前の話 目次 次の話 「はーい。よく頑張りましたねぇ?」 校医はジェルに濡れた尻穴をガーゼで拭き付ける。 (この野郎っ、こんなことされたことないのに!) お尻を拭くという普通なら自分でしかやるはずのない行為を他人の手によってされている。それも肥え太った醜い男に、いやらしい目を向けられながらだ。尻すぼみを擦るガーゼの布っぽい感触が嫌で嫌で溜まらない。 「よーく拭き拭きしましょうねぇ?」 必要もないのに片手で尻たぶを掴んで揉み込みながら、校医はじっくり丹念に拭いてくる。ガーゼの布っぽい感触がジェルの粘りある水分を吸収し、尻穴…
健康診断は女子のお尻も検査する 02 プライドの高い女 -神埼亜由美 17歳- その3
前の話 目次 次の話 屈辱だった。 こんな豚のような男に頭を下げ、あまつさえこれからお尻を露出しなければならない。それが嫌で父にまで頼っていたのに、こんなことで今までの守りが崩れたのだ。 もっと上手くやっていれば、上手な口実さえ思いつければ穏便にこの場を抜け出せたかもしれない。口論で足元をすくわれなければこんなことにはならなかった。急に自分自身の愚かさが見えてきて、情けない気持ちにさえなってきた。 「亜由美ちゃぁーん。検査受けたいんだよね?」 「そ、それは……」 受けたいわけがない。 亜由美は校医から顔を背ける。 …
健康診断は女子のお尻も検査する 02 プライドの高い女 -神埼亜由美 17歳- その2
前の話 目次 次の話 しかし……。 とうとうお尻の検査へ移った時だ。 (な、何よこの気持ち悪い豚は!) 順番のまわってきた亜由美の前にいたのは、いかにも汗の臭そうな醜く肥え太った男だった。顔の造詣も見るからに崩れていて、脂ぎった髪にはフケでも溜まっていそうにみえる。着ている白衣も黄ばんで萎れており、不潔極まりない医師がそこにはいた。 (き、気持ち悪い! 何で? いつもの人はどうしたの?) 亜由美は気を動転させ、恐る恐る丸イスに座った。 先程の検診のためにブラジャーは外しっぱなしになっており、ワイシャツに包まれた乳はプ…
健康診断は女子のお尻も検査する 02 プライドの高い女 -神埼亜由美 17歳- その1
前の話 目次 次の話 もう何度目だろう。 神埼亜由美は顔をしかめ、チッと舌打ちした。 高校二年生にあがったある日、下駄箱には一通の手紙が添えられていた。開封した中身の文章は、お決まりのように恋の気持ちを綴った文面である。しかも、詩的な表現を交えた寒いポエムを飛ばしている。 『午後16時30分に体育館裏へお願いします』 と、時間と場所の指定がされていたが、亜由美はその場でラブレターをびりびりに破いてゴミ箱へぶち込んだ。 差出人の名前すらなかった手紙だ。 (直接告白にも来れない男なんて、どうせウジウジしたロクでなしに違い…
健康診断は女子のお尻も検査する 01 学校におけるお尻の検査 -志野川明菜 15歳-
目次 次の話 ちょっと! こんなの聞いてないし! だいたい、なんでみんな疑問に思わないの? 志野川明菜は大きく顔を引き攣らせ、さーっと青ざめていった。 こんなこと、どうして教室中の女の子は誰も抗議の声をあげないのだろう。 「あーあ、身体検査かぁ」 「お尻の検査が恥ずかしいのよねー」 高校入学からまだ数日という時期。 ホームルームで健康診断や身体検査に関わるプリントが配られ、その内容に目を通した明菜は、信じられない気持ちでいっぱいになっていた。 「お尻出すとかねー」 「穴見せなきゃいけないもんね。毎年泣いちゃうわ」…