保健体育の授業は、よりにもよって岡部が担当していた。
最初こそ普通の授業をしていたけれど、それでも内容はいきなり性器の部分。ある程度のことを黒板に書き、みんながそれを移し終わる頃、案の定、いやらしい展開になってくる。
「では実際に女性器の実物を見てみましょうかねえ?」
予想はついたことだけど、当たって欲しくない予想だっただけに、あたしは自然と目を伏せる。周りの女子も、みんな不安げにしていた。
「咲夜君、前へきてください」
「……はい」
よりによって、あたしが指名された。
みんな、自分が名指しされなかったことにホッとするけど、すぐに心配そうにあたしを見つめてくる。特に観月は、自分が指されたでもないのに涙目になっていた。しかし、レナはこんな時にも無表情。
あたしは席を立ち、黒板の前へ行く。
「さ、パンツもスカートも脱いで下さい」
「ここで、ですか……?」
「当然でしょう?」
うぅ……ただでさえ、男子にアソコを見せなきゃいけない状況で、その上こんな全クラスメイトの前で衣服の着脱をしなくちゃいけないなんて、一種の拷問だ。
あたしはスカートのジッパーを下ろして、ゆっくりと床へ落とす。パンツを下げ、下腹部丸晒しの状態となった。自然とアソコを隠そうと手が動いて、あたしはセーラー服を股に伸ばす。
でも、すぐに岡部の指示が飛んできた。
「さ、教卓の上に上ってM字開脚しなさい」
「そんな……」
あたしは泣く泣くそこへ座り、M字形に足を開く。反射的に手が動いて、やっぱりどうしてもアソコを隠してしまうのだけど、それでも男子は興奮して、目をぎらつかせてくる。
「では男子は全員咲夜君の周りに集まりなさい」
クラスの男子達全員が、こぞってあたしの周りに固まってきた。
誰も彼も、あたしの手に隠れたアソコに視線を送り込んでいる。
あたしのココには既にぬるりとした分泌液の感触があって、だから濡れているのを見られるかと思うと余計に手をどけるのが恥ずかしい。あたしは両手であそこを覆ったまま、俯いたまま固まり続けた。
「さあ咲夜君。いつまでも隠していては授業態度に響きますよ?」
岡部が背中に張り付いて、いやらしい声で囁いてきた。