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  • あせびの自慰遊び

    
    
    
     井ノ上あせびはオナニーを覚えた。
     彼女は淫語すら知らない、今時にしては珍しい女の子であったが、日常生活のおりに偶発的に机の角とアソコが擦れた瞬間、ソコに刺激がいくと気持ち良いことを発見した。
     最初は家でひっそり、その時と同じく角にアソコを擦り付けるよう腰を動かしたが、やがて手でしても気持ちいいのではと思いつき、卑猥な単語を知るよりも前にオナニーの方法を習得した。
    
    「見て見て~? こうすると気持ちいいの~」
    
     丸富大学付属高校にあるファミ部の一室で、あせびは椅子に座りながら自らのスカートの中に手を差し込む。アソコを指で擦る行為を著莪あやめの前で披露していた。
     その心地よさに、既にあせびの履くパンツには薄い愛液のシミが滲んでいる。
    「あせび……。アンタ、そんなのどこで覚えたの?」
     あせびに羞恥心がないわけではない。しかし、それでもどこか常識を外れた彼女は、同じ女の子の前でなら、それも気の知れた著莪の前でなら、別に構わないだろうと思っていた。だからこそ、自分の見つけた新しい遊びを無邪気に自慢しているつもりでいた。著莪はそれをただちに察している。
    「どこって、家で~?」
    「質問を質問で返さない!」
     というと、何故かあせびはぽかんとしてしまう。
     まっとうなツッコミを入れても仕方ないのだろうと、著莪は諦めと呆れた思いの両方を込めたため息をつく。
    「あせび? 女の子は人前でそういうことしちゃいけないの」
    「え~? どうしてえ?」
     あせびは邪気のない笑顔で首を傾げる。同じ高校生だというのに、まるで幼稚園か小学校低学年くらいの幼さを兼ね備えた、あまりに純粋な笑顔だ。
    「どうしてもこうしても。一人でするなら止めないけど、それは誰かの前でしちゃいけないことなんだよ? 神様がそういう決まりにしてんの」
    「そうなんだあ。じゃあ、やめるね~」
     あせびは少し残念そうにしながらも、オナニーの手を止める。
     そしてこの日、いつものようにバーチャ対戦という名の部活動を時間いっぱいまで行い、下校時には道が同じ限り一緒に歩いて、それから各々の方向へ別れていく。
    
     この時、著莪は気づいていなかった。
     オナニーを中断したことで切なくなったアソコの感触に、あせびが続きをずっと我慢していたことに――
    
     夕暮れの中、あせびはその公園に人がいないことを確認し、ベンチに座ってオナニーを再開した。
     さっきまでは自分の部屋で続きをするつもりでいたが、家まで我慢しきれなくなり、ついつい人のいない空間に目をつけてしまったのだ。
     野外でするなど特殊性癖でもない限り本来ありえないが、常識を外れているあせびは誰もいなければ大丈夫だと考えていた。本人としては、人前でしてはいけないという著莪の言いつけを守っているつもりである。
    「んっ、これ気持ちいい~」
     指で性器を擦りまわし、じわりじわりと快感を得る。ソコに出来た愛液のシミは色濃くなり、瞳は熱をおびたようにとろんとしていく。
    「はあ……はあ……」
     しだいに淫らな息遣いがあがり始めた。
     そうした時である。
    
    「あ、あれえ? こんなところでナニをしてるのかなあ? お嬢さん」
    
     小太りした中年の男が、興奮に息を荒げながら声をかけてきた。
     あせびはすぐに言いつけを思い出し、スカートから手を出し再び中止する。普段ふわふわしている彼女であるが、男にオナニーを見られたのには恥ずかしくなり、顔を朱色に染める。
    「あれえ? やめちゃうの? お嬢さん」
    「やめたくないけど、人前ではしちゃ駄目って注意されたばかりだから……」
     そんなあせびの受け答えに、中年はにやりとした。彼はこのたった一度のやり取りから、あせびがいかに無垢で何も知らない少女であるかを見極めたのだ。
    「お嬢さん? 確かに今のは人前ではしてはいけないよ? だけどね、一つだけ人前でしても許される方法があるんだよ?」
    「ホントお?」
     あせびは興味を持った。著莪は「神様がそういう決まりにしている」と言っていたのに、もし許してもらえるとしたら、それは一体どんな方法なのだろうか。無垢な瞳を輝かせながら、あせびは中年を見上げる。
    「本当だよ? お嬢さんの名前はなんていうのかな?」
    「あっちは井ノ上あせびだよ」
    「じゃあ、あせびちゃん。教えてあげるよ。それはオナニーといって、普通は人前ではしてはいけないけど、大好きな男の人の前でならしてもいいんだよ?」
    「そうなんだあ~。でも、ちょっと恥ずかしいなあ~」
     あせびは自分の頬を手を当てて、ぽーっと赤くなる。
     そのしぐさと間延びした声が可愛らしく、中年はより息を荒げた。
    「そんなことないよ? そうだ、あせびちゃんに飴玉をあげよう」
     中年はポケットからいちごのキャンディーを取り出して手渡す。あせびは触れた者に厄災をもたらす『死神』の体質を持っているが、彼は相手の手の平に乗せるような、落とすような形で渡していたので、幸いなことに接触は起こらない。
    「ありがとお! おいしい~」
     あせびは大いに喜び、無邪気かつ、またとない幸せそうな笑顔を浮かべあげる。飴玉でほっぺを膨らませ、味の美味しいことに満足げに目を細めた。
    「これであせびちゃんは、おじさんのことを大好きになってくれたかな?」
    「うん、大好き~」
     中年はほくそ笑んだ。彼はあせびが世間知らずな少女であることを看過していたが、まさかここまでとは予想しなかった。
    「おじさんもあせびちゃんのことが大好きだよ? だからお願いがあるんだけど、僕の前でもう一度オナニーをしてくれないかなあ?」
    「あっちのおなにー見たいのぉ? でも恥ずかしいなあ~……」
     いかにあせびといっても羞恥心はある。男の前での自慰行為にはやはり抵抗があったが、しかし飴玉をくれた中年の頼みも断りにくい。葛藤でおろおろした困った顔つきになる。
     ところが……。
    「もしオナニーを見せてくれたら、もっとたくさんお菓子をあげるよ?」
    「本当? やったー! 約束だよ!」
     あせびの中で、羞恥心よりもお菓子をもらえる喜びの方が上回ってしまった。いくら恥じらいがあるとはいえ、まだ幼い部分が残っていたのだ。幼稚園程度の女の子であれば父親と一緒に風呂に入れるように、あせびにもそれに似た幼さがある。高校生でありながら、羞恥心が完全には芽生えきっていないために、ありえない交渉が成立していた。
    「うん、約束するよ。さっそく、さっきみたいにしてごらん?」
    「わかったあ。じゃあ、恥ずかしいけど……」
     あせびは耳まで赤くなりながらも、スカートに手を入れなおす。中身が見えないよう、気をつけながら指でアソコをいじくる。
    「あせびちゃん? 足をM字にしてごらん?」
    「でもお、そしたら見えちゃうよぉ……」
     オナニーならば気を使えば露出せずに済む。だが足を開いては陰部を隠しようがない。自慰をするまではいいがパンツは恥ずかしいという、ずれた恥じらいがあった。
    「恥ずかしいかい? でも、見せてくれたら、もっと気持ちいいことを教えてあげるよ?」
    「ホントぉ? じゃあ、恥ずかしいけど見せてあげるね」
     あせびは羞恥を我慢しながら両足をベンチの脇に広げ、言われた通りのM字開脚の姿勢になった。幼ない太ももと白いパンツがあらわになり、男は一層興奮する。
    「よおし、パンツに手を入れてしてごらん?」
    「……うん」
     あせびはパンツの内側に手を差し込み、直に自分の貝をいじくった。ぷにぷにとした皮を指で撫でるに従って、愛液が漏れ出て、すぐにくちゅくちゅと水音が鳴るようになる。股から滴る分泌液は、やがてベンチの木目にまで濡れシミを描き出す。そこに生暖かいぬめり気があることは、触れずとも一目瞭然だ。
    「はぁ……はぁ……」
     あせびの幼ない口元から、卑猥に乱れた吐息が漏れる。頬の赤みも、見せる恥ずかしさによるものから、快感の熱によるものへと変化していき、より官能的な乱れを生み出している。
     中年はソコへ顔を近づけ、鼻息を吸った。
    「おじさん。嗅いじゃヤダよお~」
    「いいじゃないか。ちゃんと約束は守ってあげるから」
     そう言いながら、中年は漏れ出る液の乙女の匂いを堪能する。
    「絶対約束なんだよぉ?」
    「もちろんさ。それに、あせびちゃんはどうやら良い子みたいだから、もっと気持ち良くなれる方法を教えてあげるよ?」
    「本当? どんな方法なのお?」
     興味津々になるあせびに、中年はにやりと笑った。
     それこそが中年の、あせびの自慰を偶然目撃した時からの狙いでだった。飴玉でオナニーを披露してくれる彼女なら、必ずこの先の言う事も聞いてくれるだろうことを彼は確信し、彼女にどんなことをしてもらおうかまで考えている。
     だが、彼は知らない。
     あせびがその不幸な体質故に『死神』と呼ばれていることを……。
    「その方法のためにはね、まずパンツを脱ぐ必要があるんだ。あせびちゃん? 良い子だから脱いでごらん?」
     触れれば自分に不幸が降りかかることも知らず、中年は欲望に燃え始める。
    「……うん。わかったけどぉ、約束破ったらあっち怒るんだからねぇ~……」
     あせびは一旦足を閉じ、パンツのゴムに指をかける。体育座りの姿勢で膝まで引き上げ、そして脱ぎ去りベンチの横へそれを置く。白いパンツの股間部分は、やはり愛液でねっとりしていた。
    「いいかい? あせびちゃん。女の子のアソコはね、男の人に触ってもらうと、もっともっと気持ち良くなるんだよ? 今から触ってあげるから、もう一度M字になってね」
    「そうなんだぁ。じゃあ、開くねぇ」
     恥ずかしさを堪えつつ、あせびは再び両足を開いた。まだ毛の一本も生えていない、白く綺麗な貝がさらけ出され、分泌液が光沢を放っている。その下ではお尻の肉がベンチの板に柔らかく潰れている。
     中年は食い入るようにソコを見つめ、手を伸ばし――
    
     ぴとっ、
    
     と、ついに触れてしまった。
    
         *
    
     その同時刻、街中の道路を走るトラックの運転手は慌てふためいていた。
     ――なんてことだ! 急にブレーキが故障したぞ! このまま停車できなかったら、確実に大惨事に……!
    
    
         *
    
     という、そんな出来事が発生したのは、ここより遠い地点でのこと。自分の不幸に自覚のないあせびと、彼女の体質自体を知らない中年では、身に迫る事態を想定できるわけがない。
     自分にどんな危険が迫り始めているのかも知らず、中年は幼い女性器を指で丁寧に愛撫していた。指先でラインをなぞるたびに、ぷにゃりとした感触が指腹に伝わってくる。愛液のぬめりも合わさって、触れているだけでその手はどうにかなりそうだ。
    「あぁ……! ホントだぁっ、これ、気持ちいいよぉ~」
     あせびはじわりとくる手淫の快楽に悶え、身をかすかによがらせる。
     感じている様子に気を良くして、中年は指による愛撫を繰り返した。円を描くようにして貝をなぞり、割れ目を優しく開き、サーモンピンクの肉から突起するクリトリスにそっと指腹を乗せる。そして、腕を震わせ振動による刺激を伝えた。
    「んん! ソコ、駄目! 駄目ぇ~」
     まるで電熱に痺れるような激しい快楽にあせびはよがり肩を振り乱した。
    「気持ちいいだろう? あせびちゃん」
    「良すぎで駄目だぉ~……。ひゃあ!」
     中年が舌先を伸ばしてペロリと舐めると、あせびは可愛い悲鳴をあげてのけぞる。クリトリスを舌で研磨し、膣口にゆっくりと指を挿入する。
    「駄目っ、駄目ぇ~! おじさぁん! あっちもう駄目だってばぁ~!」
     快感にもがく姿に興奮し、中年はさらに余った腕で胸に手を乗せた。クリトリスと膣への刺激を続行したまま下乳を揉み、手の平全体を乗せ、二つの乳房を交互に揉みしだく。
    「あぁん! そんなぁ、おっぱいまでぇ~!」
     漏れ出る愛液の量が増えた。とろりとした、ゆったりとした滝が股をつたって流れ、ベンチの板目にできたシミの円形もしだいに面積を増していく。
    「あっ! あぁ! も、もう! あっちもう限界ぃ~!」
     あせびは喘ぎ声を出しながら訴えかける。
    「もう、やめにしたいかい?」
     問いつつも、中年はなおも性器を攻めている。舌での刺激は絶え間なく、指も膣を出入りしている。余った手も、服の上からではあるが乳首のあるであろう位置をこねくっていた。
    「したいぃ! やめにしたいよぉ~! んんっ!」
    「仕方ないなあ、あせびちゃんは。じゃあ、おっぱいを見せてくれるなら許してあげるよ?」
    「そんなぁ、それは無理だよぉ~」
     性的な理解の幼い、オナニーという単語も知らなかったあせびにとって、おっぱいを揉むというのが最大のエッチな知識であった。これほどの愛撫を受けても、あせびの中ではおっぱいが最大であることに変わりはなく、よって乳房を見せることが一番恥ずかしい。恥らうべきポイントは確実にずれているのだった。
    「じゃあ、やめてあげないよ?」
     中年は愛撫のペースを速めた。舌をより小刻みに、素早く動かしクリトリスをちろちろ舐めずる。膣攻めも腕を振動させながらのものへと変わり、余った手は、今度は太ももを擦っていた。
    「んっ! いやぁっ! ああっ、ああぁ!」
     あせびのもがきはやや激しくなり、さっきまで以上に顔を振り乱している。しかし、それはまるで子猫がはしゃいでいるような可愛らしいものに見えるので、中年をますます興奮させていた。
    「やぁ! ああん!」
     幼い喘ぎが響き続ける。
    「まだまだ続けて欲しい? それともおっぱい見せる?」
    「見せるぅ! 見せるから……許してぇ~!」
     あせびはついに観念した。
     オナニーも覚えたばかりであったのに、これほどの快楽には耐え切れない。恥じらいより、解放されたい思いが上回ったのだ。
     中年はようやく愛撫を中止し、手と顔を一旦離す。
    「ハァ、ハァ……」
     快楽の余韻に、あせびはもはや犬のような息遣いとなっていた。
    
         *
    
     ――何故だ! アクセルまでどうかしちまったのか? 猛スピードが止まらねエェエエエェエエエー!
     はるか遠方にあったトラックは、しだいに二人のいる地点へ迫っている。しかも、その速度は秒を追うごとに増しているのだ。
     運命の時は刻一刻と近づいてゆく……。
    
         *
    
    「じゃあ、あっちのおっぱい見せるね?」
     股への愛撫が終わり、足を閉じさせてもらったあせびは、自分の服とブラジャーをたくし上げ、中年に向けて晒していた。
     それは愛らしさのある小ぶりなおっぱいであった。胸板からぷっくりと突起して、控えめな膨らみと共に頂点にピンクの乳首を咲かせている。乳房の白と乳首のピンク、その二つの色合いが官能的な美麗さを演出し、美乳を作りだしている。大きさとしては未発達だが、その未発達さこそが将来性を期待させ、男の欲望を刺激する。ロリータ嗜好を持つ者にとっては、たまらない乳房であった。
     中年は興奮にがっつき、生乳を揉み始めた。
    「んんっ、触るのぉ~?」
    「気持ちいいだろう? あせびちゃん」
    「……うん。でも恥ずかしいよぉ……」
     あせびは耳まで真っ赤に染めて俯いた。
    「じゃあ、少しだけ恥ずかしいのを我慢してね?」
     乳房を甘噛みして、舌でなめずる。既に乳首は固くなっており、舌先で転がすかのように弄ぶことができた。
     さらに、片方の空いた乳房は揉みしだく。
     その小ささから、鷲掴みはしにくいが、手の平を乗せて撫でるような手つきで愛撫していく。
    「ハァ……ハァ……。胸も気持ちよくなるなんてぇ、あっち知らなかったぁ~」
     あせびは恥じらいながら快楽に浸り、中年の愛撫に身を任せる。淫猥な息遣いをし、悶えるように目を細めた。
    「それじゃあ、たっぷり気持ちよくしてあげるよ」
     指で乳首をつまみ、もう方乳の乳首は唇に咥え、敏感な頂点を集中的に攻めた。指では、腕を震わせ振動させるかのように、小刻みに優しくつねる。舌でも小刻みになめずり、甘噛みとのコンビネーションで刺激を与えた。
     あせびと、そして自分自身の満足のゆくまで、中年は小ぶりな胸を堪能し続けた。
    
         *
    
     ――ややヤバイって! 確実にヤバイって!
     トラックは閑静な道端に入り、さらに激走していた。
    
         *
    
    「今度はあせびちゃんが僕を気持ちよくしてくれないかな?」
     中年は席を入れ替わり、ベンチで大股開きで座り込む。その足の間に、あせびを座らせていた。
    「あっちが~? 何をすればいいのぉ?」
    「まずはね、ズボンのベルトとチャックを開いてアソコをつまみ出すんだ。やってごらん?」
     中年は自分の股間を指さした。
     あせびは言われるままベルトの留め金を外して、トランクスのゴムを下げる。男の黒い一物をつまみ出した。
    「あせびちゃんがアソコで気持ちよくなったように、男もアソコで気持ちよくなるんだ。手で握って上下させてごらん?」
     既に勃起していたソレに、中年はあせびに手コキをするよう促す。すぐに先走りの透明な汁が分泌された。
    「じゃあ、あせびちゃん。先っぽをペロペロしてごらん?」
    「え~? 舐めるのぉ?」
     手でシてあげるまではいくものの、尿の排泄器官に口をつけるとなると抵抗がある。しかし中年の、あせびちゃんも僕の口で気持ちよくなっただろう? という指摘に断るわけにはいかないと感じるようになり、おずおずと舌をつけた。先走り汁の苦味が舌に広がり、中年の亀頭には舌の生暖かさから来る快楽が走る。
     オナニーすら覚えたばかりのあせびにとっては、フェラチオなど初めてである。
     中年は逐一やり方を指示するので、あせびはそれに従うように行為を続けた。
     まず、舌先で鈴口の先端をなめずった。舌のざらつく面が亀頭全体を研磨して、とろけるような刺激が発生する。次には唇が亀頭を丸々包み、口先の筋肉を駆使して揉み始める。咥えてその口内では舌による研磨が続くので、肉棒内部には既に精の白い弾丸がせりあがっていた。
     亀頭を咥え込んだあせびの顔つきも色がある。舌と唇を使いながら、上目遣いで中年を見つめ、ちゃんと自分の口で気持ちよく慣れているかを気にしている。一物をしゃぶる恥ずかしさからか、その上目遣いの表情は赤らんで、しかし一生懸命に口淫に取り掛かっている姿がまた見ものであった。
    「いいよ? あせびちゃん。すっごく気持ちいい。あとは、歯を立てないように奥まで咥えて欲しいな。そう、歯があたったら痛いから気をつけてね」
     それから、あせびは頭を前後させ始めた。言われた通り、決して茎に歯を触れさせないよう気をつけつつ、唇に力を入れて棒を締め付ける。舌ではやはり亀頭を攻め続けたまま、唇を駆使しながらの前後運動を繰り返した。
     あせびの幼く赤らんだ表情を堪能することも忘れずに、中年は快感に浸る。
     やがて、中年は言った。
    「そろそろ出すから飲んでね」
    「んぐっ!」
     言葉と共に、あせびは急に頭を押さえ込まれた。
    
     ――ドピュゥゥン!
    
     口内に男の精が放出され、あせびは苦しげに少し顔をしかめる。だが、飲んでねという言いつけを守ろうと、懸命にそれを受け止め、ごくんと喉を鳴らして飲み込むのだった。
     量があったために、漏れた汁が口元をつたって顎先に溜まっている。中年はその精に塗れた表情を目に焼きつけ、そして舌によるお掃除をさせた。陰茎と亀頭のあいだ、皮の部分に余った粘液を舌先で拭き取らせ、ようやく淫事が終了する。
    「ありがとうね、あせびちゃん。約束通り、ちゃんとお菓子をあげるからね?」
    「やったぁ~!」
     あせびは無邪気な子供のように喜んでいた。
    
         *
     その後、トラックと歩行者が衝突するという大事故が発生したという。中年はどうにか一命は取り留めたものの、重症のため全治何ヶ月となるかもわからず、当分は会社への復帰も望めないのだった。
    
         *
    
    「あれ? あせび、そのお菓子どうしたの?」
     ファミ部を訪れた著莪あやめは、部屋中にお菓子を並べたあせびの姿に目を留めた。テーブルには飴やチョコレート、クッキーなどの袋や箱がたくさん置かれ、そしてあせび自身は椅子の上でポテチを片手にしている。
    「これねぇ、優しいおじさんにもらったんだよ~?」
     その言葉に、著莪の脳裏には二つの事柄が頭をよぎった。
     優しいおじさんとは、もしや女の子を狙った不審者ではあるまいかということ。
     もう一つは、昨日このあたりで交通事故が発生し、トラックによって中年の男性が跳ね飛ばされたという事件だ。
     偶然にもクラスメイトが目撃していたらしいが、話によると、どうも顔を赤くしながら幸せそうにふらついていた、竹輪のようなおじさんが、突如現れた暴走トラックによって盛大に跳ねられ、それはもう絵に描いたかのように綺麗にぶっ飛んだという。あまりの光景に、目撃者は被害者を心配するよるも先に、面白ギャグシーンを間近で見てしまったような気になって、笑いで噴出しそうになったという。
     暴走トラック相手に跳ねられては、きっと命が助かるだけでも幸運だろう。その轢かれる姿を目撃者に笑われるなど、本人にすればとんでもない不幸だろうに……。
     そのおじさんは、あせびから貰った不幸で事故に遭ったのでは、とそんな考えが浮かんで仕方がない。
    「ま、だとしても不審者は当分病院から出てこないわけだし」
     あせびがいつも通りに元気にしているのだから、まあいっかと著莪は思った。