第5話「おパンツ鑑賞」

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  決意を込めた栗木が、スカートに向かって手を伸ばしてくる。
 明日美は反射的に後ずさるが、すると背中に葉山の体が当たってきた。逃げ場を与えないように、背後に回りこまれたのだ。

 ち、畜生! こんな奴に!

 明日美は強く歯を食いしばった。
 こんな豚程度の男を蹴飛ばしてやることなど、本当なら簡単だ。ぶっても叩いてもいい。踏みつけてもいい。いつもの明日美であれば、こんなことをされようものなら、すぐにでも暴力に打って出ているところだ。
 しかし、今はそれを堪えなくてはならない。
 でなければ、余計に恐ろしい罰則が発生する。

 く、くそ! 冗談じゃねえ!

 とうとうスカート丈を掴まれて、捲り上げられる寸前だ。ゆっくりと持ち上げられ、少しずつ太もも露出面性が増えていき、明日美はただ受け入れることしか許されない。抵抗を抑え込み、懸命に我慢した。

 畜生! 畜生! この豚野郎が!

 スカートは持ち上がり、朝も晒された紫色のパンツが栗木の目を奪い、明日美は下腹部を凝視された。

 ――――――くぅっ!!!

 予想以上の恥ずかしさだ。
 朝と比べればマシな状況のはずなのに、今まで苛めていた奴に捲られているかと思うと余計に屈辱感が増幅して、膨れ上がる羞恥が苦しい。頬が一瞬にして加熱され、耳まで熱く染まり上がり、激しい恥じらいに耐えながら、それでも栗木を睨み返す表情となっていた。
「どうです? 栗木君、気分が良いとは思いませんか?」
「え、その……」
 葉山の問いに、栗木はしどろもどろになる。
「あなたを今まで苛めていたこの子が今、こうしておパンツを曝け出しています。栗木君自身の手でスカートを捲って、ですよ? 気分が良いとは思いませんか?」
「は、はい。その……。悪くないです」
 栗木は珍しいものでも観察するかのように、まじまじと明日美のパンツを見つめてくる。紫色の生地にかかったパンツの柄を、栗木は目でなぞっているのだ。あるいはアソコのシワにラインでも浮かんでいて、そこに注目しているかもしれない。
 明日美はすぐに耐えかねて、隠したい思いで自分の持ち上げられたスカートに触れる。
「駄目ですよ? 明日美さん。きちんと見せてあげないと」
 葉山に即座に注意され、明日美はすぐに手を引いた。
「もういいだろ? 十分じゃねーか」
「そうおっしゃるのでしたら、次に移りましょう。栗木君、お尻を叩いてあげてください」
 再びスパンキングを持ち出され、明日美はぎょっとした。
 朝の屈辱が蘇る。
「お、おい! あれはもういいじゃんかよ。わかった! パンツぐらい見せるからよォ、いくらでも拝んでいいから、ケツは勘弁してくれよ」
「できない相談ですね。パンツはいくらでも見せるべきですし、お尻叩きも受け入れて下さい」
 葉山の無情なまでの命令に、明日美は必死に食いつくも、一切の意見は受け入れられない。結局机の上に乗り、朝と同じような四つん這いでパンツに包まれたお尻を丸出しにされた。
 畜生、結局こうかよ。
 今ならクラスメイトこそいないが、栗木ごときにお尻を差し出している。腰を突き上げた情けないポーズを取らされているだけあって、捲られる以上の恥ずかしさだ。
「い、いいんですか?」
 栗木は明日美よりも葉山に確認する。
「ええ、是非とも。あなたの手でやってください」
 体は明日美のものなのに、葉山によって許可が出された。
「そ、それじゃあ――」

 ペチッ

 く、くそ!
 遠慮のこもった弱弱しい一撃だが、明日美を屈辱に濡らすには十分だ。見下していた男に叩かれたというだけで、舌でも噛みたい気持ちになる。

 ペチッ

 か弱いビンタに尻たぶを打たれ、明日美は一瞬キレかかった。栗木ごときが調子に乗るなど許せない。今すぐにでも起き上がり、後ろに向かって殴り返してやりたい気持ちにかられた。
 だが、直後に頭を押さえられる。
「駄目ですよ?」
 机に頭を押さえ込まれ、抵抗を封じられた。
「あ、あたしは何も……!」
「明日美さん。あなたは今、反射で抵抗しようとしていました。まあ体が勝手に動いたようなものでしょから多めにみますが、二度はありませんよ? さあ続けて下さい。栗木君」

 ペチッ、ペチッ、

 今度は二発連続だ。
 明日美は涙目になりかける。

 ペチッ、ペチッ、ペチッ、

 しだいに女の子をこんな風に扱う面白さに気づき、調子づいていったのだろう。弱弱しかった栗木の手つきはどんどん元気になっていき、リズミカルに左右の尻たぶを打ち始める。警戒な肌の音と共に柔らかな尻肉は波打って、プルプル震えて弾んでいた。
「叩くって、いいものですね」
「でしょう? もっと叩いてあげてください」
「はい!」
 栗木はスパンキングを楽しみ始め、より小刻みなタップで明日美を苛めた。ドラマーがドラムを叩くようなハイリズムで、夢中になって振動させる。あからさまにリズムを取った叩き方に屈辱感は大きく膨らみ、明日美は自分がオモチャにされた気持ちを味わっていた。

 冗談じゃねーよ!
 こんなのって、ゼッテーおかしいだろ!
 なんで……。
 なんであたしが栗木ごときに! こんな豚みてぇなクズ野郎に!
 畜生!