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  • 催眠マナー教室における社会奉仕 最終話

    前の話 目次

    
    
    
     校長室の奥にある扉から、そのままベッドルームへと通じている。
     そこに舞歌を寝かせた校長は、さっそくのように服を脱ぎ、美しい肉体を味わう作業に取りかかる。寝そべる舞歌は、生まれて初めての本番に明らかに緊張して、全身を強ばらせている様子だが、そんな初々しさにこそ校長は燃えた。
    「さて、こういう時にもマナーがあるね」
    「そ、そうですね……その……私の肉体を……ど、どうぞ、ごゆっくりお召し上がり下さい…………」
     教えてはいない作法だが、これから肉体を召し上がる男に対し、気持ち良く貪ることができるようにと言葉を選ぶ。
    「召し上がるのは当然だけど、ここでもフェラを頼むかもしれないし、体位を変えたり、上で動いてもらうこともありえるわけだ。君はただ寝そべって過ごすだけとは限らない。もう少し言い方を変えるか、言葉を加えるかしてみようか」
    「では、そうですね。私の肉体をごゆっくりお楽しみの上、ご希望のプレイがありましたら、遠慮なくお申し付け下さい。それではどうぞ、ご自由にお召し上がり下さい」
     もはやサービス業の店員がマニュアル通りの台詞を唱えるようでもあるが、まあこんなところだろうと、ひとまず校長は納得する。
    「では頂きます」
     校長はにこやかに両手を合わせ、舞歌の肉体を撫で回した。
     胸を揉み、腰を撫で、乳首に吸いつきながら性器に触れる。膣に指を出し入れして、感じた舞歌のアソコから、いやらしい蜜が糸を引き、校長はまるで大きな手柄を立てたような微笑みを浮かべていた。
     唇を近づけると、舞歌は静かに目を瞑り、キスに応じて舌まで受け入れる。校長は好きなように唇を貪り尽くし、満足ゆくまで唾液を送り込んだところで、今度は乳房に吸いつき、ベロベロと舐め回す。
    「んっ、んぁ……!」
     緊張しきった面持ちで、初めての体験に耐える舞歌は、それでも股を蜜に濡らして、官能的な悩ましげな表情を浮かべている。さながら頬に化粧を付けたかのように、桃色がくっきりと浮かんでもいた。
    「挿入するからな?」
    「ど、どうぞ……」
     緊張の気配が濃くなった。
     肉棒を近づければ、舞歌の顔はさらに強張り引き締まり、これから始まる行為に対する感情で満ち溢れる。マナーや礼節のために処女を捧げる心境が、果たしてどのようなものなのか、校長には想像もついてはいない。
     ただ、決してケロっとした気持ちなどではない。
     もう始まるのだという緊張と、しなくてはならないという覚悟が、顔や肩ばかりか、心の中まで固めていることだけは見て取れた。
     ぴたりと、先端を当てる。
    「…………」
     言葉はなく、舞歌はただただ緊張の色を強めた。
    「ではでは頂きますかねぇ」
     校長は腰を押し込む。
    「んっ、ぐぅ……うっ、うぁ…………」
     苦し気な声を上げ、舞歌は額に脂汗を浮かべていた。
     まだ誰にも使われたことのない、過去に出入りしたのはせいぜい舞歌自身の指だけの、処女の膣穴に校長の肉棒が入り込む。剛直が根元まで埋まっていき、完全に一つとなって、校長は両手に舞歌の頬を掴んだ。
     手と手のあいだに、舞歌の顔を挟んで捉え、さらには自分の顔も近づけ見つめあう。見つめ合うように促して、お前の処女を奪ったのは私だと目で教え、その証拠のように少しばかり腰を動かす。
    「ふっ、ふはぁ……あうっ、ど、どうでしょうか…………」
     初めての感覚に苦しみながら、自分を美味しく食べてくれているだろうかと、舞歌は気にかけて来るのだった。
    「もちろん、気に入ったよ」
    「それはっ、よかった……です…………」
    「このまま楽しませてもらうよ」
    「どうぞ、ごゆっくり…………」
     校長は深いグラインドで抉り抜き、叩きつけるたびにヒクっと反応する膣が、出迎えのように締め付ける。引いていく時には、逃がしたくないようにして、締め付けのままに蠢くが、数センチも動けば脱力して、肉棒を穴の中から解放する。
     ずんっ、と、突けばそのたび、ぎゅっ、とした締め付けが返ってきた。
    「んっ、んぁっ、あっ、あぅぅ……! んぅぅ……!」
     苦しげに喘ぐ舞歌は、痛みなのか苦しみなのか、よがる両手でベッドシーツを掴んだり離したり、顔を左右に振り乱す。白いシーツに髪が広がり、額や頬にべったりと浮かんだ皮膚の上にも髪はくっついているのだった。
    「んんっ、ん! んぁっ、くぅ……んっ、あぁ…………!」
     初めてで気持ち良くなるのは難しいか。
     しかし、どうあれ出ている膣分泌液がまとわりつき、滑りをよくした肉棒は、校長の腰振りに合わせてスムーズに出入りしていく。
     なるべく長く遊んでやろう。
     そう思った校長は、そこでぴたりと腰を止め、手慰みに乳房を揉む。
    「はぁ…………はぁっ、はぁ…………………………」
     舞歌は安心したように息を落ち着かせ、胸を大きく上下させていた。乳房を揉むために置いた両手が、呼吸に合わせて押し返され、揉みしだくための手も一緒になって上下する。もしも両手に体重をかけたなら、呼吸で肺が膨らむことを妨害して、どれだけ苦しめることになるだろうか。
     射精欲を鎮めるための休憩を挟みつつ、また動き、しばらくすればまた休む。
    「どうかね。初めてセックスしている気分は」
     乳を揉みながら尋ねてみる。
    「はい。とても貴重な体験をしています。最初は緊張しましたが、しだいに馴染んできている気がします」
    「ほう。馴染むかね」
    「――その……お、おチンチンの、味わいといいますか……覚えていきますことで、私自身も気持ち良くなることが出来そうですし、そうすれば、感じた姿を披露して、男性も視覚的に頼めるのではないでしょうか」
    「じゃあ、ここで気持ち良くなることを覚えないとな」
    「はいっ」
     ピストンを再開した。
    「あっ、んぅ……んぁっ、んっ、んぅ……んぅぅ…………!」
     といっても、今日中に感じやすい肉体になるわけではないだろう。
     じっくりと仕込めば良い。
     雪乃城舞歌は何度でも抱ける。
    「さぁて、出すよ?」
     射精感を蓄えた校長は、このあたりで満足しようと、白濁の放出に向けたペースで舞歌の子宮を突き回す。
    「んっ、んぁっ、ど、どうぞ……!」
     そして、コンドームをいいことに、根元まで差し込んだまま吐き出した。ドクンと弾ける射精の快感に、校長はうっとりと目を細め、ぐったりとした舞歌から引き抜いていく。足をだらしなく投げ出し、放心じみた顔で天井を眺める舞歌は、ここまで長く続けた疲弊感に浸っているようだった。
    「少し休んだら掃除をしてもらうよ」
    「……はい」
     数分後には、コンドームを外したばかりの肉棒を頬張って、舞歌はまたしてもお掃除を開始していた。
     胡座をかいた校長の隣に座り、横から身体を倒している舞歌は、横合いからのフェラチオで精液を拭い取り、吸い上げて、舐め取っている。手を伸ばせば尻に手が届き、丸くふっくらとした部分を撫でていられる体勢は、とても気持ちのいいものだった。
     さらに数日後には、セックスにおけるマナーも考えた。
     ベッドの上で全裸土下座、服は女の手で脱がしてやる、シャワーを一緒に浴びつつ乳房をスポンジ代わりに使う。どんな作法を考え出し、講習の内容にしてやろうか。あらゆる作法を学んだ舞歌のことは、オナホールとして活用しつつ、外部から来る顧客の接待用にも使って、まさしく社会の役に立って貰う。
     まあ、政治的な機嫌を取り、校長にとって都合の良い話を上手く取り付けるといったものなのだが、それとて社会を回す行為の一つだ。
     社会の役に立てて、お嬢様も本望だろう。
    
    
    


     
     
     


  • 催眠マナー教室における社会奉仕 第3話

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    【完成具合の確認(校長による味見)】
    
     聖ローズマリー女学院の校長を務める男は、そのために用意した部屋に雪乃城舞歌を呼び出していた。
     ここは『社会奉仕』の実演テストを行う場で、大富豪や政治家の娘といった人間が通うお嬢様学校なら、当然のように設備や調度品も高級なものが揃っている。洋式なこの部屋など、四隅の部分はギリシャ神殿を模した柱を取り付けてあり、壁には数千万円の絵画が並べられ、西洋の鎧までもが置かれている。
     大理石の床に赤い絨毯を敷いている。
     絨毯が続いて行く先の、中世の王様が座るためにあるような、金銀の装飾を施した高級なソファに校長はいた。
    「さて、君を呼び出した要件だが」
     校長は目の前の肢体にニヤけ、今から行う楽しみを想像するに、既にズボンの内側では勃起していた。
     舞歌は美しい。
     皺一つなく、埃もつかないブレザーやスカートを着こなして、艶やかできめの細かい美白肌は、剥きたてのゆで卵を彷彿させる光沢に輝いている。
    「さっそく、全裸になってくれたまえ」
     校長は命じた。
    「はい?」
     そして、急な命令にむしろ舞歌はきょとんとしていた。
    「どうした? 早くしたまえ」
     それが当然であるように振る舞う校長は、従う様子のない舞歌に少しばかりムっとしている。対する舞歌は、校長の常識を疑って、眉間に眉を寄せながら、何かおかしなものを見つめる視線を送っていた。
     一体、どちらが正常な反応か。
     事情を知らない一般人を呼び出して、今の一連のやり取りを切り抜いた上で尋ねれば、間違いなく舞歌が正常であると答えるだろう。
    「……あの、いくらご冗談だとしても、教員が生徒に手を出したという事件は実際に起きています。先生がそうだとは言いませんが、そうした発言は、たとえ本気ではなくとも、いらぬ誤解やトラブルを招くと思います」
     全裸発言がジョークで済まされるような、よほど砕けた仲の男女なら、まだしも許されるところだろう。そうでなければ、発言一つでセクハラと罵られ、あまつさえ訴えると言い出す女性が現れてもおかしくはない。
    「おっと、そうだそうだ」
     校長はふと思い出したようにポケットの中身を探り、スマートフォンによく似たタッチ画面式の端末を取り出していた。
     電源を入れ、画面を起こし、指によるタッチとスライドを行った途端である。
    「っ!」
     ツバでも詰まらせたような、妙な呻き声を舞歌は上げた。
     そして、次の瞬間だった。
    
    「し、失礼致しました! 今のはとんだ失言でございます!」
    
     舞歌は急に謝り始めた。
    「校長先生が私を呼び出した要件は、先日から学んでいる社会奉仕のマナーについて、きちんと身につけられているかの実演をするためですよね。そんなことも忘れていただなんて、本当にうっかりしていました。言い訳のしようもありません」
    「ははっ、いいよいいよ? その代わり、きちんと奉仕してもらうからな?」
    「はい! 懸命なる奉仕をさせて頂くつもりです!」
     舞歌は校長のすぐ目の前まで、校長にとっては触ろうと思えばすぐにでも触ることが出来る距離感まで一気に歩む。校長の目を少しでも楽しませるように、よく見えるようにブレザーのボタンを外し、ブラウンの厚い生地が左右に開けていく光景を披露した。
     ワイシャツが覗けて見え、白い生地の露出面積が広がっていく。
     舞歌は非常に恥ずかしそうにしていた。
     当然だ。
    
    【設定>羞恥心】
    
     校長はタッチ画面をトントンと、モールス信号でも打たんばかりに叩いている。
     それにより、画面上の数値が変化していた。
    
    【羞恥心――LV10――LV20――LV50――LV70――】
    
     ……LV100――。
    
     最大値まで引き上げた場合の羞恥心は、パンツを見せるだけでも顔が赤らみ、頭から蒸気が吹き上がらんばかりとなる。ここまで上げて、ようやく端末をポケットに押し戻した校長は、まるで生まれて初めて脱ぐように初々しく、可愛らしく躊躇う舞歌の、どことなくいじらしい仕草を鑑賞した。
     美白肌の顔だったのが、トマトか茹で蛸のようになっている。
     スカートのホックを外そうとする指は、ホックの位置を探して彷徨い、探り当てても外すことに苦戦する。ようやく外れ、チャックを下げれば、まるで何百メートルの高さから飛び降りる覚悟でもするように、恐怖と緊張に息を呑み、スカートを脱ぎ去った。
    「うぅ……!? ど、どうしてでしょうか……慣れてきたはずなのですが……!」
     自分の羞恥心を操作されているとは、さしもの舞歌も思いはするまい。
     必死になってワイシャツを下へと伸ばし、下着を隠そう隠そうとしているが、剥き出しの太ももはどうにもならない。しゃがみ込み、スカートを折り畳み、そうしているあいだは安全とばかりに丁寧にしていたが、衣服を畳む行為に時間をかけるのは、社会奉仕で相手を楽しませる上では立派なマナー違反である。
     それをわかっている舞歌は、そう長々と座り込んでもいられずに、たった数秒しか安全を保つことなく立ち上がる。
     ワイシャツのボタンに指をかけ、外し始めた。
     ボタンが外れるごとに覗ける素肌を隠そうと、前が左右に開けないように押さえている。肩を内側に丸めつつ、一つ一つ外しきり、ついにはワイシャツも脱いだ下着姿は、大人の官能美を強調したセクシャルなものだった。
     黒いブラジャーから、内側の素肌と乳首が透けている。
     穿いているショーツも、前の部分さえT字に近いまでに布は少なく、上手くすれば肉貝がはみ出て来るだろう。
     いずれも、経験豊富な女が挑発的にほくそ笑み、男の興奮を誘うのなら、それほどよく似合う下着はない。セクシーな女にこそ着せたいものだったが、それを生真面目なお嬢様が着ているとなると、ギャップはとてつもないものだ。
     卑猥な下着を着ることなど、考えつくことすらない真面目な少女が、罰ゲームで無理に着せられたようにさえ見えて来る。
     必死になって目をつむり、拳を震わせている舞歌の様子は、実にそそるものがあった。
    「とてもエッチだ。見ているだけでチンチンが苦しくなるよ」
    「あ、ありがとう……ございます……」
    「お尻も見せてね?」
    「……はい」
     舞歌の背中が校長を向く。
     腰まで長い髪の毛先が、尻たぶの上端にかかりそうでかかっていない。Tバックの紐は大きな尻肉に埋没して、見えているのは腰をぐるりと一周する部分のゴムと、それから尾てい骨のあたりにある非常に小さな三角形だけだった。
    「可愛いお尻だ」
     校長は手の平をべったりと貼り付けて、可愛がらんばかりに撫でてやる。
    「ど、どうぞ……ご自由に、お触り下さい…………」
     張りの良い感触で、表面を滑らせるように撫でていると、サラサラとした肌触りが手の平に心地よい。揉んでみても指が沈んで、急に手を離せばプルっと、元の形に戻ろうとする反動で小さく揺れる。
     両手で尻たぶを掴み、親指で割れ目を左右に広げる。
     埋もれていた紐が見え、さらには肛門の色合いも、左右に伸びた皺でさえもあらわとなり、わざと手を離してみる。プルっと揺れる。また掴み、左右に開き、尻の穴を紐越しながらも覗き込む。
    「お尻の穴が見えてるよ?」
    「い、嫌っ! そんなところ!」
     舞歌の手が後ろ側にやって来て、視線を阻止したがっていた。自分の尻を手で守ろうとしかけていたが、隠すことはマナー違反である事実が、ただ尻の近くで手を彷徨わせるだけに留めていた。
    「自分で開いて、よーく見せてごらん?」
    「そ、そんな……」
     舞歌はどんな思いでか、腰をくの字に突き出して、自らの尻たぶを両手に掴む。恥ずかしさで沸騰しているに違いない頭で、それでも握力を込めて広げていき、黒い紐だけが唯一の遮蔽物となって、尻の穴は丸見えとなった。
    「綺麗だねぇ? 桃色で黒ずみがなくて、生まれたての赤ん坊なんかは、こういう感じなんだろうねぇ?」
    「肛門の感想なんて……恥ずかしいです……」
     だから許して欲しいような気持ちが、声の震えに存分に籠もっていた。
    「記念に写真を撮ろうねぇ?」
     校長はスマートフォンを取り出すなり、まずは紐越しの肛門にピントを合わせる。薄桃色の皺の窄まりの、その皺が左右に伸びているせいで、紐の太さから存分にはみ出たものにシャッター音声を鳴らしてやる。
     さらには紐を指でどけ、またシャッターを押す。
     こんな恥部を記録に残され続ける心境を思うと、それだけで股間の膨らみは限界以上に、このまま肉棒のサイズには収まりきらない血流が詰め込まれ、竿の血管が破裂するような予感さえしていた。
    「はい、いいよ?」
     すぐに正面に向き直る舞歌は、顔が赤いどころか、発熱によって周囲の温度を変えそうなほどになっていた。
    「下着も脱ごうか」
    「…………はい」
     腕で乳房が見えないように、隠しながらブラジャーを外していくが、そうしたところで舞歌は両手をだらりと落とす。ショーツも脱ぎ去り、畳んだ征服の上に丁寧に、二つの下着がよく見えるように置いていた。
     もちろん、クロッチの少しだけおりものの痕跡を残した面が上向きだった。
     そして、舞歌は正座をする。
    
    「それでは、これより日頃お勤め頂いている校長先生への感謝の気持ちを込め、私なりの奉仕を致したいと思います」
    
     綺麗な土下座を行っていた。
     ソファに脚を広げた内側に、舞歌の額はくっついている。頭を踏もうと思えば踏めるばかりか、足の親指を舐めさせることも簡単だ。腰まで長い黒髪は、姿勢のために左右に広がり、胴体からいくらかがずり落ちていた。
     折り畳まれた身体が持ち上がり、舞歌は校長のベルトに手をかける。
     ズボンとトランクスを脱がせての、飛び出んばかりにそそり立つ肉棒に、舞歌は少し驚いた顔をしながら、やがて恐る恐ると手を伸ばす。根元を握り、玉袋に触れ、まずは手による奉仕を始めた。
     右手の柔らかい感触が、校長の肉竿を包んでいる。左手は玉袋を優しく包み、五指をくにくにと動かしながら、軽い軽いマッサージで癒やしている。
    「ちゅっ」
     キスもしてきた。
    「それでは失礼致します」
     今度は玉を口に含んで、アメ玉のように口内で舐め転がし、もう片方の玉を左手で揉みしだく。右手は手コキに使ったまま、ちゅば、ちゅぶっ、と、睾丸を口から出し入れもしていた。「ちゅむっ、じゅれろっ、レロレロ――れじゅっ、じゅぅ…………」
     玉袋が口腔の生温かさに包まれて、舌のねっとりとしたザラつきが這い回る。唇の力で噛まれもしながら、時折フェラチオの前後運動のようにして睾丸を出入りさせている。そんな唇の外に出た瞬間の睾丸は、唾液を纏った上から大気に触れ、少しばかりひやりとした。
    「ぢゅぶぅっ、ふじゅっ、ふっ……じゅぅぅ…………」
     もう片方の睾丸にしゃぶりつき、右手と左手が入れ替わる。
     どちらの睾丸も唾液に濡れ、袋がまんべんなくぬかるみを帯びていた。
     そして、両手で袋を包みつつ、さらには根元から先っぽにかけて舐め上げる。
    「はむぅっ」
     ここで咥え、頭を前後に動かし始めた。
    「はぢゅっ、ぶるぅ……ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅりゅぅ……すじゅぅぅ…………」
     気づいてみれば、耳が赤いままである。
     まだまだ肛門を視姦された余韻が深いのだろうが、恥部をまじまじと見られた上、その相手に奉仕している気分はどんなものだろう。
     射精感が込み上げる。
     舞歌の顔が前後すればする分だけ、むずむずとした快感が肉棒の中に膨らんで、やがては暴発しそうになっている。
    「射精なさいますか?」
     その時、尋ねてきた。
     口を利くためにフェラチオを中断して、ものを尋ねる際も、手は肉棒から離さないことを作法として学んでおり、舞歌はそれをきちんと守っている。右手で軽い手コキをやり、左手では玉袋を揉んでいた。
    「ああ、そうしたいけどね。まだまだ楽しみたいというか」
    「わかりました。少しでも長く楽しみたい場合は、できるだけ加減なども致しますので、なんなりとお申し付け下さい」
    「そうだね。そうさせてもらうよ」
    「では続けます――……ちゅっ、ちゅぱっ、ちゅりゅぅ……じゅずぅぅ…………」
     少々、ゆっくりになったか。
     舞歌はフェラチオをじっくりと、時間をかけてこなしていた。射精感を引き出しすぎないようにペロペロと、先端を舐めるだけの刺激に留め、また咥える。少しばかり激しくして、また緩める。
     しかし、いつかは射精の時が来て、校長は突如として放出した。
    
     ドクン!
    
     出ることを予告はしなかったが、舞歌はすぐさま反応して、顔を前に押し出し少しでも奥まで咥える。唇に力を込め、吐き出さないようにしっかりと締め付けながら、精液を喉の奥で受け止めていた。
    
     ドクゥッ、ドクドク――ピュル――……。
    
     脈打つ肉棒から全てを吐き出し、もう一滴も出ない段階に至った時、舞歌はこぼさないように気をつけながら頭を引く。
    「ちゅぅぅぅぅぅ………………!」
     吸った。
     中に少しでも残っていれば、その全てを吸い出すため、まるでストローの先端に吸いつくように音を立て、舞歌はキスの唇から吸い上げる。
    「ちゅぱ」
     唇が離れ、唾液と精液の混ざった糸が引く。
     そして、口を大きく開いて中を見せてきた。
     ただ見せるのでなく、乳房を使ってぎゅっと肉棒を抱き締めて、心地良い乳圧に挟みつつ、上半身を少し持ち上げて開いた口には、唾液と混ざった白濁がたっぷりと溜まっていた。舌の根が精液に浸り、下顎の歯も沈んでいる。
     それから、唇を引き締める。
     喉を鳴らして嚥下して、そのあいだには軽いパイズリで刺激を与える。
    「私の奉仕によって気持ち良くなって頂き、本当にありがとうございます」
     飲み干した後は掃除を始め、舌を使ってペロペロと拭き取っていく。
    「それでは清掃を致します」
     竿を持ち上げ覗き込み、汚れの残った場所を探して、見つけるたびに舌を使い、キスで吸い上げることもある。
    「ぺろっ、れちゅぅ……ちゅろっ、ねろぉ……」
     肉棒の角度を手で変えて、いたる部分に吸いつきながら、あるいはペロペロと舐めながら、校長の股間に付着していた白い汚れは消えていく。もはや表面にまとわりつくのは、お掃除フェラのためについた舞歌の唾液だけである。
    「綺麗にさせて頂きましたが、二度目の奉仕はなさいますか?」
    「奉仕どころか、君をベッドに連れていくよ」
     舞歌にかけた改変の内容では、社会奉仕の際、相手が女性をベッドに連れて行きたいかのような発言をした場合、奉仕側はそれを光栄に思い、受け入れることがマナーとなっている。
     さて、舞歌の反応はどうか。
    「ありがとうございます。喜んでベッドを共にしたいと思います」
     出来るだけ笑顔を浮かべていた。
     入試や就職の面接マニュアルには、できるだけにこやかに、爽やかな笑顔を浮かべるように書いているものがあるが、舞歌はそれを守っているようだった。
    
    
    


     
     
     


  • 催眠マナー教室における社会奉仕 第2話

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    【催眠実験記録 マナー教育2】
     前回の後、よく復習をしておくようにと、極めて本物に近い感触の、実にリアルなオチンポ様を託している。さらに演習として、どこまでマナーを会得できたかのテストとして、政治家に元に赴き奉仕するというシチュエーションの設定を説明した上、雪乃城舞歌にそれをやらせた。
     このように演習を数回やり、より完璧に仕上げた上で、今回はマナー教室を開催する。
     他ならぬ雪乃城舞歌を講師として、聖ローズマリー女学院の校長が集めた『お気に入り』を出席させ、社会奉仕の作法を身につけさせる。
    
         *
    
    【『宿題』の様子】
     自分が宿題に取り組む様子をビデオカメラに撮影するよう指示したため、机に立てたペニスに向け、習った通りの奉仕を行う姿は映像で確認できる。
    「では宿題として、今日のマナー講習でお教え頂いた作法の復習を致します」
     画面に映るのは、上半身裸の、椅子に座った舞歌である。おそらく、マナーとして教えたパンツ一枚の姿であり、机の下が映ればTバックが確認できるだろう。映り込んでいる木目と、高級な家具を置いた部屋の様子から、やりやすいテーブルを使用していると判別できた。
    「入室の際のマナーは受験面接などで習う基礎的なものと同一のため、ここでは割愛していきますが、入室後はオチンポ様への土下座を行います。これから奉仕を行う相手に、自分はあなたに従う召使いであることを伝えるのです。その場限りの上下関係ではありますが、きちんとした動作によって形にすることで、相手を安心させ、お互いの立場をより明確化することにも繋がります」
     講義のように述べていた。
     もっとも、出題側はそういえば奉仕の部分の復習しか言い渡していないので、改めて土下座の練習をすることにはなっていない。
     ところが、自主的にやっていたのだ。
    「一度カメラを移動致します」
     映像を見ている相手に向かっての礼を行い、カメラを動かす。
     そうして、舞歌が行ったのは、椅子にペニスを立て、奉仕の相手が椅子に座っている仮定の上で、自らの土下座を映していた。椅子と自分が映せるような、部屋のどこかの位置にカメラをセットし直したようだった。
     あとは咥えるのみである。
    「改めて移動致します」
     しかし、土下座を映せるアングルと拡大率では、口元の様子がわかりにくい。口を奉仕に使っている細かな舌使いがわからない。映像を見る人にも、唇や舌遣いがわかりやすいようにと、先ほどよりもカメラを近づけた状態で奉仕に移った。
     きっと、もう一つ椅子があり、それをカメラ台代わりにしたのだろう。
     横合いから覗き込むフェラチオの様子がよく映っていた。
     キスを行い、ペロペロ舐める。竿を咥える。玉袋にもフェラチオして、裏筋を舐め上げ続ける方法も、ハーモニカの真似事をする方法も、何もかもの姿を披露した上で、最後のオチンポ様のお礼を述べて、キスをしてから別れる瞬間までをこなしていた。
    
         *
    
    【マナー教室の様子】
     女子生徒が十人は並んでいた。
     ブラウンカラーのブレザーを着た横並びの十人は、それぞれスカート丈の長さが違う。膝の近くまで伸ばしているのが五人ほど、もう少し短いのが二人ほど、きっちりとミニにして、太ももの露出度を上げているのが三人ほど。
     この三人にとっては、脚を長く見せたいためのミニスカートだが、そんな視覚効果のことなど知らない男にすれば、ただ露出度が高いだけだろう。
     それぞれの髪型の後ろ姿で、ポニーテールが背中にかかっていた。金髪の毛先が肩甲骨の下まで届き、ショートヘアーの子もいれば、ウェーブカットの姿もある。
     この十人の前に、雪乃城舞歌はいた。
    「皆さん。おはようございます」
     正しい角度に腰を折り曲げ、清らかな挨拶を行う舞歌は、これから自分が学んだマナーを他の生徒達にも教えていく。
    「今日は社会奉仕のマナーを学ぶため、こうしてお集まり頂き、誠にありがとうございます」
     舞歌は謝辞を開始した。
    「今日の日差しも心地よい中、日々の勉学に励み、部活動に励み、今しかない大切な日常を謳歌していることでしょうが、そうした中でも、今回学んで頂く社会奉仕のマナーは大変に意義のあるものであり、必ずや皆様の将来を支えるものとなるでしょう」
     舞歌が背筋を伸ばす姿勢の良さと、清純な声の質感は、もっと大きな会場の、各界の大物が集まる現場に出しても恥ずかしくはない。さほど経験を積んではいないにも関わらず、もう何百回もこうした挨拶を繰り返してきた洗練さがそこにはあった。
     さらにいくらか言葉を紡ぎ、しだいにマナー教室の内容へ移っていく。
    「では、こちらが今回の相手役となる――――」
     と、先生を紹介すれば、先生もまた自己紹介を始めとして、今日初めてこの学校を訪れた感想として、挨拶がとてもしっかりとしていて気持ちがいいこと、綺麗で可愛い子が多く、さすがは聖ローズマリー女学院であることなどを明るく述べた。
    「さて、皆さん。ここで学ぶべきマナーは、女性が男性に行う奉仕であることは、事前に聞いていらっしゃるかと思います。その意義についても存じているものとして割愛し、さっそくですが、この私が披露致しますお手本と共に、学んで頂きたいと思います」
     舞歌はマナーにまつわる説明を開始した。
     入退室の作法については、今回は省略すること。裸になる意味、土下座にどんな意義があるかまでを克明に語り、それらの話に耳を傾ける十名の女子は、誰もが真剣に受け止める。
    「なお、見学なさっている男性方が、皆様に手を触れることがございます。多少のことは軽く受け止めるのもマナーの一つですので、どうか過剰な反応はなさらないようにお願いします」
     舞歌が言うなり、一人の後ろ姿へ迫ってみる。
     金髪を背中にかけた少女に近づくと、どことなく肩が強張っているのがわかる。これから触られるのだと気づきつつ、何も知らないフリをしながら、前だけに集中している。そんな金髪少女のスカートに手を乗せて、尻を撫でてみた。
     ぴくりと反応するが、何を言うでもなく、手を払いのけることもしない。
     ただただ、何もされてなどいない風を装って、正面だけに集中していた。
    「では始めます」
     舞歌が脱衣を開始する。
    「まずは服を脱ぐ行為ですが、男性は基本的に恥じらいを好みます。経験豊富でセクシーな女性が好みという男性もいらっしゃいますが、私達は相手の好みを必ずしも把握しているわけではありません。よって、基本的な作法として、羞恥心を大切にしましょう」
     まるで生まれて初めて男に裸を見せるようにして、舞歌はたっぷりと顔を赤らめ、たどたどしくブレザーのボタンを外している。
    「裸を見せることは単純に恥ずかしいことなのですが、慣れてしまうと、ケロっとした顔で脱ぐことも可能になってしまいます。できるだけ、過去に裸を晒した経験などないように自分を騙して下さい。あるいは周りに何十人何百人もの男性がいらっしゃり、衆人環視の中で脱ぐのだと想像するのも有効です」
     ワイシャツを脱ぎ、躊躇いをたっぷりと宿した手つきでスカートのホックも外す。
     脱いだ衣服は折り畳み、ブラジャーを取り去る際には、片腕で胸を隠していた。乳房を見せまいとガードを固め、腕と胸の隙間から引き抜く形でブラジャーを脱いだ後、舞歌は両腕のクロスでより強く固めてしまう。
     しかし、椅子に座った男性の前で、やがて諦めたように力を抜き、両手を下ろしていた。
     形の良い乳房を晒し、男は思う存分のそれを眺めて楽しんでいた。
    「ご覧ください」
     舞歌はTバックの尻を向け、尻で女子達に視線を集める。
    「男性によって下着の好みは様々で、シンプルな無地の好みや、アニメキャラのプリントが入ったマニアックなものなど、実に多岐にわたっています。相手の好みを把握している場合、それに合わせた下着選びは大切ですが、やはり私達は必ず把握しているわけではありません」
     だから、基礎的な作法としては、できるだけいやらしい下着を選ぶ。Tバックを持っていればTバックを、持っていなくとも、所持している中でもっともセクシャルなものを身に着け、何もなければ事前に購入しておく。
     そういった説明を舞歌が行う一方で、十人の女子生徒達は次々とお尻を触られていた。
     一人ずつ順番にスカートを捲っていき、下着を確認するなり撫でまわす。ひとしきり揉みしだけば次へ行き、また次へ行き、十人が横並びになった端から端まで楽しむと、そのまま往復に入っている。
    「最後の一枚は穿いておくのがマナーですが、実は脱いでも構いません。ただし、脱ぐ場合の作法がありまして、クロッチの部分が必ず見えるようにする必要があります」
     舞歌はTバックも脱いでいき、靴下だけを残しつつ、全ての衣服を床の上に畳んでいた。
    「お気づきでしょうか。衣服を畳む際、ブラジャーとショーツは必ず上に、そしてショーツはクロッチが見えるようにしておきます」
     舞歌は椅子の男を向く。
    「いよいよ土下座を行います」
     全裸の舞歌が膝を付き、背筋をピンと伸ばした正座となり、上半身を前へ前へと倒していき、床に指を置いての土下座を行う。垂れた前髪が床に触れ、額もおそらくついている。きっちりとした土下座を数秒保ち、顔を上げると、すぐさま舞歌は男のベルトに手を伸ばす。
    「土下座によって、相手が上、自分は下という、お互いの立場の明確化を行った後は、きちんとした断りを入れながら男性器を取り出します」
     椅子に座った相手からズボンを脱がせ、トランクスも下げるには、一瞬だけ尻を浮かせてもらう必要がある。舞歌の説明はそれにも入れ、相手にお手間をかけさせる際の言葉遣いについても語りつつ、勃起したペニスへと取り掛かる。
     ぱくりと咥え、フェラチオを開始した。
     ただ顔を前後に動かすばかりでなく、先端をペロペロとくすぐっている。玉袋を手に包んで揉んでいる。竿の根元から亀頭にかけて舐め上げている。お手本を見つめる女子十人は、果たしてどんな心境か。
     あれと同じことを自分もするのだと、そのことに対する感情はそれぞれあるはずだ。
     フェラチオを前にして、金髪少女は瞳だけを横に背ける。二つ結びの少女が、少しだけ首を下に傾けている。生真面目そうな眼鏡の娘は、同じく下に傾きつつ、瞳まで床に落としている。
    「では皆さんも、実際に服を脱ぎ、目の前に相手の男性がいると思いながら予行演習をやってみて下さい」
     舞歌の言葉に、すぐには誰も動かなかった。
     二秒、三秒、四秒と、沈黙が続くあまりに、舞歌の言葉が無視されてしまっていそうに思えたところで、一人の少女がブレザーのボタンを外す。するとまた一人、さらに一人と、全員が脱衣を始め、ワイシャツの白い姿が数秒後には十人分並んでいた。
     それぞれの足下に折り畳んだブレザーが置かれていき、さらに十秒、十五秒と経つ頃には、ワイシャツが折り畳まれる。スカートも畳んで置かれ、下着姿となった生徒達が、今度はブラジャーを外している。
    「今回はショーツも脱いで下さい」
     舞歌の一声で、最後の一枚も畳んで置かれ、それらはきちんと、クロッチを上にしてあるのだった。
     全裸の女子高生が十人、並んでいる。
     そして、それぞれが目の前の相手を頭に浮かべ、膝を折り畳むように正座をしていく。背筋を伸ばした正しい姿勢で土下座に映り、額を床につけている光景は素晴らしかった。
    「では最後に、一人ずつ順番にこちらに来て、実際にフェラチオを体験して頂きます」
     十人もいれば、全員が体験を済ませるには時間がかかる。
     一人あたりはせいぜい一分、そう時間はかけないが、十人が一列に並んでの、正座と土下座をこなしてからのフェラチオを、講師の男は味わっていく。一人が済めば、舞歌がウェットティッシュで肉棒から唾液を拭き取り、また次の一人がそれを咥える。
     最後の十人目が済んでも、生徒達は服を着ない。
     勝手に服を着るのは失礼とされており、だから許可が出るまで全裸なのだ。
     舞歌が射精まで奉仕に励み、精液を飲んだところで、ようやくのところで服を着ても構わない許可が出る。マナー教室は解散となり、しかし舞歌だけは、二度目のフェラチオに応じて教室に残っていた。
    
    
    
    


     
     
     


  • 催眠マナー教室における社会奉仕 第1話

    目次 次の話

    
    
    
    【催眠実験記録 マナー教育】
     我が『機関』は電波による催眠や常識の改変など、いわゆる催眠アプリに必要とされる機能やシステムを開発しているが、今回はその試作品を活用して、実際に常識を書き換えた『講習』を実施したものである。
    
         *
    
    「失礼致します」
    
     高級な板材を使ったドアの向こうから、ノックの音が聞こえて来るに、ソファに座して待ち構えていた男は「どうぞ」と告げる。それに応じてドアノブが回転して、開かれたドアの向こうからやって来るのは、ショーツ一枚だけを身につけた少女であった。
    「東京都立高等学校・聖ローズマリー女学院一年、雪乃城舞歌です」
     気品があった。
     腰まで長い黒髪をなびかせて、一歩ずつ歩んでくる雪乃城舞歌は、ただ歩くだけがシンデレラのダンスのように美しい。おしとやかな性格が窺える表情に、裸の恥じらいを頬に浮かべて赤らんでいる。髪飾りのリボンが似合った舞歌は、政治家と大企業社長が結婚して生まれた子供だそうだ。
     偏差値も学費も極めて高い、一般庶民には異世界とさえ思える女学院で、実に良いものを食べて、良い教育を受けて育ったであろう十五歳の肉体がそこにはある。
     かなりの美白肌だ。
     純白の雪を積もらせた世界が、光の反射で白銀を広げて見えるかのような、この世の穢れを何一つ知らない美貌が輝いている。大きなお椀ほどある乳房は、半球ドームと変わらない丸っこさで、そこに桃色の乳首を咲かせていた。
     ショーツは黒だ。
     漆黒の布地に赤い薔薇の刺繍を加え、華やかに飾り付けた下着の布面積は、アソコを隠すのに最低限の量しかない。三角コーン、二等辺三角形、そんな形のクロッチから、腰の両サイドに向かって伸びる紐は、左右でリボン結びになっていた。
    「いいパンツですね」
    「はい。セクシーなものを穿くのがマナーと聞いておりましたので、恥ずかしながら布を少なめにしたTバックで参りました」
    「後ろを見せてもらえる?」
    「……はい。ご覧下さい」
     本当に単なるTだ。
     紐と紐をつなぎ合わせて、布と呼べるものが尻側には少しもない。純然たるTの文字が、たっぷりと膨らんだ尻の厚みに埋まって隠れている。なかなかの巨尻を鑑賞して、ひとまず満足した男は、ソファの柔らかさに背中を埋め、肘掛けに両手を置いていい気になった。
     大企業の社長か、世界の大富豪が持つような、実のところ何千万という値段のつく最上の革を使ったソファの座り心地で、これまた美しいお嬢様の裸を拝む。さすがは『機関』の研究成果で、途方もない資金を稼いでいるだけのことはある。
    「戻って、こちらに」
    「はい。失礼致します」
     こちらに向き直る舞歌は、ただ男に近づくだけで、腰を深々と折り曲げての、正しい角度で頭を下げた礼の動作を披露する。手を伸ばせば触れられる至近距離にまで来てもらい、おもむろに手を伸ばして胸を揉む。
    「んっ…………」
     固いような柔らかいような、弾力が力強く指を押し返す乳房の感触を味わうと、舞歌は静かにまぶたを閉ざす。そうするのが礼儀のように、抵抗するでも、抗議するでもなく、そして嫌がる顔をすることもなく、ただただ静かに揉まれている。
    「ここにはなんて聞いてきている?」
    「これから社会に出る上で、女性に必要とされるマナーについて、先生にご指導頂けるものと聞いております」
     顔が胸元を意識して、モミモミとした五指の踊りを明らかに気にしているが、表面上では揉まれてなどいないかのように振る舞っている。
    「そうだね。男というのは女を性的に従えたいもので、そんな男の願望に答えてやるのが、君の学ぶべきマナーになる。肉体的にも精神的にも、相手を気持ち良くするための作法を学ぶことは大切だ」
    「はい」
    「しかし、体を売るための奉仕ではない。ただ肉体を捧げるだけでは娼婦やそこらの性接待と同じだ。だがね、君が行う奉仕は、社会的に有用な人間に、日頃の労いをすることで、やる気に満ちた人物達はよりよく社会をまわしていく。それが庶民にも還元され、すると消費が活発になり、経済も活性化する。いわば個人への奉仕でありながら、立派に社会全体に対する奉仕でもあるのだよ」
    「心得ました。社会のために立派に務め、殿方を癒やして差し上げたいと思います」
    「では初めに、正座をしなさい」
     舞歌は片方ずつの膝を床につけ、丁寧に軽やかに膝を畳んで背筋を伸ばす。きちんとした正座の姿勢で、舞歌は次の指示を待ちつつ男を見上げた。
    「土下座をしてもらう」
    「……土下座、ですか」
     少しばかり、抵抗の色合いを顔に浮かべた。
    「何故だと思う?」
    「先ほど、男性は女性を性的に従えたいものと仰いました。でしたら、この私を裸にして、土下座をさせるのは、男性にとってとても面白いことではないでしょうか」
    「正解だが、まだ半分だね」
    「ではこう考えます。まず一つは、社会奉仕といっても、性行為とは個人と個人で行うものです。つまり、その時に奉仕を行う相手。今はあなた様が私のご主人様であり、自分はあなた様にお仕えさせて頂いているのだと、形に表す意味合いもあるのでしょう」
    「もう一つは?」
    「今回、ご主人様――と、呼ばせて頂きますが、ご主人様のご教授よって、マナーを学ばせて頂く立場です。お願いをしている立場ですから、お聞き入れ下さるための誠意を見せるのもまたマナーなのでしょう。きっと、ご主人様は既にマナーを教え始めて下さっているのですね」
    「大正解。完璧だ」
     男はニヤニヤとした笑みを浮かべて、脇の小さなテーブルからタブレットを手に取った。
     それが単なるタブレット端末ではなく、『機関』が開発した特殊な電波を人間の脳に向けて放出する特殊機材だとは、この舞歌も知ってはいない。他者の脳に都合の良い情報を送りつければ、その通りの内容を喋らせることも可能であったが、今はそのような操作はしていない。
     舞歌の脳に施したのは、これが『講習』であり、また『受けて当然』『人権云々といった疑問は抱かない』といった処理のみで、決まった台詞を喋らせる操作は行わない。常識改変に沿った本来の人格は、どのような反応を示すかのレポートを取るのが男の指名だ。
     だからこの一連の回答は、全て舞歌自身の頭で導き出したものである。マナーにはどんな理由があるか、それぞれ『設定』は考えていたが、舞歌の回答は『設定』丸ごと一致していた。
    「それでは、このたびはご指導の場を設けて頂き、ありがとうございます」
     ピンと伸ばしたままの背中を倒していき、頭を床に近づける動作は、いかなる礼儀作法の場に出しても恥ずかしいことがない。流麗な動作で身体が折り畳まれ、肉厚な巨尻が見栄え良く景色を飾る。
     腰まで伸びた黒髪が左右に広がり、隠れていた背中の肌が薄らと、細やかな隙間に透かしたように見えていた。
    「そのまま、そのままでいてもらおうかな」
    「はい」
     タブレットに搭載された撮影機能で、大きな音でパシャッと、シャッター音声が鳴り響き、しかし舞歌は動じない。
     パシャッ、パシャッ、と、撮ってやり、何枚にも渡って土下座を収め、タッチスワイプで写真を眺める。映りの良い、気に入ったものは取っておくとして、ブレてしまったり、質の悪い写真は削除しても良さそうだ。
    「今のはね。思い出として大切に取っておくよ」
     などと言いつつ、さらに何度もシャッター音声を鳴らし続ける。
    「恥ずかしい……です、が……お喜び頂けるのなら…………」
     尻がかすかに、凝視していなければ気づかないほどさりげなく、本当に小さくフリフリと、加えて肩も強張っている。
     撮られて、本当に恥ずかしいらしい。
    「写真を撮られても、それを嫌がってはいけない。あくまでも、ご主人様にお喜び頂けて光栄だと思うのが、大切な心がけになる」
     あとで本人にも見せてやろうと、男はタブレットの画面を閉じる。
    「はい。よく肝に銘じておきます」
    「では顔を上げる際についての作法だけどね。早速、こちらの股間に奉仕を始めてもらうことになる」
    「はい」
    「まずは君の手でおチンチンを取り出して、手で触れることから始めてみようか。それなりの挨拶も忘れないように」
    「はい。ではご主人様。この私めが今宵の奉仕に努めさせて頂きます」
    「よろしい。始めてくれ」
     男の言葉に応じて、舞歌の身体が持ち上がる。
    「失礼致します」
     丁寧な言葉をかけ、男のベルトを外しにかかると、チャックを下げてズボンを脱がせる。ズボンを下にやりたい時も、尻を一瞬浮かせて欲しいことについて「お願いします」と一言を忘れずに、同じくトランクスも下げてしまう。
     脱がせたものは丁寧に折り畳み、しかしそこに時間をかけることはなく、手早いことまで評価に値した。
     こうしたマナー教室が実在すれば、舞歌は生徒のお手本に相応しいだろう。
    「っと、男性経験は?」
    「……ありません」
    「そういえば、書類でも処女とあったか。実物のおチンチンを始めて見るのは緊張するね?」
    「……はい。申し訳ありません」
     舞歌はうなだれ、謝罪した。
     セックスの経験がなく、恋愛さえ未経験でキスも知らない乙女には、本当なら目の前に男性器が出ていることさえ刺激が強い。触れようと近づけた手が、緊張や躊躇いから引っ込んで、恐る恐る指先でそーっとつつく触れ方しかできないのは、素人なら当然だろう。
    「構わないよ。まずは慣れてもらう必要もあるからね」
    「お気遣い、ありがとうございます」
     舞歌は意を決して両手に包み、全ての指を巻き付ける。肉棒の黒ずみに対して舞歌の指の白さは際立ち、柔らかい手の感触が男に至福の喜びを与えていた。
    「こうしてフェラチオするのがマナーだけど、手コキやパイズリがあってもいい。相手に要望があればそれを聞き入れ、特に要望がなければ作法の型に沿うのがわかりやすいね。ただ、サービス業ではないけど、人と接する行為だからね。無理にとは言わないが、トークによって楽しませることができるのなら、そうした方がいいだろう」
    「例えば、その――ではご主人様、フェラチオなどはいかがでしょうか? といった具合に提案してみるとか。あまり要望を口になさらない方も、いらっしゃるでしょうから」
    「そういった心がけは大切だね」
     褒め称えんばかりに頭を撫で、舞歌は嬉しげに目を細める。
    「……ありがとうございます」
     それから、舞歌は肉棒に慣れることに努めていた。
     じっと手の平に包み込み、揉むような指圧を与えながら、しだいに手コキを試し始めて、軽やかな手首のスナップを利かせていく。玉袋の方も気にかけ、触ってみる。亀頭のプニプニとした部分に指をやる。
    「ご主人様。口を付けてもよろしいでしょうか」
    「もちろん」
     許しを得た舞歌は、ごくりと緊張の息を呑み、人生初の挑戦に汗を浮かべながらも、亀頭の先に唇を近づける。薄桃色の、見るからにもっちりとした膨らみは、キスの形に窄められ、やがて肉棒と触れ合った。
    
     ――ちゅっ、
    
     まだカウパーも出ていなかった先端に、唇から移った僅かな唾液が、凝視しなければわからない程度に濡れた痕跡を残す。
     たった一瞬で唇は離れていた。
     接した途端に何を感じてか、咄嗟に離れた舞歌の様子は、手で触れることには慣れてきても、口でなど、まだまだ考えられないための、抵抗感からのようだった。
    「もっと慣れなくてはいけませんね」
    「そうだね。もっと続けて」
    「はい」
     再び唇を近づける。
    
     ――ちゅっ、ちゅっ、ちゅっ、
    
     これから口に咥えるのだから、唇で触れるくらいは平気になろうと、懸命な表情でキスを繰り返す。
    
     ――ちゅむっ、ちゅれろっ、れろっ、ぺろっ。
    
     キスに加えて、舌も伸ばすようになり、チロチロと先端をくすぐった。
    「咥えてもよろしいでしょうか」
    「もちろん」
     今度は思い切って頬張っていた。
     太いものを無理に迎えた苦しげな表情で、試すように前後してみて、上手くできない気がして吐き出した。チロチロ舐め、キスをして、また咥えて挑戦するも、しばらくすれば、どうもまた吐き出してしまう。
    「抵抗が、凄いですね……やはり、お付き合いの末に肉体関係に至った殿方に……というのが普通でしょうから、そうでない異性にはなかなか……」
    「上手くできないのは、そのあたりもあるみたいだね」
    「おそらく、そうだと思います」
    「まずは吐かずに、一秒でも長く口に含んでみることだ」
    「わかりました。やってみます」
     舞歌は唇を押し進め、入りきる限りを飲み込み、残る竿の半分は両手の柔らかさに包んでいる。男の肉棒は口腔の熱気に包まれ、舌の貼りつく感触がわかる。唇の締め付けに、鼻息がペニスの皮膚に当たる感じも、全てがわかる。
    「そのまま動かず」
    「……」
     返事を返すことの出来ない舞歌は、咥えたままに目で頷く。
    「顎が苦しくなったら、先っぽにキスしている状態に戻って」
    「ずりゅぅぅ…………………………」
     舞歌の唇が後退した。
     肉棒を包んでいた口腔から、よく唾液の染みた肉竿があらわとなり、舞歌は亀頭とキスをした形のまま止まっていた。そのまま固まっているのもどうだろうかと、思い出したように口づけの雨を降らせていた。
    
     ――ちゅっ、ちゅむ、ちゅぷっ、ちゅっ、ちゅっ。
    
     そして、
    「はむぅぅぅぅぅぅ…………」
     奥まで咥え、抵抗感を抑えて停止する。
     口に含んで維持することで、迅速に慣れようとする舞歌は、言わずともキスの形になるまで交代して、再び唇を前進させる。
    
     ――ちゅっ、ちゅちゅっ、ちゅぷっ、 
    
     必ずキスの雨を降らせた。
     数秒はそうしてから、奥まで咥え、また戻り、その繰り返しが淡々と繰り返される。
    「あの、慣れてきました。もう抵抗はありません」
    「ではフェラチオらしいフェラチオを試してもらうけど、知識はあるんだったね」
    「はい。メジャーな方法は全て知っています」
    「やってみてくれ」
    「では、失礼致します」
     改めて一言入れて、舞歌は本格的にフェラチオを開始した。
    「じゅっ、じゅむぅぅぅぅぅぅぅ………………」
     キスの形から、顔を前進させていき、男からすれば根元に向かって迫って来る。前後運動が開始され、拙いもののそれなりに動いて刺激して、手コキ混じりに水音を立てている。
    「じゅっ、じゅずぅぅ……ずぅ……ちゅぢゅぅぅ…………」
     男の肉棒に集中力を注ぎ、快楽を与えることに尽力している。
     蠢く舌で撫で回し、吸い上げんばかりにカウパーを取り込みながら、唇を駆使した力で締め付ける。
    「どうでしょうか」
     口を離して問いかける舞歌は、肉棒を握った手はそのままに、左手は玉袋に移して包み込み、くにくにと軽い力でほぐしていた。
    「とてもいい。話を聞く際も、そうやって手で握ったまま、玉まで触ってくれるのは、とても良い作法だよ」
    「ありがとうございます」
    「フェラチオといえば、咥えたまま前後に動くのが基本になるけど、他にも色んな刺激の与え方がある。一通り覚えていこう」
     次に男が命じたのは、玉袋を舐めることだった。
     竿よりも低い場所に顔をやるため、正座の位置や上半身の倒し具合を調整した舞歌は、どうにか根元の高さに口を近づけ、手始めのようにキスをした。
    
     ―――ちゅっ、
    
     と、唇で玉に触れる。
    「ちゅむっ、れじゅぅ……ずぅ、ちゅるぅ……ちゅぱっ、んぢゅっ…………」
     片方の玉を咥え、唇に出入りさせた。
     竿が顔に当たって邪魔にならないように、手コキで角度を持ち上げて、右手でのしごきを続けつつ、ちゅぱちゅぱと音を鳴らしている。玉を出入りさせるフェラチオは、むずむずとした刺激を与え、男は腰を震わせる。
    「おおぉぉっ、素晴らしい。もう片方もだ」
    「はい――ちゅぱっ、くちゅっ、ずっ、ちゅむぅ……」
     左右の玉が唾液を纏い、ぬるりとした光沢に覆われると、男はさらに裏筋を舐め上げることさえ教えた。
     れろぉぉぉぉぉぉぉぉぉ――――と、下から上へと、べったりと舌を這わせて亀頭と竿の境目に到達して、また元の根元の位置に戻って上へ向かう。
    
     れろぉぉぉぉぉぉぉ――れろぉぉぉぉぉぉぉ――――――。
    
     舌先でくすぐられているような、細やかな快感が男を楽しませ、他にもありとあらゆる部分を舐め、あらゆる角度から刺激することも教えていく。ハーモニカを吹くようなやり方も、思いつく方法は何でも教えた。
     男の肉棒には、すっかり唾液が染みついていた。
     舞歌のおかげで、もはや光る棒である。
     ここまで励んだ舞歌には、特に何も言わずに、急に射精してみるが、驚いた顔をして目を広げ、動揺の色を瞳に浮かべるも、コクコクと喉を鳴らして飲み始めていた。教えずとも飲み干して、こぼさないようにした上に、肉棒に残った精液の汚れをペロペロと舐め取ることさえ行っていた。
    「はい、とても気持ち良かったよ。今回学んだマナーは基礎的なもので、形式を絶対視する必要はない。土下座なんて求めない人もいるだろうけど、まずは礼儀作法の型を重んじて、社会奉仕の経験を積んでいくうちに、相手によって方法を変えていくことを覚えるといい」
    「はい」
    「今回はこれにて終了するけど、ここまで君に教えてきたのは、他ならぬオチンポ様だ。ご指導頂いたオチンポ様に対して頭を下げ、お礼を言い、キスをする。それからしまってやり、立ち上がった後、本人にも礼をする」
    「わかりました」
     と、舞歌はすぐに土下座を開始した。
     ゆったりと、優美な動作で床に両手をつけながら、真っ直ぐに伸びた上半身を倒していく。オチンポ様への感謝を告げるため、舞歌はお礼の言葉を口にした。
    「今日はこの私、雪乃城舞歌のため、大切なお時間にならびご指導を頂いたこと、心より感謝を申し上げます。ありがとうございました」
     確か、華道やら茶道やら、畳の上でやるものにも、何かしら作法があっただろうか。正直よくは知らないが、そういった世界に出ても、何ら恥ずかしくない、ただ平服するよいうよりも優美な作法にしか見えない土下座をこなす。
     言葉遣いのゆったりとした具合に、声の質感の柔らかさまで、全てが完璧だ。
    「――ちゅっ」
     舞歌はオチンポ様の亀頭にお別れのキスを捧げた。
     トランクスとズボンを穿かせ直し、それからもっこりとしたズボンの膨らみをさわさわと、優しく可愛がるように撫でてから、やはりオチンポ様に向かって言う。
    「では、これにて失礼致します」
     そして、舞歌は立ち上がった。
    「ありがとうございました」
     礼を行う際、腰を曲げる角度の正しい作法があった気がするが、何の理由もないのに、この舞歌の礼は作法通りの角度に違いないと確信させられる。
     退室の際、ドアを開いて、閉めていく時の、会釈をしてから姿を消すマナーに至るまで、舞歌は何もかもこなしていった。
    
    
    
    
    
    


     
     
     


  • 催眠マナー教室における社会奉仕

    【催眠実験記録 マナー教育】
     我が『機関』は電波による催眠や常識の改変など、いわゆる催眠アプリに必要とされる機能やシステムを開発しているが、今回はその試作品を活用して、実際に常識を書き換えた『講習』を実施したものである。
     
     
    第1話
    第2話
    第3話
    最終話
     
     


  • 最終話「性交実習」

    前の話 目次

    
    
    
     性教育センターでシャワーを浴びる。
     今日、性交実習だ。
     バスタオルを巻いて部屋に戻ると、先にシャワーを浴びていた先生が、もうベッドに腰を下ろして待っていた。
     ここで行う『実習』は、既に恋人がいる人も、そうでない人も含めて、パートナーとより良い性関係を結ぶための訓練だ。本当の彼氏とセックスする前準備と捉えてもいいし、経験を積むことで自分を磨くと思ってもいい。
     先生は私を見て立ち上がると、もう既にバスタオルをおチンチンが持ち上げていて、すぐに立派なものを露出してきた。太くて長くて、血管が浮き出た偉大な性器。歴戦の戦士みたいな凄味を醸し出してくるせいで、私はそれから目を離せなくなっていた。
    「ほら、お前も」
    「あ、ああっ、はいっ」
     私もバスタオルを取る。
     は、恥ずかし……だからほんと、とっくに慣れてもいいだろうに、どうしてこうも私の顔は赤くなるんだ。たかが全裸、たかが全裸――お尻の穴をじろじろ見られて、ヒクヒクやる運動をさせられるのに比べたら、これからセックスするくらい、どうってことないじゃんか。
    「まずは手コキとフェラチオだな」
    「はい。では……」
     これ本当に触るの? いや、触るんだけど。
     めちゃくちゃに漂ってくるオーラというか。淫らな気と書いて、淫気とでも言っちゃえばいいのかな。そんなものを感じるから、何十人もの女の子としてきた歴史がいっぱい詰まっていて、敬うべきものって思えてくる。
     神様の身体に触れるわけでもあるまいに。
     でも、私は恐れ多くも先生のおチンチンを握らせて頂いた――かたっ、こんなに硬いだなんて、おチンチンが本当は柔らかくてフニャっとしたものだってこと、信じられなくなりそう。
     手コキはこう、動かせばいいんだよね。
     よし、うん――開始っ。
    「いいぞ? そうそう」
     先生は私を褒めて、頭を撫でてきた。
     嬉しいねぇ……気持ちよくなってくれてるんだ……よし、これを口に入れるって抵抗あるけど、彼氏ができた時に困るのは自分だもんね。まずは先だけペロっと――ぺろっ、ぺろ、初めておチンチンを舐めてしまった。
     こんなに立派なものに気持ちよくなって頂けたら、すっごく光栄。
     左手で先をツンツン触ってみたり、玉の袋を包んで揉んでみたり、とにかく色々と試していくと、先っぽから透明な汁が出た。これがカウパーというものか。無事に感じてもらえているのがなんかいい。
    「どうだ? 触ってみて」
    「そうですね。確かにこれ、すっごく硬くて、生まれて初めて触ったりしたら、好きな男のおチンチンとか絶対緊張しまくりますよ」
    「こうして『実習』を挟んでよかっただろう」
    「はい。まあ、彼氏はまだこれからなんですけどね」
    「未来の彼氏のためにフェラチオの練習だな」
    「はい」
     私はちゅっ、と口付けした。やっぱり、口に入れるには抵抗のある物体だから、唇を当てるだけでも、決してノリノリではやれないというか。なので少しずつ慣れていくため――ちゅ、むちゅぅ、ちゅっ、ちゅぱ、ちゅっ、ちゅぅ……まずはキスをいっぱいして、先っぽを私の唾液でいっぱいにしながら、手コキも続けて……。
     ぺろ、ぺろぺろっ、ペロ――ちゅっ、ちゅ、ぺろ――先生、どうかな? うわっ、すごく私の方見てる。満足げな顔。気持ちいいんだよね。気分的にも――ちゅっ、ちゅっ、ぺろ、れろれろれろ、ちゅぅぅぅぅぅう――キスをくっつけたまま手でする私は、だんだんと決心がついて、もう咥えてみることにした。
    「あむぅぅぅぅぅ…………」
     大きいよぉ……太いよぉ……こんなに口を開けてたら、顎の開閉に使う部分の筋肉が、なんかすごーく負担を受け止めてる。というか口で息ができない。舌もべったり触れて、なんか熱気が染みてくる感じ。
     フェラチオって、テクニックとか存在するの? 駄目だ、わかんない……。
     こっちは初めてなんだし、試しに前後に動けばいいよね。よし――ずっ、じゅぅ……んっ、んむぅぅ……苦し、やりにくい……ずぅぅぅぅぅぅ――じゅむぅぅぅぅぅぅ――しにくいけど慣れないとね……。
     んっあむぅっ、じゅっ、ずずっ、りゅっ、じゅぅぅ――慣れてきた? 唇が完全に輪っかになって、舌の上で動きまくって、噛まないように意識するから、やっぱり顎も疲れてくる。
     上見たら、先生と目が合っちゃう。
    「うん。いい感じだ」
     あ、撫でてくれる。嬉しい。
     先生から見たら、私の顔っておチンチン入りになってて、咥えた状態ってエロいかな。
     なので私は上目遣いのまま前後に動いて、じゅぷじゅぷと水音を立てる。っていうかヨダレが口の中に増えてくるから、自然と出ちゃうというか。
     なんか、まさに奉仕って感じ。
     私は床に膝ついてるし、先生は立ってるし、フェラチオって服従みたいで……おチンチンが口の中に入っていたら、ご主人様にお仕えしてる気分になってくる。
    「そろそろ愛撫を体験してみるか」
    「は、はいっ。緊張します……」
    「大丈夫だ。先生にまかせなさい」
    「はい……」
     私はベッドに寝そべった。
     あぁ……触られる……どこからだろ――先生もベッドに上がって来て、私の上に覆いかぶさる感じになってきて、いよいよエッチって雰囲気になってくる。でも『実習』なんだよね。でないと先生となんてしないし。
     み、耳……男らしい太い指に揉まれて、ちょっと気持ちいい。つーっと、産毛だけ撫でるみたいに、だんだん首を触ってから、肩から鎖骨へ移動して、もう胸を揉むのかと思ったら、脇の近くを通り過ぎてお腹をベタベタ、くびれをスリスリ。
     おっぱいに近づいたり離れたり、焦らすだけ焦らしてから、やっと揉んできて、指がぐにぐに食い込んでくる。振動かけてくるみたいな、プルプル揺らして来る揉み方……上手……すごくいい……。
     これでアソコなんて触られたら――あっ、んんん! や、やばっ、ちょっと触れただけなのに良すぎるよォ……! あっ、あん! あん! だ、だめ! こえ……やばっ、声がっ、こんなの私じゃない! あっ、あん! あん! あん! あん! あん!
     も、もう……指まで入ってる……! 出入りしてる! これでこんな気持ちいいとか、じゃあおチンチンなんか入れられたら、私どうなっちゃうの! っていうか私処女! もっと痛いんじゃなかったの? こんなの全然聞いてない!
     せ、先生……もう挿れる準備してる――く、来るっ、おチンチンが、先っぽが当たって来て――あっ、は、入って……わ、わたしっ、初体験っ、やばっ、あ! あん! あん! あん! あん! あん! あっ、な、何も考えられない!
     あぁぁ……! 入ってる! 動いてる! 先生の腰使いが――あっ、う、上手い! はじめてなのに、この人は上手いって、達人だってわかっちゃう……! それくらい上手い!
     あぁっぁああヤバいヤバイやばい!
     んっ、おっ、あ、あぁぁぁぁぁ! イクいくイく! イク!
     あ、あぁぁぁ――!
     ふぅ……はぁ……はぁ……や、やばっ、イクってこういう感じなんだ……全身がビクビクってなって、頭が真っ白に弾けて、物凄く気持ちよかったって余韻が残ってる。
     ほ、本当に……気持ち良かった……。
     んぅ……でも、まだ先生は射精してなくて、私のナカに入ったまま、なんか穴に蓋されてるみたい。
    「どうだった?」
    「すごく……よかった……」
    「そうかそうか。このあとは感想文を書いて、期日までに提出」
    「あ、それなんですけど……」
    「どうした?」
    「もうちょっとだけ、そのぉ……おチンチンが中に入ってるって感触、覚えておいた方が、あとで感想も書きやすい気がして……」
    「仕方ないな。先生が射精したあとはお掃除フェラ。内容はきちんとしろよ?」
    「は、はいっ!」
     私はいっぱいしてもらった。
     ゆっくり、まったり責めてもらって、ナカで動いている感じをよーく覚え、それからまた何回かイカされて、射精の時はお腹にたくさんかけられた。お掃除フェラで舐め取って、色んなところをペロペロして、ちゅーって吸って、おチンチンを綺麗にしたら、また勃起していたものだから、そのままフェラで何回か抜いてあげた。
     有意義な体験だったと思う。
     最初はちょっと不安に思ったけど、痛くなかったし、何度もイったおかげで、セックスは怖いものじゃない、とっても気持ちいものだってよくわかった。これで彼氏ができても抵抗なくセックスできるし、経験があるからこっちからリードすることもできそうだよね。
     うん、それが私の感想か。
     だったら、これらのことを書き込んで、これで提出してみよう。
    
    
    


     
     
     


  • 第3話「動画鑑賞」

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     私は担任に呼び出され、膝の上に座らされていた。
    「これが久保杏奈ちゃんのオナニーかー」
     指導室を利用して、鍵をかけた二人っきりで、体位でいったら背面座位の状態にされた私はベンチソファで脚をM字に開いている。先生の身体は私の背中に密着して、胸もアソコもベタベタと触り放題。
     でも、それ以上に嫌なのは、目の前のノートパソコンで私自身のオナニー動画が流れていることだった。
    「君はこんな風にしたんだねぇ? 脱ぎ方もエロかったけど、お尻の穴もツンツンされて、それで興奮したんだねぇ?」
    「……はい」
    「気持ち良かった?」
    「はい……」
     先生の両手がオッパイをがっしり掴み、ブレザー越しに揉みまくり――肛門の皺の本数まで知られている相手って思うと、逆らおうだの何だのって気力はまず湧かなくて、揉まれるままでいる私は、目の前の動画で本当に死にたくなってきている。
    『あのぉ……。このまま前から脱ぐのと、お尻をだんだん見せるのって、どっちがエロいですか?』
     なんで私は、あんなことを言ったんだろう。
     先生はこんな私の台詞を気に入っちゃって、何度も同じところを再生するし、私の白いパンツの尻が、ジーパンの中から剥き出しになる瞬間を眺めてニヤニヤしてくる。初めてアソコに触る場面とか、パンツを脱いじゃうシーンとか、色んなところを繰り返すから、私はあの時の感覚をだんだん思い出してしまう。
     でも、これはちょっとキツいよねぇ……なんでオナニーみられなきゃいけないの? 性教育だから仕方ないし、教師が生徒をよく理解するためなのはわかるけど、どれだけ理由がはっきりしてても、やっぱり思っちゃう――なんで? って。
    「はぁ……はっ、はぁっ、あっ、はっ、はぁ……はぁ……」
     なんで私、興奮してハァハァしてんの……。
     これなんか、自分のオナニーが気持ち良かったこと思い出してるのか、先生に触ってもらって喜んでるのか、自分でどっちだかわからない。
    「耳が赤いなぁ?」
    「だって……はぁ……はっ、はあっ、はぁっ、はぁ……」
    「オナニー久保杏奈と同じくらい赤いじゃないか」
     ちょっ、人の名前にオナニーとか添えないで……軽く辱めだし、腹立つし、こんなこと言ってくる人のせいでアソコ濡れてるって思うと、なんかますます……悔しいというか屈辱といいますか。
    「あっ、んんぅっ!」
     先生の手が、アソコに来た――き、気持ちいいんだけど……濡れてるせいで、ヌルヌル滑るみたいに動く指が、すっごく刺激を走らせてきて、快感で脚とか腰がくねくねする。
    「さて。生徒のプライベートをこうして把握して生徒への理解を高めているが、この性教育には他にどんな意味があると思う?」
     えっ、あっ、こ、こんな……アソコ触られながら、真面目っぽい話とかするの? 下の方見ると、もう先生の指に私の汁が絡みまくって、糸を引いたりもしてて、自分の身体の一部がこんなにエロい光景になってるって思うと、頭の中がじわじわって熱くなる。
    「そうですねっ、ええっと、ですねぇ……んっ、あぁっ、えっと……性教育では、セックスなんかもするわけですし……ですから、本番に備えてその……この時間はなんていうか、あっ、んんんんんぅ……あっ、いきなり当日を迎えて、動揺しないためのっ、ワンクッション……といいますか……あ、あんっ、あぁっ、そこっ、いいです……! あぁ……気持ちいい……」
    「それにだ。こうやって感じやすい体作りを行えば、男はみんな喜ぶからな。おチンチンとの触れ合いも一種のコミュニケーションなわけだし、経験を積むことで、パートナーとの関係を豊かにしていく。男女の付き合いを学校が支えてやろうっていうわけだな」
     意義のあることって、そんなの知ってる……知ってるけど……うっ、声出るし……顔も赤くなるし……色々と――あっ、んっ、た、大変っ!
     か、体が……気持ち良すぎて、前のめりになって……上半身が前に出てったら、なんか先生の股間に私の方からお尻グイグイ当ててるみたいで、ちょっと恥ずかしいというか……。
    「テーブルに手を突きなさい」
     このテーブル低いから、ここに両手ついて、四つん這いっぽくなっちゃったら、お尻を高く突き出すことに……とりあえずソファから足は降ろして、M字開脚はやめられるけど、私は自分自身の動画にぐっと顔を近づけなくちゃいけない。
     は、はずぅぅぅ……。
     腰がクイって持ち上がって、下半身を「さあどうぞ」と差し出してる感じだし、先生もすぐにスカートを捲って来るから、白いパンツのお尻が全部丸出し……今までアソコも肛門も見られていて、今回はオナニー動画と来ているけど、スカートが捲れた途端に、頬と鼻のあいだあたりで、カッて顔に火がついた感じがした。
     あんな体験してても、そして現在進行形でオナニーが再生されてても、私って、まだパンツを見られて恥じらう心が残ってるのか……。
     それはちょっと、いいことなのか悪いことなのかわからない。
     がしっ、ぐにっ、て感じで、先生の手の平が思いっきり食いついて来て、私のお尻を大胆に揉みまくる。めちゃくちゃに撫で回して、また揉んで、撫でて、揉んでって、本当に本当に、先生は人のお尻を存分に楽しんでいた。
     これも事前学習みたいなもんだし、何も言えないけど、パンツを下ろされる予感がすると、緊張でブルっと震える。
     あぁ……パンツが……どこまで下げるんだろう……ひ、膝までか……このポーズでも、身体の角度的に言って、たぶんアソコは普通に見えまくりだよね。当然ダイレクトにお尻揉まれるし、指でグイって広げられたら、肛門丸見え……絶対視姦してる……。
    「ふぅぅぅ……」
     や、やめろぉ……息なんてかけられたら、私の顔が炎上するから……! ああもう、脳みそがぐつぐつ煮立って、自分の頭蓋骨の中身がどうなっているのか恐ろしい……つ、ツンツンしないで……ふーふーするのもダメぇ……!
    「肛門をパクパクさせてみなさい」
     嫌だぁ……無理に決まってるぅ……!
     で、でも、しないと、たぶん駄目だし……ああもうっ、お尻の筋肉に力入れて、ヒクって感じで縮めれば、それで緩めれば……。
     うん。こうだよね……。
     ひくっ、ひくっ、ひくっ、ひくっ……まだ? もっと? ひくっ、ひくっ、ひくっ、ひくっ、ひくっ、ひくっヒク、ヒク、ヒク、ヒクン、キュッ、きゅっ、もう駄目……死ぬ……なんか顔の皮膚とか肉が、熱で溶け始めてる気がする……。
     先生、なんか言って――具体的には、もういい、終わっていいぞ? とか。
     念力を送らんばかりに願ってみるけど、なんも言う気配がないから、もう続けているしかなくて……。
     ひくっ、ヒク、ひくっ、きゅ、キュ、キュゥ、きゅ、ヒクッ、ひく、きゅ、きゅっ、ひく、ヒクひくヒクっ――きゅ――ひくっ、キュ――。
     なんかっ、お尻の穴がジリジリって、レーザーで焦がされてるっぽい感覚が……それだけ視姦されてるってこと? もう気になって気になって、やめればいいのに私は一度だけ肩越しに振り向いて、そしたらやっぱり、先生の顔が物凄い至近距離。
     あ、あんな近くでガン見してたんだ……息だってかかるはずじゃんって、そう意識したら、先生がする呼吸の熱が、アソコのワレメに当たっているのに気づいてしまう。濡れてるところに風が来るから、当たり前だけど、ちょっとひやっとして……。
    「ほら、止まってるぞ?」
     ぺちん。
     って、叩かれたんだけど――もう泣くしかないって思いながら、私はお尻の穴をヒクヒクと、それはもうヒクヒクと、肛門括約筋に強弱をつけまくり、皺が締まったり緩んだりしている光景をご鑑賞頂く。
     いつしか動画再生時間が終了して、とっくにオナニーが終わっていた。
     愛液がドロドロで、触られてもいないのに、内股の部分を伝って流れていて、かと思えば先生の指が入り込む。自分の指とは違う太さの、骨太なせいかゴツゴツしたのが、私の膣にすっぽりと収まってしまった。
     え、これ、つまり――お尻の穴を視姦されながら、手マンまでされるってこと? やばいやばいやばいやばい――でもヒクヒクを止めたら、またペチンってされちゃうし、私はもう普通に心では号泣していた。
    「あっ、あふぅっ、んんんんぅぅぅぅ……あっ、はぁ……はぁ……あっ、ふっ、んくっ、かっ、ひあぁっ、あぁ……!」
     指が出入りしてきて、気持ち良くて、快感でヒクヒクを忘れてしまったら、やっぱりペチンて一撃が飛んできて、心の号泣が止まらない。
     小一時間くらいは視姦されたし、何回かイカされた上に、やっぱり何度かヒクヒクを忘れたせいで、ペチペチ叩かれもし続けた。
    
         ***
    
     家にいる私は、どうしてこんなにオナニーしたい気分になるのかわからない。
     ずっとムラムラしていて、勉強にもお風呂にも、晩御飯にだって集中できなくて、どんな事柄にも気が散る私は、パジャマズボンを脱ぎ捨てて、パンツまで投げ捨ててオナニーの快感にありついていた。
     妄想の内容はお尻の穴を視姦されること。
     下半身丸出しの四つん這いで、お尻だけ高くなるように、顔は枕にくっつけて、それで右手でアソコを弄る。肛門括約筋に力を入れ、お尻の穴をヒクヒクと動かして、恥ずかしい部分をジロジロと眺め尽くされる――っていう妄想にどっぷりハマった。
     息がかかってくるほど、男の顔がお尻に接近してきていて、冗談じゃないくらい間近で私の肛門を視姦している。私がヒクヒク動かすのを忘れると、そのたびにペチって、お尻を叩いて来るせいで、アナル運動をやめることが出来ないのだ。
     なんでこんな妄想してんだか、自分でもわかんない――じぃぃぃって、視線が肛門に突き刺さり、痛いくらいに視姦してくることが、どうも興奮してしまう。こんなシチュエーションを思いつくきっかけの作品だの、AVの情報を見た覚えはないというのに、私の頭の中にはこんな変態チックなプレイが存在したのか……。
     お尻を撫で回したり、揉みまくってくる想像をしたり、アソコの穴に指を入れられるイメージを膨らませると、物凄くリアルな想像がよぎってきた。本当は忘れているだけで、ついさっき体験したばかりみたいに、肌に残った余韻が復活してくる。
     どんだけマゾなんだろ。
     私……。
     この妄想で、何回もイっちゃった……。
    
    
    
    


     
     
     


  • 第2話「オナニー動画撮影」

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     どうしてこんなにムラムラするのかわからない。
     オナニーの経験は去年くらいからあったけど、さほど頻繁ではなくて、月に二回か三回程度しかしていない。
     一軒家に暮らす私は、何故だか今日は我慢ができなくて、とうとう勉強の途中でズボンを下げ、パンツも太ももの半分の位置までずらし、直接アソコを弄るオナニーで、まんべんなく撫でたり指を入れたりして過ごしていた。驚くほど愛液が溢れていて、クチュクチュと音が出て、中指で貫くたびに、快楽のあまりに脚全体がぶるりと震えた。
     そういえば、今日の帰りに何か他にも『宿題』が出ていなかっただろうか。
     なんだっけ……。
     まあ、ブレインリングを着けた時に思い出す。
     そんなことより、私はオナニーに夢中になって……。
    
     ――そうだ。オナニーの宿題だ。
    
     学校に到着して思い出す。
     性教育の一環として、オナニーを行い動画で提出。先生方に性の部分を把握して頂くことで、よりよい指導を心がけてもらうための教育方針の一部である。パンツを手渡すことが可愛いくらい、提出にハードルを感じるけど、やらなければ保健体育の成績に関わるので仕方がない。
    「みんなセックスに興味はあるだろう?」
     授業時間。
     女子の保健体育を担当する男の担任が、黒板を背に教卓に両手をつき、ちょっと身を乗り出して熱弁を奮う。
    「男女の仲が進めばそこに行きつく。当然、生物には性欲がある。男と女は遺伝子的にセックスを求めているが、もちろんそういうことはパートナーとしたいわけだな。ま、だから恋人がいなければ機会がないのが普通なんだが、いたらいつかはやるだろう?」
     先生の授業を私達は熱心に聞いていた。
     あの人は女子全員の裸を見て、お尻の穴すら拝んでいるんだって事実が突き刺さり、もう先生には顔が立たない。全ての弱点を握られた気分。ピッピッピッピッという電子音が私の身体に熱を入れ、今日もアソコがヒクっと疼く。
    「学校としては、君達全員により実践的な授業を行い、セックスを事前に知ってもらう。授業の中でおチンチンとの触れ合いを学び、先生と学んだ経験を活かして、未来のパートナーと励んでもらいたい」
     だからオナニーの宿題が出ているんだ。
     アソコに指を入れたりして、事前に慣らしておくために……。
    「昨日オナニーをした子は手を上げなさい」
     たぶん、全員の手が上がった。
     私も、躊躇って若干遅れたけど、一応上げた。
    「よーし、偉いぞ? 君達には性教育センターでオナニーの動画を取り、それを学校に提出してもらうことになるが、これは研究機関にとってもとても役に立つことなんだ。少しでも現代の女の子について知り、心理研究に当てはめていくことで、脳波コントロールの技術を向上させていくわけだな」
     私はふと、ブレインリングに手を触れた。
     私達の脳に信号を送り、ひょっとしたら人格さえコントロール可能な――だけど、きっとただしい目的で使うのだろうし、もし悪用されたらという恐怖はない。今だって、私達にはオナニーの宿題が出されただけで、悪意あるコントロールを受けたという感覚は一切ない。
     まあ、オナニーの宿題を出された『だけ』っていうのもおかしいけど、ここが特殊な学校なのだから仕方がない。
    「可能であれば、先生が君達全員とのセックスを担当したい。ま、俺一人じゃあ、スケジュール的にも人数的にも、無理が出る可能性は高いから、実際は何人か別の先生か、もしくは研究職員とすることになると思うが、いずれにしても、せっかく貴重な指導をして頂けるわけなんだから、それぞれ感謝の気持ちとマナーは忘れないように」
     その日の授業が終わり、放課後のロッカーでブレインリングを取り外す。
     私の中から、何かが消えた。
     しかし、日曜日に性教育センターに行き、そこで学校から出た宿題をやる。学校への提出はパソコンでその場所から出来るから、一旦家まで持ち帰り、改めて学校に持って行き提出などの手間はない。
     などなど、これだけの記憶が残っているから十分だ。
    
         ***
    
     表向きには――というか、実際に研究所の看板を掲げた施設が、私達の高校と契約している場所であり、同時に性教育センターも兼ねている。
     私は『宿題』のため、受付で学校名を告げて生徒手帳を提示すると、ここにもブレインリングがあるらしく、すぐに装着するように言われて手渡された。付ければ記憶は蘇り、私は自分がここにオナニーをしにきたのだと思い出す。
     すぐに案内の職員が現れ、その人の背中について廊下を進む。
     招かれた小さな部屋は、一軒家の私の部屋と同じくらいの広さだろうか。壁も床も天井も真っ白で、お洒落なポスターやぬいぐるみのような飾り気は一切なく、あるといったら観葉植物がさりげなく置かれているのと、ポスターはポスターでも人体の構造図を張ってあり、まるで病院の診察室のような雰囲気だ。
     ポツンとベッドが置かれ、よく見れば一応トイレとシャワールームもあるらしい。
     寝泊りを可能としているけど、宿泊用の空間という気がしない。地味で淡々とした何かをこなすため、とりあえず用意されたぐらいの感じ。
    「私が撮影をやるので、オナニーを開始して下さい」
    「はいっ。え?」
     若干、私は戸惑う。
     ああでも、他の人に撮ってもらう方が、きちんと私の姿が映っているかわかりやすい。かといって、男の人の前でオナニーとか、軽く写真撮影の時の嫌さ具合に匹敵する。
     ピッピッピッピッピッピッピッピッピッ――。
     私の脳に何か信号が打たれる時の電子音だ……あっ、身体が熱くっ、なんだか子宮の奥に火がついて、それがだんだん周りに熱を広げているみたいな、火照った感じが指の先にまで広がり続けて、ぽーっと顔も赤くなる。
     やばっ、乳首が立つ……アソコも濡れる……。
     ブレインリングのせいなんだろうけど、誰もなにもしていないのに、私が一人で勝手に興奮しているみたいで、カラダの感度が上がっちゃっているのがバレたくない。パンツが湿っているのを知られたら、今日こそはどこかから飛び降りる。
    「まずは脱ぎましょうか」
     うぅぅぅ……嫌だけど……嫌だけど……。
     お忙しい中、私のために時間を割いて下さる職員さんには、感謝の気持ちを込めたストリップの披露がマナーであると学校で教わっている。なのでまずは、アルファベット入りのピンク色のシャツを、ちょっとゆっくりたくし上げ、お腹の肌をだんだんと見せていく。
     カメラを持つ男の人が、すごーくジロジロ見てる。
     これで脱ぐとか、嫌だというかキツイというか、とにかくハードルしか感じない。っていうかもう、お腹見せてるだけで恥ずかしくなってきた。顔から湯気が出そう。これでブラジャーを見せて私はまともでいられるんだろうか。
     一応、お尻の穴とか、アソコの穴を写真に撮られまくっているし、今頃になって下着を見られて死ぬなんてありえないとは思うけど……。
     私はシャツを脱ぎ去って、上半身はブラジャーのみに――カァァァァァッ、あれ? なんか私ますます赤くなってる? ブラくらいで騒ぐことないっていうのに、やっぱり動画撮られてるのに嫌すぎるっ!
     職員さんの視線は私の胸に集中した。
     乳房を真ん中にぐいっと寄せ、谷間を見せるタイプの純白ブラで、男の人が喜ぶにはいいチョイスをしたかもしれないけど、どうせなら地味で色気も控え目な下着を選べば良かったんだ。そうすれば……ちょっとくらいは……気休めくらいは色々と軽減できたのに……。
     今の私、耳まで真っ赤。
     首から上がトマトだよ……。
     こうも赤面っぷりが丸わかりだと――あっ、こいつ恥じらってるなって、ますます男が喜ぶから、それが私にとっては余計に辱めを招くというか。いっそ羞恥心を捨ててケロっとできれば楽なのに。
     次はジーパンだよね。
     と、とりあえずベルトの金具を――うっ、苦戦、緊張すると、こんなものでも手こずるというのか――なんとか外し、ジーパンの留め具を外してチャックを下げる。下がったチャックの分まで、白いパンツが見えている。
    「あのぉ……」
     男の人が見て楽しめるのがマナーだし……。
    「このまま前から脱ぐのと、お尻をだんだん見せるのって、どっちがエロいですか?」
     ああほんと、私、何を聞いてるんだろう。
     頭が沸騰して、なんか湯気とか出てそう……。
    「そうですねー。お尻を出していこうか」
    「はいっ、そうしますっ!」
     声がっ、声が上ずっててやばいっ、これじゃあ喋るのも恥ずかしいし。
     ともかく、だったら後ろ向きで脱がないと。
     ジーパンを両手で掴んで、少しずつ、少しずつ、本当にだんだんと、腰をくの字に折り曲げながら下げていく。躊躇いとか抵抗感で、手が止まろうとしちゃうから、脱ぐのも無駄にスローモーションになってしまう。
     じーっと、ガン見している気配がする。
     見せてるんだから当たり前だけど、視線をモロに浴びてると、なんか皮膚が炙られているみたいに感じる。私自身には見えないけど、ジーパン下げてるんだから、どういう光景になってカメラに映っているのか想像できる。
     お尻、半分まで出て、そのままもう少し――うっ、これでパンツの部分は丸出し、太もものところまで出して、膝の下までやって、脱ぎ切って、これで下着姿になってしまった。
     パンツとブラくらい大したことない――って言えてもいいくらいの体験をしたばっかりなのに、やっぱり十分恥ずかしい……。
    「……ええっと、次、おっぱい見せますね」
     やっぱ声っ、裏返りまくっててやばい――職員さん、今度は胸をよく撮ろうと、カメラを少し近づけてくる。ブラのホックを外して、肩紐を一本ずつ横にずらすと、カップと乳房のあいだに隙間が広がり、あとははらりと落ちるだけ。
     でも、焦らそうなんて思ってなくても、落ちそうになったブラを私はほぼ反射的に抱き捕らえて、胸を隠してしまっていた。
     やっぱ見せたくないぃぃぃぃぃ……!
     嫌だよっ、嫌だけど、どうせオナニーまで見せなきゃいけないし……。
     だから私は、オッパイからブラを遠ざけ、だんだん少しずつ乳首が見えるようにした。そうしないと、私自身の頭が沸騰でどうにかなりそうで、段階を踏まずにあっさりと大胆に見せるだなんて不可能だった。
     職員さんの目がギラギラしてる。すっごい嬉しそう。こっちはオッパイまで視線で炙られてるみたいな感じ……。
     あとは最後の一枚。
    「パンツ。濡れてますねー」
     ……バレてる。
     見ればわかるものね。
    「………………濡れてます」
    「濡れてるアソコを撮ってあげるから、最初は穿いたままオナニーして、途中で脱いでいきましょうか」
    「そ、その方がエロいですか……?」
    「エロいです」
    「……わかりました」
     全身がカメラの餌食にされていく……。
     仰向けでM字開脚のポーズを取ると、カメラはソッコーでアソコに近づき、私の濡れているところを撮影する。こんなあられもない恰好で、しかも目の前にカメラがあるって、心理的には物凄い不安というか、辱めというか……。
     じわぁぁぁぁ……子宮の奥から、もっと大きな熱が生まれて、私のアソコがどんどん蜜を増やしていく。
     膣がヒクってなって、興奮しているのがバレバレなのが、また嫌で……。
    「オナニー……します……」
     私はアソコを触り始めた。
     き、気持ちいい……! ヌレヌレになったパンツから、トロっとしたのが簡単に広がるっ、ぐるぐる撫でると気持ちいい……! でも、撮られて……職員さんも目が喜んで……私の感じた姿、楽しまれてる……!
     見ないで見ないで見ないで――私の心が同じ叫びを繰り返す――撮らないで! 撮らなきゃいけないことなんてわかっているけど、気持ちは撮らないでって叫んじゃう。
     あっ、いい……でも気持ちいい……見られて……嫌なのに、手、止まんない――パンツに手を入れちゃいたい――い、入れよう……ワレメを直接なぞって、もう片方の手でクリトリスも転がしまくって、どんどん快感を増やして……。
    「あっ、あぁ……気持ちいい……!」
     喘ぎ声も抑え続けていられない。
    「オナニーっ、気持ちいいです……! でも、見られるのは嫌だし、撮られるのも、物凄く抵抗あって、でも――なのに――それでもっ、わたしっ、感じてます……!」
     提出用の動画だから、採点してくれる先生に向かっても話さないと……。
    「ごめんなさい……目の前で、撮って下さる職員さん……そのっ、どうしても、抵抗っていのは……だって、恥ずかしくて……」
     手がどんどん活発になっていく――私の手なのに、別の生き物みたく、指がグニグニ蠢きまくりで、手の平は完全に愛液まみれ……クチュクチュって音も出まくって、だんだんパンツを脱ぎたくなって……。
     これ脱ぐのも、カメラに入るんだ――無理っ、やだっ、やだけど――諦めて脱ぐしかないのはわかっているから、私はパンツも脱いでって……。
     生のアソコ、見られてる……。
    「パンツ脱ぐのも、本当は無理無理無理って、心の中で連呼しちゃいました――アソコ撮られてるのも、指入れてるところも――で、でもっ、あっ、あっ、よくてっ、こんなの死んじゃうってくらいの気持ち――一応あるのに……指っ、止まんないです……!」
     いっぱい出てる……ピストンで泡立って、汚くなったのが指にたくさんつきまくり。クリトリスにも触っていると刺激が強くて、はぁっ、はあっ、はあっ、て、気づいてみたら、私って犬が興奮してるみたいな息遣いになってきている。
     カメラの動きも、なんか舐め回してくるみたい――顔に近づけたり、頭から足にかけて動いたり、アソコにぐーっと接近したり、お尻の穴まで映されてると思う。
     なんで私、こんな気持ちでオナニーとか続けてられるんだろう――このまま本当に顔から火が出ちゃったら、それでシーツに燃え移って、火事になっちゃう……大袈裟だってわかっているけど、普通にそれくらい――精神やばいっていうか――。
    「あっ、あふっ、はっ――あっ、あぁ――あぅ……あっ、んっ、ん――んっ、んぅ……!」
     声もなんか、自分の声に思えないし。
    
     ――ツン。
     と、お尻の穴をつつくみたいに、職員さんはそっと指を当てて来た。
    
     無理無理無理無理無理無理無理!
     私は全力で首を振り、目で訴えて、やめて欲しいことを全身全霊で訴えた。だって、こんな耳だって沸騰して蒸発を始めてるんじゃないかって気になるくらいなのに、それでお尻の穴触られるとか、本当に無理! 無理だって!
    「んっ、んあっ、あん! あん!」
     駄目っ、こんなエッチな声出してたら、拒否したって喜んで見える――嫌がってるって、これじゃあ絶対わかってくれない……。
     ぐにぐにって、マッサージみたいな感じになってきて、そんなことされたら、ますます顔が歪んできて、自分がどんな表情なのか想像もできない。映像の中にいる自分なんて、怖すぎて見れたもんじゃない。
    「あぁぁ……やばっ、やばいです……! あっ、かっ、あぁ……!」
    やばっ、なにか……なにか来る……!
     なんかオシッコ行きたいみないな――なんかアソコに集まって……今すぐこの手を止めないと、なんかやばいことに……!
     で、でも……止められない……!
    「あっ! あん! や、やば……やば……!」
     やばいっ、やばいっ、やばいっ、来る……!
    
     そして、私の全身に雷でも落ちたみたいな刺激が広がって、腰から足まで痙攣みたくビクビク震えて、アソコから噴水を巻き上げていた。
    
    
    
    


     
     
     


  • 第1話「羞恥の写真撮影」

    目次 次の話

    
    
    
     私の通う学校は研究機関と契約を結んでいるらしい。
     新開発の機械だとか、薬の実験台として生徒を使い、学校から使用レポートを獲得しているなんて話だ。実験というと怖い響きがするけども、そういうものは危険性の検査がされ、万が一にもおかしな障害が残らないように徹底されているんだとか。
     で、『ブレインリング』ってやつがある。
     高校の全生徒に義務付けられている銀の首輪で、日常生活を送る個人の脳波を取得できるものらしい。装着時間は登校してから放課後の学校を出る時間まで、自分専用のロッカーを開いてすぐに着けたあと、帰る前には必ず外す。
     非情に不思議なんだけど、首輪を着け忘れたまま教室に入って注意されたり、逆に外し忘れてそのまま帰ってしまうケースが――一切ないらしい。
     普通、何百人も生徒がいたら、年に一度や二度とか、多ければもう少しあってもいいんじゃないかという出来事な気もするけど、不思議とそういうことは起きないで、誰もが規則的に着脱を守っている。
     もっと不思議なのは、たまに記憶が消えていることだ。
     今日は何かの実験に協力したはずで、そのために授業時間を潰したり、放課後に残るように言われたのに、学校を出てみれば自分が具体的に何に協力したのか思い出せない。朝の登校時間に首輪を着けて、まるでスイッチが入ったみたいに記憶が復活して、ああそういえばあんなことをしていたなと、そんな思い出し方をすることが日常的にある。
     よく考えたら不気味では?
     って思うけど、どうやら脳に影響を与える実験のせいらしく、極めて限定的な記憶喪失やきっかけを介する記憶の復活は、珍しくも何ともないらしい――そう言われると、何だか本当に普通のことの気がしてきて、頭のどこかでは不気味なことが起きているとわかっているのに、私は何故だか一度も学校の外でそんな話をしたことがないし、ましてネットに書き込んだこともない。
     今日は何か学校で予定があるはずで、登校電車に乗るあいだ、私は何も思い出せずに少しだけ悩んでいたが、どうせ思い出せるだろうと思って、そのうち気にせず電車を降り、いつも通りに登校していた。
     で、誰もがロッカーに置いているブレインリング。
     これを着けると――やっぱり! 思い出した!
    
     今日は写真撮影だ。
    
     ピッピッピッピッピッピッピッ――。
    
     ブレインリングの電子音が鳴っている。
     たぶん、装着している本人にしか聞こえないくらい、とても小さい音だ。
     ピッピッピッ――と、秒刻みのリズムで鳴るのに合わせ、私の身体が熱くなり始める。芯からじわじわと、指先にまで熱っぽいモヤモヤが広がってる感覚は……何だか、何をしたわけでもないのに気持ちいい。触れてもいないのに乳首が硬くなってきて、ブラジャーの内側で当たり方がかすかに変わり、ほんの数ミリか1センチくらいだと思うけど、カップを押し返している感じがした。
     下腹部がきゅっと締まって、アソコの筋肉にヒクヒクと力が入る。火照ったせいか、やけに汗ばみ、きっとパンツは夏場のTシャツみたくしっとりとし始めている。
     ああ、そういえば……。
     このブレインリングって、感情指数をある程度操作できるらしい。怒りっぽくしたり、涙もろくすることで、小さなことでキレたり、そこまで泣ける映画じゃないのに涙を流す。そこまで恥ずかしくないのに――顔が赤らむ。
     こうなると、今日はスカートを短くしていられない。
     元々ね、思いっきりミニにしている人を見かけると、さすがにパンツを人に見られる可能性が高そうで、よくやるなーと思っていた。私には太ももを丸出しにする勇気はない。かといって、丈を長くしすぎるのも違う。膝より何センチか高くして、少しは太ももを出していたけど、今日の私はすぐに丈を調整して、膝に触れるかどうかの長さに変えた。
     ……何故だ。
     普段より何センチか長いのに、まだ落ち着かない。っていうか、冷静に考えれば、スカートを穿いているって時点で、外で突風でも吹けば捲れるし、スカート捲りをやる男子がいたら見られるし、転んだり何なりして、恥ずかしいアクシデントが起こる可能性が付きまとう。
     マジで、どうして私はスカートなんて穿いてるんだ?
     いや、いやいや、制服だからじゃん。
     でも今の気分はちょっと、ガードの固いジーパンとかにしておきたい。私服の高校じゃないから、できないけどさ。
     はぁ……。
     こんな状態で写真撮影って本当に?
     どうせ脳に信号を送るなら、全裸で堂々と出歩く勇気でもくれればいいのに。
    
         ***
    
     この学校で行う写真撮影では裸を撮る。
     身体測定で身長や体重を測ったり、体力測定で記録を取るのと同じように、私達の高校では生徒の詳細な個人情報ファイルを作成するため、胸やお尻の写真を撮影するのだ。
     うわぁ……。
     って、憂鬱な青い顔で朝の授業時間を過ごした後、写真撮影の時間を迎えると、クラス全員にパンツ一枚だけになるよう指示が出た。さすがに男子は別校舎に移されるけど、男の先生は普通にいるし、女同士でもあまり裸を堂々と見せ合ったりはしないから、正直に言って友達とお互いの裸を見ることだって気恥ずかしい。
     女子全員、パンツ一枚。
     窓に背中を向けて、廊下に出て並んでいる。
    「気をつけ!」
     担任の先生の一言で、私達は同時に両手を下ろし、背筋をピンと伸ばしていた。せめて乳房だけでも、腕のクロスをぎゅーっと固めて隠していたい。小さな希望でさえも奪われて、しかも先生は私達一人一人の裸を順番にジロジロ見る。
    「青と白の縞々、ロケット型。ピンク色、お椀型。白の無地、お椀。同じく白無地、ロケット型が垂れている。赤、半球ドーム型。青、厚みのあるお皿。黒、半球――」
     記録用紙を片手にして、ボールペンを走らせながら、女子のパンツとオッパイについて書き取っている。
    「久保安奈」
     私の順番が回って来て、先生は私の正面に立ち止まる。
     カァァァっと、私は熱くなっていた。クラっと頭が揺れるくらい、顔中の皮膚がグツグツと煮え立つ私は、顔から火が出る現象は存在すると本気で信じた。反射的に腕で隠そうとしかけている私がいた。
    「デカいなぁ?」
     ボールペンで乳首をつつき、人のオッパイを存分に鑑賞してくる目つきに、私はきちんと耐えなくてはならない。
     先生が生徒の発育状況を把握するのは当然だ。
     この高校は研究機関と契約している。生徒の状況把握が研究に貢献する。性教育の面でも他校とは異なる方針を持っているから、ここではここのルールに従わないと、内申点に響いて卒業できない。
    「パンパンに張ったメロンサイズ。いや、さすがにサッカーボールより小さいから、ミニメロンとでも書いておこうか? 形状は半球ドーム。正面に向かって突っ張って、乳首も立てて垂れようとしない。かなりエロいオッパイだ」
     エロいことを保障され、正直困る。
     それにオッパイをここまで品評されるって、こんなに褒められていても、物凄い罰ゲームを受けている気分になる。罰ゲームっていうかもう刑罰だ。何も悪いことしてないのに、どうしてこんな目にって、正直思ってしまう。
    「白でレース付き。サイドリボン有り。アソコ、濡れている」
    「――えっ!?」
     ぬ、濡れ……え……え……?
     わた、わたっ、私の――? え、えっ、だってパンツの上から――いや、そんなだって、蒸れてる感じはあったけど! 濡れてるって!? そ、そんな! だって! 違います! 違います! 汗かいただけで!
     そういう濡れ方は決して……。
    「さーて、じゃあカメラマンがお前ら撮るから、順番が回って来たら、しっかしと挨拶をするように」
     ……なにどうでもいいみたいに次に移ってんの?
     でも、アソコ濡れてるとか、そんな話を引っ張られても困るけど、冗談? 冗談かな? 少しセクハラでからかっただけ? でなきゃ、本当にパンツの上から見ても濡れてるのがわかるってことだし。
     ないないない! そりゃない! からかわれたんだ!
     あは、ははは……。
     ほ、ほ、本気にすることないよね……別に……。
    
    「よろしくお願いします」
     パシャ!
    
     カメラマンがシャッターの音を鳴らしている。
     直立不動の足まで全身。胸から顔まで。顔のみとオッパイのみの種類を合わせて、正面方向だけでも四枚の写真を撮る。今はまだパンツを穿いているけど、お尻を撮るには最後の一枚まで脱ぐことになるし、アソコと肛門だって撮るらしいし……。
     横目でチラチラ見ていたら、脱いだパンツは担任が預かっていた。
    
    「あ、ありがとうございました……」
    「よし、じゃあ俺が穿かせてやる」
    
     撮影が終わった後の返却は、先生にわざわざ穿かせてもらう形式らしい。パンツを人に穿かせてもらうって、一体何歳児ぶりの話なの。幼稚園じゃあるまいし、そんなお世話をしてもらうのはちょっと……。
     一人ずつ撮影が終わっていく。
    「よろしくお願いします」
     って言葉を女子が言うまで、カメラマンはシャッターを押して来ない。
    「ありがとうございました」
     とお礼を言うまで、脱いだパンツは返却されない。
     だから渋ったり躊躇う子がいたら、その分だけ時間がかかることになる。
     ………………
     …………
     ……
     わ、私の番だ…………。
    
    「久保杏奈です。よろしくお願いします」
    
     こんな裸の状態で、目の前にカメラを持つ男がいたら、全身が凄く強張る。銃で撃ち殺される順番を待っていたわけでもないのに、物凄い緊張が私の胸を締め付ける。見えない力に喉を圧迫されて、窒息しそうな苦しさに肩がモゾモゾと動いて悶えてしまう。
     カメラマンは一歩二歩と距離感を調整して、最初は頭から爪先までを映した全身を撮るんだと思う。
    
     ――パシャ!
    
     全身が破裂して弾け飛んだ――気がした。
     裸に向けてシャッターを押されるって、こんなに遠くまで心臓が飛び出ていって、自分が無事に生きているのは心配になるほどのものだったのか。
    
     じわぁぁぁぁ……。
    
     いやっ、ちょ! ちょっと!
     ぬ、濡れ……濡れ……!
     なんか湿ってきたせいで風が冷たいし、これもう私は確実に――まずいよ、こんなの隠しようがないよっ、待ってこれじゃあ――。
    
     パシャ! パシャ! パシャ!
    
    「はい。右向いて?」
     パシャ!
    
    「今度は左」
     パシャ!
    
     乳房を真横から写したものも撮り、いよいよ私はパンツを脱ぐことになる。
     や、やだぁ……。
     パンツを見せることだって辛いのに、完全な素っ裸だなんて恐ろしすぎる。というか濡れたパンツを先生に渡すことになる。意識しちゃうと、余計にヒクヒクと力が入って、自分が愛液を出しているって、より実感することになる。
    「ほら、早くしなさい」
     いつまでも時間をかければ、怒られるのは私の方だ。
     うっ、うぅ……脱ぐしかない……観念するしか……あぁ……クロッチのところが、濡れてるせいでだいぶべったり張り付いてる。ええっと、右と左に指を差し込んで、下げるのはやっぱり躊躇う。
     手が止まったまま、石像のごとく静止したがる私がいるけど、そうやって時間を稼いだところで、運命が変わってくれるわけでもなく、だったら私は諦めて脱ぎ始める。かなりべったり貼ってるから、ゴムの部分を下げても、クロッチがアソコから離れない。
     あぁ……パンツが裏返しになって、三角形の向きが逆転するぅ……。
     やっとクロッチが離れ初めて、糊を剥がすみたいに、パンツとアソコのあいだでちょっとだけ糸を引いて……。
    
    「ははっ、ぐっしょりだな」
    
     若干笑いやがる。
     確かに触ったわけでもないのにこんなに濡れて、はしたないことこの上ないけど、濡れた部分をまじまじ見つめて、指で確かめることまでしなくても、こっちはパンツを手渡すだけでも拷問に耐えるぐらいの精神力を振り絞っているというのに……。
    
     パシャ!
     背筋を伸ばした背面の直立写真。
    
     パシャ!
     お尻をアップにしての写真。
    
    「だいぶ濡れてるから、フラッシュ入れたら輝きをまとった感じに撮れちゃうねぇ?」
     カメラマンは恨みしか沸かない言葉を吐いてきた。
    
     お尻の真後ろにカメラがあったり、アソコにレンズが接近してくる気持ちといったらない。人の日記を勝手に読み上げて発表するより、ずっとえげつない仕打ちを私は受けているんじゃないだろうか。
    
    「次、お尻の穴いこっか」
    
     ここでは自分の足首を手で掴み、お尻だけが高らかとなるポーズを取る。こうすると、お尻の割れ目が広がるから、ポーズだけで肛門が丸見えというわけだ。
     嫌というほど気配に敏感になってきて、肛門のドアップを撮るために、かなりのところまでレンズが近づいているのが如実にわかる。
     パシャ! パシャ!
     あぁっ、もうなんで、お尻の穴の写真撮られてるとか……。
    「ぎゅぅーって力を入れてごらん?」
     な、なにそれ、そんなこと――嫌すぎる嫌すぎる嫌すぎる! 今からでも飛び降りたくなるんですけどもっ!
    「いいよ? その皺の引き締まった感じ」
     パシャ!
     なんでこの人、顔が引き締まってるみたく褒めてくんの……。
    「動画も撮るからね。きゅっ、きゅっ、きゅっ、っていってみようか」
     ああっ、デジタル……フィルムじゃないからモード切替で簡単に動画撮影に……お尻の穴を締めたり緩めたりする映像って、私は前世でよっぽどの極悪人だったんですか? その罰が今になって下されているんですか?
     本当に嫌すぎる……あぁ嫌ぁ……嫌だ嫌だ嫌だ嫌だぁ……。
    「いいよ? いい感じにヒクヒクしてるねぇ? その肛門括約筋のリズミカルな感じがしっかり映っているからね?」
     もう死にたい……。
     でも、まだアソコの中身を開いて撮る写真が……あぁ……。
     最後の写真は先生が女子生徒の身体を持ち上げて、M字開脚の形に浮かせてから、女子が自分でアソコを開いてみせるものだ。だから私の背中に先生の上半身が密着して、男の腕力で開かれているから脚を閉じたくても閉じられない。
    「ワレメから水滴の玉が浮かんでるねぇ?」
     ――うぐっ! し、指摘するな!
    「お尻の割れ目を伝って垂れていくよ!」
     や、やめろ……。
     今の私には言葉だって拷問になる……。
    「じゃあ、撮るねぇ?」
     パシャ!
     明らかにM字開脚のポーズを丸ごと移された。
    「はい、中身開いてねぇ?」
     そして、私は自分の指でアソコを開き、接写の距離まで迫るレンズに向け、桃色の肉ヒダを晒さなくてはいけない。
     パシャ!
    「お、膣口のところがシャッターに合わせてヒクついたね?」
     パシャ!
     パシャ!
    「ま、次の子もいるから、このくらいで」
     軽く一瞬だけど、ついでに遊ばれまでしてしまった。
     最後には先生の手でパンツを穿かせてもらう体験をして、人の手によって股のところまで上がる布地が、ぴったりと私のアソコに触れ、それからお尻を包み込んだ。穿かせたあとも、シワを伸ばすためにゴムを引っ張り、調整して、後ろを向かされた挙句に――よし、いいぞ! と、軽くペチンと叩かれた。
     お尻、叩かれた……。
     嫌だ……こんなに嫌すぎる日ってあるだろうか。嫌すぎて死にそうなことってあるだろうか。どうしてこんな体験をさせられて、それで濡れなきゃいけないのか、もう全然わからない。せめて今日のことは早く忘れたい……。
    
    「で、今日はなにしたっけ?」
    「んー。なんかの写真を撮ったはずだけど」
    「ま、いっか。どうせ明日には思い出すでしょ」
    「それもそっか」
    「じゃあ、私はあっちだから」
    「うん。じゃーねー」
    
     校舎の外へ出て行く生徒達に、この日の記憶は一切ない。
     だが、翌日の登校でブレインリングを装着すれば、これらは全て蘇るのだ。