった。
     それから、毎晩のように犯され、研究職員からの盗撮も続いている。女の味方をする者など一人もいない、痴漢やセクハラの実態に満ちた研究所で、ひたすら任務に忠実な人間を演じ続けることに心労が重なった。
     そんなある日、護衛任務が終了した。
     突然だったが、博士を狙う一派が捕まったとのことだった。
     ウイルスについては――。
    
    『内部より告発があった。もう任務の必要はない。至急戻って来い』
    
     エイダは衝撃を受けていた。
     告発があったのはいい、ウイルスの情報が判明したのもいい。
     しかし、では一体、自分は今まで何のために……。
     
    
    
    


     
     
     

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  • エイダ・ウォン 完全ボディチェック

    
    
    
     某企業のエレベーターに、一人の女が乗っていた。
     黒髪の彼女は漆黒のスーツを身に纏い、腰のくびれたラインを如実に示す。スリット入りのタイトスカートは白い太ももを半分ほど露出して、尻はむっちりと膨らんでいる。目を凝らせば、タイトスカートの尻にはV字のような、薄らとしたラインが見える。ショーツのゴムが浮き出たパンティラインだ。
    (ここに細菌兵器が隠されているという情報、本当かしら?)
     エレベーターは地下に向かっていた。
     不思議なことに、ボタンは1Fから屋上にかけてのものしかなく、表向きには地下など存在しない。世間から隠された機密エリアに、彼女は足を踏み入れようとしているのだ。
    (不穏な噂は以前からあった。実際に機密エリアの存在が判明したのはここ最近。しかもアンブレラを退社した経歴の持ち主が研究をしているとなれば、怪しむのも当然といったところね)
     エレベーターが開いた先には、たった数メートルの一本道を進んですぐ、分厚い電子ロックの扉がある。彼女はまるでメンバーの一員であるように、当然のようにカードキーを通してロックを解き、開いた扉の向こうへ歩む。
     真っ白な壁、真っ白な床が長々と続く、やはり一本道を進む彼女の尻は、タイトスカートの内側でフリフリと左右に動く。
    (さて、ここからね)
     一つの部屋に辿り着き、彼女は初めて足を止めた。
     彼女はFBI所属ということになっており、何者かに命を狙われているという博士の護衛を行う。施設への侵入に成功したら、あとは護衛に従事しながら、密かに研究の秘密を暴いて証拠を持ち出せばいい。
     ここまでは順調だった。
     ただ、この地下研究所は外部からの出入りに対してチェックが厳しい。盗聴器を持ち込むのはまず不可能、紙やペンの持ち込みにも制限がかかっており、メモの切れ端一つを持ち出すことにさえ、詳しく理由を尋ねられる。
     ここで受けるボディチェックが一つの試練だ。
     彼女にとって、それ自体は問題じゃない。
     護衛任務の上で必要な拳銃、弾――必要な武器や道具の申請は行っており、許可を得た物品だけは持ち込める。大人しく指示に従い、きちんとチェックを受けさえすれば、侵入への支障はない。
     問題なのは、彼女が女性であり、人としての羞恥心を持ち合わせている点だ。
    
    「エイダ・ウォンだな?」
    
     一人の検査官が、彼女を待ち構えていた。
    「ええ、話は聞いているでしょう?」
     弱みを見せても仕方がない。
    「もちろんだ。アンタこそ、ギャーギャー言わないだろうな?」
    「当然よ。さっさとして頂戴」
     これから起きることなど、せいぜい蚊に刺される程度のことに過ぎない。そんな余裕の振る舞いを見せながら、彼女はテーブルに所持品を並べ始めた。
    
         †
    
     ボディチェックには二人の男がいた。
     テーブルに銃を置き、弾倉を並べていると、検査官に加えてもう一人が部屋に現れ、共に所持品のチェックを開始する。身分証やカードキーまで、一つずつ検めて、まず第一の段階を終了した。
    「問題ない。持ち込み可だ」
    「了解です」
     検査官の言葉に、もう一人の若い男は敬語で応える。
     さしずめ、彼は検査の補佐官といったところか。
    「次はボディチェックだ。詳しく調べさせてもらうぜ?」
     そう言ってエイダに迫る検査官は、ズボンの妙な膨らみを隠しもせず、股間の山をわざわざ目の前で触っていた。ズボン越しとはいえ、男性器に触れた直後の手で、検査官はエイダの身体に手を伸ばす。
    「どうぞ? お好きに」
     エイダは平静に振る舞う。
     まずは頭部のチェックであった。
     髪の隙間に何かがないか、頭皮に何か仕込んでいないかのチェックは手探りだ。頭を撫で、髪に手櫛を通していく。まるで診察の場でそうするように、まぶたの裏側まで確かめる。耳の穴をペンライトで照らして覗き、鼻の穴さえ確認した。
    「手を挙げろ」
     すっと、エイダは両手を上げる。
    「どんな気分だ?」
     検査官は両手でエイダの頬を包み込み、自分を向かせてニヤついた。明らかに下品な笑みで、舌なめずりまでして唇を光らせる。いやらしさを隠しもしない、高圧的な態度を前に、普通は誰もが顔を顰めることだろう。
    「手間がかかって、お仕事が大変そう」
    「確かに手間はかけさせてもらう」
     検査官の両手は耳へと移り、それぞれの穴に親指を入れて揉みしだく。唇を指で撫で、口を開けるように命じてペンライトで覗き込む。指を突っ込み、歯を一本ずつ触ることまでして、歯茎までなぞって確かめる。
     首から下へのチェックに移ると、まずは両手の上がった脇下を触り始める。手の平をべったり貼りつけ、揉むように確かめた。
     脇穴から肘にかけてを、それぞれさすった。
     両肩に手を置き、スーツ越しの肩肉を揉んで確かめ、二の腕をまんべんなく撫で回す。肘から手首にかけて触っていく。そんなチェックの数々は丁寧に行われ、部位とごとに撫でて揉み、ポンポンと叩くタッチも施され、やっとのことで両腕のチェックは済まされた。
    「ブーツと靴下を脱げ」
     検査官が命じると、エイダは黙々と黒いブーツのジッパーを下げ、靴下まで脱いだ素足を床につける。それらがテーブルに置かれるなり、検査官の目配せで補佐官は動き、物品検査に取りかかっていた。
     まるでブランドを確かめる鑑定のようだが、そうやって靴に何かが仕込まれていないか、衣類のどこかに妙なチップが隠れていないか、探り当てるプロというわけだ。
    「まだまだ続きがあるぜ?」
     検査官は腰のくびれを両手で掴む。上下にさすり、腰の両サイドから脇下にかけ、手の平を往復させ始めた。
     嫌に時間をかけていた。
     脇腹に食い込む両手は、揉みしだかんばかりに蠢き、脇に近づくにつれ、明らかに乳房に手の平を届かせている。脇下を確かめるフリをして、手のかかと、ともいうべき部位を横乳に及ばせ、検査官は乳房へのタッチを行っていた。
    「FBIにしてはオッパイがでかいな」
     ニタニタとした顔を浮かべて、検査官は真正面からじっくりと、スーツの膨らみを視姦していた。
    「FBIに胸の大きさが関係あるとは知らなかったわ」
    「うっかり乳首を立てないことだな。オッパイに盗聴器が隠れていると勘違いしちまうことになる」
    「心配ご無用よ」
    「だといいがな」
     検査官は挑発的な眼差しを向け、次に腹部を撫で回す。さらにその下へと、タイトスカートの太ももまで触り始めた。
     あからさまに味わっている。
     どうだ、触ってやっているぞと言わんばかりの、勝ち誇った表情を浮かべて、実にニタニタと太ももを揉む。
    「本当に丁寧ね」
     エイダは不快感を目に浮かべた。
    「そうだろう? ここも確かめないとな」
     検査官は何ら遠慮もなしに胸に触れ、鷲掴みに揉みはじめる。丹念に指は蠢き、その表情はますます勝ち誇ったものへと変わっていく。
    「何もないのがわかったかしら?」
     エイダは静かに目を瞑り、いかにも平静に、弱みなど見せるつもりはなく、平然とした顔を貫き通すつもりでいた。
    「そうだなぁ?」
     検査官は背後に回り、エイダの背中を調べ始める。肩甲骨に手の平を押しつけて、背骨をなぞり、腰回りもポンポンと叩く。ひとしきり撫で回し、彼は大きな尻に手を置いた。
    「……本当に、しっかりとやるのね」
    「当然だろ?」
     尻のカーブに手の平をまとわりつかせ、ぐるぐるとなぞって形状を確かめる。まずは右のしりたぶばかりを撫で回し、続いて左の尻たぶも、何周もかけて回していく。丹念に撫で尽くした上で、
    
     パンッ、パンッ、
    
     何度か叩き、衣服越しの打音が鳴った。
    (くっ、最低ね……)
    「何もなさそうだなぁ? ただ、いいケツだってのはよくわかった」
    「あらそう、済んだかしら?」
     エイダはいかにも飽き飽きとしてみせていた。
     小さく鼻を鳴らすや否や、尻たぶに指が食い込み、ぐにっと強く揉まれてしまう。内心では顔を顰め、それを本当の表情に出すことはなく、表面上のエイダはケロッとしていた。
    (下らない。可愛く嫌がれば満足なの?)
     いい加減にして欲しい気持ちが膨らむ。
     検査官は意地でもエイダから面白い反応を引き出したいのか、一度は離れていったと思いきや、一つの機材を握っていた。
    「金属探知機を使う」
     検査官は大きな虫眼鏡のような形の器具を用意して、黒いリングの部分をエイダの体中にかざし始めた。
    「飽きないわね」
     何の反応もするわけがない。
     今のところ、テーブルに並べた以上の所持品を本当に持っていない。必要な情報を突き止めたら、証拠品の持ち出しは後から計画するつもりだ。
    「おやぁ?」
     ところが、金属探知機は反応した。
     ブザー音が鳴っていた。
    「どういうこと?」
    「それはこっちの台詞だろ? オッパイに何を隠してる?」
     検査官はニタニタと笑っている――わざとだ。
     意図的に鳴らしたのだ。
    「何もないわ」
    「ま、誤作動ってこともあるが、念のためだ。脱げ」
     そう、そのためだ。
     きっと好きなようにブザーを鳴らせる仕掛けなのが、悪巧みの顔から伝わってきた。
    「呆れたわ。その探知機、後で調べたいわね」
    「後でな。まずは脱ぐんだ」
     検査官は強気になって、ニッタリと、優位の立場を楽しんでいる。
    (まずいわね……)
     エイダはスーツのボタンに指をかけ、上着一枚を脱ぎ去ると、上半身に白いブラウスの生地が輝く。脱いだものを受け取るため、補佐官がすぐ近くにまでやって来るので、仕方なく手渡した。
     今度はブラウス越しの胸に金属探知機がかざされて――ビィィィィ、と、ブザー音声は鳴り響く。
    「それもだ」
    (まったく、本当にまずいわ……)
     エイダはブラウスを脱ぎ始める。
     上から順に、ボタンを一つずつ外していると、検査官はそれをまじまじと眺めた。後ろでも向こうと思ったが、身動きの気配を出した途端に「そのままだ」と言ってくるので、見られながら脱ぐしかない。
    「もっとゆっくり脱いでもいい」
     ストリップを楽しんでいるのは明らかだ。
    「遠慮するわ」
     赤いブラジャーが覗けるまで、時間などかからない。エイダはさっさと脱いでみせ、実にあっさりと上半身はブラジャーのみに、ワインレッドの下着を露出する。
     単なる赤ではない。
     三原色の赤をわずかに暗くしたような、小さなアクセントのかかった色合いで、サテン生地の表面は滑らかな光沢を帯びている。そんなワインレッドをベースに、中央には黒いリボンが咲き、そしてより黒に近い、暗い赤色の刺繍によって薔薇の飾り付けが行われていた。
    (きっと裸にされる)
     エイダの抱く危機感はそれだった。
     今までけろっと、平然としてみせていたエイダでも、武器のない状態で、抵抗するわけにもうかない立場で脱がされるのは辛いところだ。FBIの身分でここにいて、厳しいボディチェックの内容にも合意した扱いで、下手に逆らうわけにもいのだ。
    「さて、これ以上鳴らないといいなぁ?」
     楽しくてたまらない表情で、検査官は金属探知機をタイトスカートにかざし始める。アソコにぐっと近づいて、脚もひとしきり調べられ、エイダは薄らと汗を浮かべる。
    (スカートは脱がずに済めばいいのだけど)
    「尻はどうかなぁ? 大丈夫だといいなぁ?」
     尻に金属探知機をかざし始めて、エイダの恐れたブザー音声はすぐさま鳴った。
    「あ、あら、おかしいわね」
    「ボタンとかチャックに反応してる可能性もあるからなぁ? だが、反応があった以上は調べざるを得ないよなぁ? こっちにゃあ、職務上の責任があるからなぁ?」
     つまり、脱げということだ。
     エイダは仕方なくタイトスカートの留め金を外し、自分が無防備になっていく感覚を味わいながら、下へ下へとやっていく。
     ショーツも同じくワインレッドで、黒いフロントリボンを縫い付けつつ、より暗い赤を使った薔薇の刺繍が飾り付けとなっている。刺繍の下にある生地は、やはり滑らかな光沢を帯びていた。
    「それで、ここまで脱がせてご満足?」
     エイダは気丈に振舞っていた。
    「どうした? 顔が赤いぞ?」
     そんなエイダを検査官は煽る。
    「気のせいね。大したことないわ」
    「だったら下着も脱いでみるか?」
    「あら、どうして?」
    「両手を上げろ」
     煽ってみても、どうしても涼しい顔を崩さない。頬が少しばかり染まった程度のエイダに対し、不満なような、関心した様子で、流れを切っても腕を上に上げさせる。
    「で? まだなの?」
     エイダの目は、早く終われと言わんばかりのものだった。
    「まったく、大したもんだなぁ?」
     わざとらしく褒めながら、検査官はエイダの胸を揉む。ひとしきり指を動かし、ほくそ笑む検査官に対し、エイダは睨まんばかりの眼差しを返している。
    「あなたに揉まれても、盗聴器なら出ないわ」
     遠回しに乳首は突起しないと、検査官の手では感じないと言ってのけ、そんなエイダの言葉が彼をむっとさせていた。
    「なるほど、少し待ってろ」
     検査官は急にエイダに背中を向け、この部屋から去って行く。
     一体、何を考えて出て行ったのか。
    (どうせロクなことじゃないわね)
     何があったところで、最後まで涼しい顔をしていてやろう。
     そう考えるエイダの前に、ようやく検査官が戻ってくると、彼は今まで以上に愉快でならない楽しげな表情を浮かべていた。
    「それで? なんだっていうの?」
     嫌な予感にエイダは眉を顰めていた。
    「薬物使用の疑いがある」
    「どういうこと?」
    「なんでも、麻薬捜査で浮上した情報が俺達の元に来ていてな。東洋人の女には気をつけなくちゃいけないらしい。アジア系は薬物検査必須だそうだ」
     本当だろうか。
     嘘の口実ではないかとエイダは疑う。
    「困った話ね。早く潔白を証明してくれる?」
     しかし、嘘を追求できる立場でもなく、エイダはそう言うしかなかった。
    「そこに両手を突け」
     検査官はテーブルを指す。
     言われるままに体重を預け、尻を突き出す。エイダは無防備な尻の向こうに男の気配を感じつつ、検査官からすれば剥き出しの背中がそこにある。ブラジャーがかかった白い素肌に連なって、くびれのカーブを成した腰から、大きな尻へと続いていく。
    「採尿だ」
    (やっぱり、最低ね)
     尻に手が置かれ、エイダは恥辱を顔に浮かべる。
     検査官はショーツの生地をよく味わい、滑らかなサテンが覆う尻を揉む。さらに生地をずらしてやり、生肌を剥き出しに、まるでTバックのように丸出し同然にしてしまう。大きな尻の谷間で紐のように細く絡まり、捻れたサテン生地の光沢は、美尻の良い飾りつけとなっていた。
    「いい肌だ。茹で卵が綺麗に剥けた時のようにツルツルに光ってやがる」
    「そ、それはどうも……」
     さしものエイダも、頬の染まりは桃色程度では済まなくなり、しだいにはっきりとした赤へと近づいていく。
    「なあ、お前もそう思うだろう?」
     検査官は補佐官に話を振っていた。
    「もちろん」
    「この美人から採尿するんだ。もっと見えやすいところに来たらどうだ?」
    「本当ですか? では遠慮なく」
     嬉しそうな若い声が近づくことで、エイダにとって尻の背後の気配が二つに増える。丸出しと変わらない尻に意識がいき、痛いほどの視線を感じた。
    「始めるぞ」
     検査官がしゃがむと、肌に感じる気配はより強まる。アソコのあたりに、大切な部分の布に指が来るなりエイダは強張り、身体中が警戒心を高めていく。
     布がずらされた。
    (まったく、こうなるなんて……)
     まるでレーザーに焼かれるような視線の熱を感じるエイダは、テーブルに置いた両手を拳に変えて握り締め、顔の赤らみを懸命に堪えていた。
    「ちゃんと見えるか?」
    「ええ、問題なく」
     脚のあいだに何かが添えられ、肌にぶつかる紙製品の感触は紙コップだ。しかも検査官は放尿を二人で楽しむため、自分の身体が邪魔にならないように、ポジションの調整までしているのだ。
    「さあ、出すんだ」
    (……冗談じゃないわ)
     誰が好きで放尿などするものか。
     しかし、そうせざるを得ない立場に歯を噛み締め、エイダは恥部に意識をやる。出そう出そうとは思ってみても、最後に水分を摂ったのはいつだったか。緊張で引っ込んでしまうせいもあり、なかなか出ない。
    (どうしてこんな恥を……)
     二人もの男に見守られ、放尿のために踏ん張るなど、こうも格好悪く情けない話があるだろうか。アソコを視姦されるだけでさえ、心が恥辱に締め上げられ、脳がどうにかなりそうだ。
    「どうした。FBIは小便の出し方も知らないか」
    「……っ! 急には出ないだけよ!」
     こんな形で煽られて、エイダは声を荒げた。
    「出ないなら出やすくするしかないなぁ?」
     その瞬間だ。
    「っ!」
     性器に指が伸びてきて、エイダは目を見開いた。
     検査官はワレメを撫でて、クリトリスへの刺激を始めたのだ。肉芽は少しずつ突起していき、性感をくすぐられたエイダは、しだいに尻を悶えさせ、感じた素振りを見え隠れさせていく。
     検査官の指には愛液がまとわりつくようになっていた。それが滑りを良くすることで、エイダが受ける刺激は強まり、快感を隠せなくなっていく。
    「気持ちいいのか? FBI」
    「べっ、別に……」
    「あ、耳が赤くなってますよ?」
    「ほーう?」
     気丈な振る舞いを許さないかのように、補佐官が嬉しそうに指摘して、検査官はお得な情報を知って満足そうな顔をしていた。
    「気持ちいいんでしょうねぇ?」
    「だろうなぁ?」
    (本当に……! この人達は……!)
     一体どれほど喜んだり、勝ち誇ったりしているのか、それを思うだけでも苛まれ、やり場のないも気持ちが心の中で暴れていた。
    「尿道はこのあたりか? ここを刺激してやんないとなあ?」
     ワレメに潜む尿道口を探り当て、そんなところまで指先で揉み始める。
    「あっ、くぅ……」
     声が漏れかけていた。
     エイダには決壊が近づいていた。引っ込んでいたはずの尿意が徐々に膀胱に膨らんでいた。
    「お? 糸が引いたぞ?」
     検査官は指とアソコのあいだに糸を引かせる。
    「引いてますねー」
     補佐官もまじまじとそれを眺めた。
    「くぅ……んぅ…………」
     感じているとも、屈辱を堪えているとも知れない、呻きか喘ぎかもわからない声が漏れていた。
    「出る時は、ちゃんと言うんだぞ?」
     ぺちんっ、と、そんなことを言いながら検査官は尻を叩いた。
     冗談ではない。
     自分の口から放尿を宣言して、しっかりと見てもらうなど、もはや重い軽罰だ。
    
    「……出るわ」
    
     しかし、エイダはそう告げる。
     その瞬間だ。
    
     ――チョロッ、
    
     少しだけ飛び出た黄金液が、何滴かコップの底に落ちたのをきっかけに、数秒後には放尿が始まった。最初はコップの底が水に叩かれ、溜まれば溜まるほど、水面を叩く音へと変わっていく。
    (……くぅっ、こんな……見られながらなんて……人生で始めてよ!)
     脳が沸騰せんばかりの激しい恥辱で、とうとう耳まで真っ赤に染まる。首から上が綺麗に赤面しきったことで、エイダは顔さえワインレッドと化していた。
     放尿が途切れる頃には、紙コップには十分な量が溜まっていた。
    「拭いてやるよ」
     この上、検査官はウェットティッシュを用意して、その手でエイダのアソコを拭く。排泄の世話を他人にされる屈辱で、エイダの顔はますます歪み、拳は固く強張っていた。
    「たっぷり出たな。気持ち良かったか?」
    「……そうでもないわ」
    「嘘をつけ、こんなに出たんだ。マンコだって、エロ汁で糸を引いていたじゃないか。感じまくっていたんだろ?」
     こんな言葉を聞かされながら、ウェットティッシュがワレメの部分に押し込まれ、前後に動き続けてくる。
    (こいつら……! 本当に、本当に……!)
    「最後だ。下着も全部脱げ」
     まるでトドメを刺されるかのようだった。
    「…………最低」
     小さな声で吐き捨てつつ、エイダは二人の男を振り向く。
     優越感に浸った満足そうな男に対し、エイダは真っ赤な顔を下に向け、固く歯を食い縛り、顎を力ませ震わせていた。
     背中のホックを外し、ブラジャーを脱ぐと、補佐官がそれを取り上げる。
     ショーツの方は検査官が取り上げた。
    「なるほどなぁ?」
     持ち主の目の前で、ショーツの生地を裏返す。検査官は手の平の上でクロッチをすりすりと可愛がり、宝物でも愛でるように摩擦した上、顔に近づけわざとらしく匂いを嗅ぐ。
    「衣類も検査する。別室へ持っていけ」
    「はい」
     ひとしきり楽しんだ挙げ句、検査官は補佐官にショーツを任せる。補佐官は他の衣服も全て畳んで一つにまとめ、この部屋の外へと持ち出していった。
     ブーツや靴下すらなく、完全な丸裸で、エイダはそこに立っていた。
    「お? もう少し早く突起していれば、盗聴器を疑ったのになぁ?」
     検査官は乳首に手を伸ばし、指先で悪戯する。
    「やめて頂戴。まだ終わらないの?」
     エイダはその手を払い退けた。
    「なに、次で最後だ。足を肩幅ほどに開き、自分で自分の足首を掴め」
     それは尻を高らかにして、恥部を曝け出すための、前屈に近いポーズである。身体を二つに折り畳み、床に頭を近づければ、下半身に強い視線を感じるのは当然だった。
     検査官がしゃがむなり、アソコと肛門のすぐ近くにまで顔の気配は迫る。至近距離からジロジロとした視線を感じることで、肌を炙られているような、火傷しそうな熱を味わい、さらには指で性器を開かれる。
    「小便したばかりにしては綺麗じゃねーか」
     検査官はまじまじと肉ヒダを眺め、指まで挿入して膣内の調査を始めた。
    「んぅ…………くぅ………………」
    「なんだ? 感じてるのか?」
     膣内に物を隠していないか、そのための挿入だったが、根元まで埋め込み何も出て来ないとわかるなり、悪戯目当てのピストンが行われる。
    「あっ、んぅ……そんなこと…………」
    「ははっ、気持ちいいくせに」
     指は引き抜かれていくが、本当の最後が残っている。
     検査官はガラス棒を用意していた。
    「ほら、もうちょっとだ。頑張れよ?」
     尻たぶに片方の手を置き撫でながら、検査官はジェル付きのガラス棒を突き立て挿入していく。肛門の中身さえ調べられ、エイダの抱える感情は言い知れない。
    (くっ、こんな……! こんなの……!)
     エイダは全力で目をつむっていた。筋力の許す限り極限の力でまぶたは閉ざされ、頬は面白いほどに強張っている。顎が震えるまで歯を強く食い縛り、自ら足首を掴む握力も、爪が食い込まんばかりであった。
    「終わりだ。良かったなぁ?」
     尻をペチペチと叩きつつ、検査官はガラス棒を引き抜く。
     ちょうど、補佐官が衣類を抱えて戻って来た。
    (まったく……やっと解放されるわ……)
     恥辱感を引きずりながら、テーブルに置かれた着替えに手を伸ばす。すぐにショーツを穿こうと思ってみると、妙な具合に顔を顰めた。
    「これは……」
     エイダは引き攣っていた。
     青臭い香りのする妙な液体が染み込んで、ショーツの裏地がまんべんなく湿っていた。べったりと貼りついた液体は、もう水分を吸収しきれなくなった布地の上に乗り、ぷるっとした白濁として揺れていた。
     精液だった。
     衣服を調べると言いながら、人の下着をこんな風に使ったのだ。
    「穿け」
     検査官の声に、エイダは彼を睨み返した。
    「……言い趣味。一生忘れないわ」
    「いいから穿くんだな。よく温まってるぞ」
     検査官はもちろん、こんなものを持って来た補佐官も、エイダにニヤニヤとした視線を送っている。白濁に濡れたショーツを穿く瞬間を、今か今かと楽しみに待っている。
     本気でわからない。
     排泄物に手を突っ込むのと、これを穿くのと、一体どちらがマシなことか、エイダには本当にわからない。
    「…………」
     無言のエイダは、静かに二人を睨む。
     ニタニタとした視線に見守られ、不快感に身震いしながら、エイダはショーツに足を通した。不潔なものを身につける拒否感で、肌中に鳥肌が立ち、こんなものを穿こうとしている指さえ震えた。
    
     にちゅり――
    
     と、穿いた途端に、ワレメの肌に白濁が広がって――
    
     ぞわぁぁぁぁ――
    
     毛穴という毛穴が広がった。
     全身、全ての体毛が逆立っていた。
     ショーツと肌の隙間で潰れ、白濁はアソコの表面に広がって、ねっとりとした嫌な温度が皮膚に伝わる。何人分ともしれない量は、ワレメの隙間から膣に入りそうな予感さえして、背筋に寒気も走っていた。
    「穿いたな? 着替えが済んだら通っていいぞ?」
    「次回もボディチェックを行いますので、そのつもりで」
     二人の男が浮かべる表情は、楽しくてたまらなかった、とても満足しきったもので、逆にエイダは屈辱と不快感を抱えながら、さっさと着替えてこの先へと進んでいく。ショーツの中身がいつまでもいつまでも気になって、いっそ脱いでしまいたかった。
    
     こんな状態で、エイダは博士の護衛という表向きの任務に就く。
     研究所の秘密を探るのは、半ば仕返しのような気持ちで取り組むこととなるのだった。
     
    
    
    


     
     
     

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  • G陵辱体に嬲られるクレア

    
    
    
     シェリーを探して下水道を突き進む。
     漂う臭気に顔を顰め、尻まで濡れる水面の高さに足を取られる。
     歩行によって揺れる水面は、太ももが前後に動くに伴いかき混ぜられ、絶えず尻を見え隠れさせ続ける。短パンデニムに包まれた巨尻である。一体、その中身はどれほど肉厚で、プリプリとしたお尻の肉を包んでいるのか。見る者を欲情させるには十分すぎる。
     それでなくとも、布地を大きく膨らませるボリュームだ。
     それが水を吸い込んで、余計に肌に張り付くことで、短パンデニムはより一層のこと尻肉の厚みに沿っている。
    「シェリー……ああもう……!」
     彼女は悪態をついていた。
     はぐれた少女を探すため、こんなところを歩き回っている彼女は、ぴっちりと布地の張った巨尻を揺らしつつ、上にはノースリーブの赤いジャケットを纏っている。白い肩を剥き出しに、シンボルマークを刺繍している背中には、GM79という名の銃器を背負っていた。
     さらにはSLS60――リボルバー式のハンドガンを握り締め、いつどこから敵が現れても構わないための警戒心を抱えて歩んでいく。
    
     彼女はクレア・レッドフィールドという。
    
     ラクーンシティを訪れたことで、ゾンビの溢れる大規模災害に巻き込まれ、脱出を試みて行動をしていた際、その道中で出会ったのが金髪の女の子――シェリー・バーキンという少女を放っておけず、関わり合いになっていた。
     それが今は、離れ離れだ。
     シェリーを見つけるために下水道を歩き回って、かれこれ何十分が経過した頃だろう。
     水の重さが負荷となり、さすがに脚の筋肉にも消耗を感じてくる。
    「ベンチでもあればいいけど」
     などと、あろうはずもないものを思い浮かべて、休憩の欲にかられるクレアは、頭の中に焼き付けた地図を思い浮かべて、脚を休めることを考え始める。
    「少し休んで、すぐに冒険再開ね。シェリーを見つけなくちゃ」
     シェリーの安否もある。
     そう長々とは休んでもいられない。
     一体、何分ほど休み、すぐさま探索を再開しようかと考え始めた時、クレアは気づいていなかった。
     この下水の水中に、一体何が潜んでいるのか。
     そして、何がもうすぐそこまで迫っているのか。
    
     突如、水面が盛り上がった。
    
     まるで山が生えるかのように、急に目の前で持ち上がる。おびただしい水量が表面を流れ落ち、その醜い姿を現すなり、クリーチャーの出現とみたクレアは、反射的にハンドガンを構えていた。
    「何なの!?」
     驚愕しながら、引き金を引く。
     発砲の音と共に弾は放たれ、そのクリーチャーの表面から、実にささやかな血飛沫を上げはするも、意に介する様子もない。
     ただ、皮膚の破れた赤い弾痕からは、シュゥゥゥゥゥ――と、スプレーの噴射音にも似た音を立てながら、桃色の煙を噴き出していた。体液が気化する理由でもあるのか、何なのか、銃創がそのまま煙の噴出口になっていた。
     きっとロクなものではなく、できることなら吸いたくない。
     どこかの資料で見た記憶がクレアの脳裏に浮かび上がった。
     これはG成体だ。
     人間の背丈よりも大きな怪物は、とても人とは思えない姿をしているも、右半身の手足が人間の形に近いことにさえ気がつけば、これでも元は普通の人間だったのだろうかと思わせられる。
     左半身は異常に発達しており、肩から巨大な岩を生やしたかのような、ありえない左腕の太さである。一歩ずつ歩む動作は、さながら重すぎる自分自身の肉体を引きずって見えながら、巨体が迫る恐怖は拭えない。
     顔も人間の形をしていない。
     強いて例えれば、甲羅から首を伸ばした亀に近い。
    「こっちに来ないで!」
     クレアはすぐさま後方へと、視線と銃口は前にしたまま下がり始める。
     後ろ歩きで距離を開いていきながら、残る四発を撃ち尽くし、G成体の胴や手足からは四発分だけ血飛沫が散るものの、やはり効いた様子もなく迫って来る。
     意に介した様子はなくとも、やはり弾が肉に食い込むことで生まれる赤い穴から、桃色の煙は噴き出ていた。それはしだいに濃くなって、G成体の姿を隠していき、まるで霧の塊が歩いて来るかのようだった。
    「くそっ!」
     新しい弾を入れる時間も惜しみ、クレアは武器を入れ替えた。
     背中のGM79――グレネードランチャーを向け、装填していた硫酸弾を放つ。激しい発砲音と同時に、まるでバケツの水をかけたかのように、全身に硫酸を浴びるG成体は、蒸気のようなピンクの煙を上げて怯んでいた。
     そう、ピンクなのだ。
     漂う範囲が広がって、やがてはクレアの元にも及んでくる。
     しかし、危険性の有無がわからない煙より、明確な危機の塊といえる目の前のクリーチャーを倒すのが、クレアにとって優先度は遥かに高い。
    「少しは効いたみたいね」
     ならばと、クレアは新しい弾を込め、再び硫酸弾を撃とうとする。
     その瞬間だった。
    
    「っ!」
    
     後ろ歩きのクレアは、かかとで何かに躓いた。
     そもそも、汚い水の水底が目視できるはずもなく、そこにどんなものが沈んでいても、クレアにはわかりようがない。何があったかもどうでもいい。肝心なのは、ふくらはぎまである大きさの何かにかかとがぶつかり、後退を邪魔されたことだった。
     わずか数秒、その隙が命取りだった。
     その短い間にも、G成体は再びクレアに迫り始める。クレアにとっては無慈悲なほどに、早々に持ち直した上、怒りのせいか迫る足も速まっていた。
     それだけではない。
    
     ――きゅっ、
    
     と、こんな時に下腹部が切なく疼き、引き締まり、クレアは目を見開いていた。
    「な、なに!?」
     戸惑う間にも、体中に甘い痺れが生まれては拡散して、頭の上からつま先まで、両手の指先にかけてまで、うずうずとした奇妙な感覚は充満していく。まるで体内で何かが分泌され、それが甘い痺れを生み出すかのように、体内でその密度は増しているのだ。
     それも、乳房や下腹部が中心だった。
    「なんなの!? どういうこと!?」
     クレアは狼狽した。
     こんな時に、目の前に生命の危機が迫っていながら、はしたない気分になる理由がわからなかった。どうしてセックスのことが頭をよぎり、この状況で誰かと絡み合いたい欲望が湧いてくるのか、まるで理解ができなかった。
     そして、迫るG成体は、クレアの目前で頭部を開いた。
     つぼみが開き、花びらが広がるかのようにして、G成体の頭部がぱっくりと、四つの花弁に分かれて花開いたのだ。
     頭全体がそのまま口腔でもあるのか。
     そんな肉の花弁で噛みつこうとしてくるG成体に、クレアは咄嗟に両腕で身を守る。両手で握る銃身を盾に、必死で押し返そうと抗うも、怪物の力に叶うはずもなく、そこから吐き出されるおびただしい量の体液を頭から被せられた。
     バケツいっぱいに白濁を入れ、それを頭から被せたかのように、クレアは白い粘液に濡らされた。
     ツンとした青臭い香りが漂い、髪を濡らす白濁は、顔中をべったりと、赤いジャケットや短パンデニムのいたるところにも付着した。
     それは全身に精液を浴びた卑猥な姿としか見えなかった。
    
     きゅぅぅぅ――――
    
     そして、下腹部が引き締まる。
     うずうずと、激しく反応する。
    「やぁ……………!!!」
     頭の中で電流が弾け、クレアは咄嗟に太ももを引き締めていた。まるでそうしなければオシッコでも漏れるかのようにして、両手をアソコにやりながら、必死になって押さえるものの、ワレメの奥で広がる爆発的な快楽は止められなかった。
    「――――っ!?」
     クレアは絶頂した。
    「そんな――どうして――――」
     脚が絶頂の余韻で震え、膝から力が抜けている。疲弊感に腰が折れ、逃げることもままならずに、クレアは辛うじてGM79の銃口を向けようとしていた。両手で持ち上げ、狙いを定めようとするものの、息が大きく乱れるのにつられ、狙いがまったく定まらない。
     いいや、標的は目前だ。
     それに的は大きい。
     どんなに銃口がぶれていても、きっとどこかに当たるはず。
     このまま撃てば、硫酸が自分の身に跳ね返って来そうなものでも、命を落とすことよりは、リスクがあろうと引き金を引こうとする。指に力を入れ、G成体にもう一度だけ硫酸弾を浴びせてやろうとするものの、しかし撃つことはできなかった。
    
    「きゃあ!」
    
     悲鳴。
     クレアはバンザイをしていた――まさか、自ら銃を落として、降参とばかりに両手を上げるはずもなく、何かの力によって瞬間的に、強制的に腕を持ち上げられていた。
    
     触手であった。
    
     リレーバトンほどの太さの、表面に粘液をたっぷりとまとったぬかるみの触手が、クレアの手首にそれぞれぐるりと巻きついている。そんな二本の触手に吊り上げられ、まるで天井から吊り下げられたように腕が引っ張られているクレアは、必死になって身を捩らせ、ふりほどこうともがいていた。
     しかし、水中でも触手は巻きつき、両足さえも封じられ、さながらX字の形にクレアの手足は固定されてしまっていた。
     そして、それら全ての触手はG成体の身体から飛び出たものだった。
     クレアは知らない。
     いや、それどころか、Gウイルスの研究に関わった人間でさえ、このような変種の存在を知ってはいない。ラクーンシティが死の町と化し、下水道にはG成体が闊歩している中で、初めて変異を完了させた新型の亜種である。
     さしずめG陵辱体とでもいうべきか。
     人間の女性に対する性欲を持ち、さらには個体ごとの性癖の違いまである。研究者さえ残っていれば、興味深い特徴をいくらでも持つ存在は、しかし誰に知られることもなく、人知れずクレアを陵辱しようとしていた。
    「いや! 離して!」
     必死になるクレアのもがきが、まるで意味を成していない。
    「くそっ! なんとかならないの!?」
     ナイフの存在が頭を掠め、しかし肝心の両手が使えない。どうにか武器を握るチャンスはできないか。足でどうにかしようにも、足さえ動かすことはできないのだ。
     身動きのできない獲物へと、G陵辱体の体表からは、さらに二本の触手が伸びた。
     やはり、リレーバトンのような太さだが、先端の形状だけは花のつぼみの形に膨らみ、クレアの乳房に近づいていく。ノーズリーブジャケットの膨らみに迫っていき、粘液の糸を引かせながらも、花開くように口を開け、一気に乳房に吸いついた。
    「んんぅ!」
     クレアは正直、もっと他のゾンビのように、身体を食い千切ろうとしてくる恐怖を感じていた。自分がエサにされる焦燥で汗を噴き出し、戦慄していたのが、実際には胸を揉みたいかのように吸着しただけなのだ。
     今さっきまでの恐怖からすれば、ずっと軽い事態だろうか。
     だが、そうも言っていられない。
    「ああぁっ、あっ、やめ……やめなさい……!」
     気持ち良いのだ。
     花弁が閉じ開きしようとする力で、不本意に胸を揉まれて、乳房には快楽が広がっている。衣服の内側で乳首が突起して、花弁から染み込む液体が皮膚に浸透することで、ますます感度は上がってしまう。
    「あっ、んぅ……ばっ、化け物のくせに…………!」
     人間でない存在が、明らかに性的な目的を持っている。
     さらに触手が現れた。
     今度は胴体にぐるりと巻きつき、ヘビのようにゆっくりと這いながら、渋さに向かって上がって来る。乳山の狭間に収まると、今まで吸いついていた二つの花弁は、乳房を中央に寄せ始める。
     パイズリさえ知っていれば、真っ先にそれを連想することになる。
     今度は背後で水音が、それは水面から新しい触手が出て来た音とわかると、すぐさま尻に先端が擦りついてくる。さらにまた触手が現れ、デニム越しの股間に擦れつく。何本もの触手に絡まれながら、痴漢行為を受けるクレアは、身悶えしながら甘い息を吐き散らす。
     眼前にも触手は迫って来た。
     今度の触手は今までと形状がことなり、人の親指ほどもあればいい程度の、随分と細いものだったが、みるみるうちに先端が膨らんでいる。先端から何センチか、十センチほどの部位だけが太さを増し、しだいしだいに形状を変えていく。
     それはペニスに酷似していた。
    「最悪……」
     クレアの表情には色濃い不快が浮かぶ。
     まるで口紅を塗りつけようとしてくるように、クレアの口元に先端は迫って来る。それを嫌がるクレアは首を振り、顔を左右に振りたくり、逃れようとするものの、胴体にも巻きつく触手と、そして手足を縛る触手とで、そもそもこの場を離れられない。
     どうにか身を捩りつつ、首を振ること以外には、クレアにはペニスの接触を逃れる術などありはしない。
     いつまでも続かない。
    「んっ、んぅ……! んあっ、あぁ……!」
     全身に与えられる快楽で、尻が気持ち良くなっていく。デニム越しであっても、染み込む粘液がアソコの皮膚に到達しで、甘い電流が量を増す。やがてはクレア自身が蜜を出し、自分の下着を濡らしていた。
     一生懸命に首を振っていたクレアだが、ついに限界がきた。
    「あぁ……!」
     喘いでしまった瞬間だ。
    
    「――んむっ!」
    
     隙を狙い澄ましていたように、触手ペニスは開いた口に入り込み、クレアはとうとう咥えてしまったのだ。
    「んっ! んぐっ、んっ! んんぅ!」
     クレアの口内に押し入って、触手ペニスは出入りする。
     真っ当なフェラチオなら、女性の側が頭を動かし舌を使うが、G陵辱体が主動で行うイマラチオは、クレアに苦しげな表情を浮かべさせていた。
     やがて、口内で触手ペニスはビクついて、熱い白濁を解き放つ。
     精液としか思えない、青臭い香りのものを飲まされて、クレアは眉間に深い皺を刻んだ険しい顔で、口から触手ペニスが抜けると同時に咳き込んだ。いくらかが喉に入り込んでしまったものの、できるだけ吐き出していた。
     ドロりとした粘液が、ねばっこくクレアの唇から垂れ落ちて、それが下水の汚い水面に消えていく。
    「……最っ低」
     クレアは憤った。
     こんな目に遭わされて、屈辱を晴らしたいとばかりにG陵辱体を睨み返す。
    「くそっ! 腕さえ動けば!」
     もがいてももがいても、手足に巻きつく触手は離れない。
    
     巨大な目玉が開いていた。
    
     クレアから見た右側の、岩を生やしたとさえ言えるほどまで肥大化した肩から、オレンジ色の目がくっきりと開いている。
     ……弱点だろうか。
     しかし、手足の拘束だけでなく、頼るべき銃器も水底に沈んでいる。
    「……チャンスよ。チャンスを待つしかない」
     陵辱が目的なら、少なくとも殺されはしない。
     それだけを希望にして、辛抱強く耐え抜く決意を固めるクレアだが――。
    
     水面が何カ所も何カ所も、そこからタワーでの伸びるかのように盛り上がり、触手という触手の数々がクレアを包囲していた。
    
     そのことごとくが、先端をペニスの形状にしていた。
    「負けない。きっと大丈夫」
     何本もの触手ペニスが、四方八方から中心へ向かってクレアに迫る。
     それがより激しい陵辱の幕開けだった。
    
         ***
    
     クレアは全裸となっていた。
    「んっ! んぁ! あぁぁあ!」
     そして、M字開脚の姿で宙に浮き、いよいよ性器を直接愛撫されている。強制的な開脚により、開かされている股にあるのは、触手ブラシともいうべき形状の、触手からまた触手が生えたものだった。
     イソギンチャクのように蠢く毛先がワレメをなぞり、表面に纏う粘液がクレアの身体に染み込むにつれ、ますます感度は上がっていく。
    「あぁぁ……!」
     服は溶かされたのだ。
     始終、服の上からクレアを辱めていたG陵辱体だが、人にゲロを吐きかけるかのようにして、再び体液をかけてくる。すると、衣服がシュウシュウと煙を上げ、まるでフライパンで水が蒸発するかのような音と共に、ジャケットや下着だけが綺麗に消えていき、クレアは丸裸になったのだ。
     こうなればもう、ナイフでさえも水の底だ。
     一糸纏わぬ姿になり、その上にクレアは持ち上げられ、身動き一つ取れずにM字開脚をさせられている。
    「んはぁ……はぁ…………」
     もはや全身、クレアはどこに触られても反応する。
    「ひあっ!」
     つー、っと、腰や背中を撫でられてさえ、必要以上に身体をビクつかせる。太ももをさすり、うなじを撫で、耳を愛撫する触手という触手の数々に、クレアは絶え間なくビクつき続け、喘ぎ散らしているのだった。
     とうとう、ペニス型の触手が膣へと迫る。
    「やっ! やめ……なさ……!」
     当然のように両手も封じられているまま、抵抗できるはずもなく、突き立てられた亀頭がそのまま入り口に埋まっていく。
    
     ずにゅぅぅぅぅ――――
    
     クレアの膣内にそれは入った。
     長い竿が膣の奥まで到達して、子宮の入り口を着かんばかりに、早速のようにずぷずぷと出入りは開始していた。
    「あっ! くっ、くあ! あぁん!」
     リズミカルなピストンが刺激を与え、クレアはそれに悶えている。絶えず電流を流され続けているように、痙攣を続けるように腰を震わせ、髪を激しく振り乱す。
    
     じゅぷっ! ずぷ! にゅぷ! にゅず! じゅぷ!
    
     触手ペニスの執拗な貫きは、表面にまとった粘液によって滑りが良い。しかも浸透すればするほどに膣壁を熱くまろやかに痺れさえ、クレアの脳は快感に染まっていく。
    「あっ! あっ! ああっ、あん! あぁん! あっ、ああっ!」
     クレアの肉体はしだいに高まっていた。
     一突きごとに順調に、理性が快楽の中に埋没していき、触手に巻かれた手首はビクビクと反り返る。
    「あっ! あぁ!」
     絶頂の予感が迫るにつれ、クレアの声は高まっていた。
    
    「あぁ――――――――――っ!!!」
    
     全身を痙攣させ、背中を大きく反らしながら、クレアはイった。
     と、同時に。
    
     どくっ、ビュック――ドクっ、ビュル――――――
    
     触手ペニスも精液を吐き散らし、全てを放出しきったところで膣口から抜けていく。亀頭が外に出た途端、切っ先とワレメのあいだで白濁が糸を引き、膣口からは白濁が垂れていく。長い長い糸を引きながら、ようやく千切れた白い滴が水面に落ちていた。
     ごっそりと体力を削り落とされ、どこかぐったりとするクレアは、これで陵辱は終わったのだろうかと敵を見やった。
    
     ……まだ、続ける気だ。
    
     その証拠のように、いかにもムラムラとした様子で、G陵辱体は両足のあいだから、男性が本来生やしているべき股の位置から、雄々しい肉棒をそそり立てていた。山のように膨張した左腕や頭部が目立ち、太い肉棒でも小さく見えるが、並みの男性よりも立派なものを生やしていた。
    「大丈夫……きっと大丈夫…………」
     クレアは自分に言い聞かせる。
     必ず、隙を突くチャンスは来る。
     両腕は今や手錠をかけたかのような形に封じられ、両足にも自由はない。とても抵抗など不可能だが、触手が緩む瞬間はきっと来る。
     チャンスを待つしかない。
     チャンスを、チャンスを――。
    
     そんな辛抱強く粘ろうとするクレアを動かして、G陵辱体はバック挿入のためのポーズを取らせていた。
    
     両手を壁に突かせつつ、足首に巻き付けた触手によって、肩幅程度に開かせる。太ももに巻きつく触手で、胴体にもぐるりと巻いた触手で、尻を後ろに突き出させる。
    
    「んぐっ!」
    
     さらに、触手ペニスがクレアの口腔に潜り込んだ。
    「んんぅぅぅぅ!」
     口を塞がれ、苦しげに目を細めるクレアの腰へと、後ろからも挿入が行われた。尻を突き出す態勢のために、下へと垂れ下がっている乳房には、吸盤のような触手が吸いついた。
     G陵辱体が腰を振る。
    「んっ! ん! んっ、んぅっ、ん! ん!」
     巨大な身体が覆い被さり、傍からではクレアの姿が見えもしない。一人で勝手に腰を振って見える存在は、確かにクレアの膣壁を抉り抜き、その快楽によって喘がせている。口腔を塞がれている喘ぎ声は、息の詰まったものとなっている。
    「んんっ、んぐぅ! んむっ、んっ! んぐふぅ!」
     強引な出入りを行う触手ペニスは、その激しいピストンによる見え隠れで、唇から抜け出るたびに唾液を身に纏っている。
    「んんん! んっ! ん! ん! ん!」
     G陵辱体が行う腰の叩きつけは、クレアの身体を大きく前後に揺らしている。
    
     ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん!
    
     クレアの尻を打ち鳴らし、そんな音が鳴り響く。
    「んぐっ! んっ! ん! ん!」
     そして、息苦しさと快楽に呻くクレアは、乳首を愛撫してくる吸盤触手の刺激にも身体を震わせている。乳房からも走る快感の電流で、肩の筋肉まで痙攣のようにぶるりと震え、背筋も反り返ろうと動いていた。
    
     ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん!
    
     延々と、単調に鳴り響く。
    「んん! んっ! んぐっ、んん!」
     クレアの喘ぎも、同じく響き続けていく。
    
     ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん!
    
     いつ終わるとも知れない陵辱だった。
    「むっ、んぐぅ! ん! んっ、ん! んっ、んっ! ん!」
     永遠に続くような気さえするほど、耐えることなく続いていくピストンに、触手ペニスの口腔への出入りと、吸盤触手による乳首の愛撫は、クレアのことをこのまま快楽死させようとする勢いだ。
     身体が気持ち良くなったまま、セックスによって体力を削られ続け、性交の中で殺されてしまいそうな予感さえ、クレアの中には沸き上がっていた。
    
     ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん!
    
     一体、自分が何十分もかけて犯されているのか。
     あるいは何時間。
     クレアには知りようもなく、とっくに半日以上が経っている気さえしていた。
    
     ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん! ぱん!
    
     ピストンのままに、腰振りが止まることのないままに射精され、膣内が白濁に溢れながらも、それがそのまま肉棒によってかき回される。膣内では愛液と白濁が混ぜ合わされ、その混じり合ったものが内股を伝って流れていく。
    
     ドクゥゥゥ! ドクッ、ビュックン!
    
     三度目の射精により、膣内で肉棒がビクついても、なおも陵辱は続くに違いないと、クレアはそう感じていた。
     底知れぬ体力で、このまま犯され続けるに違いない。
     そんな不安と恐怖をクレアは抱えていた。
     しかし、その時だった。
    
     唐突に、手首を締め付ける触手が緩み、膣から肉棒が引き抜かれた。
    
     もう満足したというのか。
     わからないが、とにかく胴体や足首に巻きついていたものまで緩み、触手の支えを失うクレアはぐったりと水面に身を落とす。
     たまたま沈めてしまった手が、偶然にもナイフを握っていた。
     警察署で何度も使い、刃こぼれによって使い物にならなくなっても、同じ種類のものを手に入れゾンビを切り裂いた。今の今まで使い慣れてきたナイフの柄は、クレアの手によく馴染んでいた。
     肩越しに振り向く。
     G陵辱体はまさに隙を見せている。
     満足しきったせいなのか、ゆったりと肩を揺らしてその場に佇み、何をするでもなくぼうっと、クレアに巻き付けた触手もますます緩めてしまっていた。
    「……神様がくれたチャンスね」
     きっと、そうに違いない。
     肩に剥き出しに開いたオレンジの眼球に狙いを定め、ナイフを握る手に力を込め、クレアは一瞬にして飛びかかる。本当なら、そんなクレアの抵抗を抑え込んでも良さそうな触手の数々だが、クレアに対して反応が遅れていた。
     獲物に抵抗力はないと判断していた油断のためか、はたまたは体液を放出しての疲弊か、撃ち込んでいた弾が本当は効いていたのか。理由などわからずとも、とにかく振り上げたナイフの切っ先は、オレンジの眼へ迫っていた。
     逆手に持ったナイフを突き刺して、オレンジ色の液体が飛沫となって周囲に散る。
     G陵辱体が悲鳴を上げていた。
     暴れもした。
     しかし、クレアは夢中になって、負けじとナイフを引き抜くなり、再び眼球に突き刺しオレンジの飛沫を周囲に散らす。何度も何度も、眼球を突き刺し続け、ついにG陵辱体はぷっつりと、糸が切れたように動かなくなっていた。
     G陵辱体は倒れた。
     まるで押し倒すかのようにして、共に水面に沈んだクレアは、すぐさま立ち上がっては手で汚れを払い退け、髪に染み込んだ汚水に顔を顰めた。
    「……最悪。けど最高ね。目にもの見せてやったわ」
     G陵辱体の死体を見下ろし、クレアは言う。
    「けど、新しい服を探さなくっちゃ」
     犯されたことを、もちろん気にしていた。
     気に病んでいても仕方がないと、自分に言い聞かせながら進むクレアは、どこかで服を見つけてそれを着ようと、できればタオルも欲しいと、努めて考えるようにするのだった。
    
    
    


     
     
     

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  • 署内ゾンビに犯されまくるクレア

    
    
    
     後がない。
     警察署内の散策に当たっていたクレア・レッドフィールドは、弾を一発も残していない状態で、手元に振り回せる武器もなく、何本かはあったナイフも、とっくに他のゾンビに突き刺したまま、回収の暇もなく手放す流れとなっている。
    「最悪…………」
     丸腰の状況でクレアを密室に追い詰めたのは、女とみるなりズボンを脱ぎ捨て、ヨダレを垂らして迫るゾンビであった。
     ゾンビには二種類いる。
     噛みついて、肉を喰らおうとしてくるものと、女を見るたび性的に襲おうとしてくるものである。狭い空間に追い込まれ、出口はゾンビの向こう側ともなってしまうと、もはや相手が男性器をぶらぶらと揺らしているのを不幸中の幸いと思うしかなくなった。
     食欲タイプと、性欲タイプとでも呼べばいいだろうか。
    「仕方がないっていうの……?」
     真っ平なのは違いない。
     望みもしない性交に、当然のように心は傷つく。まして普通の生きた男性ですらない、元は人間とはいえ怪物でしかなくなった相手と交わるなど、そうしなければ死ぬ状況でもない限り、あり得ない話なのだった。
     そして、今がまさしくその状況だ。
     今まで何度となくゾンビと対峙して、逃げるか、殺すかを繰り返すうち、いつかはしくじる時が来る。いかにミスの少ない人間でも、同じ作業の繰り返しを、いつか一度は間違える時が来る。命懸けの状況かでは、そんな不運なミスが生死に関わるのだ。
     いつしか押し倒される羽目になり、死の恐怖に戦慄した。大きな悲鳴を上げ、必死に抵抗したものの、クレアはあえなく犯された。
     そう、犯されたのだ。
     レイプされ、そういうゾンビもいると、そうなって初めて初めて知った。
     最初はショックで放心したが、ゾンビだらけの署内で泣いているわけにもいかず、立って進んでいくしかなかった。二度、三度と追い詰められ、危機に陥った経験から、性欲ゾンビには素直に身体を差し出す方が、少しはマシだと学んでいる。抵抗すれば肉に食らいつき、爪を突き立て、残忍な暴力によって動きを封じようとしてくるのだ。
    「死ぬよりマシね」
     後ずさっていくにつれ、背中を壁にぶつけたクレアは、迫るゾンビを前にジーパンの留め具を外し、下着もろとも膝まで下げる。壁に両手を当てたバック挿入の体位により、クレアは剥き出しの尻を差し出した。
    「助かるため……助かるためよ…………」
     普通なら決して受け入れるわけがないセックスを、他に道がないから受け入れる。
     フラフラとした足取りで、一歩ずつ迫って来たゾンビが、おもむろに尻を撫で回し、クレアの膣内に容赦なく挿入した。
    「あぐぅぅ…………!」
     まともな準備などしていない、愛撫もなければローションもない挿入に、湿り気の足りない膣壁に痛みが走る。
    「グゥゥゥウ……ワッグァァ……!」
     ゾンビは獣でしかない呻りを上げ、本能の赴くままにクレアの腰を掴んでいる。
     肉棒の太さに合わせ、大きく開いている膣口で、ピストンによって生じる摩擦が痛い。まるで中身を擦り下ろすかのようだったが、痛みに応じて徐々に分泌液が滲み出る。それは膣壁を保護するための、愛液とは異なるものなのだが、しかし確かに肉棒の滑りは良くなった。
     スムーズになった腰振りで、クレアの尻はパンパンと、パツパツと、良い音をリズミカルに鳴らしている。
    「ああもう……どうしてこんな……!」
     ゾンビなんかと交わることの嫌悪感に、クレアはいっそ泣きたくなる。弾さえあれば決してこんな真似はさせないのに、せめてナイフの一本でも、たかが一匹なら殺してみせる。対処できてもいい相手との性交なのが、歯がゆさを強めていた。
     清潔とはほど遠い相手の肉棒が入っているのも、人並みの乙女心の持ち主には辛すぎた。
     それに、経験からしてクレアは知っていた。
    「そろそろね」
     弾切れ、切れていなくても節約。
     生き延びることを考えて、泣く泣く肉体を捧げた過去の性交から、まるで汗でも出るかのように、肉棒の表面にある種の体液が浮かぶことを知っていた。それが女の身体に染みついて、浸透すれば、どういう効果をもたらすかも。
    「あう……!」
     声が出そうになり、クレアは咄嗟に裾を噛み締め、少しでも喘ぎ声を出さないように努力を始めた。
    「んぅ……んっ、ん、ん、んん……! ん、んぅ……!」
     歯を食い縛ることに懸命になった。
     クレアは気づいている。この狭い部屋に追い込まれた際、今このゾンビの後ろにあるドアは開いたまま、いつ他のゾンビが入って来るかがわからない。それが性欲のゾンビなら、よくはないが、死の危険が増すよりはマシだ。
     この状況で人肉喰らいに来られるなど恐怖でしかない。
    「んっ、んっ、んっ、んっ、んぅ……ん……ん……んん……んんぅっ、んっ、ん…………」
     相手の顔も見えない体位で、クレアは深く目を瞑り、顎の力が抜けないようにと意識を強く保ちながら突かれている。快楽がほとばしり、甘い電流が背筋を駆け上がり、脳まで達して思考が染まりそうになっているのを、懸命に懸命に保っている。
    「グォア――グゥゥ……!」
     垂れるヨダレがポタポタと、尻を濡らして鳥肌が立つ。
    
     ぱん、パンッ、ぱっ、パツ、ぱつん、ぱつ、ぱっ、パ、パッ、ぱつ――――。
    
     ピストンの腰が尻にぶつかるちょっとした衝撃で、クレアの身体はわずかに前後に揺れ続けて、ポニーテールにもかすかながらの振動が届いている。
     
     ぱっ、ぱつ、パツっ、ぱつん、ぱつ、ぱっ、パ、パッ、ぱつ、ぱちゅ、ぱつッ――――。
    
    「んっ、んん、ん、んんん……んぁ……ん……くぅ……んっ、んぅ……んぅ……」
    
     始まってから、何分経ったかもわからない。
     おそらくは十分近く、こうしてゾンビは動いている。クレアも快楽に耐え続け、歯を食い縛ったまま必要以上の喘ぎ声は出していない。
     クレアは耐えきった。
    
     ――ドクゥゥゥ……びゅくっ、びゅるるん!
    
     何の予兆もなく、前触れのない急な射精に驚きつつも、膣内に広がる白濁の熱気に、行為が済まされたことにひとまずは安心する。肉棒を引き抜いたゾンビは、満足したとばかりに背中を向け、ヨロヨロと、ヨタヨタと、時に大きくふらついて、一人で勝手に壁やテーブルにぶつかりそうな足取りで去って行く。
     ぐったりとうずくまり、息を整えるクレアは、すぐに開きかけのドアを気にした。
    「閉めなきゃ……」
     ゾンビが出入り出来ないようにして、少し休んで体力を回復させたい。どうにも上手く立たない足腰で、仕方なく四つん這いで進むクレアは、ドアに手を伸ばして触れかけた。
    「嘘でしょ!?」
     その瞬間、驚愕していた。
     先ほどとは服装も肌も異なる次の性欲ゾンビが現れて、たまたまここまで歩いた風に、思いがけず女を見つけて嬉しいように、始めからズボンなど穿いていなかった下半身の逸物を一瞬にして固くしていた。
    「続けてするなんて……冗談じゃないわ……」
     クレアに選択の余地はない。
    「ああもう……こんな真似するなんて……」
     手早く犯してもらうため、どうぞとばかりに仰向けに、足を開いてやるクレアは、獣の勢いで飛びつくゾンビの挿入を受け入れた。
    「あぁぁ……! ダメっ、声――んんん――んんっ、んんぅぅ…………!」
     やはり声を必死に抑え、三匹目や四匹目が来ないことを切に願う。
    「ウゥゥグガァァウッ! グゥゥゥ……ググゥァァ……!」
     始末の悪いことに、このゾンビは上手かった。
     人間だった頃のテクニックをゾンビになっても発揮するのか知らないが、ケダモノのくせにクレアの膣内をよく探り、ギラついた欲望の視線で感じている様子を確かめる。垂れるヨダレは頬を濡らし、次の瞬間に喰らいつく。
    「――ッ!?!?!?」
     本気で血肉を喰われるかと思って、眼球が飛び出しかねない勢いでクレアは目を大きく見開いていた。しかし、食い千切ったものは肉ではなく、クレアの赤いジャケットと、その内側に来ていたシャツであった。
     たちまちブラジャーの繊維まで引き千切られ、上半身の衣服は布の千切れた残骸でしかなくなって、丸裸も同然となっていく。無事なのは膝に下ろしたジーパンと、その内側にあるパンツのみで、それだけは既に挿入をしているせいか見逃された。
    「んんんっ、ぬっ、んんぅ……!」
     ピストンと共に、ゾンビの指が乳房を這う。
    「んん……! んっ、ンッ、んッ、んぅ……!」
     最悪だった。
     皮膚の表面を軽やかに撫で回す乳揉みの技巧は、猛獣の呻きを上げるくせに、嫌に優しく女のこともわかっている。たちまち乳首は突起して、甘い痺れが乳房の内側に生じてくる。
    「ガァァァウッ!」
     肉を貪りそうにしか見えないような、ヨダレを散らして歯も剥き出す食らいつきで、やはりそのくせ吸い方さえも心得ている。暴れる芋虫よりも活発に、元気に元気にベロベロと、口に含んで舐め回し、舌先と乳首のあいだに糸を引かせる。
    「ガァァ……! ジュッ、ジュブブッ、ヂュルブゥ――ジュジュゥゥ……!」
     汚らしい唾液の音を激しく立て、もう片方の乳房も貪り尽くす。吸引力に引っ張られ、何度となく伸びた乳房は、存分に濡らされていた。
    (ああッ、ダメ……! こんなに上手いなんて……!)
     スムーズに出入りしている肉棒は、最初のゾンビで出てきたばかりの愛液と、中に出された精液をかき混ぜる――じゅぅっ、チュプ、チュク、じゅぷっ、ズッぷっ、と、まるで舌でヨダレの汚い音を立てているような、そんな水音もアソコから響いていた。
    「グゥゥウアアア……! れじゅっ、レロレロレロレロォォォ!」
     そして、あまりのおいしさにとり憑かれでもしているように、夢中になってベロベロと、クレアの乳首を右も左も舐め尽くす。乳首どころか乳房全体にかけてさえ、余すことなく唾液を塗りつけて、クレアの乳肌にはゾンビのヨダレが浸透しきっていた。
     唾液を吸った皮膚の上に、さらに何度も、何度も何度も、しゃぶっては舐め、しゃぶっては舐める乳攻めに、もはやローションをまぶしたものと変わらない、濡れた輝きさえ放ち始めていた。
     気持ち良すぎた。
    「んんんんんんんんんん! んんっ、ンッ! ん! んぁ、んあぁぁ……! あッ、だ、だめッ、声ッ、んんん! ん――あぁ……!」
     活発なピストンが、あたかもそういう発電であるように電気を生み、足のつま先にかけて電気が走る。痙攣じみて足首が反り上がり、太ももの筋肉もピクピクと、肉棒の動きに応じて反応している。
     飽きる気配の見えない乳攻めも、舌を伸ばしすぎたあまりに根元が千切れても構わないかの勢いで、限界を超えて長く長く伸ばして舐めてくる。
    (ま、まずい――このままじゃ本当に……!)
     クレアが抱く危機感の通りに、歯を食い縛るための筋肉も疲弊してきた。どれだけ唇を引き締めても、それでも外に出ようとしている声が、抑えていても「ん! ん!」と、始めよりも明らかに大きく漏れていた。
     ただでさえ、このゾンビ自体が五月蠅く動物の鳴き声を上げている。ドアを閉めることも叶っていない。それで喘ぎ声まで上げてしまえば、騒音を聞きつけた何匹のゾンビが、ここに向かって来ることか。
     ここに来るまでの道中、弾の節約のためにやり過ごし、殺さずにいたゾンビはいくらでもいるのだ。
    (絶対っ、絶対に耐え抜くわ!)
     クレアは両手を使ってまで、全力で口を塞いだ。声を出さないことに力を尽くし、だから口を押さえるためだけに、腕力の限りを尽くしていた。
     だが、その瞬間だ。
    「ガァアアアアアアアアウ!」
    (そんな!)
     それを見たゾンビは、おもむろにクレアの両手を掴み、力ずくで床の上に押さえつけ、顎や唇の力だけで我慢するしかなくなった。
    「ガゥゥウ! ガッ、グゥゥゥウ!」
     ゾンビは大胆に顔を近づけ、キスするつもりのような至近距離から、クレアの表情をあらゆる角度で眺め尽くす。
    (……ゾンビなのに楽しんでるの?)
     肉体的な反応の快楽はわかるが、目で見て楽しむという行為は、果たして知性がなくてもありえることか。クレアにはそんなことはわからないが、少なくともこのゾンビは、まともな人間時代には、思う存分に感じさせ、喘がせながら、じっくりと表情を眺めてやる性癖の持ち主だった。
     ゾンビとなっても、本能の中にその行動が残っていた。
     あるいは生きていた頃の行動を再現しているだけかもしれないが、どちらにせよクレアには、心なしか目の前のゾンビの顔が、ニタニタといやらしく微笑んで見えているのだった。
    「ん! ん! ん! ん! ん! ん! ん! ん! ん! ん! ん!」
     気持ち良さに耐えるということが、本当に命懸けだった。それが生死に関わることの必死さで、顎の骨がどうにかなろうと、歯が折れようとも耐え抜きたいかのように、クレアは顔を力ませ我慢に我慢を重ねていた。
    (――こんな――こんなに激しく――こんなにイイなんて――どうしてよ!)
     クレアは完全に焦っていた。
     アソコに何か予兆がある。ピストンの一突きごとに蓄積して、やがては弾けそうな予感のする何かが、股へ股へと寄り集まり、未知の予感に焦燥した。
    
     ――イカされる!
    
     ゾンビなんかに、こんなところで、絶頂などしてしまっては、抑えきれずに大きな声が出かねない。
    (まずい! まずいわ!)
     本当に必死に耐えていた。
     イった時点で運命は決まってしまうかのように、クレアは首を振りたくり、意味もなく目を瞑るまぶたの力も極限まで、全力を尽くしての我慢を行っていた。
    「――んんんんんんん! んんぅ――んんんんんぅ!」
     何も状況を知らずに声だけ聞けば、まともな人は女性が何の苦痛を味わわされているのかと、きっと凍りつくだろう。
    (イってはダメ! イってはダメよ!)
     快楽との、必死の戦いだった。
    「ガァァァグゥゥウウッ!」
     ピストンは活発化して、摩擦で発火でもしそうなほどに激しく出入りする。それほどの熱さに膣は蠢き、全身がくねってしまう。
    「ん! ん! ん! ん!」
     限界は近づいていた。
     声を封じるための口の力が、顎や唇の筋肉が、出よう出ようとしている声に逆らいきれず、喉の中身を解き放ちそうになっている。叩き続けた扉がいつかは壊れるかのように、声を我慢する力も決壊しかけていた。
     長らく出入りしているのだ。
     自分がイクより、ゾンビの射精の方が早ければ、満足したゾンビはクレアを置いて去っていくことだろう。それだけに期待を寄せ、あと一分でもいいから耐えきれば、きっと切り抜けられると信じて願う。
    
     だめ……だめぇ……!
    
     しかし、クレアは耐えきれなかった。
     ゾンビが行うおびただしい射精量の、子宮から膣の入り口にかけて、一瞬にして満杯になるほどの白濁が放出され、勢いのあまりに肉棒の入った隙間から飛沫が飛び出る。
     それと同時であった。
    
    「アァァああぁぁああああああああああぁぁあああ!!!!!!」
    
     クレアは激しく絶頂していた。
     全身がビクビクと弾けるように、電流でも流されているように、足腰から両腕が反応して、頭の中まで白く弾けてショートしていた。
    「グゥゥゥゥアゥウゥゥ!」
     ゾンビが肉棒を抜いていく。
     今までクレアの膣内にフィットしていたものが、精液だけを残して去った時、まだ弾を残していた亀頭から、ビュク、ピュクっと、あと何度かの射精がされ、下から上へと、クレアの腹から胸にかけ、顎下にかけても白濁に汚していた。
    「あっ、あぁ……そんな…………」
     満足したゾンビは起き上がり、フラフラと去って行く。
     それと入れ替わるようにして、入って来るのは二匹のゾンビであった。
     今の喘ぎ声で、絶頂の声で呼び寄せてしまったのだ。
    「あぁ……なんてこと……アレを見てホっとすることになるなんて…………」
     二匹の警官ゾンビは、二匹ともが股間の部分を破り散らかし、その内側から勃起した逸物を突き出していた。
     ホっとしながら、これから始まる三回目の時間について諦めてもいた。
    
    「んっ、んぐっ、んんん! んんん!」
    
     苦しげな喘ぎ声。
     二匹同時に相手をする羽目になったクレアは、四つん這いで両手を突き、バック挿入に加えてフェラチオまで行っていた。
     パンパンと尻を打ち鳴らす一方で、後ろからのピストンで揺らされる勢いを使って、クレアは顔を前後に動かす。頬張っているものの太さに苦しみ、どうにか鼻息をしながら耐え、何分続いたかもわからない、二本の肉棒の出入りの中で、尻に精液をかけられつつ、口内の中にも白濁を注ぎ込まれた。
     そして、去って行く二匹と入れ替わり、四匹の警備員や警察に、どこからか紛れ込んだ一般男性のゾンビが現れて、いずれも肉棒を見せびらかしていた。
    「今日は地獄ね……」
     四本の肉棒を同時に捌くため、四つん這いの体位は変えず、手も使っての性行為に、慣れない態勢の辛さに苦しみつつも励んでいた。四つん這いというより、もっと膝立ちに近いくらいに上半身は高めているか。そうすることで両腕を左右にやり、両手とも手コキのために使っているのだった。
     尻をプルプルと揺らすピストンに、身体が前後に揺れる勢いを使うのは、今さっきと変わらない。加えて手コキまでこなす大変さに、どうして自分がこんな淫らなテクニックを磨かなくてはいけないのか、運命が呪わしいやら悲しいやらだ。
    「ガァァアア!」
     バック挿入のゾンビが射精して、それが背中にかかって来た時、これで相手が減って負担が減るかと思いきや、新しいゾンビの気配と共に、見えない相手に腰を掴まれ、持ち上げられ、またしても挿入されてしまった。
     左右からの射精に手が濡れて、顔への射精で顔も汚れて、また新しいゾンビが来る。
     いつ終わるとも知れない行為に、射精という射精の雨に濡らされ、髪にかかった精液の乾燥で、髪がところどころ固まっていた。頬や額で精液が乾き、その上からまたかけられ、手の平もヌメヌメとして気持ち悪い。
     こんな地獄にも終わりはあった。
     もう一匹のゾンビも来なくなり、輪姦の嵐の中でいつの間にジーパンも下着も引き裂かれ、白濁濡れの全裸でクレアは横たわった。疲れた身体でぼーっと天井を眺め、ドアを閉めてゾンビの侵入を防ぎたかったことを思い出し、そのために立ち上がり、やっと閉め、次の瞬間にぐったりと倒れて休みに入る。
    「なんて地獄だったのかしら。すっかり穢されたわ」
     おまけにシャワーも浴びられない。
     衣服も無し。
     生きた男は、ホールで怪我を抱えたマービンと、どこかで生存しているはずのレオンくらいのものであるが、丸裸で歩き回るのは、それでも心許ない話だ。
    「あいつら、弾さえ合ったら全員ぶち抜いてやるわ」
     腹の立つ気持ちを声に出し、どうにか心を保って、クレアは静かに身体を休めていた。
    
     そして、地獄は再び――。
    
    「ちょっと! 嘘でしょ!?」
    
     そのまま眠ってしまっていたクレアは、扉を叩く大きな音と、その向こう側にいるゾンビの群れという群れの鳴き声に戦慄していた。
     未だ弾を補充する機会もなく、丸腰でこの数は……。
     死を覚悟しなければならない状況を前に、そうであれば助かるからと、ここに来ようとしている全てのゾンビが性欲タイプであることを願っていた。
    「グゥゥゥウ!」「グガァ!」「アアアゥ!」
    「ガアアアウ!」「ギァアアア!」「ギャァ! ギャァ! ガア!」
    「キィィィイイガアアア!」
     両手でがむしゃらにバンバンと、ドアノブを掴んで普通に開けるという知性もなく、ただただ叩き続けているのだろう。
     それがやっとのことでドアノブにぶつかって、腕がドアにあたり続ければいつかは起こる偶然によって、出入り口は開け放たれた。
     見覚えのある顔をいくつか見て、クレアは悟った。
     雪崩れ込むゾンビの群れの全員が、クレアを犯した快楽に味を占め、抜き取った性欲が再び膨れ上がってからここに来たのだ。ここにクレアがいることを、知性がなくとも記憶して、もう一度来ればまたヤれると、これほどの人数で迫って来たのだ。
     確かに、性欲ゾンビなら食い殺されはしないと、命惜しさの期待はあった。
     実際に群れの人数を見てしまうと、そんなクレアにしても、さすがに青ざめざるを得ないのだった。
    「いやっ、やめて! 来ないで!」
     後ずさるが、しかし逃げ場はない。
    「やっ、やめ――いやぁぁ……!!!」
     群れの中に飲み込まれ、押し倒され、クレアはこの集団の慰み者となった。
     我先にと挿入したがるゾンビ達が、こぞって膣に挿入しようと、クレアの股に肉棒を近づける。本番行為の取り合いに、とても入り込めない他のゾンビは、ならば他の箇所で楽しもうと迫って来た。
     ずぶりと正面のゾンビに挿入され、正常位で犯され始めたクレアの足に、M字となって広がる左右の足に、本番に入れなかったゾンビが亀頭をこすりつけている。太ももにも、ふくらはぎに、足の裏側にも、亀頭を当てて擦ってくる感触があった。
     下半身だけに留まらず、肉棒で顔を挟み撃ちに、頬をつつかれていた。乳房をつついてくるゾンビもいた。腕のどこでもいいから、とにかくクレアの肌に肉棒を接触させ、擦って来ようとしてくるゾンビもいた。
     肉棒に包囲されたとしか言いようがなかった。
     身体のどこに意識をやっても、必ずそこには肉棒の生暖かさが擦り付けられ、額の上にまで乗せられている。脇腹にすりすりと擦りついてくる亀頭から精液が弾け飛び、太ももにもかかってきて、手にも足にも白濁はへばりつく。
     肉棒地獄の中で、数分おきにどこかで精液が放出され、それは必ず身体にかかっている。ただでさえ全身についた汚れに、さらに上乗せが行われて、いつしかクレアの顔面は表面を精液でコーティングしたようになっていた。
     乳房も、腹も、性器のワレメや手足の指も、白濁を浴びに浴びて、表面が白濁によってパッキングされ、髪も完全に汚され尽くした。
     これだけ大勢が満足して立ち去る頃の、クレアの酷い有様は言うまでもない。
     膣には一体何本が出入りしたかは数えきれず、右手も左手も、もう何百本も握ってきたような気さえしている。仰向けだから背中にはかかっていない以外、浴びうる場所の全てに精液が染み込んで、皮膚の半分以上を精液に漬け込んでから取り出したかのような状態だった。
     皮膚の感触も、臭いも、気分も、何もかも酷い。
     あまりの、本当にあまりの酷さに打ちひしがれ、それでも生きているだけマシと、そう思うことで立ち上がった。
    「雨でもいいから、水を浴びたいわね……」
     ここにいては、またヤりたくなったゾンビが来る。精気が低下している隙に、性欲タイプの脇を通り抜け、ひとまず安全なホールへ逃れるしかない。マービンにこんな姿を見せるのは嫌だったが、戻らないわけにはいかないのだった。
    「ただでやられはしないわ。あいつら……!」
     クレアは拳銃を握っていた。
     警官ゾンビの腰には、銃の収まったホルスターがあったのだ。どうにかして手を伸ばし、努力して取り出して、床に滑り落ちていき、地獄の去った後にはそうして拳銃が残されることとなった。
     弾は少ない。一丁限りの銃。
     わかりきった武器の不足に、果たしてクレアは最後まで生きているのか……。
    
    
    

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  • 署内で調教されるクレア

    
    
    
     それは警察署にたどり着いてのことだった。
    
    「動くな」
    
     突如としてかかってきた男の声の、ただ一言によって、クレア・レッドフィールドは自分に向けられた銃の存在を感じ取り、即座に両手を挙げていた。
    「待って! 私は人間よ!」
    「いいから動くな! 銃も捨てろ!」
    「ここまで逃げて来たのよ!?」
    「捨てるんだ!」
     顔も見えない背後から、振り向くことさえ許されず、有無も言わさず、動くな、銃を捨てろとばかり繰り返す。銃を向けられている恐怖と焦燥から、クレアは口早に喚いていた。文脈も無視して、会話らしい会話も成立せず、自分は逃げて来た一般市民だと言い張る言葉と、あくまでも抵抗を許さない男の声に、やがてクレアが折れる形となっていた。
    「わかった。捨てるわ」
    「それでいい。その腰の荷物もだ。ベルトを外して、横に投げろ」
    「なんてことよ……どうしてこんなこと……」
     レオンという名の警察官に危機を救われ、共にラクーンシティへ向かった先で、しかし二人は突っ込んで来るトラックの事故に巻き込まれ、ガソリン漏れから起こる炎上によって、離れ離れにならざるを得なくなる。
     署で落ち合おう。
     彼が無事であることを祈りつつ、死人の群れをかいくぐり、どうにかたどり着いたまでは良かったが、警察署さえもまともに機能してはいなかった。扉がバリケードに遮られ、床には血痕らしきものが散在している。
     ここでも騒動が起こり、無事な警察などいるのかどうかもわからない。
     署内の散策を始めようと、少しばかり歩き始めてこれである。ひとまず安心できるかと思いきや、次の恐怖が待ち受けていたとあっては、自分の運命が悲しくなる。
     銃を床に滑らせて、ベルトとポーチも投げ捨てる。
    「ジーパンを下げろ」
    「何ですって?」
    「下げろ。いいか、太ももの途中までだ。それ以上は下げるな」
    「嫌よ許して!」
    「聞かなければ外に追い出すぞ」
     有無を言わせぬ圧力に、クレアは泣く泣くジーパンの留め金を外し、言われるまま太ももの半ばの位置まで下げるしかなくなった。次には留め金をかけ直すようにも命じて、ジーパンが落ちないようにさせられた。
     これで咄嗟の身動きは取りにくくなったことになる。
    「ねえ、まさか。おかしなこと考えてないでしょうねぇ?」
     赤いジャケットの丈に守られ、少しは隠れていることだろうが、それでも白いパンツの色が見えないはずもない。
    「白か」
    「考えてるわけ? この状況で?」
    「そっちに手錠を投げる。自分ではめろ」
    「そこまでする!?」
    「いいからやれ!」
     乱暴に投げたのだろう手錠が、ちょうどクレアの足下にやって来る。拾い上げ、自らの手首を拘束した。
    「あなた警察? こんなことしてる場合?」
    「アンタは上玉だ。俺に従えば守ってやる」
    「……最低」
    「そこにソファがある。そこまで移動して、そこに両手をつけ」
     その通りのポーズを取れば、尻を後ろに突き出す形となる。丸々とした尻肉の厚みが、下着を膨らませている光景は、もはやジャケットの丈にも隠れてはくれない。きっと視姦されているだろう状況に、クレアの頬は恥じらいの朱色に染まっていた。
     男の足音が迫る。
     ソファに置いた自分自身の両手と、皮の生地ばかりに目を落とし、尻のすぐ真後ろに近づく気配に神経を強張らせる。金具の音と、衣擦れの音で、男のズボンの中から一体何が出てきたのかも、状況からすればよくわかった。
    「いい尻だ」
     割れ目に合わせて腰を押しつけ、肉棒を当てて来る男は、尻山の狭間で前後に動かし、下着と擦れ合う刺激を楽しみ始めていた。
     尻コキなどという知識のないクレアは、ただただ痴漢行為を受けているのだと感じていた。
     しかも、右手では相変わらず銃を構えたままでいるのだろう。
    「ねえ、どこまでする気? どうすれば許してくれるの?」
     大きく開いた手の平が、尻の形に沿って撫で回す。乗せられている肉棒も、ピストンのように前後している。
    「安心しろ。ゴムは持ってる」
    「嫌よ。最後までなんて」
    「選択肢は二つだ。気持ち良くなるか、痛いやり方か」
    「三つ目はないの?」
    「無いな」
    「どうしても? 他の言うことなら聞くわ」
    「他のこともするさ。最初にやるべきことを済ませたらな」
    「最高の贅沢ね」
    「お前にも贅沢な快感を与えてやるとも」
    「本当に、最っ高…………」
     屈辱を受け入れるより他はなかった。
     油断なく銃を握り続ける男は、空いた左手のみで愛撫を行い、尻をまんべんなく撫で回しては性器も弄る。下着越しのワレメをなぞり、刺激を与え、内股の皮膚もさすって、クレアの肉体を少しずつ高めていた。
     触れるか、触れないかといったタッチの上手さで、くすぐったい感覚にも似た刺激をじっくりと、時間をかけて与えていく。
    
     すり、すりすり、すりぃっ、しゅりっ、すり、しゅっ、しゅりっ、
    
     尻を丁寧に撫で回す左手の、生地に人肌が擦れる音が、静寂に満ちた空気の中でよく聞こえる。時には指を押し込み揉みしだき、また撫で回し、内股の肌にも手を及ばせ、性器の周辺を指でくすぐり、尻撫でへと戻って行く。
     長時間にわたる愛撫であった。
     十分も撫でられているうちに、尻の皮膚は敏感に発達して、触れられていると何か疼くような感覚に見舞われる。性器に近い場所へのタッチでも、アソコに疼きが溜まっていき、穴の奥では肉欲が膨らんでいく。
     二十分、三十分。
     時計などなくとも、あまりにも長々と続く愛撫には、それくらいは経っているような気がしてくる。
     とっくにアソコは濡れていた。
     そこに指を当てられれば、にじゅりと、粘液を捏ねた音が鳴る。
    「糸が引いてるぞ?」
     気持ち良くなっている証拠を見て、男のいい気になった声がかかってくる。調子に乗って微笑む声だけで、未だに顔すら見ていない相手の、優越感に満ちた表情が想像できた。
    「汗でもかいたかしら」
    「暑いなら涼しくしてやる」
     パンツのゴムを掴み、ゆっくりと下げていく手つきは、いかにも皮を剥いた中身の果実が楽しみでならないものだった。皮膚の表面から生地が離れて、露出の面積がじわじわと広がる感触にクレアは震えた。
     太ももの位置に下着は絡み、全ては丸出しとなっていた。
    「ほら、尻の穴もよく見える」
    「そんな場所……」
    「ほれ」
    「なっ!?」
     クレアが目を見開いてまで驚くのは、肛門にぐりっと、指を押し込まれてのことだった。
    「顔から火が出そうか?」
    「早く済ませて」
    「楽しんだ方が特だぞ」
     男は指先でぐにぐにと、押し込むような、皺をなぞるようなマッサージを施した。
     汚い場所を見られ、弄られ、遊ばれている羞恥に耳まで染まり、歯を食い縛って堪えるクレアは、次には膣に指を入れられて、ますまそ顔を歪めていた。
    「あっ、うぅ…………」
    「さすがに気持ちいいか」
    「ううぅぁぁあ……あふっ、ふぁ……ふはぁぁ………………」
     指の出し入れによって内部を探り、知り尽くそうとする男は、すぐにでもクレアの敏感な反応を見つけ出す。膣壁に刺激を与え、ゆっくりとしたピストンを少しずつ活発に、技巧に満ちた手つきにクレアは翻弄されていた。
     抜き差しに伴って、いやらしい水音が響いてくる。それが自分のアソコから出る音だと思うと、さらに恥辱感が膨らんで、もう丸めた唇を食い縛っているしかない。
    「お待ちかねのチンコだ。ゴムは付けてやる」
     ビニールにパッキングされたものを破いて、中身を取り出そうとしている音で、いよいよコンドームの装着に移っているのがクレアには伝わった。
    「ねえ、十分楽しんだでしょう? 今からでも考え直さない?」
    「せっかく生きた女に出会えたんだ。お前には俺ってもんを叩き込む。この世の終わりみたいな光景が広がってるからこそ、英気を養わなくちゃあ、やっていけないからな」
    「やっぱり、諦めるしかないってわけ……」
    「悪いな。お詫びにたっぷりイカせてやる」
     性器の入り口に亀頭が当たり、そのまま腰が押し込まれる。ワレメが左右に開けていき、肉棒の太さに応じて穴も広がり、
    
     ずにゅぅぅぅぅぅ――――――。
    
     と、クレアの中には、顔も名前も知らない男の逸物が収まった。
    「なかなかの心地じゃないか」
     腰のグラインドが始まると、クレアの尻にパンパンと、男の身体がぶつかり続ける。
    「んぅっ、んあ! あっ、あうっ、あ! あぁ……! あっ、あん……!」
    「可愛い声も聞こえて来た」
    「んん! んんんんん! あぅ、ダメ! ダメよ! おっ、おかしくなる! こんなのっ、おかしくなるわ……!」
     想像を絶する快感がクレアを襲っていた。
    「ほう? そいつはよかったな」
    「ああああん! だめっ、ダメ! 許してッ、ゆるして――!」
    「何が許すだ天国を味わってるくせに」
    「んん! んあ! あっ、あぁ――だめッ、なにか――! あ! あ! あん! あぁっ、あううう! んっ、んあ、はっ、あっふぁあ――!」
     脳が快楽に侵食されていた。甘い痺れが全身に向かって流れていき、指先さえも敏感に発達していく肉体は、もはやピストンに翻弄されているしかない。
    
    「――あぁあああああああああああああああ!」
    
     絶頂など、時間の問題似すぎなかった。
    「はぁ……あぁぁ……なんてことなの…………」
     それでなくとも、感じることに体力を使い続けていたクレアは、絶頂によってぐったりと、ソファに顔も胸も沈めていた。しかし、なおも突き刺さったままの腰だけは、なおも持ち上がったまま、沈まぬように男の手で掴まれもしていた。
     男はもはや拳銃をホルスターに収めていた。
    「もっとイカせてやる」
    「待って! こんなのもう十分――――――あぁぁぁ――あああ…………!」
     慌てて男を止めようとする声は、ピストンの再開によって、いとも簡単に快楽の絶叫へと変わっていた。
    「あん! あっ、あん! あふっ、んんん! ん! ん! ん! ん!」
     ひたすら喘ぎ、水音が響き、尻は打ち鳴らされている。
     数分後には、次の絶頂が待っていた。
    
    「――あっ! ま、またッ! ああああ!」
    
     ビクビクと、痙攣にも見える震えで全身の筋肉を振幅させ、次の瞬間にはぐったりとへたり込むものの、男の両手がクレアの腰を掴んでいる。尻だけは沈むことなく、肉棒の収まった状態から逃れられない。
    
    「ああああああああああああ――――あっ、こんな――三回も――――」
    
     三度目の絶頂後も、休憩を与えてやるとばかりに動きを止めるが、決して肉棒を外に出すことはしていない。逃げようとするなら腰を掴んで引き寄せて、串刺しの状態を長々と維持していた。
    
    「あぁぁぁ――あぁっぁあっぁあああああッッ!」
    
     四回目の絶頂。
     やはり、肉棒の栓は抜かれずに、一分も休めばピストンは再開される。
    
    「あああぁぁぁぁぁぁぁ――!」
    
     しばらくピストンが続いていけば、五回目の絶頂も時間の問題だった。
     そして、男はまだやめない。
    
    「あうぁああああ――――――!」
    
     六回イカせた。
    
    「あぁあああああああああああああああああああ!」
    
     七回イかせた。
     なお続き、八回、九回、十回と、ついに二桁の数字にまで突入して、クレアの穴はこの男の気持ち良さを覚え込む。
    「もう無理、お願い……せめて、もっと休ませて……!」
    「フェラチオしろ。そうしたら手錠も外す」
    「ええ、もうそれでいいわ」
    「名前は」
    「クレア・レッドフィールド」
    「ペイニスだ」
    「よろしくペイニス。最高の出会いをありがとう」
    「この出会いを記念して、こいつはプレゼントだ」
     ペイニスは少しばかり腰を揺すって、今まで溜め込んでいた射精感を吐き出す。クレアの膣内でコンドームが大きく膨らみ、薄いゴム越しの熱気とトロ味が広がっていた。
    
    
    
     そして、クレアは初めて男の顔を見た。
     短髪に切り揃え、ルックスの良くも悪くもない平凡な風貌から、何か酷い犯罪をやる姿はとても想像できなかった。何より彼は、ここの警察官の制服を着ていたが、残念ながらペイニスは、クレアを散々にイカせ尽くしたばかりである。   
    「こんなの、したことないわ」
     クレアは床に膝をついていた。
    「できないってのは無しだぞ?」
     ソファに座したペイニスは、背もたれに身体を沈めつつ、大胆に脚を広げている。そんなV字に開いた膝のあいだにクレアはつき、これから肉棒を咥えるのだ。
    「わかってるわよ」
    「好みの顔だ。その口に俺のチンポが入ったところを、好きなだけ鑑賞してやる」
    「それはどうも。始めるわよ」
    「ああ、よろしく」
    「……あむっ」
     するしかなかった。
     ペイニスのホルスターには拳銃が収まっている。クレアが捨てた銃は、この場所から何メートルも離れた床の上だ。おまけに手錠ときて、抵抗は得策ではない。ペイニスの肉体は肩幅が広く、そのガタイの良さは服の上からでも明白だ。
     それに、クレアのアソコにはかなりの余韻が残っている。
    「はじゅぅ……ずっ、ずず……ずぅ……れろっ、れろぉぉ…………」
     咥えてみて、前後に動き、そしてペロペロ舐めてやる。
     そうするクレアの下半身は、ジーパンも下着も両方とも、太ももの半ば辺りに下げたままの、尻を丸出しにした状態だ。もしもクレアの背中を映すアングルがあったなら、肉厚の丸っこさがよく目立つ。
     さらにアソコを覗き見たなら、今まで絶頂してきた愛液が、内股にまんべんなく広がって、陰毛もぐっしょりと濡らしているのがわかるだろう。
     そんなクレアのアソコの中は、すっかりとペイニスの肉棒を覚えきり、少しでもセックスを思い返せば、反りや太さの形状が頭に浮かぶ。何十分にもわたって膣内に居座って、ピストンを続けた感触は、まだ挿入が続いていると錯覚しそうになるほどに、鮮明なまでに肉体の記憶に刻まれている。
    (これが入っていたのね……)
     と、そういうことも思いつつ、クレアは頭を前後に動かしている。
    「はじゅっ、ずずずっ、ちゅるぅ……じゅむっ、ずむっ、んじゅぅぅ…………ずぅ…………」
     ずぅ…………ずぅ…………
     急に犯され、それでいてイカされ続け、休ませて欲しければという条件で、こうして奉仕に励む羽目にまでなっている。ここまでペイニスの思い通りに扱われ、それに従うしかないクレアには、従属心めいたものが育ちつつあった。
    「顔がよく見えるようにしてくれよ」
    「ずずぅ……じゅぽっ、こうかしら……れろっ、れろれろっ、あむぅぅぅぅ…………」
     首の角度を上げ、ペイニスと目を合わせ、先っぽを舐めるなり咥え直す。ニヤニヤとした顔つきでクレアのことを眺めてくるのは、人の咥え顔を見るのが嬉しいからに決まっていた。
    「んっ、んむっ、んずぅ……ずずっ、ちゅぅ…………」
     ペイニスを視覚的に喜ばせ、肉棒にも奉仕している。
     好きでもない、出会ったばかりの相手にだ。
     だというのに、自分の中のメスを疼かせ、やや積極的にしてしまっている。肉棒を丹念に味わって、ゴム越しの射精の際に残った表面の白濁も、口内に取り込んでいた。
    (お礼してる気分……)
     ふと思ってしまうクレアは、自分の気持ちをすぐさま戒めた。
    (何を考えているのよ、私は……あんなにイカされたせいだわ……気持ちよくしてもらったお礼だなんて…………)
    「んむっ、んくっ、あぁ……じゅぅ……」
     喉にぶつかるまで顔を押し出し、カリ首に唇が引っかかるまで後退させる。見え隠れする肉棒には、クレアの唾液がたっぷりとまとわりつき、ねっとりとした水分を吸収している肉棒の皮膚は、ヌラヌラと光沢を放っていた。
    「美味しそうにしゃぶるもんだな」
    「そんなわけ……じゅじゅずっ、ぢゅるん――ずむっ、はじゅぅぅ…………」
    「ははっ、いいもんだ。外してやるから、オッパイ出してパイズリしてくれ」
     ペイニスは手錠の鍵を見せびらかし、すぐにクレアは両手を差し出す。鍵穴にかちりとはめてもらい、拘束から解放されると、次に取るべき行動は、ジャケットの内側でシャツを持ち上げ、ブラジャーもずらして乳房を露出することだった。
    「これも、初めてよ」
     そう言いながら、クレアは胸に肉棒を抱き込んだ。
    「構わん。頼むぞ」
     しごき始めるクレアは、数分かけてコツを掴んで、腰を上下に動かしていた。身体ごと動いての乳房の上下で、膨らみの中に挟んだ逸物に刺激を与える。表面がぬかるんで滑りが良いのは、クレア自身がフェラチオでまぶし続けた唾液のおかげであった。
     噴火のような射精が顎を撃ち、唇から鼻の周りにかけてを濡らす。漂う精液の香りが鼻孔を突き、そしれペイニスはクレアの白濁濡れとなった顔を喜んだ。
    「マンコは十分休めただろう」
    「まさか、もう!? 冗談でしょう?」
    「全裸になれ。嫌なら拘束する」
    「あなたって最高の警察ね」
    「法なんて機能していない。組織もだ。見返りもなく市民を守る気にはならないね」
    「明日じゃ駄目? 今日はその、代わりにもっと奉仕するから」
    「脱げ」
    「本当に疲れてるの」
    「わかった。いいだろう」
     おもむろに立ち上がるペイニスは、顔がクレアの主張を聞き入れていなかった。あくまでも自分の欲望しか考えず、言うことを聞かないのなら乱暴にしてしまえと、ペイニスはクレアの肩を掴んで押し倒した。
    「いや! やめて!」
     暴力を働く男と、それに抗う女の、傍からすれば誰もが性犯罪の現場と認める光景が、そこにはすぐさま出来上がった。
    「脱ぐんだ!」
    「いや! よして! 駄目よ! 他のことするから! 許して!」
     じたばたと手足を暴れさせ、腰もくねらせ必死にもがき、それでもクレアの身体から赤いジャケットが奪われる。シャツが、ブラジャーが、ジーパンが、パンツまでもが力ずくで脱がされていき、全裸は時間の問題だった。
    「じっとしていろ」
     口ぶりだけなら、まるで犯人でも抑え込んだように聞こえる。再び手錠を取り出して、クレアの両手にかけてしまう。テーブルの足に手錠の鎖を通しての、両腕が頭上に封印されてしまったクレアは、またしても挿入を受け入れるしかなくなっていた。
    「もう一度言うが、痛いか、気持ちいいかだ。これでも暴れるなら、殴って暴れる気をなくさせてから挿入する」
    「………………」
     それに対するクレアの答えは、黙って足をM字に開き、どうぞ挿入して下さいとばかりのポーズを取ることだった。
    「いい返事だ」
     ニヤリと、ペイニスは覆い被さる。
     どこか諦めた表情で顔を背けて、亀頭の気配にまた挿れられてしまうのだと感じたクレアは、他にどうしようもなく角度を決める。
     快感に翻弄され、何度もイカされることへの覚悟だ。
    「いくぞ」
     手始めとばかりに、亀頭が入り込む。
     次の瞬間だ。
    
    「ぬぁあッ……! あッ、あぁぁああ――――!」
    
     クレアは絶叫じみた喘ぎを上げ、背中もビクンと弓なりに弾ませていた。
     ピストンが始まった時には、途方もない快感に頭の中まで染め尽くされ、もう喘ぐことしか出来ていない。ものを考える思考も潰れ、全身もビクつかせ、チンポで喜ぶためだけに生きる存在へと返られていた。
    「あッ、ああッ、あああ……! ぬっ、あふぁッ、あぁ……!」
     絶頂の回数など、誰も数えはしていない。
     ただでさえ潰れた思考がさらに弾けて、頭の中から脳さえ消えてしまったような、真っ白になった状態に何度も陥り、その時だけは休憩とばかりに腰振りを止める。快楽も沈んでいき、だから少しは正常な思考を取り戻すが、動き出せば簡単にかき消された。
     クレアは教え込まれていた。
     誰が偉くて、どちらが従うべきなのか。何度も何度も、執拗なまでにイカせて許しを請わせ、ペイニスは自分の顔を見つめさせる。これがお前をイカせた男の顔だと、しっかりと網膜に焼きつけさせ、またさらに腰を振っては絶頂させる。
     ペイニスが肉棒を引き抜く頃には、実に十個以上のコンドームが消費され、精液をたっぷりと溜め込んだ臭気と共に、それらはクレアの周りに散乱していた。
     犯し尽くすに飽き足らず、ペイニスはどこかで拾ったカメラのシャッターを切り落とし、クレアの痴態を収めていく。ありとあらゆるポーズを取らせ、性器のアップも、肛門の接写も行って、フェラチオの咥え顔まで撮影した。
     その後、クレアはペイニスに付き従った。
     署内から脱出するため、通路の道を開く鍵となるメダルを集める。ゾンビが蠢く危険な探索を行いつつも、休憩と称して何度も犯し、毎日のように絶頂していた。
    
    
    

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